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好きな映画や小説etc

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「ハリーとヘンダスン一家」

『ハリーとヘンダスン一家』 HARRY AND THE HENDERSONS

ハリーとヘンダスン一家

製作年:1987年
製作国:アメリカ
監督:ウィリアム・ディア
出演:ジョン・リスゴー、メリンダ・ディロン、ドン・アメチー、レイニー・カザン、デビッド・サチェット、ケヴィン・ピーター・ホール

<感想>
公開当時映画館に見に行ったにも関わらず、面白かったから作品を見たあとパンフレットを買ったという記憶しか残ってない映画(だって約20年も前に見たんですもん・・)。なのでパンフレットを整理した時からずっと気になってたんですよね~。そんな時、数日前にテレビで放送してたので思わず録画して改めて鑑賞♪


ヘンダスン一家がキャンプ帰り何かを轢いた!よく見るとそれは伝説の生物<ビックフット>。とりあえず家に連れて帰ったもののそこからヘンダスン一家は大混乱!!伝説の生物と一緒に暮らすのはいろんな面で苦労が。ビックフットハンターまでもが現れヘンダスン一家とビックフットはどうなる?!
うん、面白かった。確かにUMA(未確認生物)版「ET」と言われてるのも納得。そりゃ「ET」に関わったスタッフがこの映画で製作、撮影監督、プロダクション・デザインをしてるんだもんね~、そりゃそーだ。
ハリーと名付けられたビックフット、容姿はクマのようで顔はゴリラ。テレビでネッシーと共に映像で映し出される外見そのまんまといった感じ。(ちなみにパンフレットにはハリーの姿は全く記載されておらず謎状態。監督は<スピルバーグ一家>というにふさわしい映画監督登場とあり)
最初は傍若無人な振る舞いをするハリーににヘンダスン一家は怒ったり呆れたりするものの次第に同情を覚え家で飼うことに。このハリー、菜食主義者で首を少し傾げる姿は意外に可愛かったり・・・いや、可愛くはないか。愛嬌があると言った方がいいかも。徐々にヘンダスン一家と絆ができたと思いきや悪者役のビックフットハンターが執拗までに追いかけてきたり、ビックフット研究第1人者の元にヘンダスン一家のパパであるジョージが訪れたりと展開がはやい!でもさすがヒューマン・ファンタジー映画。笑いありちょいホロあり、悪者も最後にはちゃっかりこっち側(笑)。最初の方でヘンダスン一家の長女がハリーにコサージュを食べられ、ハリーに対して文句を言うシーンには一番笑った!
ヘンダスン一家のパパ役ジョン・リスゴー、つい最近も見たなと思ってたら「オレンジ・カウンティ」にも出てた!今よりよりも痩せてて若い~。現在より20年ぐらい前の作品を見ると、出演者のフィルモグラフィーを見るのが楽しみになってます♪当時無名の人が今はビックになっていたり、当時見たはずの映画であってもどのシーンに出てたのか謎だったりとか・・・。

コテコテのファンタジー映画ですが、それでも面白く見る事ができるのは監督の手腕なのかそれとも私がただ単にファンタジーに弱いもだけなのか?!たまにはこんな映画もいいもんです☆

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「比類なきジーヴス」 ウッドハウス

『比類なきジーヴス』 HE INIMITABLE JEEVES

比類なきジーヴス
 著者:P・G・ウッドハウス (Pelham Grenville Wodehouse)
 訳者:森村たまき
 出版社:国書刊行会 ウッドハウス・コレクション   





<感想>
図書館で予約してた本がやっと、やっと手元に!!そういえばこのウッドハウス・コレクションが発売されてからというもの、私が住んでる市の図書館では貸出中の多いこと・・・。ちなみに文藝春秋のウッドハウス選集も同様。ウッドハウスの人気を改めて知ることが出来ました。というかイギリスでは超有名なのに日本では翻訳本が少なすぎ!翻訳されてても絶版本多すぎ!!なのでウッドハウスを読もうと思っても、アンソロジーに収録されてるほんの一握りの短編集しか安易に読むことが出来なったんですもんね~。思えば私も図書館で当時の翻訳本(おそらく戦前本)を借りた記憶も・・・。友人にウッドハウスを教えてもらい、それからジーヴスものを数冊読んでファンになった私。そしてこのウッドハウス・コレクションは待ちにまった本。だったら買おうよ~と言いたいところですが1冊2000円はかなりお高い・・・。でもやっぱり次作から買おうかな~(迷)。

