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2007.03.24 Sat 『独白するユニバーサル横メルカトル −平山夢明短編集−』
![]() 著者:平山夢明 出版社:光文社 <感想> 図書館から予約してた本が入りましたとの電話が。ここ最近は本を予約した記憶がなく、一体何の本をいつ予約したっけな?と思いつつ図書館に行ってみるとこの本でした。そういや去年の12月に『このミス』を読んだ時、この本が気になる〜!なんて感想で書いてた(笑)。その時に予約したんだろうなきっと。 でもさすが『このミス』の国内編1位なだけあって手元にきたのは3ヶ月以上経った今です(笑)。なので気になると書いたことや予約したことをすっかり忘れてた私ですが、平山夢明は今まで読んだことはないし『このミス』の解説を見ても私には未知の世界・・・。でも1位の作品だし私の読書の幅を広げるのにはいい機会ということで感想にいってみよっ! この短編集に収録されてるのは以下。 「C10H14N2(ニコチン)と少年−乞食と老婆」 「Ωの聖餐」 「無垢の祈り」 「オペラントの肖像」 「卵男」 「すまじき熱帯」 「独白するユニバーサル横メルカトル」 「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男 」 「C10H14N2(ニコチン)と少年−乞食と老婆」文体が児童書のような語りで、いじめを受けてる少年という話かと思いきやそうでもなかったり。最初からものすごい鬼畜系でくるのかと思ってたのでちょっと安心。 「Ωの聖餐」チンピラ(?)の主人公は元サーカスの男の世話をすることに。この男は象のようで400kg以上もある大男。この男の役割とは・・。といった内容なのですが、ラストのオチも内容も結構好きかも。 「無垢の祈り」まさしくタイトルどおり。学校ではイジメにあって家では義父からの暴力。そんな少女が会いたいと思ってる人物とは?少女の境遇を思えば彼女の行動がわかるような気もするけど、ラストは幻なのか現実なのか私には理解できず。 「オペラントの肖像」人間が過った行動をしないように条件付けをするようになった未来、「芸術」は人間を堕落させるものとして「堕術」と言われるようになる。堕術者を一掃する機関に勤めている男の話で、読み始めはどんな設定の話なんだろう?って感じだったのが、ラストまで読むとありそうな話。異色なストーリーではなく普通にSFとして読めます。ちょっと切ないのがいいです。 「卵男」これもSF的って言うんでしょーか。死刑囚監房に入っている男の話ですが、捜査官とのやり取りが『羊たちの沈黙』のよう。でもラストまで読むと全然違うんだけど(笑)。こんな未来が来るんだろうか。 「すまじき熱帯」久しぶりに会った知り合いのドブクロに稼げる仕事を紹介され、ある熱帯の国に行ったヒロ。しかしそこはとてつもない所だった。なんて言うんだろう、終わり方は好きなんだけど、ドブクロの変貌ぶりや(なぜ途中でラムちゃんに??)前頭葉の指示がどこか笑える〜。ラストに近づくにつれ楽しく読めたストーリー。 「独白するユニバーサル横メルカトル」このストーリーを読むまでユニバーサル横メルカトルという言葉を知らなかった私 なるほど、そういうことなのね〜。このような語り手の話は他にもありますが、まさかこれまで語り手になるようになったか!これと意識せずに読むとまるで主人のためによかれと思う方向に導く執事のような感じ(あれ?これってジーヴス?←もちろん違います(笑))。「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男 」これはダメです・・・。読んでて痛いし苦痛の一言。超強烈な拷問シーンがもう少し軽ければ悲しいストーリーとして読めたかもしれないけど、やっぱり痛い!!このストーリーさえなければ比較的読めた本だったのに、この話だけはキツイなー。『このミス』での紹介には「読書を選ぶ鬼畜系の魅力全開!」とあったけど、このストーリーで一気に全開だ〜!!このストーリー以前の話がとっても可愛く見えてしまった。 全体的にほとんどが皮肉めいた終わり方をしており、それぞれインパクトある話だったのには間違いないです。思ってたよりも引き込まれるストーリーが多く、今回この種の本を読んで良かったなと。でもなんで『このミス』で1位になんだろう。ミステリーじゃないじゃんと思ってたら、『このミス』をよく読んでみるとミステリー以外のジャンルが上位になるのは『このミス』らしい特徴なんだって・・・。あ、そうだったんだ。 最後に、私は通勤電車の中で本をよく読むのですが「こりゃ電車の中で読める表紙じゃないな・・・」と思いつつ、結局電車の中で読み切ったのでした。 23:29 | [小説]F-J | edit | trackback(1) | comment(2) かなりのグロテスクさという評判だったので、僕も読んでみました。ホラー好きなので、たいていのものは平気なのですが、これはまた「鬼畜度」全開でしたね。
いちばんきつかったのは「怪物のような顔の女〜」です。とにかく拷問シーンが痛々しすぎ! それ以外は、残酷ではあるものの、わりと普通に読めました。「オペラントの肖像」とか「卵男」は、ディテールはともかく、ストーリー自体は、けっこうオーソドックスなSFしていて楽しめましたね。「オペラントの肖像」はブラッドべリの「華氏451度」が元になってるんでしょうか。 私もホラー好きなのですが、kazuouさんと同じく「怪物のような顔の女〜」はきつかった!!でもそれ以外は普通に読めますね。
「すまじき熱帯」も多少はグロテクスですが、この本で一番笑えたし(笑)。「オペラントの肖像」「卵男」も鬼畜系ではなく、どこかで読んだことがあるような雰囲気を持つSF内容で安心して読めました。 平山夢明は初めて読んだのですが、この作家の魅力はやはり「怪物のような顔の女〜」のような鬼畜全開のストーリーなのかな?そう思うと「オペラントの肖像」「卵男」は中休みという感じでしょうか。全体的に短編集の順番がバランス取れてて良かったかも(最後にドーン!でノックアウト)。 「華氏451度」は持ってるのですが積読本としてダンボールに入ってます(笑)。近いうちに読んで確認してみますね〜。 TKAT URL #- | 2007.03.25 11:43 | edit?
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URL : http://tkat.blog55.fc2.com/tb.php/174-d8ba4e0a 「このミステリーがすごい!」で堂々1位を獲得した「独白するユニバーサル横メルカトル」読了しました。これは、凄いですね。amazonリンク平山 夢明独白するユニバーサル横メルカトル出版元光文社初版刊行年月2006/08著者/編者
流石奇屋〜書評の間 | 2007.04.03 Tue 21:40 |
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