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「笑いの錬金術」 フランスユーモア文学傑作選

『笑いの錬金術 フランス・ユーモア文学傑作選』 HUMOROUS STORIES

笑いの錬金術―フランス・ユーモア文学傑作選
 編者:榊原晃三・竹内迪也
 出版社:白水社 白水Uブックス





<感想>
普段フランス人作家を読むことが少ないので楽しみにしてた傑作選。しかもユーモア文学ときてる。知ってる作家はモーパッサン、モーリス・ルブランだけですが(たったの2人って・・・)今回はかなりの収穫ありです。
この本に収録されてるのは以下の通り。


「他人の体に」アルフォンス・アレ
「彼らの言っていることは」「専門医」「ライオン」トリスタン・ベルナール
「黒い天井」「しっかり者の女房」カミ
「百万フラン」ギ・ド・モーパッサン
「死者の婚礼」モーリス・ルブラン
「クラリネットの脅迫」ジュール・モワノー
「贋作」「孤島奇譚」ロマン・ギャリ
「柱時計」「熱愛」ローラン・トポール
「冗談に」「仕返し」ピエール・マッコルラン
「片目の男」ジャン・リシュパン
「おかしな話」アレクサンドル・ブレフォール
「私はうちの女中を殺しました」「ニス」ジョルジュ・オリオール
「怪物」「黒色光線」ガストン・ド・パヴロウスキー
「沈黙党」アレクサンドル・ボテイ
「節酒の教え」「ダモクレスの剣」ガブリエル・ド・ロートレック
「厚かましい奴」「献辞」フィシェール兄弟
「カメレオンのような子供」キャプテン・キャップ
「ボーブール通りの事件」シャルル・クロ
「大きな犬」シャヴァル
「不適な牧童」「思いちがい」ルネ・ド・オバルディア
「グリンピース」ガストン・ポミエ・レラルグ
「パンタロン」「魚」ヴァンサン・イスパ
「隠棲」アンリ・デュヴェルノワ
「説得」ウジェーヌ・シャヴェット
「Z婦人の三人の夫たち」ピエール・ヴェベール
「モンタルジの奇跡」オーレリアン・ショル
「木の頭を持つ傷痍軍人」ウジェーヌ・ムートン
「代表取締役」ジャック・ステルンベール
印象的だったのはまずトリスタン・ベルナール。この本では3編収録されてますが、どれも超短編で単純に理解できるブラックユーモアは私が好きなパターン。巻末の解説によるとこの著者は普段の生活でもウィットに長けた人物なのだとか(文中では<フランス的エスプリの精華>とあり。エスプリという言葉は知ってたけど機敏な才気や機知という意味があるのは知らなかった・・・フランス文学では当たり前の言葉なの?いや~勉強になった)。カミの「しっかり者の女房」の奇想天外なストーリーも軽快でいい(ナンセンスさがまたいい)。ルーフォック・オルメスシリーズも是非読んでみたくなりました。モーパッサンモーリス・ルブランの2作品もユーモア枠に入るんだ・・・と私の見解の狭さに反省。しかし<ペシミスムに覆われ、一面ではゴーロワ的ユーモア>って・・・一体どういう意味?!ロマン・ギャリは2作とも根本的なテーマは同じかも。贋物と欺きというのを通し著者が言いたいことは奥深そう。ローラン・トポールは怪奇的な感じで「柱時計」では年老いた男性にとっての柱時計が特に印象的。ブラック・ユーモア選集6も読んでおきたいおころ。ピエール・マッコルランのユーモアはバカバカしすぎて面白い。表紙がかわいらしい「恋する潜水艦」にも興味が。アレクサンドル・ブレフォールの「おかしな話」、私も死ぬほどのおかしい話が聞きたかった!ラストでは語り手の自信満々さがまたいい。私もおかしな話はしないようにしよ。ジョルジュ・オリオールガブリエル・ド・ロートレックの「節酒の教え」、フィシェール兄弟の「厚かましい奴」は小咄に出来そう。アンリ・デュヴェルノワの「隠棲」はそのままブラックコメディ映画としても面白く見れそうな感じ。

イギリス版とは大きく違い、辛味で攻撃的だったりと堪能できて良かった。おかげで今まであまり縁のなかった言葉(ペシミスム、ゴーロワなど)まで知ることができたし・・といっても意味はよくわからなかったりするけど(笑)。傑作選なので一部の短編を読んだだけではまだまだ序の口。あまり興味が持てなかった著者も短編が他にまだまだあるだろうし、この本を皮切りにフランス・ユーモア文学の世界に飛び込んでいくぞ!

-2 Comments

kazuou says...""
この本、僕のお気に入りの一冊です。カミとトリスタン・ベルナール目当てで買いましたが、どれも面白くて充実の一冊。とくにカミの作品、家具と間違えて奥さんを組み立ててしまう話が抱腹絶倒!
ちなみに、アレは『悪戯の愉しみ』(みすず書房)、ベルナールは『恋人たちと泥棒たち』(出帆社)、トポールは『リュシエンヌに薔薇を』(早川書房)と、それぞれ短編集が出ています。どれも手に入りにくいのが難点ですが、かなり面白いですよ。アレ『悪戯の愉しみ』は、この前新版が出たばかりなので、手に入れやすいと思います。
2006.08.31 07:12 | URL | #- [edit]
TKAT says...""
ほんと充実した一冊でした♪フランスユーモアって面白いですね。単に私が知らなかっただけですが、なんか読書の幅が広がって得した気分です。
ベルナールの『恋人たちと泥棒たち』は是非読みたいですね。でも手に入れにくいようなのでまた図書館頼りになりそう。
最近図書館でよく予約しており(順番待ちも含めて)、一体自分が今何冊予約してるのかわからない状態です(笑)。でも借りると読む期限があり、確実に数日間で読むので最近は図書館通いが気に入ってます♪買っちゃうと積読本になるおそれが・・。本当は何とかして手に入れたいんですけどね。でもなぜか欲しい本は絶版が多いんだな(困)。
2006.08.31 19:54 | URL | #- [edit]

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