この「比類なきジーヴス」は、短編集として発表された小説を何編か集めて加筆し、一編の長編として整えたもの。なんだろう、現代語訳になって読みやすくはなってるものの、戦前に翻訳された本の方がユーモアがひしひしと感じる気がするのはなぜなんだろう。難しい昔の漢字があったり当時の仮名が読みにくもあったりしつつ、淡々としててセリフも必要最低限でとても面白く読んだ記憶が・・・。やっぱり訳者が違うとここまでイメージが変わるのかと正直思ってしまった(どちらが原書に近い翻訳をしてるかはわかりませんが)。

なんて言いつつやっぱり面白い!ポーカーフェイスでご主人様に忠実で貴族らしからぬ服装を嫌い、さらには交友関係も広い保守的な執事のジーヴス。そんな完璧なジーヴスに一目置いており、なぜかいつも損な役回りをしているご主人様のバーティー、その友達でいつ何処でも恋をしているビンゴ、そしてバーティーが頭が上がらない何かとお節介をやくアガサ叔母、従兄弟で双子のクロードとユースタス・・・それぞれ愛すべき個性豊かなキャクター。
自分の仕事を誇りもってるジーヴスとバーティーのやり取りや、バーティーは本物のイギリス貴族だけどどちらかと言えばおちゃらけ貴族っぶりは楽しめます。
改めて読んでウッドハウスのユーモアはやっぱり凄い!とても約80年前に発表されたとは思えない。戦前の翻訳本と読み比べるのもいいし、このウッドハウス・コレクションを制覇するのもよし。とりあえず私は第2弾「よしきた、ジーヴス」を読むのが楽しみ♪



登場人物のリストがあればいいのになと思っていたら、Rieさんの『Caramel Tea』で一覧が作られていました!!
人物名とプロフィール、そしてどこに登場するのかわかるようになっておりとっても見やすいです。ありがとう、Rieさん♪

「ストーリー・オブ・ラブ」

『ストーリー・オブ・ラブ』 THE STORY OF US

ストーリー・オブ・ラブ 特別版
  製作年:1999年
  製作国:アメリカ
  監督:ロブ・ライナー
  出演:ブルース・ウィリス、ミシェル・ファイファー、
      ロブ・ライナー



<感想>
結婚生活15年の夫婦の葛藤を描いたハートフル・ムービー。
夫、妻それぞれの立場から描いたラブストーリーで、コミカルにそして少し心温まるラブストーリーといった感じ。


2人の子どもの前ではとても仲のいい夫婦を装っているベンとケイティ。しかし子どもたちがキャンプに行った後2人は別居するものの、やはり少し寂しい気持ちになりお互いが気になるベンとケイティ。しかし以前の2人にはもう戻れない。そんな2人が出した結末とは?
2人は子どもの前では大げさすぎるぐらい仲の良さをアピールするビルなのですが、そんな様子に気付いている子どもの振る舞いが切ない・・。こんな2人を盛り上げてくれてるのが、久しぶりに夫婦だけで夕食をとる時に流れるエリック・クラプトン。「ワンダフル・トゥナイト」(多分)がとても合ってて大人の雰囲気が出てます。
夫婦2人、それぞれの立場から知り合ってから現在までを振り返っているのですが、ブルース・ウィルス自身が若き日を演じる時の髪型に違和感を覚えたのは私だけじゃないはず・・・。もしかしてここは笑うシーン??

