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「のぼうの城」 和田竜

『のぼうの城』

のぼうの城 上 (小学館文庫) のぼうの城 下 (小学館文庫)

著者:和田竜
出版社:小学館 小学館文庫

<簡単なあらすじ>
戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄、北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城(おしじょう)があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。三成軍使者・長束正家の度重なる愚弄に対し、予定していた和睦の姿勢を翻したのぼう様は、正木丹波、柴崎和泉、酒巻靱負ら癖のある家臣らの強い支持を得て、忍城軍総大将としてついに立ちあがる。一方、秀吉に全権を託された忍城攻城軍総大将・石田三成の表情は明るかった。我が意を得たり、とばかりに忍城各門に向け、数の上で圧倒的に有利な兵を配備した。後に「三成の忍城水攻め」として戦国史に記される壮絶な戦いが、ついに幕を開ける。往来の武将とは異なる新しい英傑像を提示した2009年の第6回本屋大賞第2位の戦国エンターテインメント小説。
(カバーのあらすじから引用)

<感想>
上巻は登場人物たちの紹介がてら、性格や位置づけのような紹介、また、秀吉から忍城攻城軍総大将に命ぜられた石田三成が、どのような野望を持っているかが描かれています。だが秀吉は、三成のことを理財には長けているが軍略の才は乏しいと思っており、さらに成田家が密かに忍城降伏の旨を知らせてきていることを大谷吉継に知らせ、後ろからバックアップし三成に武功を立てさせてやれと命じます。当然、三成はそんなことを全く知らず、吉継に内緒で戦に向け大きな野望を胸に…。

のぼう様こと成田長親、ずば抜けて背が高く横幅もあり身体つきは大きいが、強い!という印象はなく、ただただ大きいだけ。楽しげに農作業をしたがたるも、全く役に立たずただただ邪魔してるだけ。しかも馬にも乗れず、刀術、槍術、体術、あらゆる運動ができないスーパー駄目駄目ぶり。が、そんな長親を見て百姓たちは「俺たちがついててやらなきゃ何もできやしない。守ってやらなきゃ!」と思わせてしまう。バカな子ほど可愛いみたいな感じで、何かと世話を焼きたくなっちゃう御仁なのです。

関白とは戦わず降ると決まっていたのに、長親が「戦いまする」と言ったもんだから周囲は腹を決めるしかない。で、下巻はその戦いが描かれてます。兵の数では圧倒的に少なく不利な状況の忍城側がいかにして戦うか、「戦いまする」と言った長親には策があるのか?

長親は本当に不思議な人物。本当に馬鹿なだけなのか、それとも…。丹波は長親は何か持っていると思っているし、敵からも稀代の将器と称される。味方であれ敵であれ、身分も関係なく魅せられる人物のよう。

全体的に読みやすく、下巻に入ると一気に読めちゃいます。トータル的に心底イヤな人物はおらず、秀吉も三成もどこか爽やかに描かれてます(イヤな奴は正家ぐらい?)。他の登場人物も個性的でいい感じ。映画化が決まっており配役もわかっているので、当てはめながら読んだのですが、どうしても長親役=野村萬斎だけがピンとこない。未だに陰陽師のイメージが離れないのよねー^^;原作と見た目が全然違うので、映画が公開されたらどのようにのぼう様を演じているのか確かめてみよう!水攻めはどうやって撮ったんだろう?その辺りも気になるところ。

日本の歴史に疎い私は、どの人が実在してどの人が架空なのか、あるいはどこまでが史実に基づいているのがイマイチわかりませんでしが、逆にこれはこれで良かったかも。奥深く考えずに読めましたもん^^純粋にエンターテインメント小説として楽しんで読めました。

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<第7回大阪アジアン映画祭2012> おまけ

今回の映画祭で嬉しかったのは、林書宇 (トム・リン)監督と、魏徳聖(ウェイ・ダーション)監督の舞台挨拶があったこと♪

トム・リン (林書宇)監督
↑『星空』や『九月に降る風』の林書宇 (トム・リン)監督。

ウェイ・ダーション(魏徳聖)監督
↑『セディック・バレ』や『海角七号』の魏徳聖(ウェイ・ダーション)監督。

残念だったのは、林書宇監督のQ&Aや魏徳聖のトークイベントが私の時間の都合上、聞けなかったこと(悲)。


↓これは香港映画祭[HONG KONG NIGHT]に来られたゲストの方々。
香港映画祭[HONG KONG NIGHT]

↓[ウエルカム NIGHT] セレモニーに来られたゲストの方々。監督さんや俳優さんがずらり。
[ウエルカム NIGHT] セレモニー


↓以下は、[クロージング・セレモニー]での授賞式。
観客賞
監督は、早朝に台湾に帰られたとのこと。『セディック・バレ』が観客賞で私も嬉しい♪

ABC賞
監督は帰られたそうで、受賞式には出演者さんが登場。
今作品は観てないのですが、ABCで放送されるのでその時は観ようと思います!

来るべき才能賞
監督&出演もされたNameweeさん(?)が登場。
観ようかどうか迷った挙句、時間の都合で観なかった作品。わ~、無理してでも観たらよかった~(><)

スペシャルメンション
両作品とも紹介だけで終わり^^;

グランプリ
再び『神さまがくれた娘』です!


大阪アジアン映画祭で上映される作品はセンスがいいので、毎年楽しみにしてます。
来年も、ぜひ、ぜひぜひ開催してくださーい☆

「セデック・バレ」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『セデック・バレ 太陽旗』  賽克・巴萊 太陽旗  WARRIORS OF THE RAINBOW I : SUN FLAG
『セデック・バレ 虹の橋』  賽克・巴萊 彩虹橋  WARRIORS OF THE RAINBOW II : RAINBOW BRIDGE

賽克・巴萊 太陽旗 賽克・巴萊 彩虹橋


製作年:2011年
製作国:台湾
監督・脚本:ウェイ・ダーション(魏徳聖)
出演者:リン・チンタイ(林慶台)、マー・ジーシアン(馬志翔)、安藤政信、河原さぶ、ビビアン・スー(徐若瑄)、ルオ・メイリン(羅美玲)、ランディ・ウェン(温嵐)、ダー・チン(大慶)、パワン・ナウェイ(曾秋勝)、ヤーカオ・クーホン(田駿)、リー・シージア(李世嘉)、リン・ユアンジェ(林源傑)、チャン・ジーウェイ(張志偉)、シュー・イーファン(徐詣帆)、スーダー(蘇達)、木村祐一、マー・ルーロン(馬如龍)、田中千絵、チェン・ジーウェイ(鄭志偉)

<簡単なあらすじ>
1895年から始まった日本の台湾統治により、先住民のセデック族やタイヤル族たちは自身の文化や習慣を禁じられ、過酷な労働や服従を強いられていた。1930年、日本人警官との間に起こった事件がきっかけとなり、セデック族の長、モーナ・ルダオは日本側への蜂起を計画。長年の屈辱を晴らし、民族の誇りを取り戻すべく、運動会開催中の小学校や警察派出所へ奇襲攻撃をかけるのだった。多くの日本人が殺害され、日本軍は直ちに報復を開始。武器や毒ガスによる鎮圧を行う一方で、親日派先住民を動員し、蜂起部族の長の首に懸賞金をかけて部族の分裂を画策する。

