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「松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター」 松本清張

『松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター -海堂尊オリジナルセレクション-』

松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター―海堂尊オリジナルセレクション

 著者:松本清張
 編集:海堂尊
 出版社:新潮社




<簡単なあらすじ>
・『死者の網膜犯人像』
新宿区のとある家から主人が殺されたと妻から110番通報が入る。死体の眼が開いていることから通信指令室は顔に毛布を掛けておくよう妻に伝える。そして到着した鑑識課は死体の眼にホルマリン液に注射。これらの行為は死の瞬間に見た事象を網膜に残すためだった。殺された主人が最後に見たものとは…。
・『皿倉学説』
生理学では高名な採銅は定年後、弟子の計らいで某大学に形ばかりの教授として週に一度通っている。ある日、猿を50匹実験に使った論文を目にする。周囲はこの論文内容に批判的だが採銅は興味を持ち始める。立場上、採銅自身が調べることができないので孫弟子にその論文を書いた人物について調べて欲しいと頼む。その結果から採銅はいろいろ空想し始める。
・『誤差』
山奥の湯治場・川田屋に美しい女性が1人で泊まりにきて数日後に連れの男性が現れた。他の客や女中の間で2人の関係をあれこれ話題にしていた頃、男性が外出した後に女性が扼殺されているのが見つかった。解剖した結果、時間的に男性の犯行と推測されたが…
・『草』
男が入院している病院で院長と婦長が駆け落ちし、派出婦会から来ている付き添いのタミがその後の情報を教えてくれるのだが、病院内はこの2人の駆け落ちだけではすまなかった。
・『繁盛するメス』
評判が良い大宮医院に2年前から初老の男が入り込んだ。周囲は院長のお兄さんだと思い接していたが実は昔軍隊にいた時の軍曹だった。その軍曹に対し院長はある決心をするが…
・『偽狂人の犯罪』
猿渡は父のあとを継いで経師屋になったが、失敗をし借金を作ってしまう。高利貸の男の容赦ない取立てや浮気相手を取られたことから殺害を思い立つ。同時に自分の犯罪が罰せられないように計画し始めた。それは精神障害者になりきり無罪になるというものだった。

<感想>
「松本清張傑作選」で6人の作家がセレクションしたシリーズの一つ。
角膜残像から犯人を突き止める、学会という枠組みの中にいる学者の姿と論文からヒントを得た想像犯行、死亡推定時刻のズレと人間心理、病院内ミステリー、偽医者、犯罪処罰から逃れるため刑法三十九条を逆手にとった犯行等々、医療に携わる海堂氏が選んだものはやはり医学・医療に関するものが多いです。
「人を救うはずの医学は時によって犯罪、あるいは犯罪を隠す手立てとなる。」まさにそんな内容のものも。

「松本清張傑作選」は海堂氏以外に浅田次郎、原武史、佐藤優、宮部みゆき、桐野夏生が書かれてるそうな。この作家さんにはこのテーマでとか収録作品はあらかじめ候補があったんだろうな。じゃないと本当に各々が好きな短編を選んでいたら絶対に作品がかぶっちゃうよ^^;

松本清張は何冊か長編を読んだことがあるぐらいで短編は読んだ記憶が殆どななく、この1冊はどの話も初めてでした。読んでいてやはり少し時代を感じてしまう短編もあったり。発表時は斬新な内容だったんだろうな。
海堂氏が選んだ傑作選の中で好きな作品は『草』。ミステリー色が強く男の正体を全く予想していなかったので面白く読めました^^

精神科医で何冊も小説を書かれている帚木蓬生氏が純粋に選ぶ「松本清張傑作選」も読んでみたいなぁ。

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「ほかならぬ人へ」 白石一文

『ほかならぬ人へ』

ほかならぬ人へ

 著者:白石一文
 出版社:祥伝社





<簡単なあらすじ>
「ほかならぬ人へ」
宇津木明生は名門の家柄に生まれ何不自由なく育ってきたが、兄弟の中でも頭はさほどよくなく見た目も平凡。劣等感の中で生きてきた。そしてスポーツ用品メーカーに就職し、幼少期から婚約者・渚がいたもののキャバクラで働いていたなずなと結婚。だが幸せになるはずの結婚生活は長くは続かなかった。職場の女性上司である東海に相談に乗ってもらっているうちに明生は心地よい居場所を見つけるようになる。そんな時、なずなの身にあることが起こりヨリを戻すことにした明生だったが…

