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「君空」 美嘉  

『君空 ‘koizora’another story 』

君空―‘koizora’another story

 著者:美嘉
 出版社:スターツ出版





『恋空』のネタバレが含まれてます! 
<簡単なあらすじと感想>
『恋空~切ナイ恋物語~』の外伝というかアナザーストーリー。
『恋空』は美嘉の立場から描かれてるのに対し、こちらはヒロの立場から描かれてます。なので『恋空』では描かれなかったヒロの気持ちが明らかに。
実話をベースにしていてどうしてヒロの心の中までわかるんだろう?と疑問だったのですが、ヒロの友人であるノゾムに美嘉が知るはずもないヒロの会話や行動、気持ちを教えてもらったそうな。さらにヒロの家族、クラスメイト、地元の友人などにも連絡取ったそうです。

友人・家族との絆、死という現実と向き合い病気と闘う姿、生きたいという気持ちはよく描かれていたと思いますが、ヒロ自身の本当の気持ちは彼自身しか知らない訳で…。残された日記にどこまで本音が書かれてたかはわかりませんが会話や行動だけでは計り知れないものがあると思います。
そして美嘉と出会ってから別れまで。
互いに相手を想っていながらも「好きだから別れたくない」美嘉、「好きだけど別れなければならない」ヒロ。この2人の道が最初は一本の道になっていてヒロの病気のことで分かれ道になり、そして最後にまた1本の大きな道につながるという…。

うーん、著者はこのストーリーを書くのにとても苦しい作業だったようなのですが、それならなぜいろんな人に連絡取ってまでして出版したんだろう。そもそもなぜケータイ小説に載せたんだろう。ヒロとの想い出は心の中に閉まっておいてもよかったんじゃないかと。
本として残したことで、なんだか薄っぺらいものになってしまったような気が…。当事者ではない第三者からみた勝手な解釈ですが^^;
著者や周囲の人々はヒロの人生を何か残る形で残したいとかいろいろな想いがあったんでしょうね。

最後のあとがきに、多くの部分を『恋空』の内容と重ねるようにしたのはなぜかということに関し、著者は「まだ全てを聞くのはこわかったから」とのこと。
これはどういうこと?ノゾムからはまだヒロの気持ちを全部聞いたわけじゃないってこと?
ってことは…もしや第3弾があるのか?!次はヒロの友人であるノゾムの立場から見た美嘉とヒロだったりして。←これが本当に出版されたら椅子からずり落ちるほどびっくりしちゃうかも^^;

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「ジーヴスと恋の季節」 ウッドハウス

『ジーヴスと恋の季節』 THE MATING SEASON

ジーヴスと恋の季節 (ウッドハウス・コレクション)
 著者:P・G・ウッドハウス (Pelham Grenville Wodehouse)
 訳者:森村たまき
 出版社:国書刊行会 ウッドハウス・コレクション 





<簡単なあらすじ>
アガサ伯母さんからの命令で、伯母さんの友達が住んでいるデヴリル・ホールに行き村のコンサートに出演協力せよと指示される。友人ガッシーも参加者の1人だと知るとますます憂鬱になるバーティ。そんな時、ガッシーが警察に逮捕されバーティがガッシーの替え玉としてデヴリル・ホールに行くことに。すると今度はキャッツミートがガッシーのフリをしたバーティの従者としてやってきた。さらに今度は逮捕されたはずのガッシーがバーティのフリをしてジーヴスを連れてやってきた!3人が違う人物のフリをしている中、ガッシーの婚約者やアガサ伯母さんまでデヴリル・ホールに向かってた。バーティはどうする?はたまた各カップルの行方は…?シリーズ第8弾。

<感想>
もう8弾まで出てたんだ~。今年9月には9弾も発売になるし順風満帆♪数年前まではウッドハウスの本がこんなに出るなんて思いもよらなかった。嬉しすぎて涙が出そう(泣)。

