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「KAGEROU」 齋藤智裕

『KAGEROU』

KAGEROU

 著者:齋藤智裕
 出版社:ポプラ社





<簡単なあらすじ>
会社をリストラされ営業マンから一気に借金を背負う身になったヤスオは、廃墟と化した古いデパートの屋上遊園地から自殺しようとしていた。その時、全身黒づくめの格好をしたキョウヤに阻止される。彼は"全日本ドナー・レシピエント協会(全ド協)"のスペシャルコーディネーターで、ヤスオがこの世から消えるための手伝いがしたいと申し出る。自殺志願者のヤスオは借金返済+両親へお金を遺せるということで臓器移植をする契約を結ぶ。そしてキョウヤにある場所に連れて行かれる。第5回ポプラ社小説大賞受賞作。

<感想>
水嶋ヒロが小説を書いたと話題になった本。今年の1月はじめに図書館で予約した時はかなり話題になったけど、手元にやってきた現在(5月)そんな話題は何処へ~。ということで今更ながら読んでみました。

自殺しようとしているヤスオが主人公で、その自殺を阻止し臓器移植の橋渡し的役割をしているキョウヤが準主役といったところ。読む前まではもっと深刻というか、命の大切さとは…といったデリケートな話かと思っていたのですが、自殺しようとしているヤスオはどこか明るい。41歳を目前にした独身男性でダジャレ好き。そのお寒いダジャレになぜか笑いたくなってしまうのは私が主人公の歳に微妙に近いせい??ガーン…

自殺しようとしている背景としては借金で首が回らなくなって…ということですが、その他のバックグラウンドが全く描かれてないので、借金だけで死を選ぶだろうかと思ったり。。キョウヤと話す提供者への質問がありえないほど明るく(血液型別キャンペーンとか厄年とか)、死の契約が面白おかしくコミカルになってます。

でも一応は命について真剣に語っている部分もあり、重い話題を全体的の軽い雰囲気で和らげているような気がします。キョウヤは仕事柄、自殺を肯定的に考えてたりするんですが、どこか納得いく説明で「そーかも」と思ったり。死ぬ覚悟が出来ていても、死ぬのは嫌だという夢をみ、本能が生きたいと欲していても死から逃げ出さないヤスオにはちょっと理解しがたいものが…。正直、メッセージ性があるのかないのか微妙な感じ。テーマの割には重みはないですが、これってわざと読みやすくシンプルに描いてるんですよね?ね??

思ってたよりライトな内容でしたが、全体の文章の雰囲気は個人的に好きな部類でした。ちょっとしたページの遊び心や単なるしょーもないダジャレかと思いきや実は意味あるダジャレなど、ちょっとベタ的な感じはするものの読後感は悪くないし処女作と考えるといいと思います。でも水嶋ヒロが書いたという先入観なしで読みたかったかなー。賞うんぬんを考えず普通の新人作家さんとして読むと普通に面白いかなと。手塚治虫を知っててバカボンを知らないキョウヤが突然…となったのにはちと都合よすぎ感がありましたが。。それと心臓手動回転もないわー(笑)

処女作で第5回ポプラ社小説大賞受賞作をもらっちゃうと今後が大変だろうなとは思いますが、次作も頑張ってください^^

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