子供たちのキャンプ最終日に迎えに行った時、妻のケイティが高まる感情を一気にまくしたてるシーンはとっても印象的。自分の気持ちを素直にここまで言うケイティに感情移入してしまうほど。別れを決めた倦怠期の夫婦であっても、お互いを知り尽くしているという15年の歴史の積み重ねが大事ってこと?でもこれは映画の中の話。現実で長年結婚生活を送ってる人から見れば「ふんっ、そんなに結婚生活は甘か~ねぇよ」って思う人もいるかも~(笑)。
もひとつ印象的というか面白かったシーンは、夫婦の回想シーンに登場する分析医の先生たち。ものすごく特徴あるユーモアな先生たちです♪

個人的にミシェル・ファイファーの一気にまくしたてるシーンが気に入ってるので(というかブルース・ウィリスよりミシェル・ファイファーの魅力の方がインパクト大)星4つあげたいとこですが、この夫婦はまた同じことを繰り返しそうなので星3つ!

「みんな行ってしまう」 マイケル・マーシャル・スミス

『みんな行ってしまう』 WHAT YOU MAKE IT

みんな行ってしまう
 著者:マイケル・マーシャル・スミス (Michael Marshall Smith)
 訳者:嶋田洋一
 出版社:東京創元社 創元SF文庫   





<感想>
よくおじゃましている「奇妙な世界の片隅で」のkazuouさんががいま一番気になっている作家というマイケル・マーシャル・スミス。kazuouさんの記事をいつも参考にしている私もこの作家が気になって仕方がない!!最初に読むなら「みんな行ってしまう」か「死影」がいいのではと教えていただいたので早速「みんな行ってしまう」を読みました。
その中からいくつか紹介。


「みんな行ってしまう」少年たちの冒険話かと思いきや・・・。とても短いストーリーながら哀愁が漂う作品。
「地獄はみずから大きくなった」ウィルスやバクテリアなどから肉体を守るシステムのようなものを研究し続ける3人の男女。ある日女性が研究中にエボラ出血熱に感染して亡くなってしまう。女性を愛してた残りの2人は誰でも霊媒になれる(女性に会いたさゆえに現世と来世をつなぐ)システムをつくることに。その結果はいかに・・・。読み終えてタイトル名に納得。そのまま映画の題材にできそうな感じ。
「あとで」あとでという言葉を最後に愛する妻を亡くした夫。ホラーながらも切なく、主人公に感情移入してしまうストーリー。
「猫を描いた男」私が読み始めて一番引き込まれた作品でかなりお気に入り。きっとそういう結末だろうなと予測しやすい展開ではあるけれど、ストーリーの展開やラストへのもっていき方がいい!どんどん話にのめり込んでしまう。
「バックアップ・ファイル」いわゆる人生のやり直し。ただちょっとしたDNA連鎖の間違いから家族に変化が。SFらしいストーリー。
「死よりも辛く」途中から話の展開が前半とはうって変わって別の方向へ。サイコっぽいような気がするのは私だけ?
「ダイエット地獄」では年をとるにつれてジーンズのサイズが大きくなっていく。ダイエットではなくタイムマシンを作ってスリムだった昔の肉体を取り戻せ!というなんともグータラ。結局失敗するも最後まで楽観的なのがいい。
「家主」は少し長めの短編。これも読んでいくうちに引き込まれるも、私が予想した結末とが違った・・。孤独な独身女性に追い討ちをかけるようなストーリーで、女性の孤独感はよく描かれてると思う。
「いつも」はファンタジックと切なさが入り混じった作品。こんな家族愛はわかるような気もするけど現実だったら父親の行動はかなり怖いかも。
「ワンダー・ワールドの驚異」人々の理想と魔法の国、未来派テーマパーク<ワンダー・ワールド>で悪徳ビジネスをする男性。途中からホラー・ファンタジーになるのですが、優しいおばあさんが少し怖い・・・。最後の入場係の仕事に対する思いは本来の理想と魔法の国を代弁してるのか?
12編からなるSFホラー集(モダンホラーとも言うらしい)で、マイケル・マーシャル・スミスの知識は全くなく読んだ私がまず思ったのは、短編集ながら各ストーリーにすぐ引き込まれる。この一言!
「なにこの初っ端。どう進むの?!一体どういう結末よ?!そーきたか~~!!」と今までにない感触。←これはかなり大げさな例えなので信じないように。
読んでてじわじわとストーリーにのみ込まれていき、最後は何とも言えない思いにふけってしまう感じ。中には不思議な世界すぎてか読み終えて「どういう事だったんだろう」と謎に思える短編も。
今までに読んだことがない雰囲気を持った作家なので、この短編集を皮切りに他の作品も読んでみたいと思います。

