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「死因不明社会」 海堂尊

『死因不明社会 : Aiが拓く新しい医療』 

死因不明社会 (ブルーバックス 1578)

 著者:海堂尊
 出版社:講談社 ブルーバックス





<感想>
日本の解剖率は先進諸国中最低レベルの2%台で、98%の死者は厳密に医学検索を行われないまま死亡診断書が交付されている。いわゆる「死因不明」のままということ。このままでは医療崩壊どころか犯罪や児童虐待死まで曖昧になってしまい治安まで破壊。そこで重要なのは画像診断するAi導入。Aiと解剖は次元の違う検査なので基本は比べることが出来ないのですが、本書ではわかりやすく比較してくれてます。「死因不明」に対するAiの役割、必要性をわかりやすく説いた1冊となってます。

奇数章は小説でお馴染みの厚生労働省の白鳥が、同じく小説の登場人物の1人である別宮葉子記者が独占インタビューするという形で進みます。偶数章は著者による説明。
白鳥は厚生労働省の人間なのに小説と同じく言いたい放題^^;まぁ架空の人物だけど(笑)。

日本の医療は進んでいたと思っていましたが、解剖率はたった2%だったとは…。死んだ後の医療を全く考えたことがなく、解剖制度すら初めて知りました。

Ai導入により解剖数が減るのではなく、白鳥はAiによって解剖数は増えると提言。Aiは解剖にとって大事なパートナー、解剖だと遺族の承諾を得るのは難しい(頭部ならなおさら)。でもAiだとメスを入れず画像撮影するだけなので承諾も得やすい。

解剖前にAiを施行すれば必要な解剖場所がわかり、不必要な解剖を避けられる。小児死亡前例にAi施行を義務化すれば虐待死を見逃すことがないとのこと。この本を読むとAiとはいいことばかり。もちろん問題点もあるけど、著者いわく今後の課題はあるもののそれらはすべて解消されるらしい。

なぜ田口&白鳥シリーズやその他小説の中であれほどまでAiを主張するのか理解できます。要はAi費用の拠出を国が保証すればいいってこと。こんなにいいことばかりのAiなのに国がしぶちんなのはどうしてなんだろう?この本に書かれていない理由が他にあったりして。

医療系の専門誌も読まないし普段メディアでも知ることがない解剖やAi、人気作家の著者がこのように提言することでこの事実を知った人は多いんだろうなぁ。勉強になりました、ありがとう海堂さん!

-2 Comments

孔雀の森 says...""
こんにちは♪
私の場合、海堂作品に出会わなかったら、この類の本は手にとらないでしょう。
ブルーバックスを読んだのは、もしかして初めてかも。
おっしゃるように、この本ではAiの長所をたくさん述べていますよね。
なのになぜすぐに導入しないのかというと、ネックとなっているのは費用面。
1冊使って「費用出して!」と言っているように思いました。
海堂さん、風当たり強くないかと心配になります。
ほんとうに勉強になった一冊でした!
2009.08.22 13:32 | URL | #W/rA3xXw [edit]
TKAT says...""
こんばんは、孔雀の森さん^^
私も海堂さんの作品だからこそ、この手の本を読むことになりました。
じゃなければ絶対に読まない類の本です^^;

>この本ではAiの長所をたくさん述べていますよね。

ですよね。とても優れたものなのにすぐに導入しない国に対し、
海堂さんが声を出して世間に知らせてるという感じかな。
有名作家の海堂さんだから出来きたこと。他の医師からの
期待を背負ってる半面、風当たりも強いでしょうね(><)。

実際、この本を出したことでどのくらい影響があったのかしら?
少しはAiが普及されたのかなぁ。
『続・死因不明社会』を出し、そこでその後のAiを書いてほしいです^^
2009.08.22 21:56 | URL | #- [edit]

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