デヴリル・ホールではキャッツミート&ガードルード、ハドック&コーキー、ガッシー&バセット、巡査&デヴリル・ホールのメイドの4組のカップルが登場。
キャッツミートはハドックがガードルードに近づいてると思い、コーキーはハドックが同居している伯母さんたちに頭があがらないのに対し苛立っている。ガッシーはガートルードに対し腹を立てておりコーキー心を奪われている。挙句の果てにガッシーの婚約者バセットはバーティがまだ自分の事を好きだと勘違いしている様子。どのカップルも相変わらずこんがらがっています(笑)。
背景は春でまさしく恋の季節。あちらこちらで恋の話があるというのにいつも他人の恋話に巻き込まれてばかりのバーティには一向に春がやってこないっていうのも周知の事実。

バーティは嫌な役目の仕事を請け負い皆のためだと思ってしたことが全て裏目に出て、結局は皆に振り回されてとばっちりを受けるのは結局バーティっていうのはもう定番中の定番。
今回は本人自身もこんな役を引き受けるのは結局自分なんだと自負してるようで承諾も早い^^;

デヴリル・ホールにはハドックと個性的な5人のおばと住んでるだけでなくジーヴスの叔父チャーリー・シルヴァースミスが執事をしてるんです。でも風貌は巨大な禿頭で目が突き出てる19世紀の政治家の銅版画のようって…恰幅もよさそうだけどジーヴスとは似てるところも。このチャーリー叔父さんは今後もどこかで登場してほしいな~。

そういやアガサ伯母さんのイメージが前より増してる…割れビンを食い破り、歯で大ネズミを殺戮するだなんて、性格云々よりも凶暴な人物になってるよ~。
最初ににここまで描写しておいて、こんなラストにするとは!結果がかんなり気になるんだけど(笑)。このストーリーで一番印象に残ってるシーンはやはりラストかな。

本の帯に「百に及ぶウッドハウスの全小説中もっとも複雑で凝りに凝ったプロットを持ち、英国ウッドハウス協会元会長をして《全作品中のベスト》”と言わしめた傑作長編小説」と書かれてるのですが、確かにプロットは凝ってるとは思うけど《全作品中のベスト》はちょっと言いすぎなんじゃ^^;
個人的には新鮮さが落ち着きシリーズに慣れてきたって感じ。まぁこのシリーズに新鮮さは必要ないといっちゃそうなんだけど(笑)。
次作は9月刊行予定の『ジーヴスと封建精神』。今回はあまりジーブスが登場しなかったので、次は大活躍してるジーヴスに期待!

「相棒」

『相棒-劇場版- 絶体絶命!42.195km東京ビッグシティマラソン』

相棒

 製作年:2008年
 製作国:日本
 監督:和泉聖治
 出演:水谷豊、寺脇康文、鈴木砂羽、高樹沙耶、岸部一徳、川原和久、大谷亮介、
     山中崇史、 六角精児、山西惇、神保悟志、小野了、片桐竜次
     木村佳乃、西村雅彦、原田龍二、松下由樹、 津川雅彦、本仮屋ユイカ、柏原崇、
     岸谷五朗、平幹二朗、西田敏行

<簡単なあらすじ>
元人気キャスターがテレビ塔に吊るされ死体で発見された。その頃、杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は小包爆弾のターゲットとなった衆議院議員の片山雛子(木村佳乃)を護衛をすることに。この2つの事件で現場に残されたある記号を調べていくうちに会員制サイトに処刑リストにたどり着き、予告殺人だと判明。被害者全員に面会を申し入れていたやよい(本仮屋ユイカ)を調べていくと、過去の事件が大きく関わっていることを知る。右京はメールで犯人とのチェスの対局をし東京ビッグシティマラソン大会で無差別テロがあると突き止めるが・・・。

