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「GOSICKⅤ -ベルゼブブの頭蓋-」 桜庭一樹

『GOSICKⅤ -ベルゼブブの頭蓋-』

GOSICKV-ゴシック・ベルゼブブの頭蓋- (角川文庫)

 著者:桜庭一樹
 出版社:角川書店 角川文庫





<簡単なあらすじ>
1942年、ヨーロッパ小国ソヴェールにある聖マルグリット学園。長い夏休みの最後の日、ヴィクトリカが突然いなくなる。ブロワ侯爵の部下がやってきて、リトアニアにある修道院<ベルゼブブの頭蓋>に連れていき幽閉してしまったのだ。この一週間、ヴィクトリカは食事もせず、書物も読まず、声も出さず、少しずつ弱っていってるとブロワ警部から聞いた一弥は、ヴィクトリカを迎えに行く決心をする。ちょうど修道院では秘密の夜会<ファンタスマゴリアの夜>が開かれることになっており、列車の中で一緒になった人達と話をしなが向かう一弥。果たしてヴィクトリカを連れ戻せるのか?そして夜会で起きた奇妙な事件の真相は?GOSICKシリーズ第5弾。

<感想>
GOSICKシリーズ第4弾のラストで夏休みが始まる寸前で終わり、続きはその夏休みお中で起きる事件がベースなんだろうなと思っていたら、5巻の冒頭では夏休み最後の日になってる!あれれ?夏休み中は何もなかったのかな?

ヴィクトリカの姿が見えなくなり、「君は私を捜せないのかね…?」「……ほらこうやって必ず君を見つけてるだろ?」という前作での会話を蘇えらせる一弥。ということでヴィクトリカを連れ出しに一人修道院へ。<ベルゼブブの頭蓋>と呼ばれている修道院は、中世に国王が疫病から逃れるために作られた螺旋の迷宮で語り継がれる伝説があったり、世界大戦時にはソヴェール王国の科学アカデミーの者たちが工作員のために使わせていた場所。当時、不思議な事件も起こっており、ロスコ―も関わってる模様。

今回はソヴェール王国の科学アカデミー vs オカルト省という構図がベース。前者は国の発展のため科学という新しい力を積極的に取り入れて、今後起こるであろう大戦は機械によって戦われると考えている。後者はヨーロッパ大陸の古き力、魔力や想像上の生物やオカルティックな力を用い、今後起こるであろう大戦に備えようとしている。

この構図ってこのシリーズの核心?!今後の大戦へに向かってブロワ侯爵が関係してるし、当然ヴィクトリカにも影響してくるわけで。だって本作では、今まで名前のみの登場だったヴィクトリカに大いに関係する2人が登場するもんね。なんだかまた新たに物語が大きく動き出したような気がする。

さてヴィクトリカ、今回、急に幽閉されることになったわけですが、今までの傾向から外出する時はすんごい荷造りするのに今回はその時間を利用して一弥にあてた手紙を書きます。この本を読む前に『GOSICKs -春来たる死神-』を読んだせいか、その手紙の中に何か暗号めいたものがはいってるんじゃないかと思いいろいろと考えちゃった^^;

一弥のもとには長兄から手紙が届いたり、次兄は本を送ってくれたり、姉からは手紙や雑誌(しかも編み物ってw)が届いたりと、一弥が思っている以上に家族から愛されてるんだなーとしみじみ。

ヴィクトリカと一弥、自分の気持ちをえらく素直に相手に伝えているような気がする。「ぼくの~~」って(照)。両親や兄たちが知ったら腰抜かすってw一方、ヴィクトリカも一弥が迎えにきてくれた時の態度が可愛い☆名前を何回も呼ぶところはどこかいい☆が、ヴィクトリカの場合は、母親が絡んでいるので一弥が迎えに来てくれた時の感想や、母親の話をする時は切ない…。一弥に対し、人間に戻ったというくだりは泣けてくる…。

