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「やさしい嘘と贈り物」

『やさしい嘘と贈り物』  LOVELY,STILL

やさしい嘘と贈り物

製作年:2008年
製作国:アメリカ
監督・脚本:ニック・ファクラー
出演者:マーティン・ランドー、エレン・バースティン、エリザベス・バンクス、アダム・スコット

<簡単なあらすじ>
アメリカのある小さな町で年老いたロバート(マーティン・ランドー)は1人静かに暮らしていた。ある日ロバートが仕事から帰宅すると、家の中に見知らぬ女性がおり驚きと怒りをあらわにするが話を聞くと向かいに住んでおり、ロバートの家のドアが開いていたので気になって入ってきたと言う。この女性はスーパーで働くロバートが気になり陰から見つめていたメアリー(エレン・バースティン)だった。それ以来、2人はデートを重ねお互い心通わすようになりロバートは彼女にあることを伝えようとする。だがある日、メアリーの姿が見えないことでパニック状態になり、思わず入ったメアリーの家でロバートが見たものとは…。

<感想>
宣伝やちらし、パンフレットには2人の真相が明らかになっているのであらすじに書いてもよかったのですが、全く予備知識なしに見る方がいるかもしれないので書くのをやめました。が、真相を書かないと感想が書けないので以下はその真相に触れた内容になってます。

↓ ↓ ↓真相を明かしての感想 ↓ ↓ ↓
ロバートは自分の家族のことを忘れている認知症。いろいろと世話を焼いてくれるスーパーの店長は息子、そしてメアリーとその娘は自分の妻と自分の娘という設定。
全ては家族皆がロバートのために仕組んだ嘘。自分や家族のことを忘れている夫の前に現れロバートを夕食に誘い一からやり直そうとするメアリー。ロバートからみれば1人孤独な生活に突然現れた美しい女性に驚きながらも心躍らせるわけで。ああ、思い出して書いてる今も涙が出そうになる(TT)。

なぜなら前半はロバートのための嘘はみんな楽しそうなんですが、後半は一転しシビアな現実が…。嘘は本当にロバートのためになったの?と思わず疑問に思ってしまうほど。だけど前半の延長でほのぼの感たっぷりで終わってしまうと逆にそんな夢みたいな話ないよーと思ってしまいそう(笑)。

真相を知らなくてもメアリーの娘や店長の態度から「ん?もしかして?」と気付く要素はありありです。監督は観客にあらかじめ真相を知った上で観て欲しいのか、全く知らずに観て後半で「そうだったの?!」とという展開で観て欲しいのかわかりませんが、個人的には真相を知った上で観た方が良さそうな気がきます。といってもあくまでも個人的感想なので真相を知らないで観た方がいい!って方もいらっしゃるはず^^;

前半はどこか憎めないキャラのスーパーの店長、年老いた男女が互いに恋しデートを重ねるシーンがほのぼのキュートでハートウォーミングな感じ。が、真相を知っているとほのぼの感から既に涙が出そうに…(TT)。

この終わり方にしたのは現実に近いような気がして切ない…。家族の嘘がよかったのか悪かったのか私にはわかりませんが、映画としては良作だと思いました。認知症までの過程やどうして1人で暮らしているのか、さらに家族を全く覚えてないほどの認知症なのにどうして毎日の日課をこなすことができるのかと色々と疑問はあるものの^^;
優しい気持ちの感動ではなく…なんて言ったらいいんだろう、孤独なロバートが一時の幸せを感じて良かったという思いと、これが現実なんだという思いと何ともいえない複雑な気持ちになりました。内容を思い出したらまた泣けてくる~(´;ω;`)

やさしい嘘と贈り物3

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「アウトレイジ」

『アウトレイジ』  OUTRAGE

アウトレイジ

製作年:2010年
製作国:日本
監督:北野武
出演者:ビートたけし、椎名桔平、加瀬亮、三浦友和、北村総一朗、國村隼、杉本哲太、石橋蓮司、中野英雄、塚本高史、小日向文世