「ありこのおつかい」

『ありこのおつかい』 

ありこのおつかい (日本傑作絵本シリーズ)
 作:いしいももこ(石井桃子)
 絵:なかがわそうや(中川宗弥)
 出版社:福音館書店   





私が幼稚園児の頃によく見てた絵本です。
もちろん他の絵本たちと同じく今でも大事に持っており、この絵本に関しては
保管状態が良かったのか見た目は今でも綺麗でとっても嬉しい♪
1968年発行で、私が持ってるのは1975年の第12刷。
30年以上も前に発売されてるのに当時800円は高い!!
当時「ぐりとぐら」が380円だったのを考えると、少し大きいだけでちょっと高め。
でもそれなりにしかっりした本なので今でも良い状態なんだろうな。
肝心のあらすじを少し・・・


ありのありこがお母さんに言われておばあさんのところへくさのみを届けることに。
赤い帽子をかぶっていざ出発!
自分より大きな動物がいる森は危険がいっぱい。
案の定、かまきりに食べられてしまったありこ。ありこはかまきりのお腹の中で
一生懸命叫んでいると、向こうからむくどりが。
今度はかまきりが自分より大きなむくどりに食べられてしまった!
すると今度はやまねこが・・・。
といった小さい動物が大きな動物にどんどん食べられていってしまうという
弱肉強食の話なのですが、悲しいお話ではありません。
食べられていく動物たちはみな自分を食べた動物のお腹の中で
大声を出すのですが、元気があって威勢があり、大きい動物に向かって
立ち向かう姿がいいんですよね(といってもすでにお腹の中だけど)。
そして前半の弱肉強食という少し子どもにはコワイ展開から一転、
後半はユーモアある展開で和ませてくれてます。
全国学校図書館協議会選定・NHK読書委員会推薦・厚生大臣賞受賞と当時の本に
記載されてるのも納得するぐらい、お母さんのいいつけをちゃんと守らないとダメですよ~とか、
他人のせいにするのではなく自分の非をしっかり認めるのですよ~という躾の部分も
ちゃっかり盛り込まれています(笑)。
前半でドキドキハラハラ&恐怖心を植えつけて、最後には「あ~よかった♪」と
ホッと胸をなでおろすような絵本。
当時私もこんな気持ちで見てたんだろうな~。

「死者と踊るリプリー」 パトリシア・ハイスミス

『死者と踊るリプリー』 RIPLEY UNDER WATER

死者と踊るリプリー
 著者:パトリシア・ハイスミス (Patricia Highsmith)
 訳者:佐宗鈴夫
 出版社:河出書房新書 河出文庫   




<感想>
リプリー・シリーズの5作目で完結編。3作目「贋作」の続編となっており、ダーワット事件をベースにその5年後を描いている作品。
妻エロイーズと平穏に過ごしているトム・リプリー。そんな中、近所に越してきたアメリカ人のプリッチャード夫妻がトム夫妻の生活を脅かす存在に。今まで後ろめたいことをしてきたトムは、誰かが雇った探偵やCAIが過去に犯した殺人事件を調べてるのかと勘ぐるのですが、やましい過去が多すぎると身に覚えが多すぎて大変です・・・。
トムが殺したはずのディッキーを名乗る人物からの不審な電話もかかってくるようになるのですが、トムに対してたちの悪い嫌がらせをするとはかなりのチャレンジャー。
プリッチャードがトムの過去をほじくり返し、どこまでも付きまとうという行動は一種のゲーム。しかも今まで面識もない相手を傷つけるという尋常なゲーム。今までトムに関わった人達の中で一番変わり者というか常識を逸した夫婦の登場で、トムはそんな相手にどう対処するか。