<感想>
あらすじを書いてて西田敏行の名前がないことに気付いた・・・。被害者全員に面会を申し入れていたやよいの父親役です。数年前に南米で難民救済活動をしてる時に、退去勧告を無視したため人質となり殺害された男性の家族という設定。
『相棒』はホント現代社会にありそうな問題を上手に取り入れてるなと感心。大都市での爆破テロ、難民救済活動をしていて人質、ネットで予告殺人、外務省の隠ぺい・・・どれも現実的ですもんね。

謎の記号だけでチェスの手を示す棋譜だとピンとき、その後のヒントもチェスの手に隠されてるってすかさずわかる右京はすごくない?私はチェスに関しては全くのド素人なのでわからないのですが、チェスの対局後にマラソンのコースと全く同じ図にするって可能なのかな?うーん、私には難しすぎる^^;
でも一つ疑問が・・・犯人がチェスやサイトでこんなゲームじみたことをしたのはなぜだろう。
犯人は動機にちゃんとした目的があるのに、なんだか遊び心があるような気が・・・。目的だけを遂行すればいいのになんて思っちゃったり。でもそれじゃストーリー的に全然面白くないか^^;
そして意外なところから犯人の目的が・・・ああ、これ以上書くとネタバレになっちゃう。

久しぶりに演技をしている西田敏行を観たのですが(最近は『探偵ナイトスクープ』の局長とCMのイメージしかない(笑))、右京と話すシーンは良かった!!CMでも流れてる右京が「あなたの選んだ方法は間違っています」というシーン。こっちまで目頭が熱くなってくる(泣)。シリアスで大事なシーンなのに私的には「局長が大泣きしてるよ~」と少しだけ思っちゃった(笑)。←『探偵ナイトスクープ』を観てない人にはさっぱりの内容でスミマセン。
この時、まばたきすると涙がこぼれそうな感じで目に涙を溜めてる右京がまたいい!やっぱり大きなスクリーンで観ると表情がよくわかっていいね~♪
観終わったあと、結構鼻をすすってる人がいたので皆同じシーンで泣けてきたんだろうなと推測。

トータルで言えばまぁ面白かったのですが、『相棒』のストーリーの中に難民救済活動をしてる途中に人質となり殺害された男性に関わる人たちを少しだけ強引にはめ込んだという感じでしょうか。なので右京&亀山コンビの活躍云々より、人質事件の社会性を描いてるという雰囲気。

ところで美和子とたまきさんもマラソンに出場してたけど、この2人は完走したの?シーズン7の会話で結果を言ってくれないかな~と期待しておこっと♪

そうそう、テレビでスピンオフの『裏相棒』も観たのですが、こちらはコメディタッチで面白かった^^「トリオ・ザ・捜一」&米沢出演でショートストーリーだから余計に面白かったのかも。このスピンオフもシリーズ化して欲しいな~。

「図書館革命」 有川浩

『図書館革命』   

図書館革命

 著者:有川浩
 イラスト:徒花スクモ
 出版社:メディアワークス   
 




※シリーズ順に感想を書いてるため、前回までのネタバレが含まれます。
<簡単なあらすじ>
原子力発電所が大規模な襲撃を受け国際無差別テロと認定された。事件の手口が当麻蔵人の著書がテロリストの教科書にしたとされ、対テロ特措法で権限を拡大される組織の中にメディア良化委員会も含まれることに。良化委員会は当麻先生を確保しそれを皮切りに作家狩り・言論狩りをしようとしているのに対し、図書隊は当麻先生の身柄を守ることになった。郁の意見がもととなり、図書隊と当麻先生が最終的にとった計画とは…。シリーズ完結編。

<感想>
今回は世相社の折口だけでなく、マスコミ全体が関わってます。さらに手塚兄は政界をも吹っ飛ぶぐらいの切り札を持ってるという…。さらには外国メディアも利用し、世界的な事件となりつつある。今回はなんてスケールが大きいんだろう!

