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「叫びと祈り」 梓崎優

『叫びと祈り』  

叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)

 著者:梓崎優
 出版社:東京創元社 ミステリ・フロンティア  






「砂漠を走る船の道」
・「白い巨人(ギガンテ・ブランコ)」
・「凍れるルーシー」
・「叫び」
・「祈り」
海外の動向を分析する雑誌の発行をしている会社で働いている、7ヵ国が操れる語学堪能の斉木が主人公。サハラ砂漠・中部スペイン・南ロシア・南米アマゾンなどの各地で遭遇したり巻き込まれた様々な事件を描いている短編5作からなる連作ミステリー。

「砂漠を走る船の道」
塩の道を取材しにサハラ砂漠にやってきた斉木はあるキャラバンに同行させてもらうことになった。砂漠で脅威と言われている砂嵐シムーンに巻き込まれ、砂漠の道筋を知っている唯一の人物であるキャラバンの長が亡くなってしまう。そこから1人、また1人と殺人事件が連続して起こる。砂漠のど真ん中で失われた信頼。一体誰がなんのために?

砂漠のど真ん中ということで仲間うちに犯人がいることが前提なんですが、誰が犯人かということよりもなぜ砂漠のど真ん中で殺人を犯さなければならなかったのか。伏線があるので砂漠ならではの動機部分は納得。最後はちょっとうまくいきすぎ感があるような気がしますが意外な事実が判明し驚いた!これにはやられたー!

「白い巨人(ギガンテ・ブランコ)」
斉木は大学時代のサークル仲間であるヨースケとサクラの3人で真夏の中部スペインにある風車にやってきた。土産屋の店主から風車小屋から兵士がいなくなるという不思議な話を聞いた3人はその話の謎解きを始める。訪れた風車小屋が彼女を最後に見た場所で同じように姿を消したことから、サクラは謎解きと同時に彼女のことも思い出す。

2人のサークル仲間が下の名前だったりカタカナなのはそういうことなのね、とあとになって気付きました。ってかこんなオチあり?まぁ他の作品が重めなので一作品ぐらいこんなオチでもいいかも。

「凍れるルーシー」
斉木は50年ほど前に修道院で暮らしていた女性リザヴェータの聖人認定の調査取材のため、ロシア正教会の司祭に同行し南ロシアにある女性だけの小さな修道院にやってきた。生前と全く変わらない姿のリザヴェータの前で3日間祈りを捧げる司祭、その裏で斉木はあることに気がつく。

深い信仰心に縁がないせいか事件に関しての動機がよく理解できませんでした。冒頭の話は一体どこに繋がっていたんだろう?それすらもよくわからないときてる。ついでにラストも…。でもこれを映像にしたら恐そう。映像だと冒頭とラストの意味が理解できるかなー。どうだろ。

「叫び」
世界中の民族特集のためアマゾンに取材しにきた斉木は、ここで医療活動に従事する英国人医師アシュリーに同行することになった。デニムというわずか50名弱の部族が住む場所に辿り着いた途端にアシュリーはある異変に気付く。

今回の事件は少数民族独特で彼らにしかわからない動機。その動機を知った斉木とアシュリーですが、互いの価値観の違いから理解し合うことは決してない。もちろん私にも理解出来ないです。やるせなさが色濃く残る作品でした。

「祈り」
"僕"の前に森野と名乗る男性が現れる。森野は自身を"旅人"と称し、ラクダの話や白い巨人、霧の大地の話をする。だが"僕"は森野を知らないし話もよくわからない。そんな"僕"に森野はあるクイズを出した。

雪に覆われ閉ざされた城――明確な場所はわからず。読み始めは頭の中にクエスチョンがちらつきましたが途中で"僕"の状況と森野の正体がやっとわかりました~。これまでの4話で経験したことが全て「祈り」に繋がっているんだ。そりゃね、あれだけのことを目の当たりにしてきたらね…。全体的にちょっとわかりづらい箇所もありましたが個人的には他の4編とは全く趣が違う「祈り」を最後に持ってきたのはアリかなと。


『このミステリーがすごい!2011年版』と『2011本格ミステリ・ベスト10』にランクインされていたので借りてきた一冊。今まで読んだミステリーとは趣が違う作品だったので新鮮でした。斉木が探偵役みたいな感じなんですが別に誰かに依頼されてという訳でなく、その場の状況、登場人物の心情などから真相を知っていくという。"なぜ殺さなければならなかったのか"――その国、文化、あるいはその境遇にいる人々だからこその事件と動機。そのプロットは引き込まれる内容でしたが、斉木さん、まだお若いのに話し方がどこか淡々としてらっしゃる。。

他の方の評価がとても高い文章力については私には詩的・緻密すぎてちょっと難しかった(><。)。イメージしたくてもすんなり頭の中に景色や背景が入ってこない~。個人的にはもうちょっとわかりやすい文章の方がありがたかったデス。

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