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「九月に降る風」

『九月に降る風』  九降風  WINDS OF SEPTEMBER

九月に降る風

製作年:2008年
製作国:台湾/香港
監督:トム・リン(林書宇)
出演者:リディアン・ヴォーン(鳳小岳)、チャン・チエ(張捷)、ワン・ポーチエ(王柏傑)、チウ・イーチェン(邱翊橙)、リン・チータイ (林祺泰)、シェン・ウェイニエン(沈威年)、リー・ユエチャン(李岳承)、ジェニファー・チュウ(初家晴)、チー・ペイホイ(紀培慧)

<簡単なあらすじ>
1996年夏、新竹。学年が違うだけでなくキャラも異なる7人の男子高校生。彼らは台湾プロ野球スターの廖敏雄(リャオ・ミンシュン)を応援しており、また学校をサボるのも昼食もいつも一緒でポケベルが鳴るとすぐ集合し悪ふざけばかりしていた。その中でもリーダー的存在なのは3年生のイェン。彼女がいながらいつもナンパをしており、その事が災いとなり仲間のタンがイェンに間違われ怪我を負ってしまう。その出来事をちゃかすイェンに対しタンは距離を置くようになる。あることで2人はまた親友に戻るが、その後イェンの身に悲劇が起こる。

<感想>
これは監督の長編デビュー作で、自身が過ごした場所や時代を色濃く投影させてるんだそうな。暗示的な語り口は監督が青春時代に触れてきた文学や映画、あだち充やの漫画から影響を受けたそうです。

台湾映画の次世代を担う若い俳優さんたち、当時野球ファンに大きな衝撃を与えた廖敏雄、そしてエンディングは張雨生!幅広い年齢層に支持されそうな作品だなと。でもこれってR-12だったんですが、一体どのシーンがダメなんだろう??プールのシーン?タンの空想シーン?ヤオシンとポーチューのシーン?教育上よろしくないとか?

タンは真面目で成績優秀。イェンはイケメンでナンパばかりしてるプレーボーイ。彼ら含む7人を"不良グループ"と呼ぶにはちょっと材料少なくない?私の中の不良といえばビーバップハイスクールに出てくるヒロシとかトオルみたいな感じなんだけど。←例え古っ!!このグループ、制服でどこでもタバコを吸ってるけど周りからは何も言われないのかな?

90年代台湾プロ野球界大スター廖敏雄関連の当時のニュースを時々挿入しており、イェンやタンたちと同時進行。これは当時台湾ではプロ野球界の賭博事件が大きく報道されており、ストーリーと共に当時話題になった事件を入れたのは、誰もが知ってる社会で物語のリアリティを重視したんだとか。
よってエンディングも書き直したそうな…このエンディング、台湾野球ファンには嬉しいサプライズかもしれませんが、映画としてはちょっと不自然で無理矢理とってつけたような感じがしたのは私だけ??最初に執筆した違ったエンディングを私は観たい。日本語版DVD発売あるなら特典映像として入れて欲しいなぁ。

前半は友情・恋愛といった青春を日々それなりに楽しくすごしている感じですが、後半になるとそれぞれの青春がそれぞれの形で終わろうと…決して良い思い出としては残らないであろう印象的な展開。

特に一番印象的だったシーンはタンとイェンが仲直りした後、7人がイェンの家で集まりイェンが少し横になると言った時。この時にイェンは仲間6人を見るんですが、1つの画面に6人が入っており、イェンのまぶたの裏に彼らが残るようなシーンというか、その後のイェンを暗示してるというか。
楽しい青春映画ではあるけれど、この作品は悲しみ・苦悩・別れを描いてます。とにかく良い映画です。秀作です。

ヤオシン役の王柏傑くんが少し陳冠希似でいい男!正義感があり義理人情に厚い。張捷くんもいい!彼はこれから役者として活躍するだろう感があるよ。私はこれから彼らを応援していきます!!


