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「完璧な殺人」

『完璧な殺人』 THE PERFECT MURDER

 編者:ジャック・ヒット(Jack Hitt)
 訳者:宮脇孝雄、木村仁良、山本やよい、大庭忠男、青木久恵、田口俊樹
 出版社:早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫   

<感想>
合作ミステリで、参加してる作家はローレンス・ブロック、ピーター・ラヴゼイ、トニイ・ヒラーマン、サラ・コードウェル、ドナルド・E・ウェストレイク。
この本と出会ったのは数年前ウェストレイクの著書を片っ端から探していた時で、当時ハマっていたローレンス・ブロックも参加しておりとても楽しみにしてた本。
しかし読みたい本を古本屋で見つけるとすぐ買い込んでしまうので、家にはまだ読んでない<読みたい本たち>が山積みに・・・。
購入してから数年経った今、やっとこの本を読むことが出来ました(計画的に本を買おう!とは思ってますが、次々読みたい本が出てくるのでてんで無理な話~

金持ちの妻を持つティムという男性が、妻を殺し、その妻と浮気をしている自分の親友を犯人に仕立てる方法を一流作家5人に相談する手紙を出すのがこの物語の始まり。
しかも普通の完全殺人ではなく、芸術的な方法でなければならないという条件付きで。
相談の手紙をもらった5人の作家は各々の手法で殺人方法を親切に返信するも、ティムからの第二の手紙で5人の作家は自分以外にも同業の作家に同じ相談を、しかも同時に持ちかけてることを知ることに。
ティムへの返信で、自分以外の作家が考えた殺人方法やその人物の作風などを貶し、自分の方法が一番良いと結論付ける作家たち(そしてアイディアの報酬も要求する作家たち)。
結局誰の殺人方法が一番良いのか?というのではなく、ティムを軸としたやり取りを愉しんで欲しい本。

それぞれの章は、「○○からの手紙」という往復書簡になっており、作家同士が○○の方法はここが悪いだとか、いろんな殺人事例や別の作家の例を出し多少ムキになってるところが読み応えあり(もちろん本気で貶してるのではなくフィクションの中でのこと)。
一流作家たちで(私は5人中3人しか知りません)、プライドや自尊心が人一倍強いというのがこのストーリーの鍵となってるわけで・・・。
なんといっても5人の作家がアンソロジーやリレー式とは違って、このような形で参加してるというのがユニーク。
個人的に好きな箇所は、ピーター・ラヴゼイが自分のプロット(クラゲを題材にしたもの)を他の作家に洩らされたと言い、ウェストレイクの次作は「ドートマンダーとクラゲのひと刺し」、ローレンス・ブロックの次作は「泥棒はクラゲをくすねる」になるだろうと・・・。
ウェストレイクとローレンス・ブロックの各シリーズを読んだことがある人にはこのユーモアがわかるはず。
違う作家たちでのバージョンも読んでみたいような気はしますが、そうなると同じオチはもう使えない・・・。

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