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「シューマンの指」 奥泉光

『シューマンの指』   

シューマンの指 (100周年書き下ろし)

 著者:奥泉光
 出版社:講談社





<簡単なあらすじ>
語り手である"私"は、数十年前の高校時代の友人で海外留学中の鹿内堅一郎から手紙をもらった。そこには同じ高校に通っていた指を切断したはずの天才ピアニスト:永嶺修人がピアノを弾いており、本人いわく「ちょっとした方法で(指を)再生させた」と言ったことが書かれてあった。さらに"私"は音大時代の同級生からも同じような噂を聞かされる。そして現在、"私"は手記を書くために修人、堅一郎と過ごした高校時代を回想し始める。

<感想>
2011年の『このミステリーがすごい!』で5位だったので借りてきました。冒頭での友人からの手紙の内容により、指を切断したはずの修人がどうしてピアノを弾くことができるのか?さらに義指ではなく再生治療したという。一体どんな方法で?というのがミステリとしての謎で、これをベースに話が進んでいくのかと思いきや、最初からシューマン論炸裂。その間に物語となるストーリーがちょこちょこ挿入されているというのが私の印象。ですが中盤あたりで女子校生が殺され、ここで前半の雰囲気が変わり少し読みやすくなってきました。

物語の半分以上はあるんじゃないかというぐらいのシューマンの各曲の解説、どこまでが定説でどこからが作家の想像なのかよくわかりませんが、クラシック、特にシューマンが好きな人にはたまらない内容なのかな?音楽に疎い私にはよくわからず…。最初は謎解きにこのシューマン論が必要なんだと思いながら一句見逃さず読んでいたのですが、途中からこれらのシューマン論って謎解きに必要なの?と疑問に。作者が言いたかったシューマン論を永嶺修人を通して言い、それだけじゃ退屈なのでちょっとミステリ仕立てにしてみましたみたいに思えてしまったのは私に音楽心がないせい??詳しい解説や描写が描かれていても、知らない曲ばかりなので頭に描くことができないからしょーがない。。

さらにびっくりしたのがオチ。このまさかのオチを全く予想していなかったのでオドロキ!読み終えてみたらまぁ納得、というか成立するオチはかなり限られてるからしょうがないといっちゃしょうがないか…。映画にありそうな感じ。オチがわかった上でもう一度読み直したらきっと伏線らしきものとかあったんだろうな~。といってももう一度読む気力はないですが^^;

音楽幻想小説という感じで、クラシック好き、とくにシューマンが好きな人以外は長々とある解説を読み続けるのはちょっと疲れるかも。なんてここまで好き放題書いてしまいましたが、実はシューマンのことは名前以外は殆ど知らず、むか~し音楽の時間に一回ぐらいは聞いたことがあるかなー?というお粗末なもの。なのでシューマン自身と「ダヴィッド同盟」について軽く調べてみると…、なるほど!本作品のストーリーにシューマンの人生が巧みに取り入れられてたのね!そっか~、そういう意味ではよく練られた小説なのかも。私がシューマンについて詳しかったら、また違った感想になったかもです。なにはともあれ、作者のシューマン愛だけはよーくわかった1冊でした。

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