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「村上春樹のなかの中国」 藤井省三

『村上春樹のなかの中国』 

村上春樹のなかの中国 (朝日選書 826) (朝日選書 826) (朝日選書 826)

 著者: 藤井省三
 出版社:朝日新聞社





<感想>
村上春樹のファンではないですが、図書館で何気に手にして読んでると台湾や香港、トニー・レオンやチャウ・シンチー、さらにはウォン・カーウァイ、さらにさらにジミーの名前が書かれてる!なんだか読みたくなってきたぞ!ということで借りてきちゃいました♪内容はというと、


第1章:村上春樹のなかの中国
第2章:台湾のなかの村上春樹
第3章:香港のなかの村上春樹
第4章:中国のなかの村上春樹
第5章:にぎやかな翻訳の森
第6章:東アジアにおける「阿Q」像の系譜
となってます。まず最初に村上春樹が中国から影響を受けてるということを知りませんでした(しかも魯迅から影響を!)。村上春樹ファンの間では有名なのかな?
かなり昔に村上春樹の著書を数冊読んだことはあるのですが(確か村上春樹ブームが起こった時。いつだっけ?)、内容を全く覚えてないためビックリです。といっても魯迅を読んだことがないため比較することが出来ないのが現状ですが(苦笑)。
さらに台湾→香港→上海→北京と村上春樹ブーム時計回り展開してたとは!今作品ではこのあたりの詳細も書かれてます。
ちなみに著者いわく、アジアでは「森高羊低の法則」(『ノルウェイの森』は人気が高いが『羊をめぐる冒険』は低いという意味)で、欧米やロシアでは逆の「羊高森低の法則」なんだとか。

第2章「台湾のなかの村上春樹」の中で、台湾で珈琲館「挪威森林珈琲館(ノルウェイの森)」を経営してる”村上の達人”の話題が。実は2月に台湾旅行に行った時、公館駅近くでこの店を発見!

公館ノルウェーの森コーヒー

実はこのお店の存在は今作品を読む前から知ってました^^台湾旅行でいろいろとネットで調べてる時に知っただけなんだけどね~(笑)。

第3章「香港のなかの村上春樹」ではアジア型と欧米型が混交した「森羊双高」なんだそうな。そして映画界が村上春樹から深い影響を受けてると書かれています。
またトニー・レオンは『ノルウェイの森』が好き、やTWINSのシャーリーン・チョイは愛読書は村上春樹と語ったとか。スタンリー・クワン監督の『異邦人たち』やジョー・マ監督作品も村上春樹の影響を受けてるらしい・・・。
ウォン・カーウァイにいたっては、90年代以来村上文学の影響を指摘され続けてるそうです。
『欲望の翼』から『2046』までウォン・カーウァイ監督作品はいくつか観たのですが、村上春樹著を覚えていないためどのように影響されてるのか全くといってわからなかった(><)。
著者には世界映画界における最大の村上チルドレンなんて言われてるけど、本人たちはどのように思ってるんだろう。

第5章「にぎやかな翻訳の森」では、中国の翻訳家"林少華"、香港の翻訳家"葉"、台湾の翻訳家"頼明珠"を比べています。
村上文学を忠実に、正確に訳し村上ワールドをそのまま中国語訳にしてる"頼明珠"、"葉"に対し、中国に読者に好まれる訳をする自分の翻訳が1番良いと自信を持ってる"林少華"。さらに"林少華"は他の2人の訳の批判までしてる^^;
著者は"頼明珠"と"葉"を、お化粧もせず本来の姿を残す完璧な直訳をする「素顔の村上文学」、"林少華"のことは「厚化粧の村上作品」と称しています。こりゃ上手い表現だわ。
中国語訳に限らず翻訳家によってその本に対する想いがあり、お国柄というかその国で求められる文体、表現があるので完璧な直訳で著者ワールドを追求したいのか、その国独特の雰囲気や文章で読みたいのかは結局読者に委ねられるわけで。

冒頭に私の好きなキーワード(台湾や香港、トニー・レオン等々)を書きましたが、実際このキーワードが登場するのはほんのわずか^^;ジミーに関しては影響を受けたとかではなく、同時期にブームを起こしただけという・・・。そ、それだけ?
この本は村上春樹ファンじゃなくても読めますが、やはり著書を網羅してるファン向けの本かも。

-2 Comments

孔雀の森 says...""
こんにちは♪

興味深い本を紹介してくださりありがとうございます。
私はたくさん読んでいるわけではありませんが、村上春樹(特に「ノルウェーの森」)も魯迅(特に「藤野先生」)も好きです。村上作品には「自分探し」をするような年齢の頃はまってました。でも魯迅から影響を受けているとは知りませんでした。
私が大好きな台湾の作家、蔡智恆の作品には村上春樹のにおいを強く感じています。
ウォン・カーウァイ作品と村上春樹作品…。共通点があるとすると厭世的なところ?これはよくわからないなあ。
翻訳家の解釈が違うように、それぞれのとらえかたも違うんでしょうね。
公館のカフェ、行ってみたいなあ。中はどうなんでしょ。興味津々です。
紹介してくださった各章はすべて面白そうですが、中でも第六章は是非読んでみたいです。
2008.03.12 08:20 | URL | #W/rA3xXw [edit]
TKAT says...""
こんばんは♪

私の好きなキーワードがほんの少し書かれてるだけで借りてきちゃいました。(なんてミーハーな^^;)
中国・香港・台湾の様々な歴史を背景に、どのように村上春樹が浸透していったかがメインになってるので、この本はやはり村上春樹や魯迅、そして中国に興味がある人が読むとより興味深く読めると思います。なので孔雀の森さんにはおススメかも^^


>公館のカフェ、行ってみたいなあ。中はどうなんでしょ。興味津々です。

ホント中はどうなんでしょ?時間がなくて中には入ってませんが、普通の喫茶店のようでしたよ。もしかしたら村上著書がたくさん置いてあるのかもしれないですね。今度台湾に行った時に入ってみま~す♪
2008.03.12 20:08 | URL | #- [edit]

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