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東京国際映画祭

東京国際映画祭の季節がやってきました!
今年も東京遠征に行こうかなと思ってます。
でも関西から行き、仕事の都合もあって行くことができるのは
10月22日(土)~24日(月)まで。
この期間で現時点で気になるのは…

『あの頃、君を追いかけた(原題:那些年, 我們一起追的女孩)』
台北映画祭2011観客賞受賞作品で気になってました。
今回の映画祭で一番観たい作品。

『赤い星の生まれ(原題:建党伟业)』
※2011日本・中国映画週間
出演者だけで観たいなーと。でもこれを観るなら時代背景を前もってちゃんと勉強しなきゃ!

『運命の死化粧師(原題:命運化妝師)』
台湾映画というだけで気になる作品。でもね、なんとなく『おくりびと』ちっく?
それなら日本公開がなくなった(延期?)金馬賞で7部門にノミネートされた
『父後七日』か、今台湾で話題になっている『賽徳克・ 巴莱』を
上映して欲しかったかなー。
※『父後七日』の台湾版DVD持ってますがまだ未見です^^;

『備えあれば(原題:不怕贼惦记)』
掲載されてる写真を見る限り惹かれるものは何もなかったのですが、
荒野の一軒家を舞台にした爆笑コメディ、"爆笑コメディ"という
一言で観たくなりましたw

『星の音(原題:星海)』
※2011日本・中国映画週間
ビビアン・スーの舞台挨拶があるというだけでラインナップw
でも『備えあれば(原題:不怕贼惦记)』と時間が被っているので微妙。
『備えあれば(原題:不怕贼惦记)』の方が興味あり。

『夢遊 スリープウォーカー(原題:夢遊)』
今回の映画祭で観たい作品NO.3。
だってオキサイド・パン監督ですもん☆
同監督の『the EYE【アイ】』のインパクトが強く興味あり。

『運命の子(原題:赵氏孤儿)』
出演者と監督で興味津々。

『僕は11歳(原題:我十一)』
今回の映画祭で観たい作品NO.2。
なぜなら同監督の『北京の自転車』がとても印象的だったから。
でもこの作品は24日(月)の20:10からの上映。
うー、24日中に関西に帰れないよー(TT)。なので断念。


他にも観たい作品はあるのですが、私のスケジュールと合わず…。
とりあえず私が観れる日程範囲で8作品選んでみました。
※今回、一般公開が確実な公開直前の作品は外しました。
といってもちゃんと調べてないので私が選んだ作品中にも
一般公開されるのがあるかもしれないですけど~(笑)。

その前にチケット取れるかどうかを心配しないと…
あと交通機関とホテルも手配しないと。有給休暇も出さないと!
関西から行くといろいろと手配も大変だわ~( ´Д`)=3

ここから観たい作品をチケット発売日までに選びたいと思います♪
何作品観れるかなー☆

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「苦役列車」 西村賢太

『苦役列車』  

苦役列車

 著者:西村賢太
 出版社:新潮社





<簡単なあらすじ>
『苦役列車』
19歳の北町貴多は、父親が性犯罪者になったことで他者と交わることをしなくなり、中学を出て以来ずっと日当5500円の日雇い港湾人足仕事でその日暮らしの生計、お金に困ると母親から強奪するようにお金をむしり取る生活を送っていた。友達も彼女もおらずだらけた生活を送っていたある日、日雇いの現場で同年代で専門学校に通う日下部と知り合う。友達と呼べるような付き合いをするようになるが、日下部に女子大生の彼女がいることを知った貴多は僻み、妬むようになり、お酒の席で暴言を吐いてしまう。そして日下部は貴多と距離を置くようになる。
『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』
バイトしながら小説を書き原稿料をもらうようになった貴多。ひどいぎっくり腰に悩まされるてる中、唯一の光明となっているのは川端康成文学賞の候補に残ったことだった。1週間後、薬をもらうため病院に行った帰り、ゲンをかつぐためにある古本屋に寄ることにした。名声・栄誉がどうしても欲しい貴多、川端康成文学賞を受賞することができたのか。