プロデューサー兼主人公の父役である曾志偉は『九月に降る風』と同じ1997年前後の時代設定で9人の高校生を主人公にした青春群像劇を中国大陸と香港で姉妹編を製作、その名も"九降風映画計画"をするそうな。それぞれ違った文化、映画的特徴を持つ台湾、香港、中国。こういうシリーズもいいかも。

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「マイケル・コリンズ」

『マイケル・コリンズ』  MICHAEL COLLINS

マイケル・コリンズ 特別版 [DVD]
 製作年:1996年
 製作国:アメリカ
 監督:ニール・ジョーダン
 出演者:リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、
       エイダン・クイン、スティーブン・レイ、
       ジュリア・ロバーツ、イアン・ハート 、 ジョン・ケニー

<あらすじ>
1916年ダブリン、マイケル・コリンズ、デ・ヴァレラらはイースター蜂起と呼ばれる武装蜂起を行うが失敗し逮捕され首謀者たちは死刑となる。1918年5月、釈放されたコリンズは独立運動の新たな指導者となる。ある日ずっと付きまとっていた男を問いただすと警察の人間で演説でコリンズに興味を持ったという。彼から内部情報を得てコリンズは英国側の全Gメンを暗殺し戦っていた。その頃、刑務所にいるデ・ヴァレラをコリンズと同士ハリーは脱出させることに成功。だがデ・ヴァレラはアイルランド共和国の大統領として、支援と共和国支援を取り付けるため、また国際世論で英国に圧力をかけるためにハリーを連れて渡米。だが交渉は失敗に終わりデ・ヴァレラは英国総督府カスタム・ハウスを攻撃するがまたもや失敗し犠牲者が沢山出た。
ついに英国が休戦を求めてきた。デ・ヴァレラの命令で代表団の隠し玉としてロンドンに行き英国と交渉することになったコリンズ。結果、アイルランド共和国として独立は認められ政府も持てるが英国に忠誠を誓うこと、北は当面英国内に留まるという内容であった。コリンズは条約を呑むが、英国に忠誠を誓うということ、北を手放すということが納得いかない条約反対派と衝突。議会の多数決で条約承認なるがそれが面白くない反対派のデ・ヴァレラは議会と決別。だが1922年6月、国民投票で条約承認。またしてもデ・ヴァレラは負けてしまうが条約は頑なに拒否。そして義勇軍までも分裂しコリンズの仲間が反対派に回ってしまい…そして内戦へ。コリンズはデ・ヴァレラと会談するために故郷コークに行くが反対派の若者たちに奇襲攻撃され撃たれる。その頃コリンズと結婚の約束をしているキティーは花嫁衣裳を選んでいた。
アイルランド独立のために重要な役割を果たしたマイケル・コリンズの半生を描いた歴史ドラマ。

<感想>
こんなに長いあらすじを書いたのはじめてかも。。この内容を簡単にまとめるのって難しいよ。予備知識を頭に入れてからと思いほんの少しだけ勉強してからこの映画を観ました。うん、勉強しなかったら意味半分ぐらいわからなかったよ・・・^^;この作品は予備知識があった方が観やすいかも。

コリンズは自らを破壊大臣と言ったりしつつ、「戦争は立派な殺人」と言ったり「引退したい」と言ったりと決して強人ではない面ものぞかしている。警察の人間を上手く使い内部資料を見せてもらったり、英国側の全Gメンに警告書を送ったりとすることが大胆で行動も早い!