ブロワ警部のドリルに変化が!そのブロワ警部、侯爵の意向でヴィクトリカを幽閉してるので何も行動を起こさない(起こせない)と思ってましたが、何かと彼女のことが心配なんだろうなと。それと同時に一弥にことを信頼してマス。ブロワ家の家庭内事情が知りたいなぁ。一体どのような構図になってるんだろう?実はまだ兄弟がいたりして。

徐々に謎が明かされていき、大戦が近づいてきている様子。形見箱は一体どんな役割があるんだろう?もう一つ疑問、コルデリアって一体何歳?!あの一弥が見間違えるなんて。もしかしたら灰色狼は歳をとらないのか?!ああもう、気になる部分がまだまだ多すぎる!早く続きを読まないと。ラストも次巻を読んでねって感じで終わったし。でも発行順だと次は『GOSICKsⅡ -夏から遠ざかる列車-』。そうそう、<仔馬のパズル>の答えを早く知りたい~。←でもどんな問題だったか覚えてない^^;

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「GOSICKs -春来たる死神-」 桜庭一樹

『GOSICKs -春来たる死神-』

GOSICKs-ゴシックエス・春来たる死神ー (角川文庫)

 著者:桜庭一樹
 出版社:角川書店 角川文庫





<簡単なあらすじ>
1942年、ヨーロッパ小国ソヴェールにある聖マルグリット学園。極東から留学生してきた真面目な九城一弥は、怪談好きのクラスメイトから<春来たる死神>と噂され誰とも仲良くなれないでいた。そんな時、偶然事件に巻き込まれ容疑者扱いされてしまう。だが初めて会った図書館塔最上階にいる謎の少女:ヴィクトリカが真相を言語化してくれ事件は解決。その後、クラスに転校生:アブリルがやってき一弥と担任のセシル先生の3人で敷地内にある納骨堂に行くとまたもや事件が!一弥とヴィクトリカ出会い、アブリルとの出会い、そして数々の事件や謎を収録した『GOSICK』の外伝短編集。

<感想>
『GOSICKⅣ -愚者を代弁せよ-』まで読んだのですが、どうやら発行順でいくと本作が『GOSICKⅤ』の前のようなのでこちらを先に読むことにしました^^今作の数週間後に、『GOSICK』のクイーンベリー号の謎が起こるみたいで、時系列からいうと『GOSICK』の前にあたる内容。

一弥が聖マルグリット学園に留学してき、初めてヴィクトリカに出会います。留学してきて半年、ある事件の容疑者になり、ブロワ警部や部下の2人から「お前が犯人だろ~」と言われてる時、セシル先生からその場から一弥を助けるため(?)、ヴィクトリカのもとへ授業のプリントを届けさせます。←その後も一弥はヴィクトリカにプリントを届けるわけですが、これが最初のきっかけだったのね。めずらしい食べ物を貢がないと退屈が最大の敵のヴィクトリカは相談に乗ってくれないという構図もここから始まった模様。

最初から一弥は「帝国軍人の三男として…」というのを心に留めており、へまをしないように真面目に行動。が!意外な一面も!お堅くて女の子に疎いと思っていたら、可愛くて美形で金髪の女の子とベタな出会いをすることを夢見てた!意外とロマンチストだったんだ。そっか、ヴィクトリカは実は一弥の理想の女の子にピッタリだったんだ。性格は一弥の国の女性とはかけ離れているけど、外見はまさしく理想?!

一弥の次兄は昔から謎かけが大好き。謎かけなら世界中の誰にも負けない!って豪語。それを聞いたヴィクトリカは黙っちゃいない。早速和也の次兄に謎とき挑戦!この<仔馬のパズル>答えは?私は全くわからないので答えは知りたい~。どうらや夏休み最初の日に、次兄から答えがくるらしい。※巻末の解説によると、『GOSICKsⅡ』に解答があるらしいです。

今回、アブリルが図書館に行きヴィクトリカと…なんてハラハラした!『GOSICKⅣ』では初対面ぽかったけどあれは違うのー?!なんて思ってたら……そういうことね。ってかあの有名な切手を絡ませるとは!紫の本の事件も判明できてすっきり!いつかアブリルの冒険家のおじいちゃんの外伝も読んでみたいなぁ。