<感想>
第144回芥川賞ということで図書館で予約し、やっと手元にやってきました!初西村賢太さんです。読み終えて著者のインタビュー記事を読んだところ、どうやら主人公の北町貫多は著者自身で内容の9割は事実という私小説なんだそうな。
そう言われてみれば『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』の方は普通の日記を読んでいるような感じがしたような気がしないでもないです。
『苦役列車』はどうして冒頭から難しい漢字を使うのかしら?後半はそれほど難しい漢字はないような気がするんだけど。"曩時"って?って最初から読むのつまづきそうになっちゃった^^;

人一倍の見栄っ張りでプライドが高い、だが覇気はなく根が意志薄弱で目先の欲にくらみやすく、そのときの環境にも流されやすい性質。友達も彼女もいず虚しい毎日。唯一友達のような関係になりつつあった日下部に対してもこのような態度で接してしまう。自分でもひがみ、コンプレックスだとわかっていてもそれを口に出してしまう。せっかく友達になりかけたのに自ら壊してしまうわけで。すごいダメ男くんに描かれているのですが、大人になった著者が書いているため、そのダメ男ぶりを冷静に書いてる部分もあったり。

実際の体験にどこまで物語としての事柄が付け足してあるのかわかりませんが、話題になるほど壮絶な青年時代を送っているとはあまり思えないかも。親が性犯罪者というのは別として、実際、貫多よりひどい生活してる人、貫多より強烈な性格をしている人は沢山いるし…。でも確かに周囲にいると面倒臭くて扱いにくい青年^^;

恵まれた環境にいる日下部とを比較し、自分のこのような生活は一体いつまで続くんだろうか、自分の行く末に心細さや不安も描かれてます。といっても彼の劣等感・嫉妬心は普通以上のもの。結構自虐的な内容です。将来はどんな生活を?と思っていましたが、次に『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』を読んで「なんだかんだといってちゃんと小説書いて川端康成文学賞の最終候補まで挙がってるじゃん」とwさらに芥川賞まで。今後、私小説を書いても現在の境遇が違うからモチベーションも変わりそうな…。どうなんでしょ?

『落ちぶれて袖に涙のふりかかる』では担当者にかんなり非常識な態度をとり続けておりこりゃひどい…。これって40歳前後の話でしょ?社会人として問題ありありレベルです。こういうダメ男ぶりをアピールした作風が西村さんの特徴なのかなぁ??この本を読む前に、西村さんの他の著書を読んでどんな内容の本を書く方なのか知ってた方がより理解できたのかもしれないと今更ながら思いました。

再鑑賞 「海洋天堂」

再鑑賞 『海洋天堂 Ocean Heaven』

海洋天堂2

製作年:2010年
製作国:中国/香港
監督:シュエ・シャオルー(薛暁路) 
撮影:クリストファー・ドイル(杜可風)
音楽:久石譲
出演者:ジェット・リー(李連杰)、ウェン・チャン(文章)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、ジュー・ユアンユアン(朱媛媛)、ガオ・ユァンユァン(高圓圓)、ドン・ヨン(董勇)、イェン・ミンチュー(嚴敏裘)

<簡単なあらすじ>
自閉症の息子:大福を持つ水族館で働く王心誠は、大福が7歳の時に妻に先立たれそれ以来男手一つで育ててきた。だがある日、王は自分が重い病に冒されていることを知る。自分がいなくなった後の事を考え大福の面倒をみてくれる施設を必死に探すが、年齢的・環境面で難しい状況に直面する。王は大福が自分の事が1人でも出来るよう残り少ない時間を費やし、大福と一緒に懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。

※思いっきりネタバレしてます※
<感想>

今年の年始に機内上映で鑑賞し、その後、日本上映が決まり絶対観に行くぞ!と思っていたのですが行く時間がなく断念、お盆時期に台湾旅行した時に台湾版DVDを購入してきました!
前回日本語鑑賞だったのにも関わらず機内鑑賞だったせいか目頭が熱くなる程度でした。今回は中国語鑑賞だったのに関わらず前回より泣けた~。おそらく機内鑑賞では全編しっかり見てなかったことに今更ながら気づきました~。へへ。泣き所が増えたのは、一時停止をしょっちゅうして中文字幕をじっくり観て内容を改めて理解したからか?!