「かけがえのない人へ」
祖父は電線・各種通信ケーブルなどを製造する会社の創業者、父親はその会社の社長という一家に育ったみはるはグローバル電気に勤めており、同会社の東大出エリート・聖司との結婚も決まっていた。だが一方でかつての不倫相手で元上司の黒木とヨリを戻し2人の男性と関係を持っていた。そんな時、会社が危機的状況に置かれ黒木はある決断をする。一方、みはるは結婚式前日を迎える。

<感想>
第142回直木賞を受賞したということで図書館で予約していたのがやっと手元にきました!『廃墟に乞う』も同時に予約しているのですがこちらはまだ。

2編収録されておりこれらのストーリーの主人公は両方とも家柄が良く特に苦労もせず不自由なしに今まで生きてきてます。そして容姿が優れてるわけでもなく目立った存在ではないというのが共通点かな。
パートナーはいるけどそれが本当の愛ってわけではない。自分に必要な相手が誰なのか、本当の愛ではない恋愛を経験した上で知ることに。もともと愛に対して希薄のようです。ただ両方の主人公とも自ら貪欲にいくタイプではなく、徐々に気付いていくといった感じ。

「ほかならぬ人へ」はやたらと死が多く、それをキレイにまとめようとしている感が…。死がそこまでストーリーに影響しているのだろうか。してたかなぁ??私にはよくわかりません^^;「かけがえのない人へ」はどこか屈折してるような…
婚約者のことを「結婚しようとしている女が、別の相手がいることにも気付けない男なんてどなひどい目にあっても自業自得。気付いていながら黙っているのだとしたらそういう男とはとても一緒になれない」と言ってのけるみはるはある意味すごい。。。

世の中には星の数ほど男女がおり、その中でお互いが必要と思う確立ってすごいと思う。片思いはよくあってもお互いが同じように相手を必要するってそれこそ運命。なんだろう、今作品のストーリーは「この人がベストの相手なんだ」と想える人と出会えるまでの道草というか遠回りというふうに私には思えました。

今作品を読んで純愛だとか切ない恋愛だとかは感じなかったのですが(←私ってひねくれ者?)、このような展開で"ほかならぬ人"と"かけがえのない人"を知る恋愛もあるんだなぁと。
それより"ほかならぬ"と"かけがえのない"というタイトル、私には2つの言葉の違いがイマイチ理解できてないかも。。これらのタイトルがそれぞれ逆に付けられていても私にはきっと違和感感じないだろうなぁ^^;

まだ手元にこない佐々木譲氏の『廃墟に乞う』は警察モノのようなので楽しみにしておこう。

「阪神タイガースファン名言珍言集」

『阪神タイガースファン名言珍言集』

阪神タイガースファン名言珍言集

 著者:猛虎魂会
 出版社:中経出版





もうすぐ待ちに待った開幕。
その前に阪神モードにどっぷり浸かりたくてこちらの本を図書館借りてきました。


1章・阪神タイガースは人生の縮図
2章・トラキチもうなる面白ヤジ迷言珍言集-球場に行くもうひとつのお楽しみ-
3章・阪神名物・助っ人外国人列伝
4章・阪神ファンが溺愛した歴代選手たち
5章・猛虎魂の超英才教育
6章・トラキチオヤジたちの遺言集
7章・阪神川柳に見るファンのキモチ
8章・甲子園―聖地のチカラ by 植島啓司
以上、「プロ野球をとことん面白くする人々―阪神ファン」に焦点を当て
「なぜ阪神ファンはあんなに楽しそうなのか」
「どうしてタイガースはこんな愛されるのか」
を追求した1冊になってます。

で、読んだ感想を。
オモシロイ!電車の中で読んでいたら乗り越しそうでした~。
阪神ファンのやじってほんと面白い。
トラキチオヤジたちの遺言集もさすが!という感じ^^
センスあるわ~とつくづく思っちゃう。

他に気にいった箇所は…

・男前やのに阪神に入団すると男前に見えないようになっていく
・テレビやラジオの前では選手に激励叱咤を言う2番目の監督、
 オフには来期オーダーを考えるフロントの役目も果たすファン。
・自分にとって阪神は「思いどおりにならない女」

そしてなんといっても…

・今年はひょっとしてひょっとしたらひょっとするかも

やっぱこれでしょ~。
私も幾度か同じようなことを思ったことがあるのでめちゃ同意!!