「贋作」で名前だけが頻繁に登場するシンシアが今回登場し、マーチソン事件に関わった人物も多数登場しており「贋作」を読んでないとわからない内容となってます。ちなみに3作目「アメリカの友人」、4作目「リプリーをまねた少年」は読んでなくても大丈夫。
両親が溺死、ディッキーも水の中に沈め、最後の最後まで水が関わってくるこの完結編。神は一体どこまでリプリーの味方をするんだろう。ハイスミスはこれが最後と意識してこのような結末にしたのか、それとも続編を考えた上なのかはわかりませんが、正直これで完結なのは少し残念。アメリカ人夫妻によって忌々しい過去をトムに思い出させるということは、いくら現在平穏な生活をしてても結局過去は消せず、過去とともに生きていかなければならないというメッセージなのか?

作中にトムが読むのをとても楽しみにしてる本が出てくるのですが、それはオスカー・ワイルドの伝記。トムは他人の生き方にまったく興味がないのかと思ってた私には少し意外な感じ。しかもなぜオスカー・ワイルド?耽美主義、破壊的人生に共感?文中にもトムのオスカー・ワイルドに対する想いが書かれてるのですが、わかるようなわからないような・・・。
しかしこのシリーズ、1作目から5作目までに36年かかってるのが凄い!今となってはすぐ次の作品を読めますが、当時リアルタイムで読んでた読者には完結まで超長かっただろうな~(笑)。
晩年のリプリーがすごく気になるのですが、私の想像ではトムはきっとこの調子で人生を終えそうな気がします。

「リプリーをまねた少年」 パトリシア・ハイスミス

『リプリーをまねた少年』 THE BOY WHO FOLLOWED RIPLEY

リプリーをまねた少年
 著者:パトリシア・ハイスミス (Patricia Highsmith)
 訳者:柿沼瑛子
 出版社:河出書房新書 河出文庫   




<感想>
リプリー・シリーズの4作目。ダーワット事件(3作目「贋作」)の後の設定で、作中でも「贋作」での絵について何度か話題になってます。
父親を殺してしまい、家出をしてきたアメリカ少年フランクがトム・リプリーを頼ってくるというストーリーで、リプリーをまねた少年というよりは、リプリーを慕ってる少年と言った方が合ってるかも。
まだ16歳の青年で、お金持ちの子供らしく教養があり素直でスレてないところがないフランク。彼の書いた事件の真相を書いた原稿に、トム・リプリーになぜ会いにきたのか、なぜトム・リプリーただ1人にだけに事の顛末を知って欲しいのか、トム・リプリーこそが真の自由な魂を持ちそれに値する生き方をしている・・・とトムに対する想いが書かれてます。そんなフランクに対しトムは心を打たれ何かと親身になって手助けをし、良心の呵責に耐え切れなくなった少年を守っていこうとする姿はまるで少年の父親のよう(殺人を犯してしまった罪悪感を取り除こうとするのはまさにトムにはうってつけの役目?)。
2人の接点は理由は全然違うにしろ、殺人を犯したことがあるということだけ。こんなことで少年の将来が崩壊するのは見たくないということなんだろうけど、肝心なのはフランクの心には彼女に失恋したという思いが大部分を占めており、さすがにこればかりはトムにもどうしようもない。というか、今までの人生で女性に対し真剣に愛し悩んだことがトムにあったのかが疑問・・・。

フランクのために一緒にアメリカに行ったトム。ディッキー事件以来はじめての帰国かと思うのですが、母国に対しての愛着が殆ど見られず、今の生活を大事に生きてるんだと改めて認識。親身になって人の世話をするも、自分が飽きたり決着が付くと自分の生活に戻る切り替えがとても早く、それでいて周りの人間には礼儀正しく振舞う姿はやはりトムだな~と。

今まで非道で残酷な面々を出してきたトム・リプリーですが、この4作目ではそれほど悪い奴には見えない・・・と思わせつつやはり内面は一貫しており、ハイスミスが描くトム・リプリーに破滅はあるのかシリーズ最終巻が気になるところ。