今まであまり知られることのなかった台湾での抗日運動・霧社事件を再認識させるとともに、その奥にある人間の苦悩と意志、原住民部族のアイデンティティと部族存続の行方を力強く描き、歴史に名を残すであろう感動巨編。日本統治下における台湾最大の抗日暴動事件「霧社事件」を圧倒的なスケールで、歴史的事件の陰にある人間の葛藤を描いている2011年台湾映画界最大の話題作。ヴェネチア、ベルリンをはじめとする国際映画祭で上映された短縮版ではなく、台湾公開時と同じ1・2部で計4時間半におよぶ完全版。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
昨年、台湾で上映された時に話題になり、是非とも観たいと思っていた作品。まさか大阪アジアン映画祭で上映されるとは思ってなかったので、日本初上映というだけでなく字幕付きで観れることがものすんごく嬉しい(泣)

日本統治下の台湾で、実際に起こった霧社事件を題材にした作品。実際に起こった事件を映画にするのはとても難しいと思う。ましてや歴史上に残る、しかも日本統治下の台湾で起こった日本人に対しての蜂起。時代背景だけは事前に調べて観に行きました。

マヘボ社の頭目モナ・ルダオが軸になっており、セデック族のアイデンティティ、文化や風習、そして葛藤が痛いほど伝わってきました。今作品を"抗日"と言っていいのかさえ疑問に思えるほど。セデック族は首を狩って残虐で野蛮だとか、日本人が容赦なしに殺されるとか、いろいろとマイナス評価はあるみたいですが、本作品を観て私にはそう思いませんでした。

セデック族は自分たちの狩場に無断で侵入するものは許さない。たとえ同じ種族であっても許すことはない。首を狩ることは勇気ある英雄として扱われ、社に戻ると真の男として入れ墨をしてもらえる。祖先の魂を受け継いでおり、真の男は戦場で死ぬ。それが祖先の天の家に入ることに繋がる。セデックの男としての証は顔の入れ墨。入れ墨がない綺麗な顔だと祖先の天の家に入る資格がないと幼少の頃から親に言われ、伝統を代々受け継いでる誇り高き者。同じセデック族内でも狩場争いはし烈で、首を狩るのが当たり前で仲間同士でも容赦ない。

モナが日本人の運動会を奇襲攻撃を決意した際、日本人を殺すことは祖先に捧げるためといって仲間たちを奮起させる。どこかカリスマ性がある人物像に思えますが、若い時から今までの振る舞いで、他の社からよく思われてなかったりも。なかには負け戦とわかっており、若者たちを無駄死にさせることはできない、子孫を絶やすことはできないと反対する頭目も。でも子供はそうじゃない。モナのように真のセデックの男になるため、伝統や風習を守ろうとしてる。

セデック族の誇りやアイデンティティを前面に出しているかといえばそうでもありません。現代では受け入れがたい内容もあり、良い面も悪い面もちゃんと描いてます。日本人はみな悪者に描いているのかというと、これもまたそうではありません。相手を侮辱する典型的な嫌な日本人ももちろんいますが、セデック族を理解しようとする日本も一部います。

花岡兄弟はとても印象的。「死んだら日本人の墓に入るのか?それとも天上の祖先の家にいくのか?」というモナの問いに葛藤。自決することで葛藤に決着し、これで魂が自由になれるんだと。なんだろう、花岡さんといい、モナが言う死んだら祖先の家に行くというくだりは、セデック族でありながらどこか日本的な部分を感じてしまいました。

本作を観る事ができて良かった!映画なのでフィクション部分もありますが、霧社事件を知ることができてホント良かった。一つの歴史的事実を偏りなく描いているので、冷静にこの事件を考えることができました。私自身、この事件は事前に調べてだけで詳細を深く知らず鑑賞したのですが、この時代の前後の歴史、さらに台湾における当時のセデック族の位置付けをちゃんと理解した上で鑑賞するともっと理解が深まったかも。

霧社事件を知らない人もぜひ観て欲しい作品。こういう史実があったんだということを知るいい機会にもなると思うし。台湾の方にはいま一度、わが国セデック族のアイデンティティについて知って欲しい、日本人にはセデック族はこういうアイデンティティを持ち、そして様々な葛藤があって日本の敵になったり味方になったりしたんだということを知って欲しいと監督は伝えたかったのかなと私は思いました。

実際、モナはここまでカリスマ性なかったとか、日本人はもっとえげつないことをしたとか、詳しい方から見るといろんな感想があるかもしれませんが、映画としては完成度の高い作品だと思います。セデック族の歌や踊りも良かった!第7回大阪アジアン映画祭で計8本観た中、今作品は私の中で1位です☆


上映前に監督の舞台挨拶があったのですが、そこで
・歌に意味が込められている。
・台湾社会が安定してる時に起こった事件なので描きたかった。
・原住民の人に出演してもらっており、牧師、SEなど様々な仕事をしており初めて映画出演した人が多い。
といったことをおっしゃってました(多分)。

さらに『セデック・バレ 虹の橋』の上映前に監督を囲んだトークイベントがあったのですが、私は時間が合わず断念(><)。Twitterで行かれた方の感想を拝見してると、いろんな話が聞けたようで有意義な時間だったようです。うらやましい~。

ちなみに今作品、第7回大阪アジアン映画祭2012で【観客賞】を受賞しました!!2011年の【観客賞】は『一万年愛してる』、2010年の【観客賞】は『聴説』。すごいぞ台湾映画!!3年連続【観客賞】を受賞するなんて!大阪アジアン映画祭のラインナップはセンス良く、その中で観客が選ぶ賞だからめちゃ価値あるよ!来年も是非とも開催して、たくさんのアジア映画を期待してまっす^^

「捜査官X」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『捜査官X』  武侠  

武侠2 武侠

製作年:2011年
製作国:香港/中国
監督・製作:ピーター・チャン(陳可辛)
出演者:ドニー・イェン(甄子丹)、金城武、タン・ウェイ(湯唯)、ジミー・ウォング(王羽)、
クララ・ウェイ(惠英紅)、リー・シャオラン(李小冉)、ジャン・ウー(姜武)

<簡単なあらすじ>
そのあまりにも奇妙な事件は、山奥ののどかな村で起こった。強盗事件が発生し、犯人2人が犯行現場で謎の死を遂げたのだ。事件を担当する捜査官シュウは、死体を調べるうちに、彼らが指名手配中の凶悪犯であることを知る。当時、事件現場には、製紙工場に勤める職人ジンシーが偶然居合わせており、彼の必死の応戦により、2人はあえなく死亡したのだという。正当防衛の末に犯人を撃退したジンシーは一躍、村の英雄となった。"何故、平凡な男が、たったひとりで凶悪犯を倒すことができたのか―。"シュウは入念な検視や現場検証を重ねるうちに、これは正当防衛ではなく、致命傷を意図的に狙った殺人ではないか、と疑念を抱く。常人離れした知識、直感、想像力を駆使し難事件解明に挑むシュウは、やがてジンシーの隠された過去、さらには村全体をも脅かす驚愕の真実へと辿りつく…。だが、そこには彼自身の運命さえ狂わす、予期せぬ事態が待ち受けていた―。
(公式HPより引用)