図書隊も良化委員会もどちらも正義にはなれない組織。本来ならば必要ないのにベースがあやふやだったため作り出された武器を持った組織。このあり方も問われてるのかも。日野の悪夢もなかったし稲峰顧問も仕込み車椅子に乗る必要もない。図書隊と良化委員会、今後のあり方もとりあえずは鎮圧したということかな。

今回は手塚兄が運営する「未来企画」も関わっており、兄弟間、そして手塚兄と柴崎の利口者同士の会話も注目。「未来企画」は中立であるために内部紛争まで起こってしまい、思想の違いが浮き彫りに。
しかし手塚兄は大物だ~。内閣までもを吹っ飛ばすカードを持ってるらしいのですが、一体どんな内容なんだろう。 

当麻先生の事件は本を読まない人にとっては他人事、むしろテロに関わることなら排除した方がいいというぐらいにしか関心はいかないだろうけど、良化委員会の本当の真実をメディアが協力して伝えると世間の関心は…。
自分の生活に良化委員会が絡んでくると知ると注目度はアップ、良化委員会が浮き彫りになった生活に対し不満が出てくるのは必須。全面的に良化委員会のやり方を表に出すことによって、世間の関心は良化委員会に対する不満がつのる訳で。
その結果、いたる場所で郁らは世間から助けられるということに。
日頃お世話になってるメディアは恐ろしい存在だ・・・。現状でも規制がかかって放送されないニュースもあるだろうし、一方ではどうでもいいようなニュースを面白おかしく放送してたりする。何気にテレビを観てるだけでもやはり観る側にとってはそのニュースへの関心度にも影響されてくる。メディアが関心ごとを左右してるといったら大げさすぎるか^^;

郁と堂上教官の関係はというと…
堂上教官は郁をからかってるようなセリフもあったり(これが堂上教官の地ならかなりベタ甘)、郁同様に恋愛下手かと思いきや、しれっと正直に自分の気持ちを言ったりしちゃってる。2人の言動は読んでるこちらまで恥ずかしくなってきちゃう。というかそんな会話しててマジで恥ずかしくないんだろうか??恋する2人にとっては気にならないか(笑)。
郁は小説を読むときはキャラ読みするとのことですが、私もこの図書館シリーズはキャラ読みしてるかも^^;

手塚と柴崎の携帯交換シーンも読んでて恥ずかしい…。柴崎の行動も行動だけど、それに対抗する手塚もどーよ?!ああ、青春って素晴らしい(笑)。
郁と堂上教官とのいままでの関係もこの完結編では終止符を打つのですが、それにしても結末はかなり飛びすぎ(笑)。途中まで戦闘モードでハラハラしながら読んでたので、ラストで一気に気が抜けちゃったよ~。というか恥ずかしい・・・。全体的に面白く読めたからいいっか♪

やっとシリーズ全部読み終えたんですが、まだ『別冊図書館戦争』が・・。こちらも図書館で予約してるのですがいつになるやら。郁と堂上教官のバカップルが綴ったラブコメ仕様らしいのですが、今以上に恥ずかしいセリフだらけなのかな・・・。覚悟して読まないと。

「月夜の願い」

『月夜の願い』  新難兄難弟  HE AIN'T HEAVY HE'S MY FATHER

月夜の願い 製作年:1993年
 製作国:香港
 監督:ピーター・チャン(陳可辛)/リー・チーガイ(李志毅)
 製作:エリック・ツァン(曾志偉)
 出演者:トニー・レオン(梁朝偉)、レオン・カーフェイ(梁家輝)、
      カリーナ・ラウ(劉嘉玲)、アニタ・ユン(袁詠儀)、
      ローレンス・チェン(鄭丹瑞)、チャウ・カーリン(周嘉玲)