中途半端に内容を覚えていて、新しい施設で、初めてパパと離れた日の夜のことをすっかり忘れてました。そっか、このことがあったから父親は今まで教えてきたこと以上のことを息子に教え始めるんだ。パパは息子がいない家で1人、息子はパパがいない施設で1人の夜。突然1人になりいつもと違う習慣、父親がいないことにパニックってしまう大福。ここで涙がこみ上げてきた。。ただ単に生活のリズムが変わったからだけじゃないんだよなー。父親の想いをなかなか理解することが出来ない大福ですが、この時は親子にだけしかわからない何かがあったと思います。

このことがあってからか、父親が大福に対し、物事を楽しそうに教えているのが印象的。前半には殆どなかった父親の笑顔が多く見られるように。家でバスを降りる練習をしている時、大福が「我下!」って楽しそうに言えるようになった時は私まで父親と同じように「眞棒!」って思っちゃた。

卵の割り方、店で物の買い方、お金の払い方、タンスへ服のしまい方、バスの乗り方、卵のゆで方、海洋館で床を掃除する仕方…、自分がいなくても大福がちゃんと自立するように教える姿はもはやジェット・リーではなく大福の父親としか見えないです。
親の子供に対する愛の深さ、障害がある息子への焦燥感を描きつつ、親としての責任を命ある限り最後まで果たそうとる姿、とてもアクションスターに見えません。親父ファションに包まれた普通の親父に見えるジェットリーをホント見れるとは思わなかった。←これ俳優さんとして極上に褒めてます。そして大福演じた文章くん、特別収録でインタビューに答える普段の彼は可愛い顔をしている!演技している時の顔とは全く別人。←これも極上褒めてます。

文章

忘れてはいけないのは近所に住む王親子を心底愛してくれてる雑貨店の柴姨。互いに信頼しあってて特別な感情が。それゆえに王心誠に葬式用の写真を託され…うう。。

教えたことが出来ない大福に対し声を荒げ、大福が涙を流し父親が「大福乖 我們慢慢來」と言った時にまた涙。
そして父親は海亀だよ、ずっと一緒にいるよと大福に思い込ませようと涙ぐましい努力。←このあたりのくだり、すっかり忘れてました^^;そしてパパが亡くなった時には号泣。さらにその後、大福が父親に教えてもらったことをちゃんと実践していることに涙涙。最後に大福が海亀と一緒に泳ぎ、楽しそうに抱きついた時には涙涙涙。
2度見てこの作品は名作だ!と再確認。ホント良い作品でした。

「ナニワ・モンスター」 海堂尊

『ナニワ・モンスター』  

ナニワ・モンスター

 著者:海堂尊
 出版社:新潮社





<簡単なあらすじ>
2008年、関西の都市:浪速府の村雨知事は浪速地検特捜部副部長の鎌形に自分が描くビジョンを話し、水面下で物語が動き始まる。2009年、浪速府にある浪速診療所で新型インフルエンザ・キャメルが発生。事前に研究会や医師会で配られた試供品キャメル検出キットにより判明したのだが、浪速診療所の菊間徳衛はどこか気になるところがあった。メディアでは霞ヶ関が水際防疫しようとしていることを浪速大学の本田講師が幾度も話し、国民にパニックを誘導するかのような発言から浪速の経済は打撃を受けようとしていた。その頃、浪速検疫所紀州出張所の喜国は浪速府の村雨知事からある依頼をされる。突然のことで驚く喜国だったが、裏で知事を動かす人物がいた。浪速府を危機から救うため、村雨知事はどのような方法で立ち向かうのか?

<感想>
図書館で予約してた海堂著書が立て続けに3冊も手元にきて嬉しい♪だって海堂さんの本は間があきすぎると内容を忘れちゃうんですもーん。今回の話はスケールが大きい!最初は新型インフルエンザということで、身近な問題なので興味深く読んでました。浪速府知事が登場するのはわかりますが、なぜか彦根が登場し、あれよあれよという間に日本列島を揺るがす方向へ。新型インフルエンザ、地域問題、メディア問題、Ai設置問題、官僚体制…いろんな問題が詰め込まれており、彦根が語る構想シーンではこの小説って一体何の話だっけ?と思ってしまうぐらい。