一方、デ・ヴァレラは私がイメージしていた人物像とは少し違った。映画の中では俳優さんの技量でコリンズを前に出し引き立てているけれど、実際はコリンズに対しものすごい嫉妬してる。デ・ヴァレラの口からコリンズへの嫉妬深さは前面的に出ておらず、コリンズの言葉でしか彼のいやらしさが聞けない。
1966年にデ・ヴァレラの声明(?)で「自分が愚かだった」といった内容を出してるけど、これはどこまでが本気なんだろう。条約反対した時に、演説で条約は共和国への道を国民の血で満たすとか義勇軍は同胞の血を浴びるとか、内戦をしなくては完全独立はありえないみたいなこと言ってたじゃないか~。デ・ヴァレラが主人公のドラマも観てみたい。そしてコリンズに対し、そして独立運動に対し心中
思っていることが知りたいよ。

本当はデ・ヴァレラが行くべきの英国との交渉。完全な独立なんて夢のまた夢。コリンズはデ・ヴァレラがそれを知ってて自分をロンドンに送ったと思ってる。コリンズは自由国の立場を使って共和国を達成しようと思ってる。条約を呑むか英国と戦争をするか…
条約を呑まなかったら悲惨な戦争を引き起こすと訴えるコリンズ、だが反対派のデ・ヴァレラは独立を手に入れるなら内戦してでも自由国政府を打倒する、全ては真の自由を手に入れるためだと。真の自由とは?条約賛成派、反対派ともに真の自由を求めている。英国に忠誠を誓い北の分断を受け入ることが出来ない者、条約が独立への第一歩だと考える者が対立してますが、条約までは皆同じ思想を持ちそれこそ真の自由を求め一つになってたはず。最終目的は同じなのにその過程で昨日の同士が敵に・・・

今までのように破壊するのではなく、これからは共和国への道を築いていくべきと考えるコリンズ。前半と後半ではコリンズの心情が違う。前半は自分の国のためにどんな手を使ってでも戦う、後半は共和国への道へ進むのにかつて同士だった者と内戦をしたくないという想い。だけど完全独立のために条約賛成派と反対派が内戦をする。何か違うんじゃ?と思うんですがその時代、その時に生きてきた彼らは自分の祖国を思う気持ちが強いからこそ内戦に発展したわけで。

結果、短い期間で自由国、そしてのちに共和国への道をつくったコリンズはやはり英雄なんだろう。英国から自由国軍へダブリン城が移管された時にコリンズが7分遅れて到着した時のセリフ、「700年待たせたんだ、7分ぐらい待て」これは名言。ユーモアっぽく聞こえるけど言葉の意味は重い。

このテの感想は本当に難しい。。。でも歴史ドラマとしては傑作だと思います。

「スナッパー」 ロディ・ドイル

『スナッパー』  THE SNAPPER

スナッパー

 著者:ロディ・ドイル (Roddy Doyle)
 訳者:実川元子
 出版社:キネマ旬報社







<簡単なあらすじ>
ダブリン近郊に住むジミー・シニア・ラビットは妻ヴェロニカと6人の子供たちと暮らしていた。ある日、20歳の長女シャロンから妊娠してると告げられる。しかも相手が誰なのか頑として言わずその相手と結婚する気もないと言う。次第にお腹が大きくなっていき、赤ちゃんの父親はシャロンの友人の父親でないかという噂が町中に広まる。ラビット家は狼狽しシャロンは友人との仲がおかしくなり…。典型的なアイルランド労働階級の家庭に降って沸いた長女の妊娠。出産までの家族のやりとりを描いたストーリー。
ダブリン近郊のバリータウンという小さな町に住むラビット家の家族が主人公のバリータウン三部作の二作目。

<感想>
一作目『おれたち、ザ・コミットメンツ』では長男のジミー・ラビットのバンドの話(『スナッパー』では同名の父親が登場するのでジミー・ジュニアという呼び名で登場)。二作目は長女シャロン・ラビット&家族の話となってます。