「絵解き5分間ミステリー」

『絵解き5分間ミステリー』 CRIME AND PUZZLEMENT

絵解き5分間ミステリー
 著者:ローレンス・トリート (Lawrence Treat)
 絵:レスリー・カバーガ
 訳者:矢口誠
 出版社:扶桑社 扶桑社ミステリー  

 


<感想>
ローレンス・トリートと彼の甥との知恵比べ(絵を描いて何を書いているかという推理クイズ)から生まれたアイディアをもとにした24問の絵解きミステリー。
読者は簡単な説明文と一枚の絵を見て、それぞれ順番に10問の問いに答えるというもの。
確実な証拠をもとに解くのではなく常識的な推理を積み重ねて解いていくそうなのですが、一体どういうこと?と思いながら絵解きを進めると納得。
絵をじっくり見て素直に解くべし。裏の裏を読んで考えすぎてはいけません。
ただ問題が・・・。まず絵が少しわかりにくい。アダプターや電気カミソリ、弾丸などは解説読んで「あ、そんな絵だったの?」と気付く始末。
またワインのビンの形やドル札の絵の人物など、私が普段接することがないことについての問題もあるので四苦八苦。
それでも解答を見て「なるほどね~」と意外に単純な事件だったりて。
中には「そんな解答あり~?!」と答えれなかった問題に対してケチつけたり(笑)。
正解率が悪い私はとても名探偵にはなれそうにもありません・・・。
やっぱりミステリーはハラハラドキドキしながら楽しんで読むに限る!なんて往生際が悪い自分に無理矢理納得。
超面白い!とかドキドキ感はありませんが、謎解きが好きな人にはいいかも。

「舞台よりすてきな生活」

『舞台よりすてきな生活』 HOW TO KILL YOUR NEIGHBOR'S DOG

舞台よりすてきな生活 ディレクターズカット版
  製作年:2000年
  製作国:アメリカ
  監督・脚本:マイケル・カレスニコ
  製作総指揮:ロバート・レッドフォード
  出演:ケネス・ブラナー、ロビン・ライト・ペン、
      リン・レッドグレーブ、スージー・ホフリヒター、
      ジャレッド・ハリス

<簡単なあらすじ>
仕事はスランプ、妻からは子どもが欲しいと迫られ、さらには妻メラニーの母親の介護と毎日が苛立ちの劇作家ピーターはものすごい屁理屈屋で皮肉屋さん。ちょうど仕事で子どもの話が登場するシーンが上手く描けなかった時、偶然隣に越してきた足が不自由なエイミーという少女に出会ったピーター。彼はエイミーのおままごとに付き合い彼女と触れ合ううちにいつしか変化が・・・。

<感想>
隣人が飼ってる犬がうるさいとか(実は可愛くてとても賢い犬だったり・・)、母親の介護問題とか身近な問題を抱えながら仕事ではなかなか思うようにいかないという背景の中、ピーターの心境の変化が見所。エイミーと触れ合ううちに生活にゆとりが出てき、仕事も順調になってきたピーター。エイミーのことを思い、彼女が今まで体験したことなかったことをさせるもエイミーの母親と衝突。赤の他人がこうした方がいいんじゃないかと思うことと、肉親が思うことは違って当然。
どこまで他人の家庭に介入していいのかという問題も・・・。
子どもと触れ合うこと、ピーターになりすますストーカーとの出会い、TVでのインタビュー番組でのやりとりなどでピーターの性格や気持ちの変化がよくわかります。

ここまで書くととても真面目な作品かと思ってしまいますが、ところどころユーモア的に描かれており出演者の面々もいい感じ。
子どもと触れ合う作品といってもお子さんとみる映画というより、どちらかと言うと大人が見る大人のための映画?
原題「HOW TO KILL YOUR NEIGHBOR'S DOG」は、映画の中で劇作家ピーターの新作タイトル名。
ちなみに特典映像の公式記者会見ではそれぞれ出演者のコメントが実に楽しい!ぜひこちらも見て欲しいところ。

