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「PK」 伊坂幸太郎

『PK』

PK

 著者:伊坂幸太郎
 出版社:講談社





・「PK」
・「超人」
・「密使」

以上、3作からなる中編集。伊坂さんによるあとがきによると、「PK」と「超人」は2010年の夏には完成しており、「群像」にて2011年に掲載。「密使」は2011年2月には完成しており、「NOVA」にて掲載。この単行本をまとめるにあたり、2編いずれも少し手を加え、繋がりが楽しめる形になっているそです。

「PK」
●サッカーのワールドカップ予選、小津はPKを蹴ることになった。だが数ヵ月前、ある男からPKのチャンスが訪れたら外せと指示されていた。PKを蹴る直前、小津は仲間の宇野と一緒に17年前に偶然見た勇気が湧く出来事を思い出す。
●57歳の大臣は、幹事長から偽証を強要されていた。同時に大臣は、10年前のワールドカップ予選で不調だった小津がPKを決めたことに疑問を持っていた。PKの直前に宇野が小津に話し掛け、その直後、明らかに小津の様子が変わったからだ。その調査を秘書官に調べさせていた。また、作家だった父親から聞いた話として、浮気相手から自宅に電話がかかってきたが、その時たまたまGが出たことで母親が2階に逃げており、その電話を父親がとったことで事なきを得たらしい。また、27年前に大臣は子供を救ったことがあり、勇気の量を試されたと語る。
●ある作家は、幼稚園児の息子2人(うち1人はのちに大臣)の躾にいつも次郎君の話を聞かせていた。ある日、担当者が連れてきた謎の男に小説を書きなおすよう指示される。さもないと大変なことになると…。
●ある居酒屋で。半年前のワールドカップ予選でなぜ小津がPKを決めることが出来たのかの謎、噂の超能力者の話(殺人が起きる前にその殺人犯を殺す者)を話す男女がいた。

時系がバラバラのこれらの話が交互に出てくるため、最初はかなり戸惑りました。大臣を中心に考えると、ワールドカップ予選の話は10年前、作家の話は約50年ほど前、居酒屋の話は9.5年前。小津たちは、子供の頃に議員になったばかりの大臣の勇気ある行動を見て勇気をもらい、大臣は57歳になって小津たちのゴール前の会話が気になり、大臣が幼稚園児頃には作家の父親が浮気してた。そしてとある居酒屋ではワールドカップ予選のPKの謎話や、次の『超人』にまつわる噂話をしてる。あ~この時点で頭の中が渦巻いてる~@@小津と作家の前に現れる謎の男は一緒なんだろうか?

本書を読む前に『仙台ぐらし』を読んだせいか、「PK」に登場する作家さんは伊坂さんご自身に違いない!あの心配性、奥様のキャラからしてきっとそーだ(^m^)こういうところは読んでいて楽しい♪そして作家さんが子供たちに話す次郎君話、まさかオチがそうくるとは!といいつつ私は真相をわかってなかったり^^;不思議系話?それとも秘書官は実はシャレのわかるノリのいい兄ちゃんだったとか?もしかしてこの変わりようも運命が少しずつ変わっていってる証拠?!

気になるのは小津たちが子供の頃に見た生気がないゾンビのような老若男女の集団。大臣も同じような集団とすれ違ってる。これは「臆病は伝染する」の象徴という解釈でいいんだろうか?


「超人」
●田中が作家の三島の家に訪れていた時、警備システムの営業マンである本田がやってきた。三島が作家と知り、ある作品を読んで勇
気づけられたという本田は2人に相談事を話し始める。自分は”特殊な力を持っている”と。送られてくるサッカーの試合結果メールに未来に起こる事件の加害者情報が記載されており、事件が起こる前にその加害者となるべき人間を殺しているという。ただこの情報は本田のみしか見れない。そんな時、ある人物によって10年後に莫大な被害で出るというメールがくる。
●立場が危うい大臣は、秘書官に27年前に命を救った子供を捜してほしいと頼む。そして再会。
●サッカーのワールドカップ予選、PKのシーン。

ここでも子供を救ったと思われる話があり。年数からすると、ここでの大臣は「PK」と同時期?その前に「超人」に登場する大臣と秘書官は「PK」と同一人物?にしてはかなりキャラが変わったような気が…。「PK」の作家の話で、浮気相手から電話がかかってきたがGのおかげで事なきを得たはずだったが、「超人」では母親にバレて大騒ぎになってる!どういうことだ?!


