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「松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター」 松本清張

『松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター -海堂尊オリジナルセレクション-』

松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター―海堂尊オリジナルセレクション

 著者:松本清張
 編集:海堂尊
 出版社:新潮社




<簡単なあらすじ>
・『死者の網膜犯人像』
新宿区のとある家から主人が殺されたと妻から110番通報が入る。死体の眼が開いていることから通信指令室は顔に毛布を掛けておくよう妻に伝える。そして到着した鑑識課は死体の眼にホルマリン液に注射。これらの行為は死の瞬間に見た事象を網膜に残すためだった。殺された主人が最後に見たものとは…。
・『皿倉学説』
生理学では高名な採銅は定年後、弟子の計らいで某大学に形ばかりの教授として週に一度通っている。ある日、猿を50匹実験に使った論文を目にする。周囲はこの論文内容に批判的だが採銅は興味を持ち始める。立場上、採銅自身が調べることができないので孫弟子にその論文を書いた人物について調べて欲しいと頼む。その結果から採銅はいろいろ空想し始める。
・『誤差』
山奥の湯治場・川田屋に美しい女性が1人で泊まりにきて数日後に連れの男性が現れた。他の客や女中の間で2人の関係をあれこれ話題にしていた頃、男性が外出した後に女性が扼殺されているのが見つかった。解剖した結果、時間的に男性の犯行と推測されたが…
・『草』
男が入院している病院で院長と婦長が駆け落ちし、派出婦会から来ている付き添いのタミがその後の情報を教えてくれるのだが、病院内はこの2人の駆け落ちだけではすまなかった。
・『繁盛するメス』
評判が良い大宮医院に2年前から初老の男が入り込んだ。周囲は院長のお兄さんだと思い接していたが実は昔軍隊にいた時の軍曹だった。その軍曹に対し院長はある決心をするが…
・『偽狂人の犯罪』
猿渡は父のあとを継いで経師屋になったが、失敗をし借金を作ってしまう。高利貸の男の容赦ない取立てや浮気相手を取られたことから殺害を思い立つ。同時に自分の犯罪が罰せられないように計画し始めた。それは精神障害者になりきり無罪になるというものだった。

<感想>
「松本清張傑作選」で6人の作家がセレクションしたシリーズの一つ。
角膜残像から犯人を突き止める、学会という枠組みの中にいる学者の姿と論文からヒントを得た想像犯行、死亡推定時刻のズレと人間心理、病院内ミステリー、偽医者、犯罪処罰から逃れるため刑法三十九条を逆手にとった犯行等々、医療に携わる海堂氏が選んだものはやはり医学・医療に関するものが多いです。
「人を救うはずの医学は時によって犯罪、あるいは犯罪を隠す手立てとなる。」まさにそんな内容のものも。

「松本清張傑作選」は海堂氏以外に浅田次郎、原武史、佐藤優、宮部みゆき、桐野夏生が書かれてるそうな。この作家さんにはこのテーマでとか収録作品はあらかじめ候補があったんだろうな。じゃないと本当に各々が好きな短編を選んでいたら絶対に作品がかぶっちゃうよ^^;

松本清張は何冊か長編を読んだことがあるぐらいで短編は読んだ記憶が殆どななく、この1冊はどの話も初めてでした。読んでいてやはり少し時代を感じてしまう短編もあったり。発表時は斬新な内容だったんだろうな。
海堂氏が選んだ傑作選の中で好きな作品は『草』。ミステリー色が強く男の正体を全く予想していなかったので面白く読めました^^

精神科医で何冊も小説を書かれている帚木蓬生氏が純粋に選ぶ「松本清張傑作選」も読んでみたいなぁ。

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