最初は妊娠してる自覚がなかったのに、お腹が大きくなるにつれ妊娠について本に書かれている内容と同じ現象が起こり自分の身体にどんな変化があるか知ろうとするシャロン。あとがきを読んで知ったんですがアイルランドはカトリックで憲法で中絶が禁止されてるらしい。だから最初から中絶という選択肢はないんだ。
酔っ払った時の一回こっきりで妊娠してしまったシャロン、しかも結婚せずに生んで育てるという。どうやって食べていくの?仕事は?相手に相談したの?で相手は何て言ってるの?と思わず言いたくなるんですが、中絶禁止というアイルランド、そして酔っ払ってる状態の無抵抗での一回こっきりというのを考えるとそんなことは言ってられない現実。

シャロンがパブで友人達と話す内容は今時の女の子らしく男の話ばかり。そしてボーイをからかう。気になるのはシャロンが妊娠中にも関わらずアルコールを飲んでること。しかも嗜む程度じゃない。妊娠の本には書いてなかったのか?そんなに飲んで大丈夫なのか?

すぐ下品な言葉を使い、友人たちとパブでバカ話をするのが好きな父ジミー・シニア。でも妻に下品な言葉を怒られるとすぐ謝ったり自分ですぐ謝ったりするところがお茶目だったり^^
しかも自分の子供たちの出産の時は外で飲んでたり覚えたりしてなかったのに、今回は図書館で妊娠と出産の実用書の本を借りてきシャロンに本に書いてあることをあれこれ聞きうっとうしがられる始末。しまいには出産に立ち会おうかまで言ったり。第三者からみれば微笑ましいけどシャロンの立場だったら顔をしかめそう^^;

ある時、娘のために喧嘩をし鼻血を出したことでシャロンに感動してもらえる、騎士のように尊敬してもらえると思って欲しかったのになぜかシャロンは家を出て行くと。なんで?なんでなんだ?!という思いのジミー・シニアはそれからシャロンに対し冷たい態度に。シャロンはシャロンでそんな父親に対しある計画を。
この2人のやりとりは面白く時にホロリとしたりするんだな。母ヴェロニカはこの2人には関わっておらずどちらかと言えば2人のやりとりにうんざりした様子。そう、母親は2人が心の中で思っていることを知ってるんだね。さすが母親!

軽妙な雰囲気なんだけど、アイルランドの中の若者のいろんな事情からなる妊娠、中絶禁止を取り入れてます。でも全く暗くなく重々しくないのはラビット家が飾らない会話、家族の温かさによる内容になってるからかな。一作目『おれたち、ザ・コミットメンツ』よりも二作目の方が面白く読めました^^
(※一作目は映画化されたのを観ると感想が違ってきそう)

「おれたち、ザ・コミットメンツ」 ロディ・ドイル

『おれたち、ザ・コミットメンツ』  THE COMMITMENTS

おれたち、ザ・コミットメンツ

 著者:ロディ・ドイル (Roddy Doyle)
 訳者:関口和之
 出版社:集英社




<簡単なあらすじ>
音楽をよく知っているジミーをマネージャーにおき、バンド「ザ・コミットメンツ」を結成。ジェームズ・ブラウンとセッションしたことがあるという中年男性やバックコーラスの女性も加わり"ダブリン・ソウル"をモットーに練習を重ねていた。何度かギグをし波に乗ろうとしていたがバンドに危機が迫っていた。
ダブリン近郊のバリータウンという小さな町に住むラビット家の家族が主人公のバリータウン三部作の一作目。

<感想>
この作品はきっと映画版の方が面白いに違いない。だって大半が音楽、バンド演奏なんですもん。リズムや歌を文章で表すって難しいし読んでても全体のイメージが浮かばない(><)。だって"ワンッ、トゥッ、スリッ、フォッ""ゲッラップ、アッ""ウ・・・ハ・・・ウ・・・"だよ?でも不思議と雰囲気だけは伝わってくる。さすが音楽のプロ:関口さん(訳者)。片仮名でリズムを表現するのって大変だけど、耳に聞こえるそのままの音を片仮名にしてくれてるような気がする。