甲子園の雰囲気が好きで大歓声を聞くのも好き。そして阪神タイガース大好き!
今年も行ける範囲で甲子園に観戦しに行くぞー!
この本を読んで「阪神ファンになってよかった~」と思えた1冊でした。

付録に「阪神ファン度チェックシート」があり
結果、私は標準的阪神ファンでした。うーん、まだまだだなぁ。

「聴説」 <大阪アジアン映画祭2010>

『聴説』  聽説  HEAR ME

聴説

製作年:2009年
製作国:台湾
監督:チェン・フェンフェン(鄭芬芬)
出演者:エディ・ポン(彭于晏)、アイビー・チェン(陳意涵)、ミシェル・チェン(陳妍希)、リン・メイシュウ(林美秀)、ロ・ペイアン(羅北安) 

<簡単なあらすじ>
シャオポン(陳妍希)は聴覚障害者による競技大会「デフリンピック」出場に向けての練習を行っており、そばで妹のヤンヤン(陳意涵)が一生懸命応援していた。そこへ弁当の配達へしにきたティエンクオ(彭于晏)はヤンヤンに一目惚れする。それ以降、ティエンクオはヤンヤンに特製弁当を届けたり、手話で話しかけたり、メールでも懸命にアプローチするが、ヤンヤンは姉がデフリンピックに向け水泳に集中できる環境を作るため、毎日必死で働きいつも忙しそうにしていた。そんな妹を見て姉は自分の気持ちを酔った勢いで話し出す。一方、ティエンクオのアプローチはヤンヤンに届きそうだったり離れていったり…2人の恋の行方は?

<感想>
日曜日上映だったせいか彭于晏のファンが多いのか、はたまた上映後に監督へのQ&Aがあったからかほぼ満席(?)でした。←ちゃんと座席を見てないのでわかりませんがおそらく。。楽しみにしてた作品の一つだったので朝から張り切って観てきました^^

聴覚障害者のヤンヤンを好きになってしまったティエンクオ、両親に反対されるんじゃないかと思っています。が、この両親、底抜けに明るくてめちゃ面白い!1人っ子のティエンクオを可愛がってるのはもちろんのこと、よい具合に溺愛しておりこの陽気な両親この子ありという感じ。ティエンクオも基本的に陽気で真っ直ぐでお茶目。
彼の満面の笑みはいつ見ても可愛いなぁ。弟にしたいタイプ☆ただ彼の行動は一歩間違えればちょっとアブナイような気がするけど(笑)。

ティエンクオ、ヤンヤン、シャオポンの3人は手話で会話しているため、画面は静かに流れていきます。シャオポンの夢はデフリンピックでメダルを獲ること。妹のヤンヤンは姉の夢を自分のことのように思い生活しています。
だけど恋愛もせず毎日忙しく働き自分のために生計を立ててる妹の姿を見て、シャオポンは妹を想っているがゆえ、人生を犠牲にして応援してくれることに重荷に感じており、酔った勢いで胸の内を一気に吐き出し…。姉妹の手話での会話シーンは静かなだけに表情での演技に目がいってしまいました。うん、このシーンは見入ってしまう。。目頭が…うっ(泣)。

最後に「えっ、そうだったの?!」という勘違いオチがあるのですが、今思えばヤンヤンのセリフで「ん?」と思う伏線はちゃんとあったのよね~。でも今作品って2009年に台北市で開催された聴覚障害者による競技大会「デフリンピック」に合わせて公開されたんだよね?それでこのオチなの??私はてっきり…。このオチでも十分に面白いんだけどテーマが聴覚障害者なんだと思ってたもんでこのオチはちょっと意外だったかな。

