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「クリスティーに捧げる殺人物語」

『クリスティーに捧げる殺人物語』 A CLASSIC ENGLISH CRIME

 編者:ティム・ヒールド (Tim Heald)
 訳者:中村保男他
 出版社:早川書房 ミステリアス・プレス文庫  

<感想>
英国推理作家協会(CWA)の作家たち13人が書き下ろした13編を収録したアンソロジー。
クリスティを讃える意味で<黄金時代>を背景とした短篇であることという制約のもとに書かれており、古典的な殺人ミステリに欠かせない要素である成分(人間の死体は欠かせないが、ベルギー人や執事などを登場ささる)をそれぞれ作者にまかせてるそうな。
その中で、クリスティ小説に出てくる探偵たちを思わせる人物が登場する作品7作を紹介。


「煙が目に……」デイヴィッド・ウィリアムズ
裕福なお嬢様と、そのフィアンセによる素人探偵コンビによるもの。クリスティで例えるなら、茶目っ気のあるトミー&タペンスのおしどり探偵といった感じ。ラストではこの若者カップルの幸せな未来像がとても微笑ましく感じることが出来る作品。
「メイヘム・パーバの災厄」ジュリアン・シモンズ
村の数人に相談事を受けるミス・ハープルが登場するのですが、本家本元のミス・マープルのような活躍をするのかと思いきや・・・。ミス・ハープルがかなりのクリスティ通だったり、殺人方法がクリスティの小説で使われた毒薬だったり、クリスティ小説から知恵を絞ったものばかり。犯人のフェア・プレイぶりはある意味すごい・・。ちなみに作者のジュリアン・シモンズ著の「知られざる名探偵物語」も是非読みたいところ。
「恋のためなら」スーザン・ムーディ
ポアロ登場?といっても保険調査員が一応主人公で、彼女に言わせると〝ピエロとかいうそんな名前のベルギー人の探偵はめかしこんだチビで嫌な奴〟だそう。ピエロと思われてる探偵も世界で最も偉大な探偵と自負しており、ここではどんな推理を見せてくれるのか?という期待を裏切りつつも、洒落っ気があって読み終えたあとはとてもハッピーな気分にさせてくれる作品。
「ジャックは転んだ」H・R・F・キーティング
フィンランドの探偵が登場。他国でも有名な探偵で、似てるところは少ないですが頭脳労働で事件を解決するところはポアロ的な感じがしないでもないような・・・。
「検察側の達人」ティム・ヒールド
ポアロとミス・マープルが登場。お互いがお互いの存在がとても気になるらしく、2人の名探偵のやりあいは結構面白い。小説というよりまさにクリスティに捧げる短篇。
「文学史のお時間」サイモン・ブレット
著者サイモン・ブレットが手に入れた古いデスクの中からある大学院生が博士論文の一部を見つけ、それを公開するといった形式でミステリでもなんでもない短篇。が、趣向はなかなか。
「こぞって楽しいひととき」ロバート・バーナード
探偵のベルギー人紳士登場。といっても直接登場するのではなく、事件のあった屋敷の小間使いや料理人、下僕たちがいろいろと事件について語り合う中でのこと。彼らがそれぞれベルギー人探偵に質問されることから、彼ら独自のベルギー人探偵の印象があって面白い。なんだかベルギー人探偵が試されてる感じがしてこれはこれでいいかも。
私がクリスティを読み始めたのは小学生の時で、それから翻訳されたものはたくさん読んだはずなのですが、詳細はというと学生時代までがピークだったので結構忘れてます・・・。
比較的最近(といっても1~2年前)読んだのはクリスティー文庫の「アクナーテン」「ベツレヘムの星」でミステリとは違った趣の作品のため、この「クリスティーに捧げる殺人物語」を読んで久しぶりに昔の名作を読んでみたくなりました♪

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