この本を読んで1番びっくりしたのは訳者がサザンの関口さんだってこと。名前だけじゃ全く気付かなかったんだけど、訳者紹介を見て驚いた!英文科卒業って書いてあるけど洋書を日本語に翻訳出来るって凄いよ。

この本を読んで残念なのは、作中に登場する大勢のミュージシャン名、または曲名を私がほんの一部しか知らないってこと(><)。なので名前を見ても一体どんな音楽なのかいまいちピンとこない。

そんな中でも「ナイト・トレイン」という曲はとっても楽しそう♪老若男女が知ってるようで、皆が列車になりぐるぐる回って踊るらしい。。映画版を借りてきたら雰囲気楽しめるかな。

全体に軽いノリでバンドを去る者に哀愁はなく、バンドがなくなっても悲観に暮れることは全くなし。夢中になってる時はそれが1番楽しく、ダメになっても次へ。軽快なノリのストーリーってとこでしょうか。ちゅーか最初から最後までバンドのみの話。それ以外の話は全くなし(笑)。

ダブリン・カントリーもなんだか楽しそうな雰囲気。これがダメだったら次は何音楽をするんだろ?

「ダブリン上等!」

『ダブリン上等!』  INTERMISSION

ダブリン上等! [DVD] 製作年:2003年
 製作国:イギリス/アイルランド
 監督:ジョン・クローリー
 出演者:コリン・ファレル、キリアン・マーフィ、
       ケリー・マクドナルド、シャーリー・ヘンダーソン、
       デヴィッド・ウィルモット、コルム・ミーニィ、
       ブライアン・F・オバーン、ディードル・オケイン、
       マイケル・マケルハットン、トマス・オスーレーワウン

<簡単なあらすじ>
・レイフは小悪党で銀行強盗を計画しており女性にも平気で手を上げるどうしよもない男。
・ジョンは付き合ってる彼女の気持ちを確かめたくて自分から別れを切り出したものの未練だらけ。
・オスカーはどうやってもイクことができない男。
・ジェリーはケルト伝説を溺愛している刑事。
・サムは14年連れ添った妻と別れ新しい彼女と一緒になろうとしている。
・ベンはあるタチの悪い人物を取材し番組を作ろうとしているディレクター。
・ミックはバスの運転手をしていたがある日仕事を失った。
・デイドラは彼氏と別れたあと中年男性と付き合ってる。
・デイドラの妹サリーは男嫌いでヒゲが生えてる。でも自覚症状なし。
・ノーリーンは夫に出て行かれ、誰かに必要にされたいと思っている。
ダブリンを舞台にこられの人物のエピソードが絡み合うストーリー。

<感想>
ダブリンの雰囲気を楽しみたくて借りてきた作品。
最初は人物紹介を兼ねたようなシーンが流れ、徐々に話が絡み合ってきます。こういうパターンはどこで誰がどのように繋がっていくのかが楽しみの一つ。
特典映像で知ったんですが11のプロットが平行してたらしい・・・主要人物は12人。ん?12人?私が書いた<簡単なあらすじ>には10人にしかいないぞ??あと2人忘れてる・・・誰だろう。もしかしてパブの前で車椅子に乗ってたオジサマも主要人物だったり?

1番好きな繋がりはジョンとオスカーがナンパしに行った場所でのシーン。良いね~、一目見てビビビッ。ここに運命があったか!という感じで。口許が緩んじゃった。。内容やその後の結果がどうであれオスカーのアレが直って良かった良かった(笑)。
しかしサリーの男性不振の原因はすごいな…そりゃヒゲも生えてくるって。あんな性格にもなるって。私だったら下あごまでひげを生やしちゃうよ。

ところどころ地味目の笑いもあり結構面白い。可愛らしいシーンもあるし(最初のバスシーンとバス2台がすれ違うシーンは特に可愛い)、泣かせてくれるシーンもあったり。それぞれ何かしらの悩みや不満、または主張を持っておりそれら上手に取り入れてる(ような気がする)。
誰もが何かを求めて今を生きており、今の状況から何とかしたいと思っているけどちょっと不器用なだけ。なんていいつつ結局はダメ男が揃っただけなんだけど~(笑)。