<感想>
雲南省の静かな村で、2人の武術に長けた無法者が不可解な死を遂げた強盗事件の真相を、金城武演じる捜査官シュウが解明していくミステリー・アクション。

捜査官シュウの検死や現場検証は独特で面白い。あらすじにあるとおり、ホント常人離れした知識、直感、想像力です。医学的というか科学的というか東洋的というかなんちゅーか。

ジンシーだったらきっとかわすはず…といろいろ仕掛けたり、相手がどう思おうが気にせず正体を見破ろうとしたり、かんなりしつこい(笑)。彼の普段の生活、妻と子供と平凡な暮らしにまで入り込み、素性を探り当てようとしたり…。が、望んでいた結果は全く得られず、ジンシーからすればはた迷惑な話。でもこれらくだりはユーモアあって面白い^^

ユーモアもあり、アクションシーンももちろんあり、見応えはあったのですが、残念だったのは、私自身がジミー・ウォング、クララ・ウェイといった往年のスター(?)を知らなかったこと(泣)。なので片腕の意味もわからず…。さらに金城武は四川訛りを話し、それが完璧だそうなんですが、四川訛りというのがどういうのか全くわからない私はその辺りも堪能できず(悲)。

シュウ自身、過去の捜査で、情を入れたために間違った判断を一度した経験があり、その時に飲んだ毒が身体の中に残ってて、自らそのツボに針を刺してましたが、同時にそのツボは情も抑えることができるとか(だっけな?なんか覚え間違いしてるような気がする…)。最後のシュウのシーンはどう理解したらいいんだろう?あの涙の意味は?彼自身も決着したということでいいのか?どうやらこの辺りも私には難しすぎた…。

あまりにも大絶賛の感想が多いなか、みなさんのように理解できなかった(特にシュウのラスト)のが歯がゆいです。はー、もう1回観たらわかるかな?4月に一般公開されるので観にいこうかな…。でも金城武の魅力は十分過ぎるほど堪能できたのは良かったです!

「星空」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『星空』  Starry Starry Night

星空

製作年:2011年
製作国:中国/台湾/香港
監督:トム・リン (林書宇)
原作:幾米『星空』
出演者:シュー・チャオ(徐嬌)、リン・フイミン(林暉閔)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、レネ・リウ(劉若英)、ハーレム・ユー(瘐澄慶)、ジャネル・ツァイ(蔡淑臻)、リー・リエ(李烈)

<簡単なあらすじ>
山の上の小屋で祖父母と暮らしていた少女は、両親の家に戻るが孤独さが募るばかり。隣に越してきた男子転校生と出会い、彼も孤独で境遇が似ていることから心を通わせていく。しかし、愛する祖父の死後、少女の両親は離婚を決意。自分の世界が崩れていくことを感じた少女は、この世で最も美しい星空を見ようと、男の子と家出し、かつて暮らしていた山小屋へ向かうが……。絵本作家:幾米の原作絵本を映画化した透明感あふれる感動ストーリー。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
映画が始まる前に監督の挨拶があり、幾米がこの作品の映画化を望んでいたこと、過去に香港で映画化された作品(おそらく『地下鉄』と『ターンレフト・ターンライト』)のような商業的ではなく、絵本の良さを表現してくれる内容であることを要望したそうな。なので監督は絵本の内容を忠実に再現したそうです。←多分、こんな内容のことをおしゃってたと思いますが間違ってるかも…

数年前に原作を読んだこともあり、この映画化はぜひ観たいと思ってました!絵本の感想はこちら
しかも大好きな作品『九月に降る風』と同じ監督。昨年台湾に行った時に、11月公開だった『星空』を観ようと思ってたんですが時間がなく断念。でもこんなに早く日本語字幕版が観れるだなんて感謝感激です(涙)。

絵本を忠実に再現したとありましたが、確かにそういう内容でした。なんだろ、原作のストーリーに沿いながら、登場人物のストーリーを少し付け足したという感じ?原作では描かれてなかった小傑(少年)の家庭事情が盛り込まれてたり、小美(少女)の両親の事情も描かれてます。映画では小美と母親の会話も割とあり、母親自身の感情も描かれてました。母親がある映画を見て覚えたダンスを一緒に踊るシーン。なんていう映画だろう?↓

星空2

動物たちが出てくるシーンや電車のシーンは、最初、メルヘンチックな印象でしたが、原作を忠実に再現しようとしたんだなと思うと幾米ワールドに思えてきました。同じ道を歩く2人が上下の画に分けて映し出されるシーンは特に幾米っぽい!原作本ではこのよう2つに分けてるシーンはないですが、他の幾米本では何度かあったような気がします。

家族を繋いでいたジグソーパズルが絶妙なバランスで物語に挿入されおり、ラストにそれがまた生かされてるのが上手い!出演者欄にルンメイちゃんの名前があり、一体どこで登場するのかと思っていたら……そこだったのか!

観終えて、本当に幾米の世界が充実に再現されてて素晴らしい作品でした。ラスト付近の小美の「残酷な世界なので~~優しくしてください」というセリフにはぐっときちゃった。是非とも一般公開して欲しいなぁ。第7回大阪アジアン映画祭で計8本観た中、今作品は私の中で2位でした♪

ところで小美と小傑が乗っていた3列席の電車、これはどこを走っている列車なんだろう?台湾に実際存在する電車ならちと乗ってみたいかも☆


上映後、監督によるQ&Aがあったのですが、上映されてたスクリーンでは次の作品が上映されるため(時間が迫ってた)、そのスクリーンの上の階にある小さな会場でするとのこと。整理番号30番までという制約で。といっても次の上映作品を観る人や帰る人もいたため、実際は70~80番台の方でもOKだったようです。私もこのQ&Aがめっちゃ聞きたかったのですが、次に上映される『アジア次世代最強短編』を観る予定だったので、泣く泣く断念。ってかQ&Aが次の上映作品の時間と被ってるって悲しすぎるよ~。どんな話が聞けたんだろう?大阪アジアン映画祭さん、早く内容をアップしてくださーい^^

「LOVE」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『LOVE』   愛

愛

製作年:2011年
製作国:中国/台湾
監督:ニウ・チェンザー(鈕承澤)
出演者:スー・チー(舒淇)、ヴィッキー・チャオ(趙薇)、イーサン・ルアン(阮經天)、マーク・チャオ(趙又廷)、エディ・ポン(彭于晏)、アイビー・チェン(陳意涵)、アンバー・クオ(郭采潔)、ニウ・チェンザー(鈕承澤)

<簡単なあらすじ>
イージア(陳意涵)は親友ニー(郭采潔)の彼氏カイ(彭于晏)の子を妊娠してしまう。そのことがニーにバレてしまい、カイはニーの信頼を取り戻そうと必死になる。イージアは中絶を考え病院に行くが…。ホテルのベルボーイをしているイージアの兄クアン(阮經天)は、ある日、ローイ(舒淇)と出会い次第に惹かれていく。だがローイはニーの父親(鈕承澤)と付き合っており、贅沢な生活をさせてもらっていた。ローイの浮気相手である潔癖症のマーク(趙又廷)は、仕事で北京に行き、そこで不動産に勤める小葉(趙薇)と知り合う。彼女の息子によって思わぬ展開に進んでいく。台北と北京を舞台に、4組の男女の愛が交差するストーリー。

<感想>
イージアがカイと会ってるところにニーがやってき、カイが自転車でその場を離れ横断歩道でマークが運転する車とぶつかりそうになり、マークがあるホテルに向かい……といった感じで冒頭からカメラの長回しで始まります。どこまでが長回しだったか正確に覚えてませんが、主要人物8人全て入れようと思ったら、もしかして車で迎えにくるニウ監督(役名忘れちゃいました)までだった??あ~、もう1回観て確認したい!ちゃんと覚えてないのがもどかしい!!