最後の序章では、ヴィクトリカが聖マルグリット学園にくる過程。ブロワ侯爵からヴィクトリカに毎日運ぶものをセシル先生に依頼。なーるほど!なので彼女は毎日これらを欠かさず手にしてた(身に付けてた)のね~。迷路花壇が出来た理由もわかってすっきり。そして!なんだ、ヴィクトリカも書物以外に興味を持ったんじゃない^^ってことは?!2人は出会うべくして出会ったってことからしらん。お互い選ばれたって感じ?2人を引き合わせたセシル先生やるねー。
しかしセシル先生、ヴィクトリカの「退屈だ」という口癖の真意を考えるのはナイス!さすがセシル先生。←時々勘違いの発もあるけど^^;

部下2人によって、ブロワ警部の事もいろいろわかりました。この部下2人の会話が意外と多く、語尾に「ねー」といった「-」が多くて憎めないキャラ(^m^) 幼馴染で昔から仲が良い2人、彼らの外伝もいつか読めるのかな?

謎とき云々より、一弥がヴィクトリカやその他の登場人物と出会うシーンが収録されてたり、その登場人物たちの詳細がわかるので面白く読める内容。今後の外伝短編集も楽しみ☆女性陣に囲まれてるだけでなく、いつか一弥に同性の友人も登場させて欲しいなぁ。

「仙台ぐらし」 伊坂幸太郎

『仙台ぐらし』  

仙台ぐらし

 著者:伊坂幸太郎
 出版社:荒蝦夷




<簡単なあらすじと感想>
あとがきによると、このエッセイ集は基本的に、仙台の出版社である荒蝦夷で発行している雑誌『仙台学』に連載していたものをまとめたそうです。伊坂さんはエッセイが苦手なので「エッセイに見せかけた作り話」にしたらどうにかなるかと思ったそうですが、これがなかなか難しかったらしく、結果的にほとんどが実話をもとにしたエッセイ集に^^本当は2011年6月に発売予定だったそうですが、震災でそれどころではなくなってしまったそうです。震災に関するコメントや文章を求められる仕事があったそうですが、基本的に全て断り、地元の媒体のいくつかへの寄稿と荒蝦夷からの依頼は例外的に受けており、震災に関係するエッセイも本書には少し含まれています。ラストは短編小説ですが、これは石巻でボランティア活動をしていた若者2人をモデルにしたフィクションになってます。

収録中の10編は「~が多すぎる」をテーマに書かれており、どれも日常の伊坂さんを垣間見ることが出来て面白い^^声を掛けられるたび自分の本を知ってる人かなと思い、返事をするもそうでないことがしばしばある話や、いろんなことを考えすぎてしまう話が印象的。自分のことを自意識過剰で被害妄想だという伊坂さんですが、そんなことないよーと思えるものや、確かにそれは考えすぎだってって思えるものまで多々。隣の家で起こってるかもしれない事件はさすがに考えすぎ~(笑)。

「僕がこれだけ心配しているからこそ、何も起きないのだ。」と心配することが自分の役割、安心してはいけないという使命感を持ってる伊坂さん、心配事が尽きないからこそこうやってエッセイに書き、それを「伊坂さんってこんな方なんだ~」と面白く(面白いっていっちゃ失礼?)読めてますます伊坂さんのファンになっちゃう。
猫を女性に例えてるのも面白い。嫌いでもなければ好きでもない女性とか、悪い女とか、その例えがホントぴったりなので笑えました^^
喫茶店で焦りながらパソコンで原稿を書いている時、知らない男性に話掛けられ「このおじさんと話をすべき、これも何かの縁」とパソコンを閉じて話を聞く。そんな人柄だからきっとよく声を掛けられるんだろうなー。

震災後に書かれたエッセイもいくつか。原稿に何を書けばいいのかと思っていたという伊坂さんですが、その時の想いや状況を綴ってくれてます。今後は、伊坂さんが書かれているとおり楽しい小説を今後も書き続けてもらいたいなと思います。