「密使」
●「僕」は、握手をするとその人のその日の6秒間をもらうことができる。ある日、"時間スリ"という能力を持った僕に「あなたの力が必要なんです」と謎の人物から言われる。僕がそれを引き受けたら、子供、老人、さらには世界中を救うことになるらしい。
●「私」は、青木豊計測技師長から、タイムパラドックス・パラレルワールドの説明を受ける。近い将来、耐性菌が蔓延するのを防ぐため過去に密使を送り、時間の流れを変化させ、その後の年月を分岐させることなく耐性菌が蔓延しない未来に徐々に変えていくというらしい。

この話を読んでなんとなくほんのちょっと本書全体の流れがわかったような気がする(気だけ)。密使の登場で、最初の2編につながるだと理解できました。

過去のほんの些細な出来事や人間の行動を変えることで、徐々に時間の流れが変わっていき、耐性菌蔓延を防止することができる。ほんの少しの変化が次に起こる出来事を緩やかに動かし、それがさらに変化を及ぼし、その連鎖によって未来が変わっていく。最も適切な最初の出来事、いわゆるドミノを倒すために密使を送る。

だがそれぞれの人たちに何らかの変化を与えてしまう。それが「PK」と「超人」の話ということでいいんだろうか。「PK」では密使が成功してるけど、「超人」では失敗してる。そのことで「PK」と「超人」の未来が少しずつ違ってきてるということ?だから大臣と秘書官の性格が微妙に変化した?でも大臣が幼児を救うことは変わらない。ってことは……ん?やっぱり理解出来てないかも~^^;一方、飛脚と宅配便の例えはわかりやすい。これって「僕」側と「私」側の例えってことだよね?これは合ってるような気がする(気だけ)。


本書を読んだ時、時系列や全体の流れがイマイチ理解できずもう一回読み直しまた。本書は一回読んだだけでは私には難しすぎです~(><。)でも再読すると一回目よりは理解できました!といってもまだまだ理解出来てない部分は多く、さらに理解出来たと思っててても間違って解釈してる部分も多そう^^;3編とも繋がっているんだろうけど、微妙に違うような気もして頭の中が?マーク状態。『密使』での「僕」の仕事が成功した世界が『超人』で、「私」の仕事が成功した世界が『PK』ってこと?

小津や作家の前に現れた謎の男性からの命令、本田に送られてくるメールは未来を変えるための変化の中の一つということ?でも結局断らたり拒否するバージョンもあるわけで。その断られたバージョンも仮定して、さらなる変化も用意されてるということだろうか。さらに「私」はもしかして大臣に助けられた子供?

時系列の表と、この人物はこの人物とイコールですという説明が欲しいところ。んでそれを見ながら再々読したら、さらに理解が出来そうな予感がする。←いや、それはどうかな。。でも全体的の雰囲気は嫌いではないです。ただ自分が理解できてないのが歯痒いだけ…。

幼児がベランダから落ちる時に風邪が囁いた言葉、青い生地の服を着たマントの男等々もよくわかりません。名前は違うけど、もしかしたら同一人物なんじゃ?と思える人もいるんですが確証は全くなし。映画版の『フィッシュストーリー』のラストで、時系列がちゃんと並べて流れた時のような「あ~、そういうことね!」という確認が欲しいっす。

自分の読解力のなさに改めてがっくし~。深く考えれば考えるほどわけわかめ状態~。あと何回再読したら理解できるんだろう。でも明日図書館に返さなきゃいけない。もう一回予約しようかしらん。

-2 Comments

藍色 says...""
わかりにくいんだけど確かに残る、
何とも言いがたい余韻が感じられてよかったです。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
2013.07.05 15:54 | URL | #- [edit]
TKAT says...""
藍色さま

返事が遅くなりごめんなさい(><)。
わかりにくんだけども、確かに何とも言い難い
余韻が残りますよね。
できれば時系列の図が欲しいところ^^;

TBありがとうございます!
私もさせていただきますねー♪
2013.09.25 21:51 | URL | #- [edit]

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その決断が未来を変える。連鎖して、三つの世界を変動させる。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは。中篇「PK」「超人」「密使」からなる未来三
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