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「ババ・ホ・テップ」 ランズデール

『ババ・ホ・テップ』 現代短篇の名手たち4  BUBBA HO-TEP AND OTHER STORIES

現代短篇の名手たち4 ババ・ホ・テップ (ハヤカワ・ミステリ文庫) 
 著者:ジョー・R・ランズデール (Joe R. Lansdale)
 編集:尾之上浩司
 訳者:尾之上浩司、七搦理美子、佐々田雅子、北野寿美枝、高山真由美、熊井ひろ美
 出版社:早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫




・『親心』
・『デス・バイ・チリ』
・『ヴェイルの訪問』
・『ステッピン・アウト、一九六八年の夏』
・『草刈り機を持つ男』
・『ハーレクィン・ロマンスに挟まっていたヌード・ピンナップ』
・『審判の日』
・『恐竜ボブのディズニーランドめぐり』
・『案山子』スタンダードなホラー
・『ゴジラの十二段階矯正プログラム』
・『ババ・ホ・テップ(プレスリーVSミイラ男)』
・『オリータ、思い出のかけら』
以上、12編からなる短編集

現代短篇の名手たちシリーズが読みたく、前回はウェストレイクを読んだので今度はランズデールを選んでみました。初めてのランズデールでどのような文章を書く作家さんなのか全くわからなかったのですが・・・。以下、初ランズデールの感想。

『親心』
母親が亡くなってから息子は父親を避けるようになった。さらに連続殺人犯の記事をスクラップしたり繁華街に出入りするように。息子と話をしようとする父親だが…。1番手のこの話はスタンダードなミステリ。やはり最初は受け容れやすいのから・・・といったところ?

『デス・バイ・チリ』『ヴェイルの訪問』
この2つはハップ&レナードシリーズの番外編。このシリーズを読んでいないので2人のキャラや登場人物たちがイマイチ理解できず(TT)。これはシリーズを読んでからの方がよさそうな感じ。いや、私がよくわからなかっただけでもしかしたらシリーズを読んでなくても理解できるのかも。

『ステッピン・アウト、一九六八年の夏』
若者3人が女性を買うために1マイル先まで歩いて行くが1人が持っていた密造酒をきっかけに事態はとんでもない方向へ…。若者3人のある夏の経験としてはかなりイタすぎる話。内容的にかなり悪夢のはずなんだけどそれを淡々と軽快(とまではいかないけど)に描いてます。これがランズデールワールド?前2つのシリーズ短編を読んで「ん?」と疑問に思ったもののその次にこれを持ってくるとは…やられた!面白いぞ!

『草刈り機を持つ男』
盲目の草刈に手伝ったばっかりにとんでもない目に遭うという話。盲目の人が利口すぎるのか主人公の運が悪いのか…主人公が一生分の運の悪さを使い切ったのだろう。。主人公に同情しながらも後味悪くなく(いや、多少あったかな^^;)読めたのはやはりランズデールワールド?恐るべし…

『ハーレクィン・ロマンスに挟まっていたヌード・ピンナップ』
父親と娘、そして父親が住んでいるアパート下の古本屋の店主の3人で父親と娘が昔遊んでいた"もしかして"ゲームをすることに。だが今回は殺人事件に関わることだった。娘と店主が意気投合し、父親が仕方がなく乗るという形のミステリ。古本屋の店主がなかなか良い味を出しております。この登場人物たちを主人公にしたシリーズがあったら読む読む!と思える作品です。

『審判の日』
黒人ボクサーの"リル"アーサーと彼を王者から引きおろすために島にやってきたマクブランドの対決を強烈なハリケーンを背景に描いた作品。ラストのマクブライドのセリフはちょっとクサいけど、ハリケーンも実際あった話で"リル"アーサー(ジャック・ジョンソン)も実在の人物。映画にしたら面白いだろうなと思っていたらリドリー・スコットが既に映画化権を持っているそうな。

『恐竜ボブのディズニーランドめぐり』
妻が夫にプレゼントしたのは空気でふくらませるビニールの恐竜ティラノサウルス。その恐竜ティラノサウルス:ボブがディズニーランドに行く話。ビニールの恐竜ティラノサウルが普通に生活している自体びっくりなんですがラストはいたく現実的。表題のその後がリアルでインパクトあった作品。

『案山子』
釣りをしていたハドルドが不気味な案山子と遭遇する。だがそれは怪物だった。ランズデールと2人の子供との合作でいたってスタンダードなホラー。

『ゴジラの十二段階矯正プログラム』
怪獣が矯正プログラム受け更生し人間と共存していくという話。本来の怪獣とはビルを破壊したり人間を車を踏みつけたりするものですが、話の中に登場するゴジラは口から出す炎を金属溶解するといった仕事をしてたりします。だけどやはり血が騒ぐのか何かを破壊したくてたまらない、とにかく怪獣は戦わずにはいられない。それを利用する人間。単なるおバカな話ではない雰囲気もちらほら。。

『ババ・ホ・テップ(プレスリーVSミイラ男)』
亡くなったとされるエルヴィス・プレスリーが老人ホームで生きていた。だが周囲にはかつてプレスリーの物真似をしていた人物だと思われている。そのエルヴィスと自分のことをJFKだと言い張るジャックと2人で魂を吸いにくるミイラ男と対決するという話。誰からも本物のエルヴィスだと信じてもらえずホームで衰えていくだけ。自称JFKと自称プレスリーがミイラ男と決闘するだなんて滑稽にもほどがある内容なんだけど、積極的にどんどん行動を起こしていく老人2人は輝いてる(笑)。

『オリータ、思い出のかけら』
こちらはエッセイ。ランズデールが母親を綴ったもの(だと思うんだけど、もしかしたらエッセイ風物語?)。『ババ・ホ・テップ』から一転、しみじみとしちゃいました。

全体的に短編の順番の並べ方がうまいです。まさか最後の最後で母親のことを綴ったこの短編を持ってくるなんてやられました。ミステリあり、ホラーあり、エッセイあり、ユーモアあり、おバカあり、文学ちっくありとバラエティに富んだ内容の1冊。ハップ&レナードシリーズはよくわかりませんでしたが一度にいろんなランズデールが読めて初めて読むには今作品は良かったかなと^^ 多才な作家さんのようでランズデールワールドを十分に楽しむことができました。

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