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「オーデュボンの祈り」 伊坂幸太郎

『オーデュボンの祈り』  

オーデュボンの祈り (新潮ミステリー倶楽部)

 著者:伊坂幸太郎
 出版社:新潮社





<簡単なあらすじ>
伊藤が目を覚ますとそこは見知らぬマンションの一室だった。コンビニ強盗をしたあとパトカーに乗せられ、逃げようとしたことは覚えているがその後どういう経緯でここにいるのか全くわからなかった。伊藤がいる場所はここ150年外部とは全く交流を持たないという荻島という名の誰も知らない島で、島の人間である日比野に紹介されたのはなんと未来を予言するというカカシの優午だった。そして事件は起こった。カカシが殺された。未来を予言することが出来るのになぜ阻止しなかったのか、誰に殺されたのか――。


<感想>
とっても不思議な世界。カカシがしゃべる時点で非現実的なんだけど、かと思えば実在した仙台藩士支倉常長がこの島に寄り、当時ヨーロッパの人が気軽に寄れる場所とし今の基盤となるように島を変えたという。奇想天外のストーリーの中に支倉常長を出すなんてすごいチョイスだわ(笑)。

現代の話をベースに、1855年当時の島の話も少しだけ盛り込ませています。
全て読み終わったあとこの時代の話ってマンガ『うしおととら』にちょっと似てるかも?と思っちゃいました。獣の槍の由来とカカシの由来が似てるような…おっと、これ以上言うと『うしおととら』の内容を知ってる人にはネタバレになっちゃう^^;でもあくまでも個人的になんとなく似てるかな?って思うだけでホントは全然違うんだけどね~。

この島には昔から伝わる言葉があり、それは「この島には欠けてるものがある。島の外から来た奴が欠けているのもを置いていく」というもの。
この島に足らないのは一体何なのか?誰が何のために案山子を殺したのか?と興味深く読めたかな。未来に起こることはあえて話さない、だがこの先に何をすればいいのかは助言するカカシ。なぜカカシがそのようなことを話すことになったのか。これも興味深いところ。

クセのある日比野、伊藤を島へ連れてきた唯一外部との行き来がある轟、反対のことしか言わない画家の園山、誰かが悪いことをすればその犯人を殺すことを許されている桜、鳥をたくさん飼ってる田中、地面に耳をつけ自分の心臓の音を聞いてる少女、一風変わった島の住民たちは皆カカシを信頼してます。
そして伊藤の元彼女、コンビニ強盗をした後やってきた警官も絡んでき、結末は「ああ、ここにくるまで遠い道のりだった~」って感じでしょうか。
よく考えたストーリーだなと思うのと同時に、島に足りないものがわかるまで少しまどろっこしすぎ(笑)。まぁ未来を予測できるカカシだからこそと言ってしまえばそうなんだけど^^;カカシの本音はカカシにしかわからない~。

今作品は伊坂サンのデビュー作なんだそうで、その後、伊藤は他の作品にも登場しているみたい。しかし伊坂サンのストーリーには仙台がよく出てくる!やっぱり仙台に住んでるからかな?
ありえない設定はもう慣れましたが、でもカカシって・・・。こんな発想が出来るのはやはり伊坂サンだからこそ。すごいよ伊坂サン。
ラストにはゾクってしてしまった。ああ、カカシはこんな前から未来を予測してたんだと。この終わり方はうまい!カカシが神秘的に思えてきちゃった(笑)。なんだかんと言いながらも面白く読めた一冊でした。

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『オーデュボンの祈り』新潮文庫
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