<簡単なあらすじ>
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織「山王会」の総会の場で、直参である池元組組長の池元(國村隼)は本家若頭の加藤(三浦友和)に呼び止められる。池元組が村瀬組と親密にしているのを快く思っておらず直参でない村瀬組を締めろとのこと。だが兄弟分の池元は自分の手は汚さず面倒ことは池元組の配下にある大友組組長の大友(ビートたけし)に任せていた。だがこのことが原因で大友組と村瀬組、大友組と池元組、さらに本家まで影響を及ぼすいざこざが起きてしまう。それぞれが生き残りを賭けた壮絶な権力闘争が幕を開ける。

<感想>
タイトルどおり本当にみながみな悪人です…。なかには忠実で悪いとは言い難い人物もいるけどやってることは極悪非道。適当さが災いとなり命を落とす者、忠実すぎて命を落とす者、欲を出して命を落とす者、裏をかいたつもりが逆にやられる者…いろんなパターンがあるんですが結局は殺されてしまうわけで。忠実でも裏切っても同じ結果なんだからたまったもんじゃないです(>_<。)

疑問に思っていても上の命令には逆らえず、とばっちりも下の者へ。さらに本家からうまい話をささやかれ欲を出し仲間を裏切る。うまく仕掛けたつもりでも裏切りは闇の中でうごめいてる…。ホントこの世界の下克上は凄まじいです。義理人情という言葉はもう時代遅れなのか?!

騙し合い、裏切り、信頼、駆け引き、打算…悪人にもいろんな人がいるもんですが、うまく立ち回って生き残れるのはほんの一握り。殺し合いをし、誰かがいなくなればそのポジションに新たな人物が就くという世代交代するだけで同じ事の繰り返し。シビアというか現実的というか。

本人たちはその場その場真剣(?)なんだけど、見てる側からするとどこか滑稽なシーンも。特に中野英雄さんの「こんなんじゃできねーよ!」「なんだ、できねーのかよ」「なんだと!じゃあやってやるよ!」という会話はまるで子供の喧嘩だよ^^;それ以前に中野英雄さんがいまだなおドラマ「愛という名のもとに」のチョロに見えて仕方がない(笑)。
あとダメダメぶりを発揮している情けな~い組長もどこか愛嬌ちっくなものが。(←といっても超悲惨な目に~)。

アウトレイジ2

ところで予告編で道端で死んでいる男性の画があったのですが、本編を見ると…
ぎゃー!!私の好きな俳優さんでないの~!!しかもなんと惨い殺され方(TT)。全体的にバイオレンスのパンチも効いており見てて顔が歪んでしまう作品でもありました…。

見終えた帰りにバンフを読んでて知ったのですが、ロケーション協力地に神戸の名が!!神戸市の広報メルマガ「神戸めるまが倶楽部・5月25日号」によると、全撮影日程の約4割が神戸ロケだったんですって。引用すると…

「旧居留地の高砂ビルがビートたけしさん演じる大友の組事務所、東門街が物語序盤の繁華街として登場する他、東門街のクラブとアパート、北野坂のクラブ、市役所裏の道路、ポートピアホテル、神戸国際展示場の地下駐車場、ポートアイランドの用地と道路、神戸市中央卸売市場、なぎさ公園、県立工業技術センター、旧市立高校など、市内各所で撮影」

なななんとこんなに(゚д゚;)! 神戸在住なのに観てて一つも気付かなかったことが悔やまれます(涙)。DVDが出たら絶対チェックしようと心に誓ったのでした。

「快盗タナーは眠らない」 ローレンス・ブロック

『快盗タナーは眠らない』  THE THIEF WHO COULD'T SLEEP

快盗タナーは眠らない (創元推理文庫)

