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「野獣の血」 ジョー・ゴアズ

『野獣の血』  A TIME OF PREDATORS  

野獣の血

 著者:ジョー・ゴアズ (Joe Gores)
 訳者:高見浩
 出版社: 角川書店 角川文庫




<あらすじ>
4人の不良グループが男性に暴行し失明させたのを偶然居合わせ犯人の顔を目撃してしまったポーラ。4人は彼女の口を塞ぐため夫の留守中に家に押し入り集団暴行。その夜、ポーラは自ら命を絶った。ポーラの夫カートは不眠不足を解消するためジムに通うようになり、体が引き締まりはるか昔に軍隊にいた頃のことを思い出す。事件に消極的で捜査から手を引いた警察を尻目に、カートは獣となり自らの手で犯人に復讐しようと決める。

<感想>
警察からもし犯人をつかまえても法的制裁をする方法はないと言われ、最初は犯人に対しどのように憎めばいいのかさえわからずにいたカート。ジムに通うようになり無駄な脂肪が落ち体が引き締まり、昔いたゲリラ戦の部隊のことを思い出す。そして年を重ねた今でも体が反応することを知り自らの手で不良グループを見つけ出し復讐しようとするわけで。大学教授のカートはどちらかと言えば穏やかで暴力的な面は全くなかったのに、集団暴行にあった妻が自殺しジムで体を鍛えたことで内なる暴力反応が目覚めてしまった。

愚かな犯行を重ねていく不良グループのボス的存在のリック、上手く利用され犯行に加担されたリックの彼女デビー、そしてリックの仲間。彼らはそれぞれ思うことがあるんですが、考えが甘い若者たちはそれぞれが思い悩みながら行動するもんだから当然ズレが生じてくる。あの時ブレーキをかけていたら、あの時あんなことしなければ…と思ってももう遅い。若者らの運命は後悔してももう遅い。

ジムのオーナやカートが頼む探偵は行動者で非情なまでにしたたかな現実主義者。悪を説明しようとはせずただその存在をあるがままに受け容れる同じようなタイプ。                       
犯人たちともっとド派手に対決するのかと思いきや意外とそうでもなかったり^^;『野獣の血』となっていくカートの変化、ハードボイルドさは十分に楽しめました。
恫喝と暴力と恐怖には同じ恫喝と暴力と恐怖をもって対しないといけない、人間の奥深くにある性質は根底から変えることはできないことを悟ったカートの決断はそれでよかったんだろうか…。きっとこれでいいんだろうな。

今作品はゴアズのデビュー作でMWA新人賞を獲った作品。ダン・カーニー探偵事務所シリーズは何冊か読んだことがあるのですが、その第1弾『死の蒸発』はまだ未読。ウエストレイクのキャラクターが友情出演しているという噂をちらほら。他の著書でも互いの小説のキャラクターを登場させてたりとなかなか粋なことをやってくれてる^^

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