『トレインスポッティング』的だという感想をよく見ますが、私は『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』の方が近いかなと。といってもやっぱり違うな^^;『ロック、ストック~』は「そう繋がるんだ!ビックリ!」という感激が強いんですが、『ダブリン上等!』はホロリとするシーンもあり可愛らしい感じでゆるっとしたドタバタってかんじ?
低予算で新人の監督と脚本家のこの作品、出演者が良いせいもありそんなことは感じさせない面白さがありました。

ところでジョンが好きなブラウン・ソースって何?紅茶かコーヒーに入れてたけどイケるってマジ??
色はチョコレートぽかったけどソースだよね?ソースだよね…現地で確かめてこよう!

「ONCE ダブリンの街角で」

『ONCE ダブリンの街角で』  ONCE

ONCE ダブリンの街角で デラックス版 [DVD] 製作年:2006年
 製作国:アイルランド
 監督:ジョン・カーニー
 出演者:グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ、
       ヒュー・ウォルシュ、ゲリー・ヘンドリック、
       アラスター・フォーリー、ゲオフ・ミノゲ、
       ビル・ホドネット、ダヌシュ・クトレストヴァ、
       ダレン・ヒーリー、マル・ワイト、
      
<簡単なあらすじ>
彼は昼間は掃除機の修理をし、かたわら街中でストリートミュージシャンをしていた。夜、街で自分の作った曲を歌ってている時に花売りをしている若いチェコ人女性と知り合う。彼女にピアノの才能があると知った彼は自分が書いた曲に彼女に詩を書いてもったりとお互いに音楽の才能を認め合っていた。音楽を通し惹かれ合う2人は一緒にバンドを組みデモCDを作ろうとする。彼は夢に向かい、彼女は現実の問題に向き合い歩き始める―――。

<感想>
ダブリンの街を見たくて借りてきた1本。内容は全く予備知識なしで見たので最初は男女のラブストーリーかと思ってたんですが…。ラブストーリーのようなそうでないような。

決して派手さはない映画だけど、なんといっても歌がすんばらしい。もともとそんなに音楽が大好きなわけではないけど映画に合った素晴らしい曲を聞くと聞き入ってしまう。ストーリーも決してドキドキワクワクするものじゃないけど淡々としていてしんみり。
彼は歌とギター、彼女はピアノ。2人が奏でる音楽がなんとも言えない。彼が曲を作り彼女が歌詞を付けた歌も素晴らしいし、個人的には楽器屋さんで2人で歌った歌(エンディングにもなってる曲)が好き^^この時に2人の息が合っていく過程を見てると音楽っていいなとしみじみ思う。初めて聞いた曲に合わせたりハモれたり出来る才能がある人が羨ましいよ。。



彼女に振られ自分の気持ちを歌にしてる彼、中にはしんみりしたのもあれば明るいのもありどれも聴かせる。彼女も心の中にいる人を想い歌詞にする。悲しい旋律なんだけど胸に残ります。(個人的には歌詞よりメロディが好きかな)

2人が恋に突っ走るのではなく、今、現在の道を進む。2人が出会わなくてもそうしたであろう道に戻っただけ。決して距離が縮まることのない2人。もしどちらかが自分の進むべきを見失っていたら…
彼女が母親、幼い子どもと暮らし移民同士の助け合いを目の当たりにした彼。今一歩彼女にプッシュできない理由の一つだとうは思うんですが、「そんなの関係ない!」という言葉を言わないところが冷静でなんとも現実的。振られた彼女のことを想ってる自分もいるしね。

結局彼と彼女は最後の最後まで名前はなかった。ダブリンの街で偶然知り合い、一緒に音楽を奏でそしてお互いの道を進む。未来ある明日へ向かって…という感じでしょうか。正直、内容より音楽の方の方に心奪われた作品でした。

彼女の掃除機を持って街中を歩く姿や銀行のおじさんはほのぼの系ユーモアがあってよかった。
ところでダブリンってバスの中で歌いながらギターを弾いてもいいのかい?