インフルエンザの真実を知り愕然!ありえない…。信じられない…。霞ヶ関ってこわい…。ひぃー!現実的な問題新型インフルエンザを絡めながら話をAiに持っていくなんて良くも悪くもさすが海堂さん。『アリアドネの弾丸』と内容が少しカブっているのでAiは外せないとしても、今作品にまでここまでAiを組み込まなくても^^;新型インフルエンザの話をもっと膨らませて欲しかったなー。新型インフルエンザは身近な話だから読んでいて勉強になるし物語としても興味が持てる。なのに、なのに~(><)。なにがなんでもAi。官僚批判は当たり前。現実問題も小説に取り込む海堂さんだから、どこまでが本当のことなのか考えると頭がこんがらがってきちゃう。逆に舎人町の電子住民健康台帳は良いですねー^^コレ、全国で展開してほしいです。

村雨知事は『ブレイズメス1990』では秘書をしていたのにいつの間にか浪速知事に!ってかね、浪速府とかいってるけど明らかにモデルは大阪府。そして村雨知事は弁護士出身で構想からも橋下知事がモデルだよね?口調もどこか似ててちょっと怖いんですけど…^^;橋下さん、この本読んだかなー?

そして彦根。彼のことはあまり覚えてないのですが、今作品ではかなり重要な役どころで怖ろしい存在。体制破壊の第一級危険分子スカラムーシュ(大ぼらふき)と呼ばれているのがよくわかります。桜宮警察所広報課室長の斑鳩まで登場し、こちらも危険人物。白鳥さんもちょこっと登場するのですがこちらは脳天気な感じ?名前だけの登場ですが、関西弁を話す坂田寛平って『イノセント・ゲリラの祝祭』に登場してた坂田局長ですよね?

『アリアドネの弾丸』と内容がクロスする部分があり、高階先生が「あの人が…いや、まさか。昔…」と言ったシーンが『ナニワ・モンスター』でも出てきました!確か『アリアドネの弾丸』で田口先生と高階先生が桜宮岬で見た2人は、1人は背広姿でもう1人は銀縁眼鏡の男性。なるほど。銀縁眼鏡はあの方で背広姿はあの方だと判明。ふんふん。高階先生はおそらく背広姿の方を見て『ブレイズメス1990』でのことを思い出された模様。ちょっと気になって『アリアドネの弾丸』をもう一度軽く読み直したら斑鳩が南雲たちにこの2人の名前を挙げて桜宮岬で見たと言ってました。ネタバレになっちゃいけないと思い名前を伏せましたが、『アリアドネの弾丸』で誰だったのかちゃんと書かれてました~^^;はは

今作品で「過去の自分がしっかりした経綸を以って対応していれば成就したのではないか」と後悔していることから『ブレイズメス1990』の続編では背広姿の方は大いに活躍するわけですね。やはり『ブレイズメス1990』のその後が気になる。

今のところ今作品が長編で一番最新なのかな?『アリアドネの弾丸』と『ナニワ・モンスター』は時期が同じ(正確には『アリアドネの弾丸』の冒頭が、『ナニワ・モンスター』の後半に絡んでます)、さらに桜宮が微妙に絡んでいるので、次作はこの2作品をまとめた続編になるとか?いや、『ナニワ・モンスター』は彦根構想がデカすぎて『アリアドネの弾丸』とまとめるのは不可能っぽい。でもこれ以上話を広げてしまうと今後の収拾が大変そう~。

最後に、海堂さんの著書はどんどん内容が難しくなっていってるような気がするのは気のせいでしょうか…。読んでいてメディアの怖さ、風評被害は恐ろしいと思いましたが、読み終えて、海堂さんの小説を媒体にした情報発信(Ai推進や官僚批判)も過剰すぎてちと怖いかも…と思えてきた1冊でした。

「アリアドネの弾丸」 海堂尊

『アリアドネの弾丸』  

アリアドネの弾丸

 著者:海堂尊
 出版社:宝島社





<簡単なあらすじ>
高階病院長に呼び出された不定愁訴外来主任兼リスクマネジメント委員会委員長の田口は、設置予定のエーアイセンター長に任命される。だが運営連絡会議メンバーの中にはそれを快く思ってない司法関係者がおり、エーアイセンターを内部崩壊させようと裏で計画を立てていた。そんな中、東城大学病院に導入された新型MRIコロンブスエッグの調整をしていた技術者の友野がMRIキャビン内で亡くなっていた。数日後、今度は病院内で銃声の音が響き渡る。エーアイセンター運営連絡会議メンバーの1人がコロンブスエッグの側で死んでいた。そして高階病院長が殺人の容疑と収賄で警察に拘束されてしまう。警察が強制捜査をするまでの3日間、エーアイセンター長の田口と運営連絡会議メンバーオブサーバーの1人である厚生労働省技官の白鳥は、高階病院長の無実を証明し、さらに司法側が目論む計画を阻止しようと事件の真相究明に乗り出す。田口&白鳥シリーズの第5弾。

