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「小悪魔アザゼル18の物語」 アイザック・アシモフ

『小悪魔アザゼル18の物語』 AZAZEL

小悪魔アザゼル18の物語
 著者:アイザック・アシモフ (Isaac Asimov)
 訳者:小梨直
 出版社:新潮社 新潮文庫   




<感想>
聞き手(アシモフ自身)が、ジョージという男性から小悪魔アザゼルを使って毎回人助けをする話を聞く短編集。
このジョージというのが、毎回聞き手に対してなにかしらの嫌味を言い、さらに自分がいかに素晴らしい人間で人に頼られる存在かをアピールするというかなりの皮肉屋さん。
しかも聞き手はジョージに食事をおごり、最後にはいろんな形で数ドルお金を巻きあげられる始末。
人を不愉快にさせる天才と言ってもいいかも。
自分からアザゼルのことを話しておいて、毎回聞き手に向かってなぜアザゼルを知ってる?と聞き返すジョージに対して大人の対応をする聞き手には拍手。

肝心の小悪魔アザゼルはというと・・・
先に小悪魔と聞くと、なんとなく可愛らしい雰囲気で、頼みは魂と引き換えに・・・なんてイメージですが、この本に出てくるアザゼルは違うんです。
身長2cmで皮膚は真っ赤、額には角が2本というミニ赤鬼のような風貌の男の子。
頼みを聞く代わりに見返りも求めない。そして自分は品があって力や才能を大げさに自慢する(実はジョージと似たりよったりの性格だったりするんだな、これが)。
そしていつも自分の世界で何かをしてるときにジョージに呼び出されるもんだから、喜怒哀楽もはっきりしてる。

お決まりのような感じですが、アザゼルはこの世のしくみをあまりよく理解しておらず、彼に頼んでもその通りに事が運ぶことがありません(やっぱりね~)。ハッピーエンドでかと思いきやそうでなかったり。
正確に事細かく説明して頼みごとをしないとダメなところは、映画「悪いことしましョ!」の悪魔と似てるかな。

全体的に私にはアザゼルはそれほどインパクトはなく、話の始めと終わりのジョージの皮肉めいた言動の方が気になってしまいます。
「小悪魔アザゼル18の物語」を読んで気に入った人は、この話の基となった「ユニオン・クラブ綺談」、そして推理短編「黒後家蜘蛛の会(ブラック・ウィッドワーズ)」もオススメ。

-5 Comments

kazuou says...""
それなりに面白かったんですが、過去の作品にくらべると、ちょっと落ちる感じですね。
それにしても、欧米の小説に登場する「悪魔」のキャラクターというのは洗練されてますよね。ジョン・コリアの作品によく出てくる「悪魔」なんかもそうですけど、すごく様式化されているというような感じを受けます。
2006.04.27 08:51 | URL | #- [edit]
TKAT says...""
ジョン・コリアですか!
奇談集を一度読んでみたいと思ってたんですよね(この中に「悪魔」が出てくるストーリーはあるのでしょか??)

私も短編やアンソロジーが好きなのですが、好きな作家が収録されてるのやシリーズ化してるのを買うことが多く、新たな面白い本を開拓するにはkazuouさんのようなブログがホントに参考になります。しかもわかりやすい!
今後も利用させていただきます♪


2006.04.27 22:54 | URL | #- [edit]
kazuou says...""
ありがとうございます。基本的に自分が好きな本を好き勝手に語るブログですので、恐縮です。

ジョン・コリアですが、以前はサンリオSF文庫から『奇談集』が二巻出てましたね。ちくま文庫からこの二巻から抜粋したベスト集として『ベスト・オブ・ジョン・コリア』が出てましたが、これも絶版のようです。ちなみにこの中では『女だけの地獄』が〈悪魔もの〉です。〈悪魔もの〉は『ベスト・オブ…』に再編される際に、かなりこぼれ落ちてしまったみたいで残念です。
今現在手にはいるのは、復刊中の異色作家短編集の一冊『炎の中の絵』ぐらいでしょうか。この本には〈悪魔もの〉は入っていないのですが、読んで損はない作品集です。
ちなみに個人的には、コリアの〈悪魔もの〉の最高傑作は『天使と悪魔と青年と』(ミステリマガジン 1970年3月号所収)だと思ってます。地上に降り立った天使と悪魔がそれぞれ美女となって、青年を誘惑するというファンタジーです。

あと〈悪魔もの〉といえば、決定版のアンソロジーとして『天使と悪魔の物語』(風間賢二編 ちくま文庫)というのがあって、もちろんコリアの作品も入ってます。これは洗練されたファンタジー集で絶対のオススメです。
2006.04.28 00:12 | URL | #- [edit]
kazuou says...""
すいません、あと、こちらのブログをリンク集に加えさせていただきましたが、よろしいでしょうか?
2006.04.28 00:22 | URL | #- [edit]
TKAT says...""
リンクありがとうございます♪
よろしいどころか大歓迎でございます~。

『天使と悪魔の物語』を調べてみると、アンデルセンやポー、また名前だけは知ってるという著名な作者が収録されておりとても興味があります。芥川龍之介が入ってるのにもびっくり(ますます興味津々)!
でもこれも絶版なんですね(悲。古本屋で見つけられなかったら図書館で借りようかな・・・。
2006.04.28 21:33 | URL | #- [edit]

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