小説が面白いのはもちろんのこと、エッセイも面白い!ご本人は苦手とおっしゃってますが、日常の些細なことが伊坂さんの筆にかかるとたちまち伊坂ワールドになるんだからしょうがない^^現在、図書館で『PK』と『夜の国のクーパー』を予約中。早く読みたいな♪

「不思議の足跡」 日本ベストミステリー選集

『不思議の足跡』日本ベストミステリー選集  

不思議の足跡―日本ベストミステリー選集 (光文社文庫)

 編者:日本推理作家協会編
 著者:伊坂幸太郎/山本幸久/中山智幸/
     真柴幸子/小路幸也
 出版社:光文社 光文社文庫



・『吹雪に死神』 伊坂幸太郎
・『酬い』 石持浅海
・『あなたの善良なる教え子より』 恩田陸
・『ナスカの地上絵の不思議』 鯨統一郎
・『暴君』 桜庭一樹
・『隠されていたもの』 柴田よしき
・『東京しあわせクラブ』 朱川湊人
・『とまどい』 高橋克彦
・『八百万』 畠中恵
・『オペラントの肖像』 平山夢明
・『ロボットと俳句の問題』 松尾由美
・『箱詰めの文字』 道尾秀介
・『チヨ子』 宮部みゆき
・『悪魔の辞典』 山田正紀
・『Do you love me?』 米澤穂信
以上、2004~2006年にかけて発表された15編からなるアンソロジー。

『吹雪に死神』 伊坂幸太郎
吹雪を理由にある洋館に泊まることになった死神。そこで次々と人が死んでいき…。死神は仕事で来たため事件の真相を知りたいとは思わなかったが、情報部に少々腹立つことを言われたのを思い出し、自分の得た情報から洋館で起こったことを整理していく。

『死神の精度』に収録されていた話。死神のキャラは覚えているけど内容は全く覚えてなく、最後まで読んでもピンとこず^^;連作短編集の一つだけどこの作品だけでも十分読めると思うのは、私が既に『死神の精度』を既読だから?でも『死神の精度』を全編読んでからこそ死神のキャラが理解出来てより面白く読めるような気がする。

『酬い』 石持浅海
満員電車でムーちゃんが痴漢に遭って3週間後、その痴漢男性がホームで倒れていた。どうやら事件のよう。周囲には駅員、警察官、そして1人の女性。その状況を見てムーちゃんは事件の真相を語り出す。

タイトルから難しい内容なのかと思ったら、探偵役のムーちゃんは普通じゃなかった!同居人の北西くんは相棒って感じ?内容的にはタイトルどおり。ムーちゃんには色んな能力(洞察力?)があり、私も彼女からエネルギーを吸収して欲しいけど「まずっ!」って言われそう~。2人の出会いはなんだったんだろう?シリーズ化されたら(もしかしたらもうされてる?)読んでみたい。

『あなたの善良なる教え子より』 恩田陸
子供の頃の恩師に宛てた書簡。恩師の教え「真実の善を為すこと」を礎として今までの人生を生きてきたという。そこに書かれている善とは――

辛い幼少時期の記憶、先生が教えてくれた善、そのことによりその後の人生を先生の教えをずっと信じてきたという男性。先生も男性も罪だが、先生からみた男性の幼少期の状況、男性の年齢、発端の内容から簡単に罪と言うには辛い内容。でも歪んだ罪でも罪は罪。これを読んだ先生は一体どう思うんだろうか。先生の心理とその後の行動が気になります。

『ナスカの地上絵の不思議』 鯨統一郎
バーで、いつもの客3人とバーテンダーはふとした話の流れから、ナスカの地上絵について語り合うことに。いつ誰が何の目的で描かれたのか?