あらすじを読むと全員が繋がっているような感じに見えますが、主要人物同士、がっつり繋がっていたり、なんとなく繋がっていたり、まったく繋がってなかったり、直接出会ったり出会わなかったりと全員が全員どこかで絡んでいるわけではないです。

なんといっても出演陣が豪華!ニウ監督ももちろん出演!しかも超金持ちな役で、スー・チーと付き合ってて娘がアンバー・クオだなんて、監督冥利に尽きるわ(笑)。エディ・ポンは茶髪で日焼けしてて『聴説』の時と雰囲気が違う。でも相変わらず可愛い顔に似合わずがっちりした体形で惚れ惚れ。役どころとしては、情けない男というか雰囲気に流されやすいというか、反省の意味を込めた行動がおバカさんというかなんちゅーか…それでもどこか憎めないのは顔がエディ・ポンだからに違いない。

台湾ドラマを見てから好きになったイーサン・ルアン、最初、変な髪形だなーと思いながら見てましたが、それでもやっぱりカッコいいわけで、妹思いのステキな兄です。ツボだったのはイーサン・ルアン演じるクアンのバイト仲間(友人達?)。『モンガに散る』を観た人にはたまらない出演陣です(≧▽≦) 一人一人顔を映してくれてるので「あっ!!!」と気付きました。ニクい演出だわ~。もしかしてニウ監督ファミリーっていうのがあるのかな?

中国語を勉強する私にとって興味深かったのは、台湾のマークと北京の小葉の会話のシーン。同じ中国語でも発音が全く違うという比較が会話で聞けて面白い!マークは台湾って感じだし、小葉は中国って感じ。←中国語初心者の私なのでこんな大まかな表現しか出来ない自分が恥ずかしい。。この2人に絡んでくる警官が面白くてナイスなキャラなんです。広い北京で警官は1人か?!とマークが言いたくなるのもわかる。ホント、マークと小葉の専属警官。照明係までやってくれてるしw

なんか出演陣たちばかり書いてしまった。。肝心の内容ですが、簡単に言うと、今の状況から悩んで悩んで成長したり、新たな恋をしたり、今までの自分にサヨナラしたりと前向きなラブストーリです。最後にそれ強引じゃない?という展開もあったりしますが、全体的にキュートで愛らしい作品です☆

キュートと言えば、一番印象に残ったのはニー演じるアンバー・クオ。ただキュートなだけでなく、繊細で恋に不器用で、中盤以降は彼女のセリフと泣き顔にぐっときて目頭が熱くなるほど。くぅ~

第7回大阪アジアン映画祭で計8本観ましたが、今作品は私の中で3位!今作品も十分に面白かったのですが、さらにさらにさらに上をいく作品があったので泣く泣く3位にしました。

最後に…イージアとクアン兄弟の両親は「台南熱炒」という食堂を経営。←確かこんな名前だったような気がするけど間違ってるかもです^^;実際にあるのかなぁ?あったら是非ともロケ地巡りしたいなー。

「ビッグ・ブルー・レイク」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『ビッグ・ブルー・レイク』  大藍湖  BIG BLUE LAKE

大藍湖

製作年:2011年
製作国:香港
監督:ツァン・ツイシャン(曾翠珊)
出演者:レイラ・トン(唐寧)、ローレンス・チョウ(周俊偉)、エイミー・チャム(覃恩美)、ジョーマン・ジャン

<簡単なあらすじ>
10年ぶりにイギリスから香港に帰郷した元女優のライイーは、母がアルツハイマーにかかり自分を認識できないことを知る。再会した同級生チャンと心を通わせていく一方、母の老人仲間から彼らの生きた証を聞き取ることになったライイーは、失われた母との絆を取り戻すために、ある試みを始めるのだが……。監督の故郷の村を舞台に、変わりゆく人間関係や変わってもなお豊かな自然を残す村の様子を映し出しながら、自分のアイデンティティを見つめ直す主人公を透明感あふれる映像で綴る。老人から高校生まで、村人の息遣いが静かに伝わる演出も秀逸。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
10年ぶりに故郷に戻ってきたライイー。そこに待っていたのは認知症になった母親だった。正常な時もあれば、時々全て忘れることもある。劇団で女優をしていたライイーだったが、今は劇団を辞めて依頼があった時だけ単発的な仕事をすることに。

一方で中学生の時に同級生だったチャンとの再会。彼は現実に向き合わず、初恋の思い出に逃げていた。そんな彼の思い出の湖を一緒に探したり、10年に一度ある村の祭りで芝居をするため村の人々にインタビューするライイー。母親にもインタビューするのですが、映画のことを話す母親は生き生きとしていて笑顔が印象的。

自然に囲まれた風景が美しいです。上映前と上映後に監督の舞台挨拶があり、舞台となった村は監督ご自身の故郷だとおっしゃってました。また、予算がなくプロの役者は2人だけで、監督のご両親も出演されていたそうです。父親はライイーの父親役、母親は…何役だっけな?他の方のブログを拝見すると叔母役だそうです。

この物語は、帰郷について、メモリーについて描いているとのこと。メモリーとは記憶がどのように揺れ動き、消えていくのか。観終えてから監督からこのメモリーの話が出た時、母親の記憶だけでなく、ライイーのこの村に住んでいた時の記憶、チャンの初恋の記憶もそうなんだと。それぞれのメモリーが静かに伝わってきました。

あと音楽を茂野雅道さんが担当されてるのですが、河瀬直美監督の作品の予告編を見て、こんな感じにと依頼したそうです。ちなみに茂野雅道さんの奥様が観に来られているとかで監督はとても感謝されてました。

ラストに20年に一度の村の祭りが映し出され、決して派手ではないですが、素朴感の中に村の鼓動が聞こえてきそうな、そんな作品でした。

「高海抜の恋」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『高海抜の恋』  高海抜之恋Ⅱ  ROMANCING IN THIN AIR

高海抜之恋Ⅱ

製作年:2012年
製作国:香港
監督・製作:ジョニー・トー(杜峰)
出演者:ルイス・クー(古天樂)、サミー・チェン(鄭秀文)、カオ・ユアンユアン(高圓圓)、ホァン・イー(黄奕)、ワン・バオチアン(王宝強)、ウィルフレッド・ラウ(劉浩龍)、ティエン・ニウ(恬妞)、リー・グアンジエ(李光潔)

