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2006.08.03 Thu 『笑いの遊歩道 イギリス・ユーモア文学傑作選』 HUMOROUS STORIES
編者:澤村灌・高儀進 出版社:白水社 白水Uブックス <感想> 私がこの本を買ったのはもちろんP・G・ウッドハウスの短編が入っていたからで、収録されてる著者名を見るとビックリ。なんとウッドハウスとディケンズしか知らない・・・。ユーモア作家好きなのに殆ど知らないなんて〜。私もまだまだだなと痛感・・。 この本に収録されてるのは以下の通り。 「ミンズ氏といとこ」チャールズ・ディケンズ 「パナマへの旅」アントニイ・トロロプ 「お茶」サキ 「ちょっとした芸術」P・G・ウッドハウス 「ボールトン・ウィンフィーヴァーズの生活」J・B・モートン 「土を土に」ロバート・ブレイヴス 「勝った者がみな貰う」イヴリン・ウォー 「歌う猫」H・E・ベイツ 「ジョン・ダフィーの弟」フラン・オブライエン 「歓び」ドリス・レッシング 「道義心」キングズリー・エイミス 「文学・哲学・討論愛好会でのスピーチ」ジョン・ウェイン やはり注目したいのはウッドハウスの「ちょっとした芸術」。ジーヴスものの短編で今回はダーリア叔母登場。相変わらず周囲に振り回されている貴族のバーティー。でも今回はかなりお人よし過ぎないか、バーティー?!と思ってしまうほど。なんだかいつもよりお馬鹿さんに見えてしまうバーティ、どうしてもっと強く反論しない?!と読んでて本に突っ込んだり。でも結局ジーブスの思惑通りという結末はやっぱり面白いとしか言いようがない。ラストのジーヴスとバーディーの掛け合いはテンポ良くやっぱり最後はこうでなくっちゃね♪という感じ。 次に注目したいのはディケンズの「ミンズ氏といとこ」。なんとディケンズ20歳のデビュー作なんだとか。現代ユーモアというより由緒あるユーモアという雰囲気。 個人的に好きなのはJ・B・モートンの「ボールトン・ウィンフィーヴァーズの生活」。とある男爵屋敷の水族館主任管理人の語り口のストーリーなのですが、ご主人様の金魚好きをユーモアに描いておりとても面白く読めます。シリーズとしても十分通用するんじゃないかと思えるほど(私が知らないだけで実はシリーズだったりして)。なんとなくウッドハウスっぽい印象を受けるのは私だけ? H・E・ベイツの「歌う猫」も結末は好きなほう。飼ってる猫がシューベルトの歌を歌うんだと彼から言われたら・・・。これに対しての反応が将来を左右するってことなのか?! ドリス・レッシングの「歓び」も最後の最後でユーモアが味わえる内容となっているところがミソ。途中まではなんだかプライド高いイギリス女性の話かと思いきやラストでは・・・女性を皮肉ったような内容に対し反感を覚えることは全くなく、うまくまとめたなと感心。 最後に収録されているジョン・ウェインの「文学・哲学・討論愛好会でのスピーチ」、ラストにふさわしい(?)作品。私もこの主人公の突拍子もないテーマのスピーチに賛成(こんな主張ってあり?)!この著者の他作品も読んでみたい! 19世紀〜20世紀にかけての作品が多いのですが、多少時代を感じつつも今なお面白く読めるのはいいですね。イギリスっぽいと言えば確かにその通りなんですが、ユーモア傑作選となるとこの作品のどこがユーモアなんだろうと思ってしまうのもあり。 ちなみにこの「ユーモア文学傑作選」は他外国のものもあるみたい。 23:16 | [小説]アンソロジー・全集・傑作選 | edit | trackback(0) | comment(2) このシリーズけっこう拾いものです。フランス編やスペイン編、アメリカ編などもおもしろいです。とくにフランス編は掌編がたくさん収録されていて、とってもお得感がありますよ。
さて、このイギリス編、僕も最初はウッドハウス目当てで買ったのですが、ウッドハウスラッシュの今となっては稀少度が薄れてしまったのが残念。 収録作品の中で好きなのは「歌う猫」と「ジョン・ダフィーの弟」あたりでしょうか。「歌う猫」に出てくる、髪の色が次々変わる女性(でしたよね?)がとてもユーモラスでした。 kazuou URL #- | 2006.08.04 12:34 | edit?
フランス編は収録数も多く読み応えありそうですね。著者名を見るとアメリカ編も読んでみたいな〜(←ウディ・アレンの名を発見!こりゃ読まなきゃ)。
調べてみると中国編もあるんですね。中国ユーモア文学って私には全く無縁だったので少〜しだけ興味が・・・。でもブラック的なものやナンセンスなものはなく、古典的な匂いがするのは気のせい?! 幸いなことにこのシリーズは手に入れやすいので徐々に読んでいく予定です♪ TKAT URL #- | 2006.08.04 20:27 | edit?
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