鄭芬芬監督作品を観るのは『午後3時の初恋』に続き2作目。そういや不思議な感じの作品だったなぁ。この監督、どちらかといえば好きなので次作が楽しみ♪

「KJ 音楽人生」 <大阪アジアン映画祭2010>

『KJ 音楽人生』  KJ音樂人生  MUSIC AND LIFE

KJ

製作年:2009年
製作国:香港
監督:チョン・キンワイ(張経緯) 
出演者:KJ

<簡単なあらすじ>
11歳の時に香港のコンクールで優勝しチェコに招待されそこでベートーベンを弾くKJ。そして17歳のKJ。11歳と17歳の姿を交互に映すドキュメンタリー映画。

<感想>
観る前は天才音楽家青年KJのドキュメンタリー映画という知識しかなく、ドキュメンタリー&音楽という組み合わせから少々退屈かも…と思ってましたが全然違った!いやはやビックリ!最初から最後まで退屈どころかむしろ画面のKJの言葉、彼が奏でる音楽に始終魅せられました。

何が凄いって彼のキャラが凄い!自他共に認める自信家で(もちろん実力も伴ってます)11歳の時にすでにこの性格は樹立している模様。大人子供関係なく言いたいことは意見する。兄、父、そして友人たちに対しても容赦なしです。
人生について語る11歳のKJ、よくまぁあんな大人びたセリフが次から次へと出てくるなと感心しちゃう。でも沈黙の後に見せた涙は11歳のKJでした。
KJが認めているのは恩師であるロー先生。どれだけ素晴らしい先生に出会えるかが重要らしい。。

17歳の彼はコンクール優勝請負人(?)のようなことをしてますが、仲間同士の団結力に対し厳しい意見を持っています。劇中でも度々言ってますが音楽は勝ち負けの勝負ではない、勝つための団結力はいらないと。彼は音楽に対するポリシーをしっかり持ってるんですがちと柔軟性に欠けるところも^^;

11歳と17歳のKJ、さほど変わってなく昔から感性は一緒なんだなと。音楽や人生に対してのKJの妥協性のない想いは無限に広がってるようです。

今のままでいけば(傲慢のままでいけば)周囲と衝突する可能性も…。だけど実力はあるので必要とされる。反対にもしKJが周囲のことを考え言葉を選ぶような性格になったら…現在の演奏がそのまま継続して出来るかどうかはわからず。自分の信念を貫くには彼なりの苦悩もあるわけで…

KJ2

ドキュメンタリーなのに観てる人を画面に引き込ませるKJも凄いですが、11歳と17歳の画面の切り替え、音楽の入れ方、友人達との距離、家族関係等々どれも隙がなく作品の出来が素晴らしい。今までにあるようなドキュメンタリーとは一味違う。KJにスポットを当てようと思った監督(製作者?)も見る目あるわ~。
数年後、大人になったKJのドキュメンタリーが観たいです^^その前にこの作品が一般公開されればいいのになぁ。見応えあるドキュメンタリーです^^

「噂のモーガン夫妻」

『噂のモーガン夫妻』  DID YOU HEAR ABOUT THE MORGANS?

噂のモーガン夫妻

製作年:2009年
製作国:アメリカ
監督:マーク・ローレンス 
出演者:サラ・ジェシカ・パーカー、ヒュー・グラント、エリザベス・モス、メアリー・スティーンバージェン、サム・エリオット、マイケル・ケリー、ウィルフォード・ブリムリー

<簡単なあらすじ>
ニューヨークで不動産をしているメリルは弁護士をしている夫・ポールの浮気が原因で別居中。ポールはなんとかヨリを戻したくメリルを夕食に誘う。その帰りに2人は殺人現場を目撃してしまいよりによって犯人に顔を見られてしまう。犯人に命を狙われてしまったため証人保護プログラムにより2人はワイオミング州のレイという小さな町に1週間行くことになった。都会とは違う生活に慣れた頃、町ではロデオ大会が行われることに。だが当日、犯人がレイの町に現れる。2人の運命はどうなる?