<感想>
まずは序章にて死因不明社会の実相についての説明。この辺りのことは『死因不明社会』を読んでいればわかりやすいかも。エーアイは医療現場に置くべきだとするエーアイ推進派と、解剖重視でエーアイを貶めながらも支配領域に置こうとする派、エーアイを主導するのは誰かという簡単に言うと医療vs司法になってます。

最近はシリーズ以外のものを読んでいたので田口&白鳥シリーズは久しぶり!とうとうエーアイセンターができるのね!しかもそのセンター長に田口先生ってすごい出世。読んでいて懐かしい登場人物が登場したりするのですが、以前はどんな風に登場したのか覚えてない人がちらほら…。碧翠院桜宮病院関係、4S、彦根の名前は覚えているけど詳しくは覚えてないし、作中の田口先生が関わったとされてる雪下美人殺人事件やシオン先生なんて記憶にすらないときてる。(登場している著書を私がまだ読んでいないだけ?)

つい最近、『ブレイズメス1990』を読んだので黒崎先生や名前だけ登場の世良先生だけはしっかり理解^^黒崎先生、『ブレイズメス~』の時に比べいい人系になってる?エキストラにこだわるお茶目さも今回は披露してるし。浪速府知事の村雨って『ブレイズメス~』に秘書(?)役かなんかで登場してたような気も…。

そして高階病院長がタクシーに乗った乗客に対して放った言葉が気になる。「あの人が…いや、まさか。昔…」懺悔ともとれるこの呟きは一体…。も、もしやあの方?!すると今後どこかで登場する機会あり?2年前に焼失した碧翠院桜宮病院の跡地、桜宮科学捜査研究所(通称SCL)の隣にエーアイセンターが建築されようとしているということは、『ブレイズメス~』でのスリジエ・ハートセンターは実現しなかったてこと?うーん、やっぱり『ブレイズメス~』続きも気になる。なにやら高階病院長がその芽を摘み取ったみたいだし。加納は警視正は名前だけなのになんかオイシイ役どころ。そういやエレベーターの中にいた妊娠した50代女性って『マドンナ・ヴェルデ』の…だよね??

もういろんな場面でいろんな著書の登場人物が出てくるので(しかも巻頭の登場人物名に名はなく一瞬だけ、あるいは名前のみ特別出演みたいな感じ)、誰だっけ?と思い出すだけでも大変。

第1章は医療vs司法や第2章につなげるための説明で、第2章からミステリー色が強くなってくるといった感じ。白鳥が犯人を畳みかけるのは読んでて気持ちいい!しかも途中の伏線をどんどん回収していってくれてるんですもん。誰が犯人かということより、犯人はどのように犯行を成し遂げたのかがミステリーの重点になっているそうな。犯行トリックは文章よりも映像で流れを見た方がよりわかりやすいような気がします。(そういや今、テレビで『アリアドネの弾丸』を放送してるようですがこのシーンはもう放送したのかな?してないならこのシーンだけテレビで見たいかも)

今回はうんちくいいながらも白鳥がかっこいい!って思ってしまった。こんなにかっこ良かったっけ??シリーズ最初の方がいけ好かない感じがしたのに普通に頼りになる男になってる。時々、専門的な説明があり頭の中では想像できない部分もあったりするんですが、白鳥さんの論理的会話の雰囲気でわかったような気がしてくる(ホントはなにもわかっちゃいないけどw)。というより白鳥さんが登場するだけで話の流れがスムーズに感じます。

久々のミステリーで医療現場ならではのトリックでよくできてるなーと思いました。古株2人のオチがまたいい!『螺鈿迷宮』『極北クレイマー』の内容をもう一度読んでおさらいしたい気分になった1冊ですが、それをすると関連著書が全て読みたくなるので、いつかこのシリーズが終了した時に時系列順に一から読み直せたらいいなと。