 著者:ローレンス・ブロック (Lawrence Block)
 訳者:阿部里美
 出版社:東京創元社 創元推理文庫




<簡単なあらすじ>
34歳のアメリカに住むエヴァン・タナーは18歳の時に朝鮮戦争で頭に受けた銃弾の影響で、それ以来睡眠能力を失い眠りを必要としなくなった。ある日、友人の結婚式でアルメニア人のダンサー・キティと出会い彼女の祖母から興味深い情報を得る。トルコとギリシャの交戦中、かつて祖母が幼少の頃に住んでいたトルコの家のポーチ下に大量の金貨が隠されたままだという。一攫千金を狙うタナーはトルコへ向かうが好ましからざる人物として入国を拒否された。だがタナーはアメリカへ強制送還される途中に脱走、各国を経由し苦境を乗り越えてトルコへ向かおうとするが…。
<感想>
泥棒バーニイ、殺し屋ケラー、アル中探偵マット・スカダーの他にこんなシリーズものがあったなんて!が、あとがきを読んでみると上記に書いたシリーズよりさらに前の1966年に書かれたもの。そうなんだ。

眠らないので時間はたっぷりあるし睡魔と戦わなくてもよし、眠ったフリをし敵の内緒話だってこっそり聞けちゃう。でも疲れは感じるのでその時は頭、あるいは身体のどちらかを休めるらしい。眠らない時間で本を読んだり学問や言語を学習、さまざまな専門知識を蓄積しておりその結果、いろんな言語を操り知識も豊富なので学生に代わり論文を代筆するということもお茶の子さいさい。

さらに<全ギリシャ統一親交団体><キリキア人によるアルメニア復活同盟><アイルランド共和国同盟><クロアチア独立支援協会>等々(←他にももっとたくさんあり)世界各国にある様々な団体に属してます。なかには<フッ素添加反対連合委員会>ってのも。各々の主義主張に興味があるようで内容もちゃんと理解しているんだからスゴイ!もし金貨が手に入ったらその一部を入会している数々の団体に寄付しようと考えていることから趣味の域は超えてるよ~。

数々の団体に属しているお陰でトルコの地ではしょっぱなからスパイ扱い。本来スパイではないタナー、だけど本当の目的は言えず…結果、行く先々で困難が降りかかってきます。
が!逆にこれら様々な団体に属しているおかげで各国で助けられるわけで…。どの団体も会員のタナーに対し好意的。この辺は団体の内容にもよるけど時代的なものもあるのかなぁ。面倒を抱えている同志が何か重要な使命を果たすと信じて疑わないんだろうな。タナーは喜怒哀楽が激しくなく、あたふたすることなく冷静的だし。

お宝をちょっともらいに行っただけなのに事態は国家レベルの大事にまで発展。タナーの意志とは関係ないところでいろんな事態になってます。
全体的に"ヨーロッパ各国決死の横断"といった感じでしょうか。眠ることがないという設定自体は面白いのですが、いつも読んでるローレンス・ブロックとは違うのでなんか微妙な感じがしないでもない・・・

一応タナーってシリーズの模様。2作目からは組織からの命令がありミッションをこなすという内容になっているみたい。このシリーズが刊行されるには読者の反響が大きければ…とあとがきに書かれてたんですが、果たして本書の評判はどうなんでしょ?

「あるキング」 伊坂幸太郎

『あるキング』  

あるキング

 著者:伊坂幸太郎
 出版社:徳間書店





<簡単なあらすじ>
弱小球団仙醍キングスの南雲監督の最後の試合、そして監督自身最期となった日に1人の男の子が生まれた。仙醍キングスの熱烈ファンの両親から生まれたこの子は王求(おうく)と名付けられ、野球選手になるよう育てられる。とび抜けた才能をも持ち合わせており、のちにプロ野球選手へと進むのだがその道は本人の意思とは関係なく簡単なものではなかった。幼児期から青年期の王求の人生を描いた伝記のようなストーリー。

<感想>
仙醍キングスに将来行くと確信し両親が付けた名前「王求(おうく)」。仙醍キングスから求められる存在、すなわち王に求められると書いて王求。並べて書くと球という字に。発想が素晴らしい!阪神の藤川球児という名前も素晴らしいけど王求もなかなか考えてるなー。