「アメリカの友人」 パトリシア・ハイスミス

『アメリカの友人』 RIPLEY'S GAME

 著者:パトリシア・ハイスミス (Patricia Highsmith)
 訳者:佐宗鈴夫
 出版社:河出書房新書 河出文庫   

<感想>
リプリー・シリーズの3作目。前作「贋作」の翌年の設定となっており生活基盤はそのまま、さらに再登場のリーブズ(「贋作」でトムは彼の仕事を時々手伝ってた)が今回、トム・リプリーのもとに殺人が出来る前科のない人物の紹介依頼にやってくることに。トムは白血病の額縁商トレヴァニーに残りの人生は僅かと思い込ませ、この仕事を引き受けさせるようあの手この手で裏から策略することに。しかも初対面でトレヴァニーに何気に言われた言葉を根に持ってたトム、トレヴァニーが不安におちいらせたいというゲーム感覚でしかないのはますます悪者ぶりが増してる・・・。
ディッキー事件から約7年経ってても(文中によると贋作ではディッキー事件から6年経ってる設定だったので、今回はディッキー事件からおそらく7年後のはず)未だにディッキー事件に対する周りの反応が気になるトム、それと同時に自分の評判もよくわかってるようです。

この物語の主人公は一瞬トレヴァニーだろうか?と思ってしまいがちですが、全ての発端はトム・リプリー。自分からトレヴァニーを巻き込んだにも関わらずトレヴァニーが追い込まれると助けてしまうのは、ただ単にマフィアの大物を消すことに手を貸すという自己満足で高潔の行いに酔ってるせいなのか?
よく恋愛に例えて、恋をしてる自分に恋してるっていうのと同様、悪者を消す正義の味方という自分に恋してるって感じ??←ちょっと違うか。
そんなトムに対し、トレヴァニーは自分の家庭まで振り回され思案深くなっていくのですが、どうみてもトムが関わらなければそれなりに幸せに暮らせたはず。

前作の登場で興味を持った妻のエロイーズの出番が少なくちょっと残念。でも家政婦のマダム・アネットがとても機転が利きトムから絶大な信頼を得ているのがよくわかります。少しだけディッキー殺害についてトムの気持ちが描かれてるシーンがあるのですが、それを若気の至りととらえ、それからのトムが手をかけた殺人は自分自身あるいはほかの人間を守るためだけに行ったと思ってるのは心底からなのか、それともそう自分に言い聞かせているのか・・・。
まだまだトム・リプリーから目が離せません。

「オレンジ カウンティ」

『オレンジ カウンティ』 ORANGE COUNTY

オレンジ・カウンティ スペシャル・エディション
  製作年:2002年
  製作国:アメリカ
  監督:ジェイク・カスダン
  脚本:マイク・ホワイト
  出演:コリン・ハンクス、ジャック・ブラック、
      シュイラー・フィスク、キャサリン・オハラ、
      マイク・ホワイト

<簡単なあらすじ>
サーファーで年中海にいるショーン、ある日砂浜に落ちてる小説を読み返すうちに自分の人生の目標が決まった!感銘を受けた小説の作者がいるスタンフォード大学を目指すも・・・。今いる環境を変えるために、いつも二日酔い状態でジャンキーな兄ランス、彼女のアシュリーとともに奔走するがシェーンの未来はいかに?!

<感想>
ショーンの大事な進路に、彼の家族は意図的にではないにしろ揃って邪魔ばかり。踏んだり蹴ったりのショーンといったところですが、実はショーンが大人になる成長期を描いた作品って感じでしょうか。よくある青春コメディって言えばそうなのですが、それでも見てて楽しい気分になる!!

「ロズウェル-星の恋人たち」で初めて知ったトム・ハンクスの息子コリン・ハンクス。周りに振り回されキャラは板に付いてるかも。今回初めて生声を聞いたのですが(「ロズウェル」はテレビで見てたので吹替)、声もふとした瞬間の顔もトム・ハンクスに似てる!年齢の割には可愛らしい顔をしてるのでこの映画の役がとっても似合ってます♪

そして母親役のキャサリン・オハラ、どっかで見たことがある・・・と思ってたら「ホームアローン」でマコーレー・カルキンの母親役してた人だ~。劇中でショーンが「メリル・ストリープの物まねしないで」みたいなことを言うシーンがあるのですが、実際に物まねしてるシーンがなくて残念。他にも脇役の中には他の映画で見たことがある人が多数出ており、一体何の映画で見たんだろ~と思いながら結局わからず・・・。