<簡単なあらすじ>
香港の人気映画スター、マイケル(ルイス・クー)は人気女優との結婚を決めるが、結婚式の最中に花嫁に逃げられ、傷心のため公の場から姿を消してしまう。旅先の雲南省香格里拉(シャングリラ)でアルコール中毒になって倒れたマイケルは、民宿のオーナー、秀(サミー・チェン)に助けられ、やがて秀がマイケルのファンクラブの会員番号33番という古参ファンであることを知る。それ以来、ふたりの距離は少しずつ近づいていくが、秀は7年前に失踪したまま帰ってこない夫のことを諦めきれずにいた……。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
原題は『高海抜之恋Ⅱ』。どうしてⅡがついているのかというと、劇中にも映画が挿入されていて、そちらがⅠという位置づけになってます。本作を観ようと決めた時、ⅡとあったからまずはⅠを観ておかないと!と作品を探しちゃったよ^^;

映画共演した女優と結婚を決め、賞をとった時にプロポーズ、めでたく結婚という時に自分より明らかに見劣りする男性に花嫁を連れ去られてしまう。テレビ中継中に起こり、スターのマイケルは哀れな男として誌面やテレビを賑わすことに。

そんな失意のどん底にいるマイケルが、7年前に樹海に入ったまま行方不明になった夫はまだ生きていると希望を持ち続けている秀と出会い、次第に惹かれ始め…といったアラフォーの2人。ですが、行方不明の夫の存在が大きいわけで…。この夫、恋にめちゃ不器用なんですがいい人なんだよなー。夫と一緒に過ごしていた時の秀は明るくて動きも生き生きとしてる。が、夫が行方不明になって以来の秀は、全く別人のよう。この対比がなんとも言えません。

ところで夫が7年前に樹海に入ったきり行方不明になってますが、翌日にでも警察なりどっかに連絡して樹海を捜索しなかったのかな?徹底的に大掛かりで捜索してたら…。秀自身もだた待つだけでなく、道に迷わない範囲で毎日樹海の入り口辺りを捜索してたら…。ってか一番不思議だったのは、あんなに空気が薄くて雪が降って夜寒い中の樹海で…これ以上書くともしかしたらネタバレ(?)になっちゃうかもしれないので書きませんが、映画とわかっていてもあり得ない状況にちとびっくり。

劇中での『高海抜之恋』ですが(現実とは違うこちらの結末にもびっくり)、あれを観て秀は救われたというか新たな出発が出来たみたいな感じですが、もし私が秀なら微妙かも。どちらかと言えば酷と思ってしまったのは私だけ?

ところどころ「フッ」と笑えるところが盛り込まれており、トータル的にバランスが取れてて面白かったです。が、私の周囲の席で頻繁に大笑いしている方がいて、私のツボに入る笑いどころのシーンが途中から自分自身よくわからなくなっちゃいました^^;場内でも結構笑っている人がいたけど、私が笑えたシーンはその半分にも満たなかったです。どうやら私はルイス・クー、あるいはトー監督の恋愛ものとは少し相性悪いのかも?『単身男女』もそうだったような記憶が。でもでも、『高海抜の恋』は面白かったです!

秀が女主人している樹海旅館で働いている女の子の1人(大美?小美?どっちだっけ?)、ひと昔前のアジア映画に出てきそうな典型的なオーバーアクションのおデブさんで、なんか懐かしさを覚えたキャラでした^^

上映前のエグゼクティブプロデューサーの舞台挨拶で、サミー・チェンの次作はアンディ・ラウとの共演でトー監督が撮ってるとのこと。なんかんだと書きましたが楽しみ♪

「友だち」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『友だち』  朋友  FRIENDS

友だち

製作年:2011年
製作国:香港
監督:アダム・ウォン(黄修平)、サヴィル・チャン(陳心遙)

<簡単なあらすじ>
香港映画界期待の新鋭アダム・ウォンが、盟友サヴィル・チャンと共に東日本大震災の約1ヵ月半後に作り上げた短編。未曾有の困難に立ち向かう人々に寄り添い、助け、勇気づけたいという香港人たちの痛切な思いが、たった4分の上映時間に痛切ににじみ出る。震災直後にGACKTが広く世界に呼びかけた「SHOW YOUR HEART」プロジェクトに応える形で発表された感動作。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
4分という短編なので、『父の子守歌』・『ビッグ・ブルー・レイク』・『高海抜の恋』とセットで3回上映されたみたいです。私は『ビッグ・ブルー・レイク』も『高海抜の恋』も観たので、『友だち』は2回観ることができました^^

震災後に関してのインタビュー形式になっており、日本にゆかりがある香港の方々、香港に住んでいる(かな?)日本の方がそれに答えています。震災後、世界で初めて4月に日本へのツアーを再開したのが香港だとは知りませんでした。

台湾が一早くチャリティーコンサート「相信希望 fight&smile」を開催し、多額の義援金が集まったのは有名ですが、香港でもチャリティーイベント「愛心無国界 311燭光晩会」を開催してくれてましたもんね。4分という短い短編の中に、日本へのメッセージがぎゅっと詰まってました。


作品とは全く関係ないですが、『高海抜の恋』とセットで上映された日、ちょうど特別企画「香港映画祭」(HONG KONG NIGHT)でゲストの方々が数名登壇し、本作の両監督も参加。その後、観客席で一般客と一緒に『友だち』と『高海抜の恋』を鑑賞。サヴィル・チャン監督、上映前の『高海抜の恋』のエグゼクティブ・プロデューサーの舞台挨拶中、さらには上映中も携帯画面(正確にはiPhone?)をイジってました…。

香港の映画館って上映中に携帯画面を見てもいいんだろうか?忙しい身なのはわかりますが上映中にちょこちょこ見るのはちょっと…。しかも光が漏れないように手で隠すことなく堂々と見てたのにはびっくり!白色系の画面ではなく暗い感じの画面だったのが幸い?私は監督の席から少し離れた上段でしたが目に付きました。それだけが少し残念!

「アジア次世代最強短編」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『ドメスティック・バイオレンス』  DOMESTIC VIOLENCE

ドメスティック・バイオレンス

製作年:2012年
製作国:韓国
監督・製作・脚本・音楽:ミン・ソンヒョン
出演者:ハン・キジュン、パク・キサン、ジョ・ジョンヘ、イ・スンウ、ミン・ジュンホ

<簡単なあらすじ>
第1部『大脱出』:ホームレスの男性が不良少年らをとがめているが、怒った少年らは男性を取り囲み暴行する。暴行後、少年らは公衆トイレで話し始めるのだが、個室に男がひとりおり……。第2部『その日』:7名の「ドーグスクラブ」会員が政治政党立党のための会議をしている。そこに初代会長が現れ……。「人間はバイオレンスに囲まれて生きている、ということを描きたかった」と語るミン・ソンヒョン監督のデビュー作。29分の短編。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
どう感想書いていいのかよくわからない作品でした^^;第1部の『大脱出』はDVというテーマに沿っているので、まあわかります。が、個室の男のラストが…。もうちょっと映像的にリアルにして欲しかったかも。だって剣のサイズも合ってないし血も全くないし…。この時点で、真面目なのかコントちっくに仕上げているのかわからなくなってきました。第2部の『その日』で、これはコントちっくに仕上げているんだと確信。ヒーローもの?韓国風コメディ?と思いながら観てました。なんだろう、理不尽なDVって感じ?