そういや『極北クレイマー』で医療ジャーナリストだった西園寺さやか(とされる人)がまだ何もアクションを起こしてないのが気になるところ。今作品には続きがあるんですよね?それとも田口&白鳥は新たな次の敵と戦うのか?!次このシリーズを読むのは…何年後だ(笑)?しかし『ブレイズメス1990』といい『アリアドネの弾丸』といい、続編がありそうな終わり方でモヤモヤする~。

「ブレイズメス1990」 海堂尊

『ブレイズメス1990』  

ブレイズメス1990

 著者:海堂尊
 出版社:講談社





<簡単なあらすじ>
1990年、東城大学医学部総合外科学教室(通称佐伯外科)の垣谷講師の国際学会発表のお供としてニースに降り立った外科医3年目の世良雅志。実は彼にはお供だけでなく佐伯教授からモンテカルロ・ハートセンターの天城雪彦部長を招聘するという任務も受けていた。そして無事日本へ連れて帰ったものの天城は新施設スリジエ・ハートセンターを創設しようとし世良だけでなく東城大にも波乱を引き起こす。そんな中、天城は東京国際会議場で行われる学会で公開手術を行う。

<感想>
『ブラックペアン1988』の2年後の話。といっても2年前に読んだので殆ど内容を覚えてない…悲しい(TT)。私にしては珍しく感想に登場人物のおさらいをしてたのでそれを参考にしながら読みました。2年後ということで登場人物がかなり被っててよかった。どうやらこちらでは世良は佐伯外科に入局したばかり。そして高階先生と渡海先生の間で翻弄してたのね~。

その世良が2年後には何の因果か天城先生に翻弄されます。この天城先生がまた濃い人物で、超型破りで存在感ありありの先生。世界中でたった1人実施できる心臓外科医で、自分流のルールがあり、自分のオペを受けるにはまず全財産の半分を差し出す覚悟があるかどうか、そして手術を乗り切る運があるかの2つ。ギャンブラーで自由奔放な振る舞いはモナコでOKなの?腕さえ確かならいいってこと?

冠状動脈バイパス術の進化型、ダイレクト・アナストモーシス(直接口勿合法)をするとのことですが、イマイチよくわからない…。でも天城先生のキャラはこれでもか!というぐらい描かれてます。財力に応じ一定の額の寄付をしてくれた人のみ手術を受けることができるというのが新施設スリジエ・ハートセンターの基本方針(予定)。"もし金持ちと貧乏人が同時に手術を希望したらどちらを優先する?"天城先生ははっきりと金持ちと答える。財力で患者を差別するのは医療としてあってはならないという当たり前のことに、天城先生は真っ向と自分の意見を言い通す。患者の命をお金で計るのかという「医療とお金」という問題提起になるのですが、天木先生の理路整然としていてビジョンが明確な発言に最後の方にはなんとなく「なるほど」と思えてきたり…。

スリジエ・ハートセンターの最終形はいつか日本が凋落した時の事を考えてのこと。まさしく1990年時点では未来はその通りに。もしかして海堂さん、この時代にこういうことをしておけば今現在の医療は違ってたと言いたいとか?

今回の高階先生は天城先生に圧倒されていて決定的となる反撃はなし。この2人が同じ病院で共存できたら最強なのになー。とふと思ったり。これからどうなるんだろう?これからってとこで終わっちゃったよ?これって続編あるよね?最後から3行目の世良の言葉が気になる…。

今までの海堂作品を読んでいれば、のちに活躍する人やお馴染みの人物が登場して楽しい。世良と花房さんのその後が知りたい。だってこの2人の未来は…ねぇ?天城先生が今の地位になった経緯、医療についての独自のルールを確立した経緯も知りたい。もう知りたいことだらけw
正直、ここまでくると時代背景、登場人物がよくわからなくなってきました~。相関図を前に時系列順に読み直してみたいかも。。読んでいて初見の人まで「どの本で出てた人だっけ?」と考えちゃう^^;そういえば「極北クレーマー」にも世良が登場するらしいのすが、こちらも既読なのにどんな風に登場したのか忘れてるし(TT)。ニースで偶然一緒になった薩摩出身の駒井も気になるところですが、未来の話に彼は出てきてましたっけ?いないような?

