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「みんな行ってしまう」 マイケル・マーシャル・スミス

『みんな行ってしまう』 WHAT YOU MAKE IT

みんな行ってしまう
 著者:マイケル・マーシャル・スミス (Michael Marshall Smith)
 訳者:嶋田洋一
 出版社:東京創元社 創元SF文庫   





<感想>
よくおじゃましている「奇妙な世界の片隅で」のkazuouさんががいま一番気になっている作家というマイケル・マーシャル・スミス。kazuouさんの記事をいつも参考にしている私もこの作家が気になって仕方がない!!最初に読むなら「みんな行ってしまう」か「死影」がいいのではと教えていただいたので早速「みんな行ってしまう」を読みました。
その中からいくつか紹介。


「みんな行ってしまう」少年たちの冒険話かと思いきや・・・。とても短いストーリーながら哀愁が漂う作品。
「地獄はみずから大きくなった」ウィルスやバクテリアなどから肉体を守るシステムのようなものを研究し続ける3人の男女。ある日女性が研究中にエボラ出血熱に感染して亡くなってしまう。女性を愛してた残りの2人は誰でも霊媒になれる(女性に会いたさゆえに現世と来世をつなぐ)システムをつくることに。その結果はいかに・・・。読み終えてタイトル名に納得。そのまま映画の題材にできそうな感じ。
「あとで」あとでという言葉を最後に愛する妻を亡くした夫。ホラーながらも切なく、主人公に感情移入してしまうストーリー。
「猫を描いた男」私が読み始めて一番引き込まれた作品でかなりお気に入り。きっとそういう結末だろうなと予測しやすい展開ではあるけれど、ストーリーの展開やラストへのもっていき方がいい!どんどん話にのめり込んでしまう。
「バックアップ・ファイル」いわゆる人生のやり直し。ただちょっとしたDNA連鎖の間違いから家族に変化が。SFらしいストーリー。
「死よりも辛く」途中から話の展開が前半とはうって変わって別の方向へ。サイコっぽいような気がするのは私だけ?
「ダイエット地獄」では年をとるにつれてジーンズのサイズが大きくなっていく。ダイエットではなくタイムマシンを作ってスリムだった昔の肉体を取り戻せ!というなんともグータラ。結局失敗するも最後まで楽観的なのがいい。
「家主」は少し長めの短編。これも読んでいくうちに引き込まれるも、私が予想した結末とが違った・・。孤独な独身女性に追い討ちをかけるようなストーリーで、女性の孤独感はよく描かれてると思う。
「いつも」はファンタジックと切なさが入り混じった作品。こんな家族愛はわかるような気もするけど現実だったら父親の行動はかなり怖いかも。
「ワンダー・ワールドの驚異」人々の理想と魔法の国、未来派テーマパーク<ワンダー・ワールド>で悪徳ビジネスをする男性。途中からホラー・ファンタジーになるのですが、優しいおばあさんが少し怖い・・・。最後の入場係の仕事に対する思いは本来の理想と魔法の国を代弁してるのか?
12編からなるSFホラー集(モダンホラーとも言うらしい)で、マイケル・マーシャル・スミスの知識は全くなく読んだ私がまず思ったのは、短編集ながら各ストーリーにすぐ引き込まれる。この一言!
「なにこの初っ端。どう進むの?!一体どういう結末よ?!そーきたか~~!!」と今までにない感触。←これはかなり大げさな例えなので信じないように。
読んでてじわじわとストーリーにのみ込まれていき、最後は何とも言えない思いにふけってしまう感じ。中には不思議な世界すぎてか読み終えて「どういう事だったんだろう」と謎に思える短編も。
今までに読んだことがない雰囲気を持った作家なので、この短編集を皮切りに他の作品も読んでみたいと思います。

-6 Comments

kazuou says...""
マーシャル・スミス、気に入っていただけたようで、幸いです。
TKATさんが書かれているように、序盤での読者の引き込み方が、ものすごくうまいんですよね。でも、初期の作品『オンリー・フォワード』『ワン・オヴ・アス』などは、けっこう語り口が堅くて、話に乗れるまでけっこうかかったので、やっぱり作家的に成長してきてると言えるのかも。
その点『死影』は、もうしょっぱなから引き込まれるほどの、うまい語り口でした。
あと、一応ホラー(?)のジャンルの短編集なんですけど、ユーモアも忘れてないところがにくいです。『ダイエット地獄』なんか、その最たるものですね。これぞイギリス作家の強み!でしょうか。
次に読むなら、やっぱり『死影』。もう一冊読むなら『ワン・オヴ・アス』。『オンリー・フォワード』は、はっきり言って駄作なので、読まない方がいいような気がします。未読の『スペアーズ』もなんかあんまり期待できないような気が…(笑)。こちらは読み終えたら感想をアップしたいと思っております。
2006.07.23 14:09 | URL | #- [edit]
TKAT says...""
『死影』はしょっぱなから引き込まれますか!!
中盤から終盤に向けてやっと話が盛り上がっていく展開もそれはそれでいいですが、しょっぱなから引き込まれると時間も忘れて一気に読めそうですね~。

kazuouがおっしゃるとおり『ダイエット地獄』はこの短編集の中でもユーモアあっていいです♪そうかと思えば哀愁あるものや切ないものもあり総合的に面白く読めました。
『スペアーズ』は・・・kazuouさんの感想を読んでから自分も読むかどうか決めたいと思います(笑)。
2006.07.23 18:23 | URL | #- [edit]
5011 says...""
こんちは。
いま、これ読んでます。
この記事読んで、なんか昔の「ヒッチコック劇場」とか「トワイライト・ゾーン」的な面白さがありそーだなと思って。
どれも映画にしたくなるような出だしが印象的ですね。
2006.08.05 14:54 | URL | #- [edit]
TKAT says...""
こんばんは、5011さん。
もう全部読まれましたか?確かに「トワイライト・ゾーン」的要素はあるかも(今頭の中ではこのトワイライト・ゾーンの音楽が・・・)。
オムニバス映画で上映されると見てみたい気がしますね。中にはそのまま一本立てでも十分いけそうなのも・・・。「地獄はみずから大きくなった」のようにウィルス系は映画でもよくある題材なので余計にそう思ってしまうのかも?!
2006.08.06 00:07 | URL | #- [edit]
加納ソルト says...""
こんにちは。
「みんな行ってしまう」を現在読書中の加納ソルトです。とりあえず、表題作と「地獄はみずから~」を読み終えたところです。
表題作は私の好みにピッタリでした。若き日の(今でも若いか?)オスメント君で映画化して欲しいな。ってなことを考えてしまいます。
しかし「ダイエット地獄」のストーリーはすごいですね。タイムマシンを作るために寝食を忘れて没頭し、結果的に痩せてた?棚からぼた餅(?)いや、違うな。適切な表現が見つかりませんが、今から楽しみです。
2006.08.16 13:29 | URL | #- [edit]
TKAT says...""
オスメント君!賛成です!!「シックス・センス」、せめて「A.I」ぐらいの時に映画化してくれてたらピッタリだったかも(今では彼も18歳・・)。
全体的にすぐストーリーに引き込まれて面白く読めたのですが、中にはちょっとよくわからなかった短編も・・あれ、私だけ?短編集で収録されてる全てのストーリーが面白い!と思える本は意外に少ないような・・・ってこれも私だけ?
2006.08.16 20:02 | URL | #- [edit]

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