<感想>
夫の浮気が原因で別居し、危機的状況の2人が証人保護プログラムにより現状から切り離された田舎に行くことでお互いを見つめ直す、といった内容です。
ニューヨークで暮らしていた2人は今まで当たり前だと思っていた価値観が田舎では全く通じない。まさしく都会っ子の2人。もともと価値観が違うと思われていた2人だったんですが、環境が違う世界から見れば2人は似たもの同士^^;

別居しているのに殺人現場を目撃してしまったことで同居せざるを得なくなったポール&メリル。本当に憎しみ合って2人ならとうてい我慢できない状況。。忙しい生活から切り離されて2人の時間を多く持つことで、聞きたくても聞けなかった事、言いたかったけど言えなかったことを吐き出すことができたというわけで。

最初はサラ・ジェシカ・パーカーの言動に「んんっ?」って思ってましたが後半は意外と可愛い役かも…とちょっぴり思えてきました。でもやっぱり好きにはなれないかも^^;殺し屋もちょっとショボいんですが、夫婦2人が見つめ直すきっかけに過ぎないのでまぁこれはこれでちょうどいいのかも。
超面白い!とまではいかないものの、無難なラブコメで気楽に観てられる作品でした。


ジャッキー役のエリザベス・モスってヴィッキー・チャオ(趙薇)に似てるなぁーと思ったのは私だけでしょうか。。
↓↓ 右がエリザベス・モス。似てませんか? ↓↓

噂のモーガン夫妻2

「シャーロック・ホームズ」

『シャーロック・ホームズ』  SHERLOCK HOLMES

シャーロック・ホームズ

製作年:2009年
製作国:イギリス
監督:ガイ・リッチー 
原作:アーサー・コナン・ドイル
出演者:ロバート・ダウニー・Jr.、ジュード・ロウ、レイチェル・アクアダムス、マーク・ストロング、エディ・マーサン、ケリー・ライリー

<簡単なあらすじ>
5人の若い女性を殺害した黒魔術を操る犯人・ブラックウッド卿を取り押さえたシャーロック・ホームズ。だがその後、同居しているワトソンがメアリーとの婚約を機にベイカー街221Bを出ることになりホームズは引きこもり状態に。そんな時、ブラックウッド卿の絞首刑が決まり最後にホームズと会い、「私は復活する」という言葉を残し刑が執行されワトソンが死亡を確認。ある日、ホームズが起きると彼が一目置くアイリーンが部屋におり、ある男を捜して欲しいと言う。そんな時ブラックウッド卿が蘇ったという知らせが届きホームズは再び調べ始める。

<感想>
私が想像していたホームズとはえらい違いだった!
ドラマや挿絵などに登場するホームズのイメージが私の頭の中に根付いており、ロバート・ダウニー・Jr.のイメージは全くなかった。いやはや勝手な思い込みってコワいわ…彼はどちらかと言えば刑事コロンボの方が似合ってるような…こちらも勝手なイメージ^^;
ワトソン役のジュード・ロウの方がホームズ役が似合ってると思ったのは私だけ?といいつつ彼のワトソンもありかも?と思ったり。

シャーロック・ホームズは学生の頃に読んだのですが、なんせ昔過ぎてホームズの細かい癖や定番セリフを覚えておらず「ホームズらしいや」とか「ツボ押さえてる~」という楽しみ方はできず(TT)。一体何をどう楽しむ?って感じですが(笑)、会社を早退してまで初日から観に行ったのは監督がガイ・リッチーだったから。『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』の大ファンになったものの、その後あれれ?という作品があり今回の『シャーロック・ホームズ』はどうなんだろう?…という期待があったから。

内容はオリジナルストーリーらしい。オリジナルといえども起承転結がしっかりしているので(起承部分が少々長いけど^^;)"現代版ホームズ"としては良いかなと。今思い返せばロバート・ダウニー・Jrのホームズも魅力的ではあった^^どうせなら出演者全員イギリス出身以外の俳優さんにして"アメリカ版シャーロック・ホームズ"にしてもよかったんじゃないかと思ったり。。

今作品のホームズは鍛えられた身体で格闘にも長けてます。格闘する前に相手の弱点を見抜き頭の中で倒す方式を組み立て実行。それはピタリとはまるのが凄いや!