祭りの話からナスカの地上絵の話に行き着くとは!ナスカの地上絵は知ってますが詳細や過程は全く知らない私。なので彼らが出した結論は案外そうなんじゃ?と感心しちゃいました。ただ、3人のうちの1人の女性が、あまりにも上から目線の言い方にちと驚いた。そのうちの1人と信頼関係があったとしても馴染めず。それよりこのバーにスクリーンがあるのにびっくり!あとこの短編ってカクテルとかナスカの地上絵についての説明が多く勉強になりました^^

『暴君』 桜庭一樹
中学一年生の金堂翡翠、親友の田中紗沙羅、近所に住む三雲陸。3人のひと夏のカミュと出刃包丁とオバケヤシキをめぐる物語。

今、桜庭さんの『GOSICK』シリーズを読んでいるので楽しみにしてました!3つの話から成り立っているのですが、途中から非現実的でこの物語のジャンル一体なんだろう?と頭抱えてしまった。。難しい年頃の少女の気持ちがわかったようなわからなかったような…。←多分わかっちゃいない。ところでピンクの霧って一体何?

『隠されていたもの』 柴田よしき
フリーライターの絵美が取材に向かったのはゴミ屋敷。隣家の人に話を聞き取材の方向性を見つけた絵美は、ゴミ屋敷に住む女性から話を聞くことに。部屋の中の積まれたゴミの山から絵美は、そこにあるはずのないモノを見つける。

結婚を機にフリーライターになった女性の仕事現状を描きつつ、ゴミ屋敷を描きつつ、女性心理を描きつつ…。なんだろう、ゴミ屋敷なんだけど、そのゴミの意味合いというかゴミの中にある歴史というか…。ゴミ屋敷の女性が40歳以上の女性のみ取材を受ける理由はそこにあったのか!あとからぞくっときました。

『東京しあわせクラブ』 朱川湊人
小説家の主人公が数年前に体験したある事件をエッセイに書いたことがあった。数年後、そのエッセイを読んだ女性から編集者づてに会いたいという。その事件に少々関連ある品を貸して欲しいとのこと。彼女が入っている「東京しあわせクラブ」に持って行くとい話を聞き、小説家は貸すかわりに連れて行ってもらうことに。そのクラブとは…。

『東京しあわせクラブ』と楽しそうなクラブ名ですが、実際はとっても悪趣味なクラブ。実際にありそうなクラブで、オチも実際にしてそうで怖い。

『とまどい』 高橋克彦
小説家の木島はあるパーティ会場で、学生時代に知り合いだった女性に声を掛けられる。当時、木島の同級生と付き合っていたのだった。40年ぶりにあった彼女から昔話を聞かされるが、木島はどうも腑に落ちなかった。

彼女が記憶している木島が、実際の木島の性格とかなりかけ離れているのが木島にとって腑に落ちない。もしや二重人格?それともよく似た人物が自分になりすましてる?と思ってしまいそうですが、オチはありきたりかも。こういう世界を短編でまとめるのは難しそう。

『八百万』 畠中恵
江戸の神田大和町、油問屋の次男坊が倒れ事切れていた。町に越して来たばかりの春門に疑いがかかるが、実は春門、人ではなく新米の稲荷神・八百万の神の一人であった。春門は自分が下手人を挙げようと意気込む。

読み始めは背景や人物の名前がよくわからなかったのですが、春門が神様とわかってから面白く読めました。家人ら3人がこの神様を敬ってない様子も楽しいし、言いたい放題いわれムキになる春門も読んでて楽しい^^まだ越してきたばかりの春門たち、今後、この場所でまた事件を解決していくのかな?シリーズ化されたら(もしかしたらもうされてる?)読んでみたい。

『オペラントの肖像』 平山夢明
近未来、人が悪い欲望に突き動かされ、悪い習慣を手に入れ、破壊的風習に従ってしまうのはオペラント(条件付け)されていないから。というスローガンのもと、国は民衆に対し積極的にオペラントを行っていた。中でも芸術は堕術とされ、徹底的に厳罰を与えていた。堕術者を一掃する機関に勤めている男は疑いのある家族を調査することになるが…。

