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「県庁おもてなし課」 有川浩

『県庁おもてなし課』  

県庁おもてなし課

 著者:有川浩
 出版社:角川グループパブリッシング





<簡単なあらすじ>
高知県庁観光部に観光発展のための「おもてなし課」が発足。40歳の課長:下元のもとで働く掛水はおもてなし課で一番若い25歳。著名人を観光特使にし県の魅力をPRしてもらおうと企画提案し、候補者にアプローチをかける。その中の1人、県出身作家の吉門から趣旨が理解できないと説明を求めらるが返す言葉一つすら出来ない掛水。ダメ押しされたおもてなし課だったが、それをきっかけに吉門と、20年前に市立動物園の移転計画と、県立動物園新設計画が持ち上がった時にパンダを誘致論を唱え続けた結果、県庁を去ることになった元職員:清遠に助言をもらいながら地方活性化に奮闘する。

<感想>
巻末に、有川さん・高知県庁に実在する「おもてなし課」の職員2名・有川さんが本作品を書かれる時に参考にした『田舎力』の著者である金丸さんとの特別座談会が付いており、そこに本作品を書くにことになった経緯が書かれてました。高知県出身の有川さんが高知で講演した時に、おもてなし課から観光特使の以来がありその場で承諾したとか。その後の経緯は小説の中の吉門とおもてなし課とのやりとりと同じ。有川さん自身=吉門ということだったんですね!

実際のやりとりからそれを題材に小説にしちゃうのがすごい。おもてなし課発足当初のダメダメぶりもリアルっぽく、職員を「よくも悪くも公務員であった。――悲しいほどに。」とか「県庁の人間は県庁ルールに日和る、県庁の人間は県庁の驕りがある」とかバッサバサ切りまくり。みなが持っている公務員の典型的な負のイメージですが、実際は全ての公務員がこうではなく一生懸命県民の立場になって考えてくれている、あるいはしようとしている県や部課もあるということも理解しとかないと。

そこへ救いの手を伸ばしたのが外部の吉門。県庁内でのルールしか知らない職員の掛水から見れば独創性と積極性を持ち民間感覚を教えてくれる救世主のようなもの。
外部の吉門からいろいろと指摘され、それを素直に受け入れることができたのは入社3年目の掛水だったからというのもあるのでは?根っからの公務員体質の人だったら「検討してみます」だけで素直に聞いてなかったかも。実際、ここまで民間の声を聞き入れて行動に移してくれる県も私はすごいと思う。(吉門の力も借りてだけど^^;)

最初はバッサバサ切られまくりのおもてなし課が清遠のアドバイスをヒントに徐々に意気盛んになっていく姿は爽やかだし、応援もしたくなっちゃう。さらに読んでる私まで描かれている日曜市や馬路村にも行ってみたい!と思ってきちゃう。今までしたいと思ったことなのにパラグライダーもしたくなってくる。そういう風に読み手に高知県に行ってみたいと思わせる文章を書く有川さんはすごい!旅行書を読む人がそこに行くのはそこに行きたいからが前提。有川さんの本を読む人は有川さんの本を読みたいから。その人たちを観光誘致までしてるんだから十分に観光特使してる。民間視点からの観光地問題点やこうしたらいいんじゃないかという提案もリアリティあって読んでて面白いしうなずける。

当然、有川さんのことだから恋愛も盛り込まれてます。しかも2組!といってもみな成人した大人たちなのに初々しすぎる…。男女に限らずちょっとした嫉妬が描かれておりこれまた面白おかしい。

こういう前向きで目標に向けて頑張っている姿を描いている小説は読んでいて安心します^^『ストーリー・セラー』を読んだあとだから余計にそう思うのかも。。恋愛も前向きだし。映画化しても面白いかも?
今後、どこかの県に遊びに行き駅などのインフォメーションで市内地図や各施設のパンフを見た時、凝った遊び心があるものだったら「ここは観光誘致に力いれてるなー」なんてふと思いそうデス^^

-2 Comments

孔雀の森 says...""
こんばんは~
ちょうどいいタイミングで入手しました!!
いやあ、面白かったです。巻末の対談もとても参考になって、
満足できる一冊でした。
TKATさんも高知へ行ってみたくなりましたか。私もです。
子供のころ行ったことがあるようですが、すっかり忘れているので
行っていないも同然です。
こんなふうに行きたい気持ちにさせる書き方、素晴らしいですね!
あの二組、何やってんでしょうね。さっさと…とイライラしてしまいます。
そういう「やきもき」も計算のうちなのでしょうか。
我が市も観光地なのですが、パンフなんて見たこともないし、
実は行ったこともない。(笑)
灯台下暗しだわ~
一度チェックしてみよう、という気になりました。(笑)
2011.09.08 20:14 | URL | #W/rA3xXw [edit]
TKAT says...""
こんにちは孔雀の森さん☆
私は四国の香川県には先祖のお墓があるので毎年行ってるのですが、
高知県は…多分行ったことないですね~(もしかして幼少時に行ってるかも?)

最近ではテレビのお陰で坂本龍馬ブームが起こり、
高知県は何もPRしなくても観光客で潤ったんじゃなかろーかと(笑)。

我が神戸市も観光地ですが、私もイマイチどこが見所なのか
わからなかったりします^^;なので他府県から友達がくると
あわてて「るるぶ神戸」や駅に置いてある観光地図を見るのですが、
意外と知らない場所が多くてびっくりです。
あと「どうしてこんな場所が?!」といった場所が観光地として推薦されてたり。
↑作中にあるとおり、地元に住んでると当たり前のことが
他府県の人にとっては珍しく映るんですよね。まさしく灯台下暗し!!

自分の住んでる街を、観光地パンフを片手にじっくり見て回るのもいいかもですね^^
2011.09.09 11:12 | URL | #- [edit]

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県庁おもてなし課
出版社: 角川書店 刊行年: 2011年6月(7刷) <あらすじ> 高知県庁のおもてなし課に勤務する掛水史貴は、入庁3年目の25歳。観光特使を依頼した作家、吉門喬介から質問メールを受け取ってから、彼...
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