天城先生といいスリジエ・ハートセンターといい、駒井も未来には描かれてないような気がするのですが、今後、どのような展開になるんでしょうか??気になるので早く続編をお願いします!

「県庁おもてなし課」 有川浩

『県庁おもてなし課』  

県庁おもてなし課

 著者:有川浩
 出版社:角川グループパブリッシング





<簡単なあらすじ>
高知県庁観光部に観光発展のための「おもてなし課」が発足。40歳の課長:下元のもとで働く掛水はおもてなし課で一番若い25歳。著名人を観光特使にし県の魅力をPRしてもらおうと企画提案し、候補者にアプローチをかける。その中の1人、県出身作家の吉門から趣旨が理解できないと説明を求めらるが返す言葉一つすら出来ない掛水。ダメ押しされたおもてなし課だったが、それをきっかけに吉門と、20年前に市立動物園の移転計画と、県立動物園新設計画が持ち上がった時にパンダを誘致論を唱え続けた結果、県庁を去ることになった元職員:清遠に助言をもらいながら地方活性化に奮闘する。

<感想>
巻末に、有川さん・高知県庁に実在する「おもてなし課」の職員2名・有川さんが本作品を書かれる時に参考にした『田舎力』の著者である金丸さんとの特別座談会が付いており、そこに本作品を書くにことになった経緯が書かれてました。高知県出身の有川さんが高知で講演した時に、おもてなし課から観光特使の以来がありその場で承諾したとか。その後の経緯は小説の中の吉門とおもてなし課とのやりとりと同じ。有川さん自身=吉門ということだったんですね!

実際のやりとりからそれを題材に小説にしちゃうのがすごい。おもてなし課発足当初のダメダメぶりもリアルっぽく、職員を「よくも悪くも公務員であった。――悲しいほどに。」とか「県庁の人間は県庁ルールに日和る、県庁の人間は県庁の驕りがある」とかバッサバサ切りまくり。みなが持っている公務員の典型的な負のイメージですが、実際は全ての公務員がこうではなく一生懸命県民の立場になって考えてくれている、あるいはしようとしている県や部課もあるということも理解しとかないと。

そこへ救いの手を伸ばしたのが外部の吉門。県庁内でのルールしか知らない職員の掛水から見れば独創性と積極性を持ち民間感覚を教えてくれる救世主のようなもの。
外部の吉門からいろいろと指摘され、それを素直に受け入れることができたのは入社3年目の掛水だったからというのもあるのでは?根っからの公務員体質の人だったら「検討してみます」だけで素直に聞いてなかったかも。実際、ここまで民間の声を聞き入れて行動に移してくれる県も私はすごいと思う。(吉門の力も借りてだけど^^;)

最初はバッサバサ切られまくりのおもてなし課が清遠のアドバイスをヒントに徐々に意気盛んになっていく姿は爽やかだし、応援もしたくなっちゃう。さらに読んでる私まで描かれている日曜市や馬路村にも行ってみたい!と思ってきちゃう。今までしたいと思ったことなのにパラグライダーもしたくなってくる。そういう風に読み手に高知県に行ってみたいと思わせる文章を書く有川さんはすごい!旅行書を読む人がそこに行くのはそこに行きたいからが前提。有川さんの本を読む人は有川さんの本を読みたいから。その人たちを観光誘致までしてるんだから十分に観光特使してる。民間視点からの観光地問題点やこうしたらいいんじゃないかという提案もリアリティあって読んでて面白いしうなずける。

当然、有川さんのことだから恋愛も盛り込まれてます。しかも2組!といってもみな成人した大人たちなのに初々しすぎる…。男女に限らずちょっとした嫉妬が描かれておりこれまた面白おかしい。

こういう前向きで目標に向けて頑張っている姿を描いている小説は読んでいて安心します^^『ストーリー・セラー』を読んだあとだから余計にそう思うのかも。。恋愛も前向きだし。映画化しても面白いかも?
今後、どこかの県に遊びに行き駅などのインフォメーションで市内地図や各施設のパンフを見た時、凝った遊び心があるものだったら「ここは観光誘致に力いれてるなー」なんてふと思いそうデス^^

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