『独白するユニバーサル横メルカトル』に収録されている1編。『吹雪に死神』と同様、こちらも内容を覚えてなかったので初めて読んだ気分です^^;『独白するユニバーサル横メルカトル』の感想でも書きましたが、ラストまで読むとありそうな話。異色なストーリーではなく普通にSFとして読めます。ちょっと切ないのがいい。でも主人公の今後を考えると……怖い。

『ロボットと俳句の問題』 松尾由美
ライターの寺坂がよく行くレストランには幽霊のハルお婆ちゃんがちょくちょくやってくる。ある日、寺坂は常連客の刑事から不可解な出来事を相談される。いつもはハルお婆ちゃんが解決してくれるのだが、最近姿を見せないため寺坂は1人で解決しようとするが…。そんな時、レストランの店長からハルお婆ちゃんの情報がもたらせる。

ロボットとハルお婆ちゃん家と2つの謎解きが主体になっており、ほんの少し恋愛のスパイスも入ってます。謎解きの両方とも、こんな回りくどい暗号にしなくてももっと違うやり方でメッセージを残せばいいのになんて思ったり。個人的にはハルお婆ちゃんがもっと活躍する話が読みたい。

『箱詰めの文字』 道尾秀介
作家の男の家に、青年が2ヵ月前にこの家から盗んだ貯金箱を返しに来た。だが作家には全く見覚えがなく、その場で貯金箱を開けると中から1枚の紙が出てきた。それを見た作家は…

二転三転する内容に興味深く読みました。作家が思ったように私も青年は一体何をしたかったんだろうと。そこも含めて今作品の魅力?

『チヨ子』 宮部みゆき
友達に紹介してもらい着ぐるみを着て風船を配るアルバイトをすることになった主人公。頭の部分をかぶり、のぞき穴から外を見ると誰もがみな着ぐるみを着てるように見えてしまうという不思議な現象が起こる。自分は一体どのような姿に見えるのだろうと鏡を見ると、そこには懐かしい姿があった。

ここにきてほんわか系の話が読めてちょっと嬉しい^^着ぐるみを着ると誰もが着ぐるみを着てるように見えるっていう設定が面白い!幼い頃に大事にしていたものを私も思い出すきっかけになりました。多分私はリカちゃんに見えるはず?作中に出てくる母子のように黒いモノだったらイヤだな~(><。)

『悪魔の辞典』 山田正紀
1920年、探偵のキャラハンは依頼を受けてある男性を尾行することになったが、その尾行が2週間続いただけでなく、サンフランシスコからメキシコ国境まで行くはめになってしまった。そこで悪党や革命家と遭遇し…

これはハードボイルド?『悪魔の辞書』を書いたアンブローズ・ビアスという実在した人物を絡めた内容ですが、何が何なのかよくわからず。私には難しすぎる内容でした。

『Do you love me?』 米澤穂信
渡良瀬の家の前に成仏できないでいる青年が立っていた。彼女に殺されたのはわかっているが理由がわからない。なぜ殺されたのか納得がいかずこの世に残っているという。渡良瀬は彼から死ぬまでの経緯を聞き、真相に辿りつく。

渡良瀬は何度も幽霊の相談を乗ってるようで、今回は青年の話を聞いてあげるという設定。青年が自分を殺した彼女との思い出を嬉しそうに話すのがどこか憎めない。真相を知ってもなお恨み言を言わないなんていい人すぎ~。それより彼女の方が断然怖い…。


2004~2006年にかけて発表された作品ということで、半分知ってる作家さんだったので嬉しい♪巻末の解説にも書かれてますが、探偵役が死神だったり、謎の生命体だったり、幽霊お婆ちゃんだったり、神様だったりとバラエティに富んでいて面白く読めました。内容もいろんな設定でぞぞぞってきたり、ほんわかな気持ちになったり。中にはシリーズ化されたら読んでみたいと思う作品も何作かありました。個人的に好きな作品は『あなたの善良なる教え子より』、『隠されていたもの』、『八百万』、『チヨ子』、『Do you love me?』かな。いろんなタイプの作家さんが読めるので、アンソロジーはやっぱり読んでいて楽しっす!

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