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「北京の自転車」

『北京の自転車』   十七歳的単車  BEIJING BICYCLE  

十七歳的単車

製作年:2000年
製作国:中国/台湾
監督:ワン・シャオシュアイ(王小帥) 
出演者:ツイ・リン(崔林)、リー・ピン(李濱)、ジョウ・シュン(周迅)、ガオ・ユァンユァン(高圓圓)、趙毅維(チャオ・イーウェイ)、劉磊(リウ・レイ)

<簡単なあらすじ>
地方の農村から北京に出稼ぎにやってきたグイは高級マウンテンバイクで荷物を宅配する仕事を手に入れる。充分な利益に達したら自転車が自分のものになるというシステムで毎日一生懸命働いていた。あと1日働けば自分のものになるという時、自転車を盗まれてしまい大事な荷物を届けることが出来ず仕事もクビになってしまう。一方、高校生のジェンは友人たちと一緒に自転車で遊ぶため親のへそくりをこっそり持ち出し、中古のマウンテンバイクを購入し憧れの女性ともうまくいきかけていた。だがその自転車は盗まれたグイのものだった。自転車を見つけたら再雇用してもらえるため必死で探してグイは、ジェンが自分の自転車を持っていることを突き止める。

<感想>
10年前の作品で、経済成長が加速し農村から北京に大勢の人たちが出稼労働者としてやって来始めた頃でしょうか?グイはそんな中の1人。
多くを語らないグイは都会のやり方・ルールについていけず、自分の意見を言うのがあまりにも下手なので思わず「私が代わりに言ってあげるからそこどいて!」って言いたくなっちゃうほど(笑)。素朴は素朴なんですが、融通が利かず意固地な性格、見方によっては決して諦めない忍耐力がある青年。

グイの服のセンスが田舎から出てきた素朴な印象にかなり拍車をかけています(笑)。でもね、いくら田舎から出てきたからといって無防備すぎる。北京の街中で高い自転車をあんな風に置いちゃダメだよ~。チェーンで柵とか門とかにちゃんとくっつけておかないと!自転車は盗まれるわクビにはなるわ、自転車は見つかるもののボコボコにされて踏んだり蹴ったり。明るい未来を信じ北京という都会へ希望を持って出てきたはずなのに、ここまで不運ばかりだと気の毒すぎてみちゃいられない。

グイにとって自転車は生きるために稼ぐ大事な商売道具、高校生のジェンにとって自転車は仲間と時間を共有する大事なアイテム。一見グイに同情を覚えてしまうのですが、ジェンの自転車への思いも相当なもの。自転車が買ってもらえるという親との約束があったために一生懸命勉強し名門校に合格、テストだって学内ベスト5に入った。なのに家の事情で買ってもらえず。親のへそくりを黙って使ったとはいえ、ちゃんとお金を払って購入した自転車。それを急に知らない成年から「その自転車は僕のだ」と言われ、やすやすと手放すわけにはいかない。でも自分1人では行動せず、仲間を連れて自転車を取り戻そうとするのはフェアじゃないのでやっぱりグイに同情してしまうのよねー。

都市部と農村との貧富の差を象徴するかのような2人。だけどジェンは必ずしも裕福ってわけではない模様。子供の将来を考え名門校に通わせるため、少ない家計を切り盛りする家庭像も映し出しています。

生きるために働くグイ、対し自分の存在を確かめるようなジェン、それぞれ立場は違うものの自転車に対する思入れは同じ。目的は違えど自転車は自分になくてはならないもの。なんて言うんだろう、2人とも自転車が全て。宅配の社長やジェンの友人たちはたかが自転車と軽く言いますが、2人にとって自転車はそんな軽いもんじゃない。結局誰が悪いというのではなく、どう決着をつけるかが問題に。
一つ、観ていて気分が悪くなったシーンが…(気持ち悪いのではなく、汚い言葉でいうと胸クソ悪いという意味で)
最後の方でグイの自転車をめちゃくちゃにしてた男性、彼はなぜあそこまでしつこくしたの?グイがあんなに立派な自転車を持ってることへの嫉妬?それとも別の意味が?直接グイと関係のない男性があそこまでのことをするのは正直キツいっすよ(><。)

ふと思ったんですが、今作品は監督と視点を変えればガラリと雰囲気が変わりそう。自転車を盗ったり盗られたりというストーリーは面白可笑しく描こうと思えばできそうな気が…どうだろ~?

ところでジェンの憧れの女性ってクラスメイトだったのね。。パンプスのような靴を履いてるしタイトスカートだったからてっきり年上の女性かと思っちゃった^^;少し内田有紀に似ている正統派の美人さんでした。この女優さんは初めて知ったのですが10年経った今もおそらくお美しいに違いない。高級マンションにいる周迅は赤い口紅は塗っているものの、顔はまだ子どものような雰囲気。周迅の出演している映画は何本か観ていますが、イマイチ私の記憶にありません。。

中国ならではの設定で最近の中国映画の型にはまってなく、10年前の作品といえども今観ても全く古さを感じないインパクトある作品だなと。と同時に理不尽さもひしひしと…。純粋によい作品だなと思いました。青年2人の演技が良かったのも印象に残りました。

十七歳的単車2

-2 Comments

孔雀の森 says...""
こんばんは~
いい作品でしたね。男の子二人の設定が面白い!!
それにしてもグイは無防備すぎてハラハラしてしまいましたね。
ふんだりけったりで、それでもめげないところが、並みの
根性じゃないな~と、感心してしまいます。
ジェンの状況を知らないうちは「ひどい!」と思いましたが、
事情をを知ると、親に対して一言申したい気分になりました。
妹ではなくお兄ちゃんに目をかけてあげないと。
親の気持ちもわからないではなく、なかなか複雑な展開だと思いました。

自転車をめちゃくちゃにするシーンは必要なのかと、
疑問に思いました。ホント嫌な奴ですね!
ジェンのキレっぷりも凄かった!!
2010.12.03 19:54 | URL | #W/rA3xXw [edit]
TKAT says...""
こんにちは、孔雀の森さん☆
今観ても全然古さを感じない内容ですが、私も制作時頃に
観たかったなとちょっと思います。
10年前に観てたら中国映画への関心がもっと早くきてたかも・・・
と思えるぐらい良い作品でした♪

ジェンの家庭はここ近年の中国にありそうな感じで、
せめて子どもたちだけでも発展する中国国内の波に乗り遅れないように
させるため努力する親の気持ちと、そのレールに乗った高校生のジェンの気持ちが
複雑に交差しており観てる私まで複雑な気持ちになりました。

グイにはホントハラハラさせられっぱなしでしたが
あれだけの頑固さがあれば、北京でたくましく
やっていけそうな気がします^^
寡黙だけどタバコのシーンとか見てると
都会への憧れもあるだろうから、遊びも覚えたら
結構ぶいぶいやっていくかも?!なんたって男前だし~☆

世界に通用するような大作映画もいいですが、
こういう中国の中を見ることが出来るローカル的な映画、
中国ならではの作品をもっともっと作って欲しいなーと
今作品を観て思いました^^
2010.12.04 13:23 | URL | #- [edit]

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北京の自転車
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