P.S Aer Lingusのカウンターを見てもうすぐ乗るんだと思うとなんか嬉しー^^

「顔をなくした少年」 ルイス・サッカー

 『顔をなくした少年』   THE BOY WHO LOST HIS FACE

顔をなくした少年

 著者:ルイス・サッカー (Louis Sachar)
 訳者:松井光代
 出版社:新風舎




<簡単なあらすじ>
デーヴィッドはどこにでもいる冴えない男の子。親友のスコットがクールで人気あるグループに入り、デーヴィッドも仲間になりたくて魔女と噂されるベイフィールドおばあさんの家に蛇の頭が付いた杖を盗む計画に参加してしまう。だがそこで1人だけ呪いをかけられてしまう。それからというもの少年達がおばあさんにしたことと同じことがデーヴィッドの身に降りかかってくるように。おばあさんの家の壁にはだんなさんの顔の皮が掛かっており、同じようにデーヴィッドの顔も壁に掛けられてしまうのか?新しい親友ラリーとモーとで呪いが解けるよう奮闘するが…

<感想>
最初からおばあさんの杖を盗む手伝いなんてしたくなかったデーヴィッド。でもスコットの友達に認めてもらいたくておばあさんに対し中指を立ててしまう。
そんなつもりじゃないのに好かれるためにしてしまう。でもやはり悪いことをしてしまったという後悔があるので自省の念に駆られてしまう。彼らが去ったあとのおばあさんの事を考えると気が気でないデーヴィッド。謝りに行かないと!という思ってはいるものの、そのことを仲間に知られ学校中の笑い者になることを心配してしまう。

結局スコットを含むグループには小馬鹿にされるようになるんですが、それぞれ子どもたちの人間関係や気持ち、行動がうまく描かれており大人でも十分読み応えあり。

自分は本当に呪われたんじゃないかと気にしつつも気になる女の子が…ファーストネームを知らない緑色の目をした子でよさげな雰囲気の女の子。

転校生で青い目をしたラリー、男の子に対し勇敢に立ち向かうモー。本当の友達は身近なところにいるもんです。無理に作るもんじゃない。どちらかといえば全くクールじゃなく変わり者の彼らといる方がデーヴィッドもしたくないことをしなくていい自然体でいれる。

デーヴィッドの事が大好きでいつも真似ばかりしている弟のリッキー。彼もまた"クール"という概念が頭の中にあり、かっこいいと思っていた兄が実はダサダサと知り急に態度が変わり…。この変わりように対しデーヴィッドは意外と大人な対応。
といったデーヴィッドを取り巻く面々もそれぞれ個性ある性格で物語をより一層面白くしてくれてます。

おばあさんの家にはだんなさんの顔の皮を剥がして居間の壁に掛けているという噂があり、呪いによっていつかはデーヴィッドの顔の皮もそこに…というくだりが上手く最後に繋がってます。もうこれには感動!
デーヴィッドの顔は一体どうなるの??マジで顔の皮を剥がされるのか?!(さすがに児童書でこれはないって^^;)なんて気になって仕方がなかったんですが、そういうことだったのね。。顔をなくしたという意味、壁に掛けられる意味、なるほど~~。
『顔をなくした少年』というタイトルから、なんか悲しい切ない物語なんだと想像してたんですが前向きな話じゃないか~。失うものが何もなくなった時、不思議と自信が沸いてくるデーヴィッドを見てると「そうそう、その意気!」って応援したくなっちゃう。

呪いが心配だといいつつ、呪いが解けるとあることをするというのを友達と約束したばっかりに呪いが解けてないと証明しようとするデーヴィッドの行動はユーモアあり面白い。ラリーの「アチョー!」も最高!

