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「怠けものの話」 ちくま文学の森9

『怠けものの話』 ちくま文学の森9   

怠けものの話 (ちくま文学の森)
 編者:安野光雅/森毅/井上ひさし/池内紀
 訳者:大津栄一郎/小沼文彦/竹内好
    青柳瑞穂/徳永康元/鳴海四郎
    斎藤光/堀口大学/
 出版社:筑摩書房 <ちくま文学の森9>



『蝉』 堀口大学 
『警官と賛美歌』 O.ヘンリー 
『正直な泥棒』 ドストエフスキー
『孔乙己』 魯迅
『ジュール叔父』 モーパッサン
『チョーカイさん』 モルナール
『ビドウェル氏の私生活』 サーバー
『リップ・ヴァン・ウィンクル』 W.アーヴィング
『スカブラの話』 上野英信
『懶惰の賦』 ケッセル
『ものぐさ病』 P.モーラン
『不精の代参』 桂米朝
『貧乏』 幸田露伴
『変装狂』 金子光晴
『幇間』 谷崎潤一郎
『井月』 石川淳
『よじょう』 山本周五郎
『懶惰の歌留多』 太宰治
『ぐうたら戦記』 坂口安吾
『大凶の籤』 武田麟太郎
『座っている』 富士正晴
『屋根裏の法学士』 宇野浩二
『老妓抄』 岡本かの子
この中からいくつか紹介。
『警官と賛美歌』
ホームレスのソービーは近づく冬に備え刑務所へ行く準備をした。レストランで無銭飲食して警察に捕まろうと試みるが擦り切れたズボンとくたびれた靴をはいていたため中に入れなかった。店のショーウィンドーを割るが警察はソービーが割ったと信じてくれず、他にもいろいろ試みるが逮捕されることはなかった。半分諦めていたソービーはある教会で賛美歌を聞いた途端、真人間に戻ろうと決心をするが…

警察に捕まりたくていろいろ犯罪をしようとするがなかなか捕まえてくれない。心を入れ替え職を見つけようと決心したまさにそんな時…結果は面白いんだけど、ソービーの罪って一体何だったんだろう?ただ単に不審な人物ってこと?この皮肉さがまたいいんだけどさ^^

『チョーカイさん』
何事にも不精な友人は貞淑な女性と結婚し、世界一の幸福者と皆に思われていた。夫が不精でちっとも相手をしてくれなかったりケチくさいことを言うとこの妻は「ではチョーカイさんにしてもらいます」と架空の人物チョーカイさんの名を出しその場を過ごしてきた。だが数ヵ月後、今までチョーカイさんのことを気にしてなかった夫が急に嫉妬するように。ある日夫は胸騒ぎを覚え妻の宝石箱の中にあったアドレスに行ってみると…

チョーカイさんはいわゆる夫とは正反対の理想的な夫。妻にとっては心の恋人のつもりだったはずが…。しかしチョーカイさんって…。著者はハンガリーの出身みたいですがこのような名前ってハンガリーではよくあるの??チョーカイさんって…、ああ、ダメだ、この名前、インパクトありすぎです(笑)。ちなみに物語りも面白かったです。

『リップ・ヴァン・ウィンクル』
ある村に純情でお人好しのリップ・ヴァン・ウィンクルが住んでいた。妻の尻に敷かれていたが幸福者で村の中でも人気があった。ある日、口やかましい妻に追い出されたリップは森の中へ入り不思議な老人と出会い不思議な光景を目にする。目を覚まし村へ戻ってみるとどうも様子がおかしい。なんと20年も時が過ぎていた。

リップ・ヴァン・ウィンクルは有名な人物の名だそうで、ウィキペディアによると「時代遅れの人」の代名詞になっておりいわゆる「アメリカ版浦島太郎」なんだそうな。なるほどね~。でもリップの場合、恐れていたカカア天下の時代が既に終わっており20年後の方が古老として尊敬されるようになったからある意味幸せかも^^

『不精の代参』
江戸小ばなしで安永5年版「鳥の町」に載っている『ぶせふ者』を原話にしてつくられた上方ばなし。大阪・能勢の妙見様へ代参を頼まれて出かけるので『能勢の代参』ともいう。怠け者をめぐる落語の一つ。

これは面白い!典型的な無精者の話でとにかく「ほっとけ」「じゃまくさい」。特に「じゃまくさい」という言葉は私が普段よく使ってる言葉なので他人事とは思えない(笑)。文章でこれだけ面白いんだから落語で聞くともっと面白いに違いない。

『よじょう』
隈本城で、宮本武蔵の腕前を試そうとある庖丁人が待ち伏せをして襲いかかった。だが剣術の達人である宮本武蔵は一刀で庖丁人を斬り殺した――
借金だらけ、不義理だらけの岩太という八方ふさがりでどうしよもない男がいた。庖丁人である父親が死んだ時に兄から「お前は乞食よりも劣る」と言われ岩太は本当に蒲鉾小屋に住む乞食となった。するとそこに怒った役人がやってくるが、岩太の名前を聞くと神妙な顔になり急に優しくなった。役人だけでなく様々な人がやってきて食べ物やお金を岩太に渡すようになるが、岩太にはさっぱりわけがわからなかった。

ついこの間まで皆から爪弾きされていたのに乞食になった途端、なぜだか急に皆が優しくなり尊敬されるような扱いを受けるように。これにはある理由があるのですが、理由を知っても岩太はそれを裏切り楽な方向へ考えるどうしようもない性格。普通、そんな奴は最後にはぎゃふんと言わしたいとこですが岩太はとことんツイてます。ハイ。逆に宮本武蔵側の方が気の毒というか義理堅いというか。なんて世の中は不条理なんでしょう。でも物語は面白い(笑)。


久しぶりに読んだちくま文学の森シリーズ。今回は好きな作品とそうではない作品がきっぱり分かれたような気が…。というよりどちらかと言えば好きな作品の方(理解できた作品)は紹介した5つしかありませんでした^^;でも著名な作家の短編が読めるのでちくま文学の森シリーズはやめられない♪

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