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「極北クレイマー」 海堂尊

『極北クレイマー』  

極北クレイマー

 著者:海堂尊
 出版社:朝日新聞出版





<あらすじ>
極北大から派遣され、北海道・極北市の市民病院に非常勤として赴任してきた今中だったが、そこでずさんな病院形態、腐敗した自治体を目の当たりにする。唯一病院を支えている産婦人科の三枝は医療ミスで訴えられようとしていた。一方、出産時に妻と子を失った男性のもとに医療ジャーナリスト・西園寺さやかが現れ…。そんな時、病院に皮膚科の医師として姫宮が派遣されてき与えられたミッションを遂行する。姫宮が来て病院が少し改善されたように見えたが、病院が揺るがす一大事が起こる。病院は再生することができるのか――。

<感想>
『イノセント・ゲリラの祝祭』、『ジーン・ワルツ』を読んで<北>で起こっていることが気になって仕方がなかった!そしてやっとその<北>をテーマにした本が図書館からやっと手元に(TT)。『イノセント・ゲリラの祝祭』と同時進行(この中で姫宮は北へ潜入捜査中)、『ジーン・ワルツ』の数ヵ月前ぐらい(この中では三枝医師はおそらく既に逮捕されていたはず)の設定かな?

まず思ったのは病院内も悲惨さ。院長と事務長は犬猿の仲、看護師は仕事中にテレビを観ながら煎餅をぼりぼり(カーラーまで巻いてる始末)、仕事をしてもあり得ないほど低レベル、非常勤といえども医師の外科部長の今中を平気で無視、病院なのにトイレは和式のみ等々…一見それほどでもないように聞こえますがかなり酷い状態です。

さらに平日は稼動しない遊園地、見かけ倒しの豪華ホテル、冬になると雪でリフトが埋まるスキー場(んなアホな~)、これらを市民病院より優先し市の財政を圧迫。さらにさらに病院運営費を自分達のレクリエーションに使う市役所。読んでいて財政破綻してもおかしくない状況(財政破綻しないほうがおかしい)。こういうことってあるのかなと思ってましたが財政破綻した市がありました…。実際、海堂氏はこの市の印象が大きく取材にも行ったそうな。

そんな中、楽しかったのは姫宮の登場。相変わらず相手に不協和音を醸し出してるのは笑えます^^今中先生によるとアンドロイドのようだと例えられてました。もっと活躍するのかと思いきや急に現れてさっと去る。さすが姫宮!もうちょっと見たかった気もしますがこの位がちょうど良いのかも。。姫宮が来てから病院内が少し変わったことで今中先生も院内改善しようと思うのですが、三枝先生の問題が起こり…。
今中先生は院長から勝手にいろんな肩書きを与えられると同時に厄介ごとまで押し付けられる様はまるで田口先生のよう^^;でも今中先生の方がちょっと不器用かな。

地域医療に重点を置き、どのように行政と医療事故が絡んでいるのか、そして崩壊…
読んでる側は「そんなことはあり得ない」「そんな医療ってあるの?」と思ってしまいますが最後にある人物が(これが意外なの!あの人が?!って感じです)言った言葉で胸が痛くなる…私達総クレイマーだったのね。海堂氏の本を読み、最近よく胸が痛くなります…

あれほど読みたかった<北>、<北>で起こったことはわかりましたが<南>と<北>、そして『無声狂犬』と呼ばれている人物の関わりがイマイチ把握できてません…。『イノセント・ゲリラの祝祭』、『ジーン・ワルツ』、本書を読むのに間が空きすぎて何か大事なことを読み忘れてしまったんだろうか?それともこれらはまた次回に続くとか?

ジャーナリスト西園寺さやかと監察医:南雲忠義との関係(なんとなく関係を匂わせているけど)、三枝先生のその後はまだ明らかになってないのが気になるところ。
また今回初めて登場した「日本医療業務機能評価機構」の武田さんと布崎さん。今後おそらくどこかで登場しそうな予感。。さらに白鳥と対決?なんてこともあったら…楽しいのに♪
今までの著書で関係してる名前や登場人物が会話の中に出てきたり、ちょこっと登場したりするのが楽しい1冊ではありましたが、明らかにされてない部分があるので少しだけ消化不良って感じです。

-2 Comments

孔雀の森 says...""
こんばんは♪
この病院の状況にはほんとうにびっくりしてしまいましたね。
でももっと驚いたのは、姫宮があっという間に改善してしまったということ。
そしてさっさと去っていってしまうとは…。
彼女、とてつもない才能の持ち主だな~と、いまさらながら思うのでした。
そうそう、監察医の問題もありましたね。偶然ニュースで取り上げられているのを聞いたとき、この作品を思い出しました。
海堂さんの作品では医療はもちろん時事問題も勉強できて、おトクな気分です。
>明らかにされてない部分があるので少しだけ消化不良って感じです。
同感です。今後に期待したいものですね。
2010.01.30 19:24 | URL | #W/rA3xXw [edit]
TKAT says...""
孔雀の森さま、おはようございます☆
姫宮香織ちゃんは持ち前の才能・パワー炸裂でしたね。
『螺鈿迷宮』ではトロさが目立ち、『ジェネラル・ルージュの凱旋』では
他の看護師から魚にたとえられてられていたのに(笑)。
魅力的な女性だからそのうち浮いた話があるかもですね^^

今回は新登場したキャラクターも多く、今後どのように
絡んでくるんだろうと今から楽しみです。
本作品は北の問題を描きつつ次回につながる序幕のような
気がしてきました・・・

そうそう、「武田多聞」と「布崎夕奈」、本名が書かれてないので
孔雀の森さんがおっしゃる通り、もしかしたら今までどこかで
登場してたかもしれないですね~。うーん、謎は深まるばかり。。
2010.01.31 08:08 | URL | #- [edit]

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