ルイス・サッカーの著書が全ての人におススメできるというのがこの本を読んでわかったような気がする。これはいい。これこそ映画化にしてくれたら(上手に制作してくれたら)未来の私の子どもと一緒に観るよ^^
良心の呵責に苦しむ感じやすいお年頃の子によくある話を、こんな風に上手に物語りにするなんてルイス・サッカーは凄いよ。とっても魅力ある1冊でした。

「おいしいコーヒーのいれ方 Second Season 3」 村山由佳

 『消せない告白』 "おいしいコーヒーのいれ方Second Season 3"

おいしいコーヒーのいれ方 Second Season III(3) 消せない告白 (ジャンプ ジェイ ブックス)

 著者:村山由佳
 出版社:集英社  JUMP J BOOKS





<簡単なあらすじ>
アパートの大家:裕恵さんから晩御飯のお誘いを受けた勝利。裕恵さん、義弟でオーストラリアから一時帰国している秀人、おじいちゃんの4人で楽しく焼肉を食べていた。そこへ帰宅が遅いはずの裕恵さんの旦那が帰ってき秀人と兄弟喧嘩が始まった。仲裁に入った勝利は巻き添えで顔を殴られ倒れたとこにあった椅子で前歯も折れてしまった。家で寝込んでいると星野りつ子がアパートにやってき…。数日後、また星野りつ子がやってきて帰ろうと玄関を出ようとした時、外にかれんがいた。

<感想>
1を読んだのは去年の11月だからこのシリーズはものすごい久しぶり!今年5月に発売され、図書館にすぐ予約したんだけど手元に来たのは8月。は~、このシリーズの最新刊を楽しみにしてる人は結構多いのね。

今回は勝利&かれんの話がメインではなく、大家さん一家(とりわけ秀人)と勝利の話。秀人の恋愛話を聞く中で、星野りつ子の気持ちとダブらせる勝利。
なるほど、『消せない告白』というタイトルはここからきてるのか・・・。勝利&かれんのようないろいろありつつもラブラブな話ではなく、好きという想いが強くても叶うことのない切ない恋愛が綴られており、そこから勝利は改めてかれん・星野りつ子のことを考えてます。

秀人は裕恵さんの夫の弟で、先住民アボリジニの研究をしている自由人。勝利は初めて秀人に会った瞬間から何かしら縁がある予感がしてたのかもしれない。普段、自分から殆ど人に話さない恋愛話を勝利は今回、秀人に対し結構語ってくれてます。かれんと遠距離恋愛している中、なかなか会えない今だからこそかれんと星野りつ子の2人の女性のことを冷静に考えることが出来てるという感じなのかなぁ。

私が思う勝手な想像。


・今後も星野りつ子の存在は勝利に迷いをおこす。
・秀人と勝利が再開する日は必ずくる!夏休みなど長期休みの時か、あるいは卒業してから。場所は日本じゃなくもちろんあそこ。
あとがきには今後、勝利はとっても面倒でしんどい思いをすることになりそうなことが書かれてる!しかも彼の身に何か大きなことが起こりそうな雰囲気が。何?何なの?!何なのさ~(><)。
そして今回は登場が少ないかれん、彼女の身にも何かあった模様。どうした、何があった?!これも次回へ続く…って次は来年の5月か~。せめて半年に1冊出してくんないかなぁ。

今回からイラストが結布さんという方にかわったみたい。なんか可愛いぞ?!星野りつ子はイメージ通り、かれんは前より可愛らしくなってる。裕恵さんは…想像とは違ってた(笑)。
今回は女性だけでしたが、次回は男性陣のイラストが入るのかな?いや、是非男性陣にして欲しい。結布さん、よろしく^^

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