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「やんごとなき読者」 アラン・ベネット

『やんごとなき読者』  THE UNCOMMON READER

やんごとなき読者

 著者:アラン・ベネット (Alan Bennett)
 訳者:市川恵里
 出版社:白水社




<あらすじ>
バッキンガム宮殿の裏庭に停まっていた移動図書館を偶然知り、義務感から一冊の本を借りてきた女王。このことをきっかけに読書の喜びを知り、移動図書館にいた本好きの少年ノーマンを厨房から直接自分に仕えさすことにした。だが王室では女王の読書は歓迎されるものではなかった。公務にも支障をきたすようになり、周囲は女王の変化に困惑するばかり。そこで80歳を迎えた女王が下した決断とは?

<感想>
エリザベス女王がもし読書に夢中になったら…という架空の物語。
読書に目覚める前は本選びでも立場上知ってる者ばかり。勲章をあげた人物とか同じような立場の者。だけどナンシー・ミットフォードの『愛の追跡』を読んでからすっかり読書の虜に。
いったん読み出した本は最後まで読むと育てられた女王(ちなみにお皿の上にあるものの最後まで食べる)。気に入った部分や自分の思ったことや感想はメモにとる。あら?メモをとるのは私と似てる^^といっても私の場合、ブログに感想を書くためにメモをとってるだけだけど(笑)。

作中に登場する本や著者は殆ど知らないですが(知っていたら女王の読書の幅の変化をもっと楽しめたかも)、1冊の本から別の本、そしてまた別の本とどんどん新たな方面へ幅が広がっていく…だが時間が足らない。わかりますわかります。今まで自分が読んだことなかった分野や方面の本の面白さを知り読みたいと思っても時間が足らない。女王ならなおさらだよね^^;

謁見・視察などの公務に追われる女王としての生活や英国王室をみてるとなんだか現実に類似してそうな雰囲気。案外この作品って実話じゃないの?なんて思ったり(笑)。

本は読者がだれであろうと気にせず服従しない。全ての読者は平等。うん、考えたことなかった。女王ならではの思いだ。そういや英国王室を舞台にした作品って結構あるような気がする。イギリスならではユーモアを交えるから憎めない内容が多い。実在する女王だって魅力的に描かれてるし。日本で皇后さまを主人公に面白おかしく小説にするってあり得ないもの。

ロンドン図書館で借りた本が犬によって破損したり紛失したりしたら女王自らが図書館員に電話でわびる。読んでる途中、本の内容に対し思わず思ったことを口にしたりと女王らしからぬ行動はなんだかお茶目。
読書により人間的に成長し他人の気持ちがわかるようになったり、周りのことを違った目線で見るようになった女王。これによって周囲が混乱したり妨害工作したりと大変です。特定の趣味を持ってはいけないという立場は辛いね(TT)。
さらに周囲から行動の変化は老化現象が始まったと言われる始末。でも言われっぱなしで終わる女王ではない。行動派の女王が迷っているのは読書は行動ではないってこと。読書によって人生は変化したけどこれからは本を書くなかで人生を見つけようと。そしてラスト…これは絶妙!良い1冊でした^^

女王の読書のきかっけとなったナンシー・ミットフォードの『愛の追跡』、一体どんな内容の本なんだろう。そして女王自身、この『やんごとなき読書』を手にとって読んだのかなぁ。

-2 Comments

hiyo says...""
>案外この作品って実話じゃないの?
(笑)言われてみれば、そんな感じしますね。

私も、本当の女王がこの作品を読んだらどんな顔をするだろう?と思いました。
その気になれば数時間も必要ない短い作品だから、是非ともこっそり読んで頂きたいですよね(笑)
2009.11.22 23:15 | URL | #B9A5zm5U [edit]
TKAT says...""
ども!小学生でクリスティに夢中になったおませなTKATです!

この作品って人気があるようで図書館で予約してからかなり待たされました。
日本ではあり得ないプロット(主人公)なので人気があるのかな?

>是非ともこっそり読んで頂きたいですよね(笑)

もし女王が今後ラストと同じような言葉を発したなら
おそらくこの作品を読んで影響されたと思いましょう(笑)。
2009.11.22 23:59 | URL | #- [edit]

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