なんかいつもの伊坂さんとが違うなと思いつつ一気に読んでしまいました。『SOSの猿』でも同じように思ったものの会話とかを考えると『あるキング』の方が今までの作品と比べより違うかも。どこかで盛り上がってくるんじゃないかという期待をしつつ…。とっておきのオチがあった訳じゃないのですが、野球がベースになっているせいか個人的に嫌いではないかも。
こんなストーリー展開も面白いなとは思ったのですが、魔女のような3人組の存在と獣の描写が最後までよくわからなかった。シェークスピアは超昔に読んだので忘れてるせいか、使われてる引用のようなものもちょっと意味がわからず^^;

王求が生まれた時からずっと見ているかのような語り手も一体誰なんだ?!とずっと不思議に思ってました。途中、この語り手は王求の未来を話してしまうので将来どうなってしまうのか、どのような道を進むのか知った上で読んでいくことに。といってもずっとこの謎の人物が語り手(←のちに誰かわかります)というわけではないようで、クラスメイトだったりもするんだな。

王求は天才ゆえからなのか普通の青年が持つ感性は持ってないようで。クラスメイトの乃木がグラウンドに立つ姿、そしてその場で思っていることの方が人間味があるような…。これぞ青春!って感じではないけどw

野球がベースになっているとはいえ、全体的に青春!スポーツ!って爽やかな感じが全くなかったりする。確かに野球はキレイごとばかりではないけど、凶器の一部にしたり直接関係ないけど犯罪の一部分で登場したり、少年野球では賄賂があったりとイメージが悪すぎるよ~(>_<。)仙醍キングスの監督やコーチが選手に対し嫉妬したりするのもプロとは言い難いし。

そんな中、仙台→仙醍、東京→東卿、名古屋→名伍屋となぜか都市の名前がもじられてるのにはちと笑っちゃった。ほかの著書ではちゃんと都市名は出てくるのにこの本書はなぜなのかしらん。やはり物語という枠ではなく、なんて言ったらいいんだろ?違った世界というかなんというか…なんて言ったらいいんだろ、ムズカシイ…
伊坂氏が「自分が読みたい物語を自由に書きたい」と思って出来た1冊、ご自身にはきっと満足いく内容なんでしょうね。←本当に満足してるのかなー?

「SOSの猿」 伊坂幸太郎

『SOSの猿』  

SOSの猿

 著者:伊坂幸太郎
 出版社:講談社





<簡単なあらすじ>
私の話:困っている人がSOSを出していると見てみぬふりができない性格の遠藤二郎は家電量販店で働いている。一方、副業としてイタリアでエクソシストのアシスタントをしていた経験から悪魔祓いのようなことをしていた。そんな二郎のもとに知り合いの辺見のお姉さんから息子の眞人がひきこもりになっているので助けて欲しいと相談される。対面した眞人が「僕は孫悟空」と名乗るのを聞いた二郎は…
猿の話:客観的・論理的に物事を捉える真面目な五十嵐真はシステム会社の品質管理部で働いており、システムを導入している証券会社の300億円にものぼる損失を出した誤発注の調査を始める。そんな中、彼の前に雲に乗った猿、すなわち孫悟空が現れる。この2つの話が交互に進んでいくストーリー。

<感想>
まったく予備知識がなく読み始めたのですが、二郎が悪魔祓いをしているという点で非現実的な話なのかなと。さらに「猿の話」のちょっと不自然な話の文の始めや終わりの口調でこの話はいったいどういうこと?と不思議な感じで読んでました。
「猿の話」の口調の謎はわかったものの、非現実的な話どころか孫悟空が出てきた!!エクソシスト、西遊記、因果関係と何がなんだかな~。

2つのストーリーや登場人物たちが後半にがっちり絡む構成になっておりそこはさすが伊坂さん、うまい!うまいんだけどどうして孫悟空?確かに誰でも知っている人物ではあるけれど…どうして?現実か妄想かすらわからない。まぁ現実なわけがないんだけども。

伊坂作品って非現実的な内容でも2パターンあるような気がします。『ゴールデンスランバー』や『死神の精度』などはすんなり入ってきて単純に最後まで面白く読めるんだけど『魔王』『SOSの猿』は…うーん、すんなり入ってこない^^;私だけ?