<簡単なあらすじ>
困ってる人がいるとすぐお金を貸してしまう人情に厚い頑固な父ファン(レオン・カーフェイ)を持つユン(トニー・レオン)。その結果、文無しで母親(カリーナ・ラウ)も苦労し、ユン自身の将来までも狂ってしまったことから父親を嫌っていた。そんな時人情が裏目に出て強盗に襲われ父親はこん睡状態に。中秋の夜、木星が月に重なる時に願い事が何でも叶うという"穴"を思い出したユンはその場所に行き、ひょんな事からその穴に落ちてしまった。這い上がるとそこは30年前(だったかな?)、結婚前の若かりし父と母がそこにおり、貧乏な父とお嬢様の母は、身分の違いから母の父親に結婚を反対されていた。

<感想>
父を救うため、さらに両親の過去が見れたら・・・という願いが見事叶ったわけですが、父親と仲間たちが家族同様に暮らす30年前の「春風街」にはユンの彼女イー(アニタ・ユン)そっくりのリン(アニタ・ユン)がいたり、リンに恋心を抱いてる男性がいたり、現代で借金ばかりしてるロンの父親がいたりと一つのコミュニティがあります。皆家族同様で、助け合って生きてるんだな。香港実業家である李嘉誠まで登場してた(笑)。昔の日本もこんな時代があったんだろうな~としみじみ。

父親の口ぐせの「一人は皆のために、皆は一人のために」という言葉、結構いい言葉じゃない~(涙)。
そこに惚れた母親もナイスバディでめちゃ綺麗!現代の両親は特殊メイクでレオン・カーフェイ&カリーナ・ラウが演じてるのですが、レオン・カーフェイは歳を重ねたらきっとこんな感じになるんだろうなと。カリーナ・ラウはちょっと無理があったかな^^;

昔録画したビデオで久々に観たこの映画、今回もまた泣けてきちゃった。過去に行く前、父親を責めるシーンには悲しくなっちゃう。
そんなユンだけど若かりし頃の生き生きした両親を見て、母親に助言したり父親にも助言したりいろいろ策を練ってます(裏目に出ることもあるけど^^;)。
自分の知らない恋愛中の両親と出会うってどんな感じなんだろう。
昔の父親と会い一緒に生活していくうちに父親自身の人生を再発見し、友情、そして愛情を感じたユンは良心に目覚め自分が父親に似てると気付くわけで。
笑いあり涙あり、ほのぼの楽しい作品で音楽も合ってる。そんな中、トニーの目からでる青いビームには笑える~。私もこのビームを受けたい(笑)。
トニー・レオンとレオン・カーフェイの中途半端な女装もあったりと笑いも十分。
髪型のせいか、トニーが時々和泉元彌に見えてしまった…。ああ、なんてこと(悲)。全然似てないのに~。

前観た時は(かんなり前だけど)、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のパクリ?なんて思ったもんですが、改めてみると全然違うじゃないか!こちらは人情厚い!厚すぎ!過去を変えたらうんぬんという設定もないし、よく考えたらとっても単純なストーリー。だから面白いのかなぁ。ラストは香港映画らしいし。
私の中で好きな香港映画ベスト5に必ず入る作品でした♪(今のところ)

「ペンギンの憂鬱」 アンドレイ・クルコフ

『ペンギンの憂鬱』  Смерть постороннего 

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)

 著者:アンドレイ・クルコフ (Андрeй Курков)
 訳者:沼野恭子
 出版社:新潮社 新潮クレスト・ブックス




<簡単なあらすじ>
ウクライナの首都キエフで皇帝ペンギンのミーシャと一緒に暮らしているヴィクトル。短編を持ちこんだ新聞社「首都報知」から仕事の依頼を受けるが、その仕事とはまだ生きてる人の追悼記事だった。最初は新聞に名前が出てる人を選んで書いていたが、そのうち新聞社側から書く人物と記事に入れるキーワードを指定してきた。だがヴィクトルが書いた未来の死者が現実に死んでいく。ヴィクトルに近づく人間のミーシャ、ミーシャから預かった少女ソーニャ、ソーニャの子守をするニーナ、ペンギンの世話をしてくれる警官動、物園でペンギンの世話をしていた老人等々…様々な人物が周囲にいる中、ヴィクトルの身には一体何が起こっているのか。

