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「儚い羊たちの祝宴」 米澤穂信

『儚い羊たちの祝宴』 

儚い羊たちの祝宴

 著者:米澤穂信
 出版社:新潮社





<簡単なあらすじ>
『身内に不幸がありまして』
大きな勢力を持つ丹山家に使用人として引き取られた村里夕日は、幼少の頃からお嬢様の世話をしていくうちに憧れを抱くようになる。そして読書家のお嬢様の秘密の本棚を共有することになり幸せな時間を過ごしていた。7月30日、勘当されていたお嬢様の兄が丹山家を襲撃し死者が出た。それ以来、7月30日には丹山家の女が死ぬように…

『北の館の罪人』
内名あまりは母親が亡くなり、その母親が言い残した六綱家に身を寄せる。現当主の父親の妾の子という立場から、別館「北の館」で幽閉されている六綱家長男の世話をしながら置いてもらうことに。時々その長男から買い物を頼まれるあまりだったが、何に使うのかいつも奇妙なものばかりだった。

『山荘秘聞』
屋島守子は貿易商をしてる人物の別荘「飛鶏館」を住み込みで管理することになった。1年が経った頃、守子はふと気が付いた。別荘は休暇を過ごすためにあるのにこの1年間、旦那様だけでなく誰1人もお客様を迎い入れたことがないことに。そんな時、遭難した登山者を迎い入れることになり守子は世話をするが…

『玉野五十鈴の誉れ』
旧家の小栗家の跡継ぎである純香は、15歳の誕生日に祖母から玉野五十鈴という同い年の使用人を与えられた。「人を使うことを覚えよ」という意味からであったが、純香は次第に五十鈴を一面の師と思い、友達とすら思っていた。だがある日、この関係に終止符が訪れる。

『儚い羊たちの晩餐』
大寺鞠絵は会費を払えずにバベルの会を除名された。払えるお金はあったのにパパが渋ったためだ。見栄っ張りで外面ばかり気にする成金のパパは一流の料理人を雇い入れた。様々な料理を命じるが他の金持ちと比べられるのが嫌なパパは、ある日誰も食べたことがない料理を鞠絵に命じるように言う。その料理とは…。

<感想>
アンソロジー「Story Seller」で『玉野五十鈴の誉れ』を読んだ時に<バベルの会>シリーズの一つと知り、この短編連作集を図書館で借りてきました。

これは面白い。よく出来た1冊。文章のタッチもいいし古風な昭和調の語り口もいいしそれぞれの話のオチもいい。いろんな作家を登場させてるのがまたニクい。
伊坂ワールドも面白いけど米澤ワールドもなかなかいいかも。米澤穂信さんって調べてみると1978年生まれなんだそうな。私より年下?!古風な文章を書かれるのでてっきりお年を召した作家さんかと思ってました^^;

『身内に不幸がありまして』は読んでこのタイトルに納得。このタイトルは読む前から気にはなってましたが読んだ後にはアッパレをあげたいぐらいのオチでなかなか!
そして『玉野五十鈴の誉れ』、これは1回読んだ時よりも2回読んだ今の方がより楽しめました。最後のオチがなんと言ってもいい!この言葉は途中でも出てきますがうまく繋がってるなと関心。

それぞれの話に登場する大学の読書サークル<バベルの会>。上流階級の子女が集うサークルなんですが1、2、4話だと登場も地味でさほど気にはならない。だけど5話で1、2、4話の<バベルの会>に入ってる儚い羊たちが…。よく考えたら背筋が凍る内容だわ。こわい…。
しかもアミルスタン羊だなんて~(わかる人にだけわかる内容なだけにやってくれたな、米澤さん !)。ここでそうきたか。『儚い羊たちの晩餐』ではかなりの特別料理だな。絶対食べたくない料理だけど鞠絵さんは食べたのか?!彼女の日記の終わり方が唐突すぎてまたいい(笑)。

帯に書かれている「ラスト一行の衝撃」という謳い文句、衝撃というのは少し違うかな。ラスト一行でその話の内容をバシっとシメてくれたような感じ。なんて言ったらいいんだろう、うっ、ムズカシイ…。
この本のタイトル『儚い羊たちの祝宴』、全て読み終えてからちょっと納得したような気がする。多分。
米澤穂信さん、あなたの世界をもっと知りたくなりました。今年はあなたをもっと知るようにします!

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