それぞれの登場人物たち1人1人を見ると魅力的な人物もいたりするんですが全体的に飛び抜けてるわけではなくちょっと抑え気味のような気も。嫌いなストーリーではないのですが、もっとこうガツンってくるようなストーリーの方が個人的には好きです。私にはやっぱり単純明快なストーリーの方が合ってるのかも~。

「告白」

『告白』   

告白

製作年:2010年
製作国:日本
監督:中島哲也
原作:湊かなえ
出演者:松たか子、岡田将生、木村佳乃、西井幸人、藤原薫、橋本愛

<簡単なあらすじ>
とある中学校1年B組。終業式の日の教室内は生徒がそれぞれ好きなことをしながら牛乳を飲んでいた。そんな中、担任の森口悠子は今月いっぱいで教員を辞職すると生徒たちに告げる。そして自分の愛娘が校内で亡くなった事件で、これは事故ではなくこのクラスの生徒に殺されたと。2人の犯人をA・Bとし彼らに復讐をしたことを皆の前で話し学校を去る。担任森口悠子の告白、少年A・Bの告白、クラスの女子の告白、加害者の家族の告白で事件の真相が明らかになっていく。

<感想>
昨年、原作を読みとっても衝撃的な内容で印印象深かったので映画化も気になってました。原作と同じくHIV、いじめ、嫉妬、ひきこもり、犯罪、殺人、飢えた愛情と森口先生の復讐劇の中に現代的な問題が詰め込まれてます。
それぞれが語り手となり「告白」していく構成もほぼ同じ。違うのは私の記憶では少年1人の姉が登場しなかったことぐらいかな。まだあるかなー?

原作に忠実に作られており、話の流れやラストを知っていても関係なくスクリーンに見入ってしまうほど完成度が高い!原作を知らずに見た方が衝撃度やインパクト倍増でガツンとくるかも。。

松たか子さんの淡々と話す冷静沈着な態度はイメージ通り。(密かに中谷美紀さんのイメージもあったんだけどね)
冒頭の終業式の日のシーンは結構長く30分ぐらいあったと思うのですが、この森口先生の告白は怖いです…。犯人の少年1人、引きこもりになった子の反応はわかるような気がする。もう1人の少年の反応はのちのちにわかるのでうがこれまた怖い。森口先生の話す命の重みというのを全く考えてなくとことん自己中な考え。う~、でもやはり一番怖いのは法で裁けないなら自分で裁くという先生。怖いよ~(><)。

全体的に重い内容なんだけど、ウェルテルの授業(?)で生徒が踊り出すのにはちとびっくり。現実から目を背ける=踊るってどうなの~。
そんなウェルテルもイメージ通り。あの空気読めない熱血ぶりは見てて気の毒になっちゃう。現代ではなく一昔前の中学校ならウケたかもしれないのに。。先生になる時代を間違えちゃったねという感じ。

原作の感想でも書きましたが、大胆な内容で、物語として引き込ませるには十分完成度は高いなと思いました。最後の最後まで徹底して希望がないのがこの作品の魅力かも。全体的な音楽も良かったし。最後で明るい一筋の未来が見えたり救いようがある内容だったら逆につまらなくなりそう^^;ホント、強烈でインパクトがあり最後の最後まで復讐が徹底してて気が抜けない映画でした。←めちゃ褒めてます。

「殺人犯」

『殺人犯』   MURDERER

殺人犯

製作年:2009年
製作国:香港
監督:ロイ・チョウ(周顯揚)
出演者:アーロン・クォック(郭富城)、チャン・チュンニン(張鈞)、タム・チュンヤッ、チョン・シウファイ(張兆輝)、チェン・クアンタイ(陳観泰)、ジョシー・ホー(何超儀)、錢嘉樂