<感想>
編集長のイーゴリから頼まれたのはなんとまだ亡くなっていない人の追悼記事!新聞社ではこの追悼記事のことを<十字架>と呼んでおり、ペンネームは「友人一同」。身を隠さなきゃいけなかったり仲良くしてた人が亡くなったり…そして周囲の人物の行動は謎ばかり。
明らかにヴィクトルは何か政治的な事に巻き込まれてるとわかるのですが、結構奥深い!何か重大な事だとはわかっても読んでて背景がイマイチわからない。読み終わったあと、そういう結末になるのねと感心。

ソーニャと出会って孤独感が半減し、ニーナと出会ってから家族を持つことを考えるように。だけどそれは愛ではなく擬似家族という脆い関係。
記事を書く仕事をしてて危険が迫ってるとわかっていながらも順調にいってると思えるのも、立ち止まって謎を解こうとしてはいけない。生き残ることが大事だということ。謎を解こうとしたとき、ヴィクトルは自分の身に起こっていることを知ってしまうわけで。
これは作者が住む時代背景がかなり影響してるんだろうか。ある事柄の脇役だと自分は思っていても、結局自分が世間に知られるポジションにいるとは。

恋人が去ってから一週間後に動物園からもらってきた体長1メートルあるペンギン。バスルームで水をパシャパシャしたり、ヴィクトルに体を押し付けたり、ペタペタと歩く姿は本を読んでて自然とイメージが湧いてくるのが不思議。犬のように尻尾を振るわけじゃないのに愛おしくさえ思えてきちゃう^^
このペンギンはタイトルにもある通り憂鬱症でさらに心臓も弱い。訳者あとがきには集団で生きるペンギンを一羽だけ別に移すと、どうしていいかわからなくなって途方に暮れてしまう。これは登場人物(ソ連時代を生きた人間)にそっくりなんだとか。なるほどね~、中途半端な環境を表してるんだ。
ペンギン=ヴィクトルと考えると、ラストの結末は本来ペンギンのいるべきところにヴィクトルが戻ったって考えることも出来るのかな?どうだろ。

可愛らしい表紙とは違い社会風刺的な小説ですが、後味は全然悪くなかったです。こういう世界もあるのかもとさえ思ってしまう。ところでペンギンのミーシャはその後どうなるんだろう?

「ダーマ&グレッグ」シーズン2 Vol.6

『ダーマ&グレッグ』DHARMA & GREG #44・#45・#46・#47

ダーマ&グレッグ シーズン2 DVD‐BOX

 製作年:1998~
 製作国:アメリカ



 

※順を追って感想を書いてるため、前回までのネタバレが含まれます。


第44話:究極のフードファイト
慈善委員会の正式メンバーになったダーマは、キティが福祉賞を受賞するパーティーで紹介スピーチをすることになった。参考のためグレッグやエドワードにキティの話を聞き回り、スピーチでは子どもの頃のキティの写真まで出してしまった。それに怒ったキティはダーマと2週間口をきかないことに。その後何ごともなかったように振舞うキティに対し、ダーマは苛立ちを隠せないでいた。一方、6週間続いてるジェーンとピートは離婚する準備をするが…。

第45話:パパは壊し屋?
トイレのリフォームをラリーに頼んだが、壁に大きな穴を開けてしまう。見るにみかねたグレッグは手伝うことにするが部屋にまで穴を開けられたことに腹を立て、ラリーを追い出してしまった。しかしひょんなことからグレッグとラリーは一緒にライブに行くことになり、わだかまりは消えたがその後グレッグは病院に運ばれることに…。

第46話:夢うらない
仕事で1週間ワシントンに行くことになったグレッグだったが、飛行機が落ちる夢を見たダーマは出張を阻止しようとする。無事ワシントンに着いたグレッグに安心するダーマ、グレッグのいない夜はなかなか眠れないでいた。ようやく眠ることができたが、一方グレッグは帰りの便でトラブルが起こる。

