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「終末のフール」 伊坂幸太郎

『終末のフール』

終末のフール

 著者:伊坂幸太郎
 出版社:集英社

 



<簡単なあらすじ>
「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから暴徒、略奪、殺人でパニック状態だった5年間が過ぎ、なんとか小康状態になった今、仙台ヒルズタウン付近に住んでいる様々な人々の物語。内容は以下の8編。


・息子が自殺し、原因は父親にあると言い残し家を出た娘が母親の計らいで10年ぶりに戻ってきた。
・子どもが出来ない夫婦に、あと3年で地球が滅亡すると発表されてから妊娠が判明した。
・無責任なテレビ報道で自殺した妹の復讐をするため、当時のアナウンサーのところに篭城した兄弟。小惑星で自分たちを一緒に死ぬのは許せない、その前に妹の仇を討ちにきたのだが・・・。
・中学生時代の友達に偶然会ったことで恋人を見つけるという目標を掲げた。「新しいことを始めるには3人の意見を聞け」というビジネス書に書いてあった通り実行する。
・ジムに通う少年と先輩キックボクサーの話。
・男は地球が滅亡するという発表後の大騒動の中、自分のせいで殺された妻に対し自責の念に駆られていた。そんな中、学生時代の友人である天体オタクと20年ぶりに再会する。
・1人の女性を中心に、同じような境遇で家族がいない者同士が擬似家族を演じていた。
・息子夫婦、孫と一緒に住んでいる一家。父親は大津波に呑まれた時、街を上から見物するためにマンションの屋上に櫓を作っていた。

<感想>
金城武主演『死神の精度』の原作を図書館で予約した時、伊坂幸太郎の著書を全く読んだことがなかった私はたまたま返却本棚にあった『終末のフール』を借りることにしました。
どんな話か全く知識がなかったため、最初の話で「世界の寿命」という言葉が出てきた時、ん?夫婦のどちらかが病気で3年後に亡くなるんじゃないの??とトンチンカンなことを思ってしまった・・・。そしたら3年後に世界が終わるという設定の話だったとは!

世界が破滅するという中、どこどこだが安全だと噂が出ると皆がこぞってそこに向かおうとする。シェルターがあると聞けば話を聞きに行く。もしかしたら小惑星は落ちてこないんじゃないか、落ちてきても自分だけは助かるんじゃないかというわずかな希望を持ってる人もいれば、世界が破滅する日まで落ち着いて暮らそうとする人も。

登場人物たちがどこかで繋がっておりそれはそれで楽しいのですが、「3年で地球が滅亡する」という決定的な事柄を前提に書かれているので、読んでいてどこか不安に気持ちになってしまう・・・。そんな中、「馬鹿な」が口癖の夫に対し「嘘ですよ」とあっさりかわす妻の言葉は気持ちよく、インド出身の俳優の最後には私までのけぞってしまった^^

発表後から5年、地球が滅亡するまであと3年という小康状態を描いているのでこんな感じなのかなと。これが発表後すぐだったり滅亡まであと数日となると、人々の物語はかなり凄まじいものになってそう^^;
様々な立場から、またいろんな感情を持っている人々の残された3年間の物語を読みつつ、自分ならどうやって過ごすだろうと考えられずにはいられない1冊でした。

-4 Comments

孔雀の森 says...""
こんにちは♪

伊坂幸太郎さんの作品は本屋さんでも大きくアピールしていますよね。
私も読んだことがなかったのですが、いろいろな情報を見ると触手が伸びそうです。
で、今TKATさんの文章を読んで「もしかしてこういうストーリー、私好きかも!」と思いましたよ。
非現実の世界なのかな。
機会があったら読んでみたいです。
『死神の精度』はきっと図書館でもリクエストがたくさんあるのでしょうね。映画のイメージが抜けた頃に読むつもりです。そのときにはリクエストが少なくなっていることを期待して…。
2008.04.11 18:38 | URL | #W/rA3xXw [edit]
TKAT says...""
こんばんは、孔雀の森さん^^

伊坂幸太郎さんって全国の書店員さんが選ぶ「2008年本屋大賞」で大賞をとられたんですよね。だから本屋さんで大きくアピールされてるのかな?ちなみに大賞の『ゴールデンスランバー』も図書館で予約しましたが、なんと400人弱待ち!『死神の精度』は約60人待ちでした。「本屋大賞」が少なからず影響してるのかしら。

>非現実の世界なのかな。

非現実的とも言えますが、災害が多い日本ではどこか現実的な感じもします。小惑星が落ちてくるというのはピンとこないですが、日本だけでなく世界が滅亡するという壊滅的な状況で小康状態に入ると人々はこんな感じなんだろうなと。重い話もありますが、清々しいはなしもあったりホロっとくる話もあったり^^
個人的には好きなタイプの作家さんの予感がしたので『死神の精度』も今から楽しみです♪
2008.04.11 22:03 | URL | #- [edit]
孔雀の森 says...""
こんばんは♪
自分のコメントを読んで笑っちゃってる私です。
もちろん、ここに描かれている世界は非現実なのだけれど、
明日こういうニュースが流れたとしたら、信じてしまいそう。
恐ろしい!!
パニック状態の5年前ではなく、小康状態を保っている「今」というのが、
かえって不安材料になっている気がします。
そうそう、読んでいるときは考えなかったのですが、今になると
ボクサーの話が一番好きかな。
また伊坂作品との出会いが楽しみです♪
2010.08.20 22:43 | URL | #W/rA3xXw [edit]
TKAT says...""
こんにちは、孔雀の森さん☆
私が読んだのは2年前…どーりで自分の感想を読んでも
半分ほどしか思い出せないハズだわ。。

登場人物たちがどこかで繋がっておりそれはそれで楽しいのですが…
なんて自分で感想書いておきながらどう繋がってたんだろう?
と一生懸命思い出そうとしてるんですが無理みたい^^;
私の記憶力も終末的だ~(笑)。
でもこの頃の伊坂作品は非現実的な話でもリアル感あって好きです^^

孔雀の森さんは次はどの伊坂作品を読もうかなと
思ってらっしゃるんですよね?
それなら是非『SOSの猿』をば。
実はこの作品の面白さが私にはわからんのです(>_<。)
でもそう思っているのは私だけで他の方々は面白く読めるのかなと。。
なので孔雀の森さんの感想もお聞きしたいなと思いまして。へへ
お時間がある時にでもチャレンジしてくださいまし~。
2010.08.21 16:10 | URL | #- [edit]

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