<簡単なあらすじ>
連続殺人犯を追っていたレン・クォン警部(アーロン・クォック)は通報を受けあるアパートへ向かう。だが現場で何者かに襲われ廊下で気絶してしまう。一緒にいた同僚のチョイ・タイ(チェン・クアンタイ)はアパートから落下し瀕死の状態に。チョイが3人目の被害者で背中にドリルで穴を空け血を抜かれるという残虐な怪事件で唯一助かったレンは、目が覚めるも事件のことは覚えていなかった。チョイのためにも事件を解決すべく同僚で親友のクァイ(チョン・シウファイ)と真相を追究していくが、出てくる証拠は自分が犯人かもしれないという不利なものばかり。レン自身もだんだんと混乱していき錯乱状態となる。証拠が示す通り犯人は自分なのか――?

<感想>
"アジア各国で賛否両論の問題作"という宣伝文句と「シャイニング 」ちっくなアーロンのポスターに惹かれて初日に観てきました。このポスター、アーロンって言われなきゃ誰だかわからないほどスゴイ顔!

翌月に昇格を控え綺麗な妻ヘイオイ(チャン・チュンニン)・息子チャイチャイ(タム・チュンヤッ)と別荘のような家に住み幸せな生活を送っていたレンは、仕事で同僚のチョイ・クァイの3人でドリルで穴を空け血を抜かれるという怪事件を追っています。その後、瀕死になったチョイの携帯には事件の数十分にレンからの着信履歴が・・・。レン1人が助かっただけでなく今までの事件も自宅近く、しかもレンがオフの日に起こっており数々の証拠からも彼が犯人だと周囲は思ってるわけで。レン自身も事件の記憶がないためもしかしたら自分が犯人?!と。

最初から衝撃的なシーンが!最近の香港映画って飛び降りがとってもうまいよなー。リアルだしエグさもある。サイコ・サスペンスなので思わずびくっとしたシーンは2~3回ほどあったかな。といっても最初の衝撃シーンからしばらくの間は事件の真相に辿りつくまでのレンの苦悩ぶりを描いているので「どうなの?レンが犯人なの?違うの?どうなの~!」ともやもや。

一体誰が犯人?こやつか?いや、優しいふりしてるこの人か?なんて思いながら見てたんですが…。人物的にはなんとなく予測出来たものの理由というか方法というかなんていったらいいのやら~。なんだろう、どちらかと言えばち最初ちょっと笑っちゃった。。そんな事ありえるのっ?!という面では驚いた!というか今までよく公の場で生活してこられたなと。

結局、動機はわかったようなわからなかったような…。日本版は香港版と同じオリジナルバージョンらしいのですが、中国本土版はあまりにも過激すぎるということでタイトルを変更、内容も大幅カットしエンディングも別バージョンになったとのこと。おそらく冒頭やドリルのシーンあたりがカットなのかなと思うのですがエンディングは差し替えの必要があったのかなぁ??別バージョンの方はどんな終わり方なんだろう??続編もアリかなと思えるラストだったのですが、全く違う終わり方だと続編はナシなのかも。

パンフレットによると監督は、
"人は善と悪の境界線に立たされたとき、どのような選択をするのか?"という人間性の複雑性を表現。"激しく抑圧された状況に置かれ、破綻しかけたときの緊迫した心理状況を描き出している。善人がいかに悪魔になっていくのかを描き出したい、人間の奥深い内に秘めた悪の姿を描きたい"ということだそうな。

内容は私の想像を超えたものがありそれはそれで驚いたのですが、思ってたより衝撃度はなかったかも。この映画の見所はやはりアーロンかなと。久しぶりに演じているアーロンを見たけど顔が少しスリムになり良い感じに歳を重ねてて嬉しい☆アイドル顔に渋さが備わりますますいい男になってる。そんな彼の壊れぶりはスゴイ。苦悩、錯乱、凶暴と迫真の演技で頑張ってた!監督の思う通り破綻しかけた時の状況や内に秘めた悪を演じてた!そんなアーロンが見れただけでもよしとしよう。