一件落着と思われたブラックウッド卿の絞首刑。なのに生きてる?!これはどういうことなのだ?!というのが気になって仕方がなかったよ。ホームズと結婚を機に家を出ようとしているワトソンとの男の友情も描いてるんですが、そのワトソンの結婚相手、途中まで何か企んでいる裏がある女性かと思ってた^^;

なにはともあれ一般評価は割と高い今作品、掟破りのホームズとしてはOK、だけどホームズは好きだけど大ファンではない、そしてガイ・リッチーに期待してた私にとってはむむっ?!と思ってしまいました。私の感性がズレてるのかしら?ホームズの本を読んで出直してきます…

「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」 <大阪アジアン映画祭2010>

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』  復仇  VENGEANCE

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を1

製作年:2009年
製作国:フランス/香港
監督:ジョニー・トー(杜峰) 
出演者:ジョニー・アリディ、シルヴィー・テステュー、アンソニー・ウォン(黄秋生)、ラム・カートン(林家棟)、ラム・シュー(林雪)、サイモン・ヤム(任達華)、チョン・シウファイ(張兆輝)、フェリックス・ウォン(黄日華)、マギー・シュウ(邵美)、スタンリー・フォン(馮粹帆)、ミッシェル・イエ(葉璇)

<簡単なあらすじ>
フランスのレストランでオーナー・シェフをしているコステロはマカオに降り立った。娘家族が襲われ娘は重体、その家族が何者かに惨殺されたからだった。娘に復讐を誓ったコステロは偶然ホテルで知り合った殺し屋クワイ、チュウ、フェイロクを雇い共に犯人を追い香港へ向かうことに。ただコステロには問題があった。昔、殺し屋だった頃に頭に銃弾をうけ今なお頭の中には弾が入っており日に日に記憶がなくなっていってるのだった。コステロの頼みを受け入れた3人は自らの危険を顧みず約束を果たそうとする。

<感想>
娘家族を惨殺されマカオにやってきたコステロ。復讐するにも初めて来た帰国の地でなす術がない。そこで全財産を払って黄秋生、林家棟、林雪の3人が演じる殺し屋を雇います。

前半、この3人のやり取りの中でふふっと笑えるシーンが多々あり面白い^^特に林雪はキャラ的にちゃんとツボを抑えてる(笑)。ちょっと太った??でも3人共かっこいい!銃撃戦はやっぱり魅せてくれる!撃たれても撃たれてもなかなかすぐには死なないのはやはり気合が入ってるからなのね~。

殺し屋3人とコステロは短期間の中で相通ずるものがあり、仲良く4人とも銃弾を受け"友情"が成立した模様。ボスより昨日今日の男同士の約束をちゃんと守るなんて(TT)。
なのに復讐を頼んだコステロ自身が約束を覚えてないときてる。だけどここは男の約束!コステロもちゃんと復讐に出ます!そりゃそうだ、もともとこの話を持ち込んだ張本人なんですもんね。。。

ただ海で祈るシーンは…^^;祈るだけならいいけど天国に召された方々の総出演はちょっとびっくりした。もう一つ気になったこと、海辺に住んでる女性(葉璇)と一緒にいる子供たちは全員彼女の子供?もしかして毎年妊娠してるの?!

今回、任達華が少し若い時の田中健に見えてしかたがなかった(笑)。この人は歳を重ねるごとに艶が出てきてるような気がする。
コステロの娘役の女性シルヴィー・テステューってどこかで見たことあるなぁと思っていたら、『サガン 悲しみよこんにちは』で主人公役してた人だ!(ってかこの映画は観てないけど^^;)

そもそもなんでコステロの娘家族は襲撃されたんだっけ?確か会計士がどうのこうの言ってたような気がするんだけど、なんかこの辺の障りが少なくて忘れちゃった。まぁ復讐劇にそんな細かいこと気にしちゃいられないってことで『エグザイル/絆』ほどのエキサイト感はなかったものの面白く観れました^^
何と言っても

チュウ:「復讐の記憶がないのに何の意味がある?」
クワイ:「彼は覚えてなくても俺は約束を覚えている」

なんか微妙に言葉が違うような気がするけどこんな感じの会話があり、これがめちゃかっこいい!!
コステロは最高の殺し屋を雇ったね。

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を2

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』 ジョニー・トー監督舞台あいさつ

3月10日、大阪アジアン映画祭2010で
『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を(原題:復仇)』を観てきました!