上映後、監督・音楽担当者・出演者さんのQ&Aがあり、そこで監督から衝撃の一言が!「今作品はシリアスムービーでコメディではない」と。なななんとな!そのセリフ自体がギャグだよね?と思っていたらマジでコメディではないと強調。「今作品は理解しづらいと思う。最低3回は観て欲しい」とのこと。

本作にガンジーのことが出てくるのですが、監督いわくリスペクトしてるそうで、バイオレンスを恐れない最も強い人だとおっしゃってました。かなり熱弁をふるっていたので本気でDVを撮ったのかな?と思いましたが、やはり私にはシリアスムービーには受け取れませんでした…。ちなみに"ウエルカム NIGHTセレモニー"で、監督は「来月に作品がYouTubeにアップされるので見てね」みたいなことをおっしゃってました。どこまでが本気でどこまでがジョークなのか私にはわかりましぇん。。これがミン・ソンヒョン監督ワールド?



『変態、無頼、そしてその中間に挟まれた女』  變態,無,與被夾在中間的女人  SCUMBAG, PERVERT, AND THE GIRL IN BETWEEN

變態,無,與被夾在中間的女人

製作年:2011年
製作国:台湾/アメリカ
監督・製作・脚本・編集:ブルース・ホァン・チェン(陳良侯)
出演者:ワン・ポーチエ(王柏傑)、シンディ・ソン(宋紀妍)、ミチオ(米七偶)

<簡単なあらすじ>
憧れの美少女の体操パンツが、中年男に盗まれようとしている。目撃者となった男子高校生は、彼女を救うことができるのか……。台湾出身、米国で映画を学んだブルース・ホァン・チェン監督の青春映画。15分の短編。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
「アジア次世代最強短編」を観ようと思ったのは、ワン・ポーチエくん目当てでした♪パンフにも書かれてますが、本作に登場に登場する台詞はたった一言だけ。他は自然に入る音のみ。だからかなのか!男子高校生と中年男の動作が大げさに見えてしまったのは。ミチオさんて誰だろう?と思い調べてみると…、周杰倫の『稻香』のMVに出てた人だ!このMV何回も見たのに全く気が付かなかったよ~(><)。「な~るほど・ザ・台湾」にミチオさんの記事が載ってました!こちら 
で、感想ですが…あ~、う~ん、シュール~って感じ。←どんな感じやねんw



『救命士』   PARAMEDIC

救命士

製作年:2011年
製作国:日本
監督:完山京洪
出演者:津田寛治、尾上寛之、松永京子、関谷桃子、ケニー、中山一朗

<簡単なあらすじ>
ある夜、救急隊の溝口たちは通報を受け現場に駆けつける。そこには産気づいた20代の妊婦ユウがいた。産科未受診のため、病院に受け入れを断られたという。隊員らは受け入れ先を探すがなかなか見つからない……。埼玉県の出資により製作された埼玉ロケ作品。会話以外の音はサイレンと心臓の音だけに絞り、現場の緊迫感をリアルに描写。産科受け入れ拒否問題や緊急搬送の現状に鋭く切り込んだ意欲作。20分の短編。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
『ドメスティック・バイオレンス』や『変態、無頼、そしてその中間に挟まれた女』とは全く異なり、救急が断られるパターンの一つである産科未受診の妊婦の受け入れ先を、救命士が使命をもって一生懸命探すというもの。

現代の医療への問題提起、救命士の大変さが20分という短編にぎゅっと詰まってました。最初、妊婦さんの彼氏(?)の非常識さに眉をしかめ妊婦さんに同情してたのもつかの間、妊婦さんも妊婦さんでなかなかの非常識さぶり。このカップルの非常識さぶりが印象的で、余計に救命士さんの仕事の大変さがわかったかも。産科未受診妊婦の受け入れ拒否だけでなく、一筋縄ではいかない患者もいるんだというダブルの問題提起(かな?)。

確か心臓の音から始まり、心臓の音で終わったような…。上映後に監督とプロデューサーへのQ&Aがあり、音にこだわったそうで、最後の無線の声は埼玉県の協力なんだそうです。
「アジア次世代最強短編」の最後に本作が観れてよかったです。

「海の底」 有川浩

『海の底』

海の底 (角川文庫)  

 著者:有川浩
 出版社:角川書店 角川文庫





<簡単なあらすじ>
米軍横須賀基地でイベントが開催され、多くの観客が見物する中、ザリガニのようなエビのような巨大な赤い甲殻類が海から大量に発生し、陸を這って人々を襲い食べ始めた!海上自衛隊実習幹部の夏木と冬原は、数人の民間の子どもたちを保護するため潜水艦「きりしお」に逃げ込み孤立状態となった。一方、陸では事態は警察の対処能力を超えており、自衛隊に出動させるべきだと考えるが…。そうこうしているうちに米軍が横須賀爆撃の準備を始めていた。防衛には機動隊が任務に就いていたが、壮絶な戦いになっていた。巨大甲殻類を封じ込めることはできるのか?「きりしお」に取り残された者の運命は?

<感想>
『塩の街』、『空の中』と読んで、今回の 『海の底』で自衛隊三部作をやっと読了!三部作を通して大まかな筋書きは似てます。今回は巨大な甲殻類が人類を襲うという…。これだけを聞くと笑っちゃいそうですが、突然、目の前でこのような光景に出くわしたら大パニックにもなるよ。現場からの避難者は大混乱で、そこはまるで血の海。最初は昔のアメリカのパニック映画のようなだなと思いました。

自衛隊の災害派遣に基づいて、陸海空の救難隊や輸送隊はすぐ出動したものの、武器使用が一切認められてないので防衛線の守備は県警の機動隊。しかし機動隊だけでは太刀打ちできない。米軍の襲撃を承認するか、自衛隊を出すか。自衛隊の軍事出動を決定させるためには官邸に警察の敗北を見せないといけない現実。なんてこった。

海上自衛隊の潜水艦「きりしお」には13名の子どもと海上自衛官2人。食糧や水などの備蓄があるためある程度の期間は安全に過せる。が、問題は縄張り問題で停泊場所が米軍施設内にあるということ。自衛隊の災害救助だけではどうすることもできない。

読んでいて政府の対応の遅さにイライラしぱなっし。なんか日本の現実を叩きつけられているような感じ。現実にこういうことが起こったら(いや、巨大生物が現れ人物を食べまくるって現実はないけど^^;多分…)、民間人にはわからないところでこういう堂々巡りが行われるのかと思うと怖いです。

全体的に2つのストーリーが軸になっており、一つは停泊中の潜水艦「きりしお」に閉じ込められた15人のストーリー。子供たちの間での対立、さらに個々の子どもの問題、家庭事情等々を入れながらの展開。もう一つは陸側で県警の明石、警察庁の烏丸の2人が主役。こちらではいかに自衛隊の軍事出動させるかという駆け引きが行われてます。