ところで奥さんとは中国語、同僚とは広東語となぜか会話がバラバラだったような気がするんだけど違う?これは一体どんな意味あるんだろう。奥さん役の張鈞が台湾の女優さん、同僚の多くが香港の俳優さんだからという単純な理由だったりしてw

殺人犯2

「横道世之介」 吉田修一

『横道世之介』   

横道世之介

 著者:吉田修一
 出版社:毎日新聞社





<簡単なあらすじ>
1980年代半ば、横道世之介は大学進学のため長崎から東京へ出てきた18歳。あれよあれよと入ってしまったサンバサークルに在籍しながらバイトに明け暮れる毎日。お気楽な性格でどこかぬけているが、我が家のように友人宅に泊まり込む図々しさも持ち合わせてたりもする。年上の女性に憧れつつ現実は浮世離れしたお嬢様がそばに。そんなどこにでもいる平凡な青年の一年を描いたストーリー。

<感想>
世之介のバイトする姿、サンバサークルで腰をフリフリする姿、友人たちとの他愛もない会話、年上の女性に憧れ有頂天になる姿、お嬢様とのお付き合いに戸惑う姿など、普通の大学生でほのぼの系だなーと。吉田修一氏の著書は初めて読んだのですが、著者の描き方がうまいのか世之介のキャラいいのか(←どっちでも同じことか(笑))面白い。
コインランドリーでガラスに映った自分を見ながら腰をフリフリサンバの練習する姿には笑える。世之介って面白い。

淡々としているんだけど読んでいて楽しい♪青春ってイイなと自分の学生時代を思い出しながら読んでいたんですが・・・が・・・、読んでいる途中で思いもしなかったことが。そこからそのことを前提に読むしかないのですが読み終わったあと胸が締め付けられそうに。じわっときます。

1980年代の話の間に20年後の話がところどころ盛り込まれており、主要登場人物たちの現在の生活が描かれておりふとした瞬間に学生時代を思い出してます。

作中の文章のはじめに「○○。これが世之介である」という書き方が何度かありちょっと気になってたんですが、これって20年後が今という形で主要登場人物の今の暮らしを描いており、その中で世之介のことを「そういえば…」と、思い出してるからすぐあとの80年代の話が「○○。これが世之介である」って始まるんだ。読み終わって気付いた!要は回想録みたいな感じ?あれ?いや違うな。80年代の話があり、世之介の現在を知るために20年後の話をインサートしているってことかな。ん、どっちだ?どっちでもいいか^^;

なんできっかり1年間だけなんだろう?大学2年~卒業、その後世之介は誰と出会ったんだろう、どんな恋をしたんだろう。と描かれている1年間以外の世之介も知りたくなっちゃうほどですがこの1年間の世之介だけで十分わかるような気も…。

特に目立つ存在ではない世之介ですが、数十年後、それぞれが自分たちの人生を歩んでいる時がっつりではなく何気にふと思い出した時に「元気にしてるかなー」と目を細めてしまいたくなるそんな存在。いい意味で想像していた雰囲気の内容で、途中からいい意味で想像を裏切られた内容で良い一冊でした。

「処刑人Ⅱ」

『処刑人Ⅱ』   THE BOONDOCK SAINTS II: ALL SAINTS DAY

処刑人Ⅱ
製作年:2009年
製作国:アメリカ
監督:トロイ・ダフィー
出演者:
コナー・マクナマス(マクナマス兄弟の兄):ショーン・パトリック・フラナリー
マーフィー・マクナマス(マクナマス兄弟の弟):ノーマン・リーダス
ノア・マクマナス(マクナマス兄弟の父親):ビリー・コノリー
ロミオ(兄弟を慕い仲間になる):クリフトン・コリンズ Jr.
ルイ(ヤカベッタ・ファミリーの黒幕、通称ローマ人):ピーター・フォンダ
コンセイシオ(ヤカベッタ・ファミリーの新ボス):ジャド・ネルソン
ユーニス・ブルーム(FBI特別捜査官):ジュリー・ベンツ
グリーンリー(刑事):ボブ・マーリー
ダフィー(刑事):ブライアン・マホーニー
ドリー(刑事):デビッド・フェリー
署長:リチャード・フィッツパトリック
ドク(パブのマスター):ジェラルド・パークス
ロッコ(元運び屋。守護天使):デビッド・デラ・ロッコ
ポール・スメッカー(元特別FBI捜査官):ウィレム・デフォー