前から観たかった映画でもあったんですが、
なによりも楽しみだったのはトー監督の舞台挨拶があるってこと。
だってトー監督を生で見るのは初めてなんですもーん♪♪

ということで↓↓ トー監督 ↓↓

ジョニー・トー1

トー監督が登場してから観客席からパチリパチリと写真の音が…
ん?いいの?写真を撮っても?司会者の方も何も言わないケド?
いいのか?いいんだな?どうなの~??と小心者の私はモジモジ。
と思っていたら最後にプレス用の写真撮影があり、
一般観客も席を立たなければ撮ってもよいとのこと。

よかった~デジカメを持っていってて(TT)。
張震の時も写真OKだったので、今回ももしかして?と思ってたんだ♪
フフ、今回は比較的前の方の席だったので張震の時よりは
なんとかちゃんと撮れたような気がします^^

ジョニー・トー2

写真でしかお目にかかったことがないトー監督。
実物はとってもかっこよかった☆
通訳の方は上海出身で中国語しかわからないのに
ついつい広東語で話してしまう姿もよかった^^

司会者に次回作は?と聞かれた監督、実は今作品の前に
既に撮影に入っている作品あるらしく今なお途中らしい。。
その作品の合間に『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』を撮ったそうな。
しかも

・『ザ・ミッション 非情の掟』
・『エグザイル/絆』
・『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』


は三部作なんだって。知らなんだ…
『ザ・ミッション 非情の掟』だけはまだ観れてないよ…
こりゃ早く観ないと!

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』の感想はまた後日。

「コーパスへの道」 デニス・ルヘイン

『コーパスへの道』 現代短篇の名手たち1  CORONADO

現代短篇の名手たち1 コーパスへの道 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 著者:デニス・ルヘイン (Dennis Lehane)
 訳者:加賀山卓朗/酒井武志
 出版社:早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫




<簡単なあらすじ>以下7編からなる短編集。
『犬を撃つ』
イードンという町で町長から増えすぎた野犬を始末するよう言われた元海兵隊員のエルジンと幼馴染みのブルー。だがブルーは次第に犬を撃つことにだけにこだわるようになていく。それを心配し複雑な気持ちでエルジンは彼を見ていたが…

『ICU』
ある日、全く見覚えがないのに連中に追われることとなった。自分のことを捜し回り元妻のところまで現れ仕事まで無くなった。そして逃げ込んだのが病院のICU。毎日違う病院を回り患者の身内のフリをして身を隠していた。連中が自分に興味を失うまで…

『コーパスへの道』
大事なフットボールの試合でミスをした男の家に復讐に行った4人。家の中は誰も居ず家具などをめちゃくちゃに破壊した後、男の妹が入ってきた。そして皆で別の大きな家を襲撃しに行くことになったが、そこでは何も破壊することが出来なかった。

『マッシュルーム』
KLと彼女はある男を車に乗せ浜辺へ向かった。そして男を…。彼らがしたことは、しなければならないことだった。誰かが代償を払わなければならず、メッセージが送られなければならなかった。次は何をする?

『グウェンに会うまで』
泥棒で詐欺師の父を持つボビーは彼女のグウェンと一緒にダイヤモンドを盗むという計画を実行した。だがボビーは頭を撃たれ刑務所に入り、グウェンはその後姿を消した。ボビーが出所した時に外で待っていた父親、ボビーからダイヤモンドの在処を聞くためだった。グウェンとダイヤモンドは一体どこに…

『コロナド――二幕劇』
『グウェンに会うまで』のボビー&父親、ボビー&グウェンの他に精神科医&患者、不倫中の男女、不甲斐ない夫、ウェイトレスと新たな人物を登場させた戯曲。