最初は最初は巨大エビが大量発生し、人間を食べていくというトンデモナイ設定だ!と思ってましたが、内容は結構奥深く、陸側の自動隊を出すまでの展開は現実味があって興味深かったです。そしてラスト、そうだよね、有川さんのことだからやっぱこうこなくっちゃね(^m^) この内容にはこのぐらいのちょい甘がちょうどいい感じ♪

巻末の解説に、本書の登場人物たちのその後は『クジラの彼』に収録されてるとか。さらに『空の中』の主役2人も登場する話も。今年1月に図書館で既に予約済みなのであとは手元のくるのを待つばかり☆

「異形の白昼 : 現代恐怖小説集」

『異形の白昼 : 現代恐怖小説集』 

異形の白昼 (集英社文庫)

 編者:筒井康隆






・『さまよう犬』 星新一
・『蜘蛛』 遠藤周作
・『くだんのはは』 小松左京
・『甘美な牢獄』 宇能鴻一郎
・『孤独なカラス』 結城昌治
・『仕事ください』 眉村卓
・『母子像』 筒井康隆
・『頭の中の昏い唄』 生島治郎
・『長い暗い冬』 曾野綾子
・『老人の予言』 笹沢左保
・『闇の儀式』 都筑道夫 
・『追跡者』 吉行淳之介
・『緋の堕胎』 戸川昌子
以上13編からなるアンソロジー。

『さまよう犬』 星新一
若い女は犬の夢を見る。たびたび同じ夢を見るのだが現れる犬は毎回同じだった。だがいつの間にか…。

たった2ページのショートショート。恐怖小説ではなく星新一らしい不思議な話という感じ。解説によると、カラー・イラストを作家に見せ、その絵にあったショートショートを書かせるといった某週刊誌の企画で書かれた作品だそうな。恐怖小説集のトップにこの作品をもってくるところがニクイ!

『蜘蛛』 遠藤周作
叔父が世話役をやっている会合に誘われた。そこで前年に体験した恐怖体験の話して欲しいというのだった。その帰りの道中…

解説を読むと、著者は恐怖譚の名手であるとともに、恐怖譚の蒐集家でもあり恐怖の体験者でもあると書かれてました。へー、初めて知りました。蜘蛛の説明というか描写がとても気味が悪いです(><)。この蜘蛛は実在するのでしょうか?

『くだんのはは』 小松左京
戦時中、空襲で芦屋の家を失った中学3年の青年は、母や幼い兄弟が疎開するまで家政婦としてきてくれてたお咲さんの好意で、ある家にお世話になることになった。だがその家にはある秘密があった。

私がこのアンソロジーを借りようと思ったのは、名作だ!と言われてる今作品が読みたかったからです。読み終えてホント名作でした。戦時中の青年の心情や、戦時中でありながら大邸宅の静寂さが伝わってきます。私は"くだん"の意味を知らなかったのですが、調べてみると都市伝説の一つだとか。そして最後のオチ!素晴らしい。

『甘美な牢獄』 宇能鴻一郎
私が台湾の寺院に行った時、奇妙な男性を目にした。半年後、その男性から手紙が届く。

手紙の内容は、ある男性の告白のような内容になっているのですが、正直、理解できませんでした。歪んだ性に対する欲望?子ども時分にいろいろと想像したりするもんですが、この想像(夢想?妄想?)は一体…。観側の治療の意味合いも謎。私には難しすぎる分野でした。

『孤独なカラス』 結城昌治
カラスの鳴声が上手だった少年は、他の子供たちから"カラス"と呼ばれていた。ある日、公園で4歳の少女が失踪した。

解説によると"精神分裂病"という世にも恐ろしい話らしいです。なるほど。確かに不気味な少年ではあるけど、こちらも私には少し難しすぎました。

『仕事ください』 眉村卓
泥酔したサラリーマンが、必死の場合、本気で念じれば人間は何でも出来ると思い、自分の言うことを何でも聞いてくれる奴隷が出てくるよう叫んだ。するとそれが現実になり…。

仕事や生活に疲れ果てたサラリーマンが酔っ払って叫ぶというありがちなシチュエーション。で、本当に奴隷を生み出しちゃったという。必要以上にまとわりつく奴隷が不気味でしたが、ラストのオチがよいです。なんか悲しくて寂しい結末です。

『母子像』 筒井康隆
私は生後7ヵ月の我が子へサルの玩具を買って帰った。赤ん坊はその玩具を気に入り、肌身離さず持っていた。ある日、妻と赤ん坊の姿が見えなくなった。

珍しい色で作られたサルの玩具を、赤ん坊に買い与えてから起こった非現実的現象です。怪奇現象といってもいいかも。読み終えて、怖さと悲しみが残る作品でした。

『頭の中の昏い唄』 生島治郎
単調な校正の仕事をしている吉村は、先輩の川井が奇妙な節まわしで読み上げるのに対し気が狂いそうだった。自宅に戻った後、今度は屋上から子供の歌声が聞こえてき、吉村は我慢ならず屋上に向かう。そして彼は…

解説に「単調さの恐怖を聴覚に結び付けてるユニークな恐怖小説。」とのこと。なるほど、校正という単調な仕事、毎度毎度繰り返される川井の単調なメロディで正気が失われていき、あんな幻想(現実?妄想?)になったんだ。対象物は違えど同じような状況の人がいそうなリアル感があり、そういう意味では脆い雰囲気がありました。

『長い暗い冬』 曾野綾子
石山は幼い息子と海外で暮らしていた。学会で来ていた精神科医である友人に、石山は夜眠れず最近はアル中の傾向があると相談する。その夜、友人が石山の家に泊まることになった。

私はこの話に登場する民話をあまり覚えておらず、もっと内容の詳細を知っていたらぞくぞくってしたかもしんない…。いや、そういう問題じゃないかも^^;無口な子供というのはやはり材料としては最強。さらにもうどうしていいかわからないラストの一言。これもリアル感ありました。解説で、編者の筒井さんは不朽の名作とおっしゃってました。

『老人の予言』 笹沢左保
長野県の温泉に1ヵ月の滞在予定で行った。そこで小説を書く仕事をするつもりだったが、定宿の若主人から相部屋をお願いされ承諾する。部屋に入ってきたのは律儀な老人だった。

読み終えて「ん?で?」という感じで意味はわかりませんでした。が、解説を読むと…そういうことなの?!と知り、真実というかオチを知った上でも2度読み直しました。うゎ、これは1回読んだだけでは難しい!でもオチを知った上で読むと奥深い!伏線は夢と老人の言葉でしょうか。わかり辛い内容でしたが、個人的には好きな部類でした。

『闇の儀式』 都筑道夫
男女5人で、そのうちの1人、坂宮の伯父がかつて住んでいた別荘へ行った。地下室で見つけたお酒を飲みながら、部屋に飾ってあった絵について坂宮が語り始める。