第47話:デートゲーム
結婚までにデートを全くしてないダーマとグレッグは、独身のフリをして恋愛ごっこをすることに。だがグレッグがダーマに対し「変だ」と言ったことからダーマはカンカン。冷却期間をおこうと言われたグレッグは裸になって謝ろうとする。
44話:ダーマは人間的な部分のキティを紹介するつもりだったのに、勝手に子どもの頃の写真までみんなの前で暴露されてしまったキティ。そりゃ怒るわ、あんな写真見せられちゃ(笑)。ほとぼりが冷めるまで期間を置くべしというグレッグに対し、対立したらすぐ話し合いって解決したいダーマ。
キティはダーマに恥をかかさせたことを全部忘れ洗練された女性として振舞うことにしたわけだけど、ダーマは黙っちゃいない!
何ごともなかったフリをするのがいいのか、全部ぶちまけた方がいいのか、うーん難しい。けど思ってることをぶちまけるフードファイトは楽しそう♪

45話:一番気の毒なのはキティ?息子が病院に運ばれたと聞き飛んでき、なぜそうなったのか・どこを怪我したのかを早く知りたいはずなのに、ダーマから口からは延々とどうでもいい話。挙句の果てにダーマに「聞きベタだね」とまで言われる始末。取り越し苦労したキティはますますシワが増えそう^^;

46話:結婚してから一度も離れて寝たことがない2人。ダーマが寂しがるんじゃないかと心配するグレッグは優し~い!といっても1回だけ元彼女の家で偶然寝たしまったことがあるグレッグ。意外にダーマは根に持っており、しつこいほど繰り返して言ってる^^;
自分が乗ってる飛行機が落ちる夢を見たって言われたら怖いよ~(><)。夢を見た方も心配でしょうがない。グレッグが恋しくて眠れないダーマはなんか可愛い♪

47話:ダーマの髪型が今までと少し違う!なんか昔の女優さんっぽくてこんなダーマもいい感じ♪
結婚してる夫婦が独身のフリをして恋愛ごっこするのは楽しそうだけど、場合によってはダーマ&グレッグのようになりそう^^;

Vol.6も相変わらず楽しい内容ばかりでしたが、いつもとは違いあまりパンチはきいてなかったかな。シーズン3が早く観たいのですが、発売はいつ頃だろ?

「おばちゃまはサファリ・スパイ」 ドロシー・ギルマン

『おばちゃまはサファリ・スパイ』 MRS.POLLIFAX ON SAFARI

おばちゃまはサファリ・スパイ (集英社文庫)
 著者:ドロシー・ギルマン (Dorothy Gilman)
 訳者:柳沢由美子
 出版社:出版社:集英社 集英社文庫

 



<簡単なあらすじ>
CIAは国際テロリストであるアリストテレスがザンビアのサファリ・ツアーに参加するという情報をつかむ。誰も顔を知らないので捕まえるのではなく、情報収集のため参加者全員の写真を撮る目的でおばちゃまことミセス・ポリファックスを紛れこませることに。ザンビアでは『おばちゃまは飛び入りスパイ』で一緒に行動を共にした元情報員ファレルとの再開も楽しみにしていたおばちゃまは、予想してなかった事態に巻き込まれる。

<感想>
ミセス・ポリファックスシリーズ3冊目(のはずなんですが発表年から言うとどうやら5作目らしい)。
2冊目『おばちゃまはイスタンブール』を読んで1年以上経ってて記憶は曖昧ですが、本書を3番目に読んでも全く影響ないみたい^^

