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「英国王給仕人に乾杯!」

『英国王給仕人に乾杯!』  OBSLUHOVAL JSEM ANGLICKEHO KRALE / I SERVED THE KING OF ENGLAND

英国王給仕人に乾杯

製作年:2006年
製作国:チェコ/スロバキア
監督:イジー・メンツェル
出演者:イヴァン・バルネフ、オルドジフ・カイゼル、ユリア・イェンチ、マルチン・フバ、マリアン・ラブダ、ヨゼフ・アブルハム、ドルフ・フルシーンスキーJr.

<簡単なあらすじ>
1963年頃、ヤン・ジーチェは再教育監獄から約15年の刑期を終え出所するが、居住許可が下りたのはズデーテンという山中の廃屋で、そこには同じような罪でやってきた年配の男性と若い女性がいた。埃まみれのビールジョッキを見つけたヤンは給仕をしていた昔を思い出す。駅でソーセージを売るところから始まり、田舎のホテルのレストラン、高級娼館でのウェイター、そして「ホテル・パリ」での給仕の修行、その後ヤンは結婚もし、夢も叶ったかと思われたが・・・
戦争という時代を背景に「私の幸運はいつも不運とドンデン返しだった」というヤンの人生を描いた作品。

<感想>
体は小さいが、百万長者になりホテル王になるという大きな夢を持っていた若かりし頃のヤン。
ヤンが投げ撒いたコインを上流階級の人々が人目を気にせず拾うという光景を目にし、それ以来コインを投げまくことしばしば。いくらなんでも紳士淑女たちがプライド気にせずあそこまで拾うとは思えないけど^^;いくらお金持ちでも欲は貧乏人と同じくらい持っているということが言いたいんだろう。←パンフの受け売り

英国王給仕人というのはヤンが働く「ホテル・パリ」の給仕長のことなんですが、チェコ人が英国王に給仕するなどありえない寓意的なタイトルなんだとか。
この「ホテル・パリ」の給仕長の一貫した態度がとても印象的。ヤンはどこか時代に翻弄されている感があるけど給仕長は違う。
給仕人としての今までの経験上、何ヶ国語も話せるのにドイツ語だけは頑固として話さない。皆が敬礼しても彼だけは絶対しない。ドイツ人には金目のものは渡したくない。ここまでの信念というかプライドが徹底してるなんて素晴らしい(その後の彼の消息は考えたくないけど)。この人にまつわる過去のエピソードが観たかったなぁ。

一方、主人公であるヤンは自分の意思、あるいはふとした偶然が重なり職場を転々。したたかな面もあるんだけど、いつの間にかそういう人生になってしまったようで、あれれという間に監獄に入っちゃった~という感じ(笑)。

夢があり楽しかった自分の過去を山奥で回想する孤独で年老いたヤン(といってもそれほど歳はいってない)。映画の前半は夢も希望もあるヤンをユーモアっぽく描いており、後半はドイツに占領されたチェコに住むヤンにも影響が出始め・・・といってもヤン自身を見てると戦争はまるで他人事のよう。
パンフにはこのように書かれてました。

"困難な時代、ヤンはドイツ人女性と結婚するなど、アウトサイダーとしての彼は始終、戦争の外側にいる。廃村で戦争の時代を思い出すことによってはじめて歴史に参加している"

なるほどね、言われてみればそうだ。この時代に生きた1人の男の人生を物語にしたという感じの作品でした。

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