読み始めてアメリカのホラー映画にありそうなシチュエーションかなと。家の秘密がわかってからドキドキして読み進めたのですが、オチはそれですか。ですよね、この成り行きだったらこのオチが一番おさまりいいですよね。個人的にはもっと違う展開が読みたかったかな。

『追跡者』 吉行淳之介
終電車の中で女と眼が合い、気が付くと女と同じ駅を降りあとをつけていた。

本アンソロジーで一番短い話。一度読んで意味がわからず、解説を読んだ上でもう一度読んでみましたが…やはりよくわからず。解説にどのくだりがミソだと書いてくれてるのに私にはちんぷんかんぷんでした…。

『緋の堕胎』 戸川昌子
井田産婦人科医院は非合法な方法で診察していた。書生の青年、別居中の妻、愛人、妊婦を渦巻く内容とは…。

すごい愛憎劇です。非合法というかえげつない方法で処理をする医者に気分が悪くなってきました。倫理なんてあったもんじゃない。さらに問題はそこではないところがこの短編の凄いところ。最後にこの話を持ってきたことで恐怖小説集だったなと思い出させてくれました。


現代恐怖小説集といっても、古典的なもの、精神的にくるもの、気持ち悪いもの、不思議な感覚のもの等々、私には難しすぎる話もありましたが全体的に楽しめました。個人的に好きなのは『くだんのはは』、『仕事ください』、『母子像』、『老人の予言』、『緋の堕胎』。普段読まない作家さんが読めたのも良かったです。

「不思議の扉 : 午後の教室」 不思議の扉シリーズ4

『不思議の扉 : 午後の教室』 不思議の扉シリーズ4

不思議の扉  午後の教室 (角川文庫)

 編者:大森望
 著者:湊かなえ/古橋秀之/森見登美彦/有川浩/
    小松左京/平山夢明/ジョー・ヒル/芥川龍之介
 出版社: 角川書店 角川文庫




・『インコ先生』 湊かなえ
・『三時間目のまどか』 古橋秀之
・『迷走恋の裏路地』 森見登美彦
・『S理論』 有川浩
・『お召し』 小松左京
・『テロルの創世』 平山夢明
・『ポップ・アート』 ジョー・ヒル
・『保吉の手帳から』 芥川龍之介
以上8編からなるアンソロジー。

『インコ先生』 湊かなえ
私はS高校の保健室の先生。肩にいつもインコを乗せているので生徒からは「インコ先生」と呼ばれている。ある日、女子生徒から修学旅行で撮った写真が心霊写真じゃないかと相談される。

こんな短いショート・ミステリーを書く湊かなえさんは初めて読んだかも。途中で「ん?」と思い最後でなるほど!こんなオチを書く湊かなえさんもいいです^^

『三時間目のまどか』 古橋秀之
高校3年生の林田京一は、授業中に窓をぼーっと見ていた。するとそこに女の子の姿が!よく見れば、窓ガラスの向こうは"こちら"とよく似た学校の教室。女の子もこちらに気づき驚いた様子。どうやら11時前のほんの数秒だけ、別の空間の教室とつながっていた。

読み終えると結果論としてベタな内容でしたが(しかも途中でわかりやすい伏線も)、こういう時間をテーマにした内容は好きです^^こういう場合、現在に影響を与えるパターンが多いような気がしますが、今作品に限っては爽やか!

『迷走恋の裏路地』 森見登美彦
京都の大学に通う私は、気になる後輩に対し「ナカメ作戦(なるべく彼女の目にとまる作戦)」を敢行。彼女と偶然出会うため「ある信用すべき筋からの情報」を使う私。涙ぐましい努力を重ねることにより偶然の出会いは多くなった。彼女は気づいてくれるのだろうか?

この話は『夜は短し歩けよ乙女』のサイドストーリーとして書かれたものだそうです。『夜は短し歩けよ乙女』は未読なのでサイドストーリーと言われてもよくわからず。これって時代設定はいつ頃なんだろう?なんか昭和の香りがするんだけど?いまどき「コンチクショウ!」って…w『夜は短し歩けよ乙女』は気になっていた作品なので、とりあえず図書館で予約しました。

『S理論』 有川浩
大学の同級生だった科学者が失踪した。彼の父親が息子を探しており彼の手帳を見せてくれた。そこには太い文字で「S理論」と書かれていた。それは昔流行った都市伝説の一つだったが、彼が失踪した条件にぴったり当てはまっていた。もしかして都市伝説は本当だったのか?

この話、何かのアンソロジーに入っていて読んだことがあります。なので結論も知っているのでさほど驚きはなし^^;でも改めて都市伝説って案外こういう理由もなかにはあるのかも?!とちょっと思ったりしました。

『お召し』 小松左京
三千年前に書かれたにもかかわらず、保存状態が良い状態である文書が幾つか見つかった。非常に奇妙な記録で古代文明の存在の直接的証拠になるのではと思われた。語学者による翻訳の結果、一番筋が通っていて一番ショッキングだったのは、「ぼくが消える日に…」というタイトルの内容だった。

ものすごく読ませてくれる内容で、一体どんな理由でそんな状況に?とだけを思い最後まで読み進めました。私は読み終えても全く気付かなかったのですが、冒頭にある言葉がカギを握っていたみたいです。あとで気づき、そういうことだったのかと。とにかく印象的な内容でした。

『テロルの創世』 平山夢明
10歳になったある日、学校で"特講"があり、生徒は自分たちが「影(オンブル)」で、なんのために生まれてきたのか知らされる。ある事をきっかけに、オンブルの巳影はある決断をする。

平山夢明さんは『独白するユニバーサル横メルカトル』しか読んだことがなく、今作品もどこかそんな内容になっているのか?!と勘違いしてましたが全然違いました^^;巻末の解説にも書かれてますが『わたしを離さないで』にどこか似てました。作中に登場する狐面の男の行動理由がイマイチよくわからず…。

『ポプ・アート』 ジョー・ヒル
12歳の時、俺の一番の親友は空気で膨らませる風船人間のアート(アーサー・ロス)だった。特殊な体質ゆえ出来ることは限られており、周囲からはいじめられていたが、俺にとっては無二の親友だった。夢があり、またどんな話題でも死に結びつける話をするアート。ある日、彼から電話で呼び出された。

この著者、スティーヴン・キングの息子さんなんだと初めて知りました。風船人間って…よくこんな設定を考えつくなぁ。しかも内容は学校内、家庭内、そして友情といたって真面目。解説によるとユダヤ人差別宗教(宗教差別・人種差別)をテーマにした寓意的なファンタジーとのこと。

『保吉の手帳から』 芥川龍之介
海軍の学校に英語教師として赴任した堀川保吉が体験した5つの話。堀川保吉シリーズと呼ばれる一連の自伝的な作品群があり、本編はそのなかの一つで、海軍機関学校に勤めていたころの体験が下書きになっている。

自伝的内容で他に収録されている作品とは一味違う感じ。最初の「わん」はラストに皮肉がきいてて面白かったです。


この不思議の扉シリーズは、古今東西の短編小説から不思議な味わいの作品をセレクトしているそうで、4作目となる本書は"学校"がテーマ。よくこんなにタイプが違う作家を集めたな~。他の不思議の扉シリーズも少し読みたくなりました。

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