相変わらず天真爛漫でお茶目なおばちゃま。サファリ・ツアーに参加して、参加者の写真をパチパチ撮っても全く怪しまれない人物となるともうおばちゃましかいない!どっからどうみてもスパイには見えない。
誰がテロリストのアリストテレスかわからない中、参加者をじっくり観察するおばちゃま。そんな時、突如誘拐されてしまうのですがこの誘拐グループ、ちょっと手際が悪すぎ^^;でもこのぐらい生ぬるいスパイの方がこの軽快シリーズにはピッタリかも。
ツアー参加者の中にはアリストテレスだけでなく、誘拐グループもいたりイギリス情報機関の人物もいたり、実に様々な面々。
なんといってもおばちゃまのロマンスは必見!一体誰が殺し屋アリストテレスなのか?ということより、おばちゃまの恋愛、そしてファレルとの再会が読みどころかなと思います^^

『おばちゃまはイスタンブール』で空手を習い始めたおばちゃま、ちゃんと続けているようです♪
せっかくの腕前を披露することはできなかったようですが、今後どこかで披露するするのを楽しみにしておこう。

「メッセージ」 マークース・ズーサック

『メッセージ』  THE MESSENGER 

メッセージ The First Card (ランダムハウス講談社文庫) メッセージ The Lsat Card (ランダムハウス講談社文庫)

 著者:マークース・ズーサック (Markus Zusak)
 訳者:立石光子
 出版社:ランダムハウス講談社

<簡単なあらすじ>
愛犬ドアマンと暮らしているタクシー運転手のエド・ケネディ、銀行強盗の現場に居合わせ逮捕に一役買ったため一躍有名になってしまう。それから数日後、謎のメッセージか書かれているトランプのエースが郵送されてくるようになった。書かれているメッセージを頼りにエドはいろんな場所に行き、様々な人と出会う。一体誰が何のためにこのようなカードを送っているのか、エドに何を何を伝えたかったのか。

<感想>
『本泥棒』があまりにも大傑作だったため、マークース・ズーサックの他の著書を読んでみたくなり図書館で借りてきました。

19歳のエドはどこにでもいる普通の青年。夢も希望もなく、好きな女性には奥手で母親には頭が上がらない。友人たちと時々トランプする平凡な生活を送っていたのに、ある日見知らぬ住所が書かれたカードが届いたことから生活は一変。友人に相談すると「その住所には問題を抱えた人がいる、あなたはそれに立ち向かわなきゃならないんじゃないの?」と。

そしてエドは各カードに書かれたメッセージを頼りに、暴力夫に困ってる親子、孤独な老女、裸足の少女ランナー、神父、アイスクリームを食べる親子、喧嘩ばかりしてる不良少年の兄弟、ポリネシア人家族、映画館の老人、家族、3人の友人たち・・・
いろんな人たちと出会い、その人たちが何を必要としているのか、何を求めているのか、その問題を解決するためにどうして自分が選ばれたのか考えながらも奮闘するエド。
エドを聖人として見る人もいれば、カードを送ったと思われる人物からのメッセージがあったり。

出会った人たちとその後も交流があったりハートフルなシーンが沢山ちりばめられていて温かい気持ちになります。メッセージを届けるメッセンジャーとしての使命、そして最後までやりとげようとするエド。自身にまで影響及ぼすこともありつつ、人々の問題を解決していくうちにエドも次第に変わっていくように。

12+1のメッセージを全て完了したあと、ごくありふれた人間だったエドが成長していく本当の理由は・・・。
いったい誰がエドにカードを送っているのか?というミステリー要素もしっかり入っており、こちらは最後の最後まで全くわかりませんでした。途中でエド以外にも同じような立場の人間がいるんじゃないかと思わせたり、もしかしてこの人物がそうなんじゃ・・・?!なんて思ったりしたのですが、結末は予想しなかった展開にびっくり!!最後まで読んで著者が言いたかったことがやっとわかりました。
よく出来た小説だ~。エドの行動を隅から隅まで把握してるカードを送ってきた人物にも納得。
『本泥棒』も素晴らしい作品でしたが、『メッセージ』も期待を裏切らない良い作品でした♪マークース・ズーサック作品は今後も読んでいこう。

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