『失われしものの名』
金曜の夜、レイは友人と車を探している間にアラナと背の低い男を見失った。彼女を探している途中で新種の感染症にかかった男と遭遇する。

<感想>
現代短篇の名手たちシリーズを読むのはウェストレイク、ランズデールに続き3冊目。
『犬を撃つ』は生まれた瞬間から、成長することもなく死に向かい進んでいるブルー。今まで幸せという気分を味わったことがない者が希望という光を一瞬でも見つけてしまう。大人になってから希望を持ってしまい哀れな人生を迎えてしまうという話。その様子を側で見ていたエルジン。うーん、何とも言えない絶妙さがあります。

『ICU』は突然誰かに目を付けられる。一体自分が何をした?謝って許してもらえるなら謝りたいけど何について謝る?全くもってなぜ追いかけられているのか私もわからない^^;彼に自由はくるのだろうか。

『グウェンに会うまで』はこの短編集の中で一番面白く読めました。ダイヤモンドもそうですが、グウェンは一体どこにいるの?という疑問がずっとありそのオチが素晴らしい。それと同時に切なさが残る。
『コロナド――二幕劇』は『グウェンに会うまで』をベースにしているので基本的なオチは一緒。だけど新たな人物を登場さすことでより面白さが増してるような気がします。


全体的に暗く現実の一歩向うの出来事、犯罪を描いているという雰囲気でどこか独特。ルヘインは初めて読んだ初心者ですが、『犬を撃つ』、『ICU』、『グウェンに会うまで』、『コロナド――二幕劇』が面白く読めました^^
原題が『コロナド』なのにどうして邦訳題で『コーパスへの道』にしたんだろう??『コロナド』の方が相応しいと思ってしまったのはルヘイン初心者の私だけ?!日本のルヘインファンは『コーパスへの道』の方が好みなのかなぁ。
この作者って長編で有名な方だそうで、この短編集を読むにあたり先に長編を読んでルヘインという作家を知った上で読んだ方が良かったかな?と少し後悔中。。

「忙しい死体」 ウェストレイク

『忙しい死体』  THE BUSY BODY

忙しい死体 (論創海外ミステリ)

 著者:ドナルド・E・ウェストレイク (Donald E. Westlake)
 訳者:木村浩美
 出版社:論創社 論創海外ミステリ  




<簡単なあらすじ>
父親の後押しでギャングボスの右腕になったエンジェルは仲間チャーリーの葬儀に出るが、その夜、ボスから埋葬された死体を掘り起こせと命じられる。生前チャーリーは運び屋をしておりヘロインを縫いこんだスーツを着て埋葬されたのだ。いざ墓を掘り起こしてみるとあるはずの死体が消えていた。エンジェルは死体の行方を追うことになるが、葬儀屋は殺される、謎の女性が立ち塞ぐ、警官が執拗に追いかけてき死体探しは難航する。一体どこに何のために死体は消えたのか?

<感想>
ギャングでありながら仲間の死体が消えたことにで探偵のように周囲を調べていくエンジェル。だけど本来探偵じゃないしギャングとしても優秀ってわけじゃない。
要はこの主人公はぱっとしてないんです。。父親以上に出世したことを喜び必要以上に世話を焼きたがる母親がいるぐらい^^;
めちゃくちゃギャングになりたくてなったわけのではないのでこっち方面の能力があるわけでなく、女性にモテるようなタイプでもなく、洒落た会話が出来るわけでもない。ボスにも見放されそうになる始末。かといってヘタレでもなく慌てふためくってわけでもなかったり。。いたって凡人の主人公。

真面目に死体を捜していく上で、凡人エンジェルがトラブルに見舞われる過程はまぁ面白いです。
あとがきによるとこういうパターンを"巻き込まれ型サスペンス"らしい…。ドートマンダーが生まれる前に書かれたこの作品はハード路線からコメディタッチ路線へ変わっていく途中となる位置付けなんだそうな。
うん、確かに軽くハードボイルド調も入ってるし、なんとなくコメディまではいかないけどそっち路線に入ろうとしている雰囲気はある。

でもどうして原書刊行が1966年のこの作品が今頃に出るんだろう?とりあえずウェストレイクの翻訳本が読めたのは嬉しい^^

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