<簡単なあらすじ>
マクマナス兄弟と父のノアがジョー・ヤカベッタを処刑してから8年、3人はアイルランドに逃亡しひっそりと暮らしていた。ある日、ボストンで彼らの処刑法を真似た殺人事件が起こる。何者かが兄弟を挑発しボストンへおびき出そうとしていた。兄弟は罠と知りながら再び悪人を処刑するため船でボストンへ向かう。ボストンでは一連の殺人事件をスメッカーの部下であったユーニス・ブルーム特別捜査官が担当することになった。兄弟たちをおびき出した黒幕は一体誰で何のためなのか…

<感想>
『処刑人』をDVDでおさらいあした後、内容を忘れないうちに早速Ⅱを観てきました。いや~、10年経つとかっこいいマクマナス兄弟もやはり歳をとったなと。←当たり前か^^;撮り方によってはめっちゃ老けて見えたり10年前のように若い青年に見えたり…あら不思議。でも相変わらずピーコートが似合う!タバコは渋みが出てきた今の方が似合ってる!処刑前の祈りのシーンや二丁拳銃姿もやっぱりステキ♪
それより8年間もアイルランドであんな生活してたんだろうか…。男3人だからキャッキャおしゃべりしながらの生活はないだろうけど…でもちょっと暗すぎやしない?!

今回初登場のロミオは兄弟と船の中で出会うのですが、登場シーンはめちゃくちゃかっこよかったのに兄弟と一緒に行動するようになってからおかしなキャラになってる(笑)。最初のあのかっこよさは何だったの~?

Ⅰほど新鮮さはないものの新しい女性特別捜査官はポール・スメッカー元特別捜査官をちゃんと受け継いでるし、グリーンリー、ダフィー、ドリーのトリオ刑事も前作から引き続き出演。グリーンリーは前作でもインパクトあったんですがあとの2人は…あまり覚えてなかったり。
今回も取っ組み合いの喧嘩をする兄弟の姿が。ってか2人とも40代だよ(笑)?そういや今回は2人のシャワーシーンもあったなぁ。映画館で観たので一時停止できないのが残念~!

父親の過去、どうして重罪人刑務所に入っていたのかも明らかに。そしてなぜおびき出されたのか?ということもわかるんですが、その辺の事情がわかったようなわからなかったような…。

個人的には必ずⅠを観てからⅡを観た方がいいかなと思います。Ⅱから観てもわからないことはないと思うけど話はⅠの続きだし登場人物も殆ど同じ。Ⅰを観てないとわからない会話や行動もあるし。。
Ⅱは前作よりユーモア度が増したような気が…。映画の話題も増えてるような?どちらかと言えばⅠの方が面白くかっこよかったかな。でもⅡの終わりには「えっ!ええっ?!」という驚きの結末が!こりゃがっつりⅢに続くよね。

契約上の様々な困難と障害があり続編を出すのにこんなに年月がかかったそうで。10年も経っているのによくここまで前作とほとんど同じ出演者たちを揃えることができたなと感心。監督が言うには、もうパートⅢの構想は持っているとのこと。あの終わり方だとそうだろうそうだろう!次は10年後ではなくもうちょっと早くして欲しいなぁ。いや、ちょっと待って、10年後ということは兄弟は50代?!50代のショーン・パトリック・フラナリーとノーマン・リーダスもちょっぴり見てみたい。

処刑人Ⅱ-2

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