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「蝦蟇倉市事件2」

『蝦蟇倉市事件2』  

蝦蟇倉市事件2 (ミステリ・フロンティア)

 著者:秋月涼介/北山猛邦/米澤穂信/
     村崎友/越谷オサム/桜坂洋
 出版社:東京創元社 ミステリ・フロンティア




・『さくら炎上』 北山猛邦
・『毒入りローストビーフ事件』 桜坂洋
・『密室の本』 村崎友
・『観客席からの眺め』 越谷オサム
・『消えた左腕事件』 秋月涼介
・『ナイフを失われた思い出の中に』 米澤穂信
以上6編からなるアンソロジー。

『さくら炎上』 北山猛邦
"私"は人と話すのが苦手な高校一年生。ある日、唯一の友達である陽子が違うクラスの男子生徒と待ち合わせしているのを目撃し、こっそりあとをつけていった。廃墟同然の大きな屋敷の庭で陽子は思いもしない行動に出る。それを見た私は…。

陽子だけがかけがえのない大事な友人と思っておりその友人のために"私"はある行動にでるのは明白なのですが、陽子の行動は途中まで謎のまま。だけど真相や動機が明らかになると…こんな形の友情って…。孤独な者同士だから、高校生という思春期だからこそ理解し合える結末なのか?!深い青春友情ものといった感じで、サスペンスなどで映像化してもいけそうな雰囲気。破滅的な雰囲気がよいです。

『毒入りローストビーフ事件』 桜坂洋
蝦蟇倉大学の同期生だった4人は定期的に食事会を開いていた。ローストビーフが美味しいと評判のレストランでの食事中、1人が突然死んでしまう。残った3人は彼が飲んでいた持病の薬と副作用を利用した薬物混入殺人と考え、誰が犯人なのかそれぞれ推理しあう。3人が出した結論は?

小説家、薬屋、学者の3人の推理合戦はテンポいいんですが、私には少し難しすぎる内容だわ。。っていうかみな冷静すぎやしない?「毒入りチョコレート事件」のオマージュ的(?)作品らしいのですが、私は読んでないのでわからず。それより若かった頃のマイケル・ジャクソンと若かった頃のジャッキー・チェンを足して二で割ったような顔というのが気になる。想像できない…

『密室の本』 村崎友
大学の不可能犯罪研究会に属している古城と上緒藍は、先輩でせどり同好会に属している多智花の住むアパートに招かれる。先輩の出すとびきりの謎を解くことが出来たら高価な本をただで譲ると言われ、2人は翌朝またアパートを訪れるが、押し入れにあった大量の本が消え密室の中で先輩が死んでいた。2人は真知博士を呼ぶことにした。

『毒入りローストビーフ事件』から2ヵ月後。真知博士が再登場!3万円もする『真知博士の事件簿』って何なの~w先輩の死体を見て謎かけが始まってるって思う2人もどうなの~?冷静すぎるというかズレてるというか。不可能犯罪研究家にとって真知博士のカリスマ度がよくわかります。真知博士がこの街に存在することで犯罪が増えてるような気がするのは気のせい?

『観客席からの眺め』 越谷オサム
蝦蟇倉西高吹奏楽部の顧問で学生から人気があった勝田が殺された。吹奏楽部を引退し卒業後は蝦蟇倉市を出る予定にしている3年の星野と、勝田に想いを寄せていた智代は事件のことを振り返っていた。表向きとは裏腹に2人は勝田に対し互いに口に出来ないある事情があった。

まず思ったこと。星野の事情ですがこういうことが可能なんだろうか?バレそうな気がするんだけどバレないものなの?『さくら炎上』といい『観客席からの眺め』といい、残酷な高校生の青春(といっていいんだろうか?)ストーリーです。そして『密室の本』に続き不可能犯罪が起こることが当たり前のようになっている蝦蟇倉市に住んでいる人々の感覚も浮き彫りに。救われない高校生の話は何とも言えません…

『消えた左腕事件』 秋月涼介
蝦蟇骨の森美術館で顔を潰され左腕を切断された男の死体が見つかった。さらに同室に飾られてた絵の中の老人も死体と同様に横顔を切り裂かれ左腕が刳り抜かれるという奇妙な事件で、現場に呼ばれた真知博士は事件の詳細を茶房「白龍」でみなに聞かせる。そしてこの不可解な事件の謎を解こうと推理するが事件の真相は意外なものだった。

うっ、こんな結末とは!そしてここにも真知ワールドに侵されている人たちが!というより市民を不可能犯罪推理狂にしているのは真知博士がいろんな所で事件の吹聴しているからだとみた!そのうち本当に「真知博士、最期の事件」が現実になっちゃうよー(><。)

『ナイフを失われた思い出の中に』 米澤穂信
仕事で日本に来たヨヴァノヴィチは、妹が日本にいるときに友人になった大刀洗万智に会いに蝦蟇倉市にやってきた。彼女の仕事に同行することになったヨヴァノヴィチは、幼い姪を殺害した青年の事件を調べる彼女を見て何を思うのか。

それほど米澤さんの著書を読んでるわけではないですが、好きな作家さんの1人。ですがこのストーリーはあまり理解できなかったかも。太刀洗さんのキャラ、ヨヴァノヴィチさんの背景、妹と太刀洗さんの関係がはっきり見えてこない。調べてみるとどうやら『さよなら妖精』という話の続編、あるいはスピンオフ的な話みたい。この本を読んでなかったらわかりづらいかも。。『さよなら妖精』を読んでる人には嬉しい短篇だろうな~。でもこのシリーズは蝦蟇倉市という1つの枠組みが出来てるような気がするので、単発だけで充分読めるのはいいですが、元ネタのような別の話を読んでないと背景が理解しにくいものを入れられると困っちゃう~(←『さよなら妖精』を読んでないのですねてるだけ)


読み終えて全体的にどんでん返し的な内容が多かったような気がします。不可能犯罪の発生件数が異常に多い蝦蟇倉市ならではの話が「1」より増えたような気も。真知博士のカリスマ性も手伝ってか、市民の事件に対する反応までもが普通じゃなくなってる!なぜみな死体を見たらすぐ推理が始まるの?その前に常識的に考えてまずすることがあるでしょー?って言いたくなっちゃう。

それもこれも真知博士の存在が大きいのですが、「1」の時となんか雰囲気が違うような…。といっても「1」の時の博士をあまり覚えてないですケド。。ストーリーの文章どおりに受け取ると、真相解明どころか今までの事件もちゃんと真相を解明したのかしら?と思えてきました…。まさか実は真相はちゃんと理解してるけど何かしらの理由で真犯人を泳がしてるとか?「3」があるなら読みたい!真知博士がどこまで真相を知っているのかが知りたい!ぜひ「3」も企画してくださーい。

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