そして何よりジャック・ブラック。この映画の中でパンツ一枚のシーンが多く、どうしようもないダメダメぶりを発揮してますが、これほどまでにハイテンションのジャック・ブラックはやっぱいい味出してる!
あくまでも主人公はコリン・ハンクスなのですが、キャサリン・オハラやジャック・ブラック、マイク・ホワイト(登場シーンは少ないですが、特典映像でたっぷり堪能できます)、ベン・スティラーなどその他多数の脇役の個性が十分に出てて面白く見れた作品でした。

「明るい離婚計画」

『明るい離婚計画』 SERVING SARA

明るい離婚計画
  製作年:2002年
  製作国:ドイツ/アメリカ
  監督:レジナルド・ハドリン
  出演:マシュー・ペリー、エリザベス・ハーレー、
      ブルース・キャンベル、エイミー・アダムス、
      ヴィンセント・パストール


<簡単なあらすじ>
召喚状や通告書などの法的書類を送達する仕事をしているジョー、そんな彼から離婚届を受け取ったサラ。離婚を通告されると財産分与ゼロ、しかしこちらから先に離婚を通告すれば財産分与アリと知ったサラはジョーに取引を持ちかけることに。
通告書を破棄したジョーはサラと一緒に夫ゴードンのもとへ通告書を渡すために珍道中を繰り広げるが、ジョーのライバルであるトニーが新たに離婚通告書をサラに渡すべく2人を追ってくる。果たしてどっちが先に通告書を渡せるのか?!

<感想>
いや~、かなりベタなロマンスコメディで最後までこのベタベタで行くのか?と思ってましたが、大笑いするほどではないにしろ「ふふっ」となるシーンはもちろんあり。
エリザベス・ハーレーは1965年生まれなので現在41歳。この映画の時は37歳?!綺麗っ、ベ、ベッピンすぎ!!横から見ると鼻先高っ!!
なぜだか「誰がために鐘は鳴る」のキスシーンを思い出してしまった・・・。鼻がぶつかるというより、こんなに鼻先が高かったらキスシーンの時相手の頬に突き刺さるんじゃないの?!なんて思ったり。そんなことどうでもいいか。

ちょっと鈍くさいジョーを演じるマシュー・ペリー、そしてセレブ妻サラ演じるとてもチャーモングなエリザベス・ハーレー。
「悪いことしましョ!」のブレンダン・フレイザー&エリザベス・ハーレーも良かったけれど、今回のマシュー・ペリー&エリザベス・ハーレーもいい感じ。
ジョーのライバルであるトニー、夫ゴードンが雇った用心棒はインパクトあって良かった(特に用心棒の靴!)。

ロマンスを含んだ追いかけっこドタバタコメディといった感じの作品ですが、ほんとベタです(ベタといってもくどい程ではないですが)。
面白いことは面白いのですが、意外性があったりもうちょっとパンチが効いてたらもっと面白かったかも・・・。

「贋作」 パトリシア・ハイスミス

『贋作』 RIPLEY UNDER GROUND

 著者:パトリシア・ハイスミス (Patricia Highsmith)
 訳者:上田公子
 出版社:河出書房新書 河出文庫   

<感想>
リプリー・シリーズの2作目で、「太陽がいっぱい」(後に「リプリー」に改題)の続編。
前作でディッキーを殺してから6年が経っており、トム・リプリーはフランスの大富豪の娘エロイーズと結婚してパリ郊外で何不自由なく生活。しかしここでトム・リプリーのアイディアが発端で、既に亡くなってる画家の贋作を画廊仲間と一緒に売る商売を続けていたが、ある蒐集家が贋作だと気付き騒ぎ立てたことで事態は急変。
前作でも人真似や声真似に長けていたトム・リプリーは他人になりすまし続けたのと同様、今回も亡くなったはずの画家に変装し、記者会見にまで登場。(※この画家は自殺したとされてたが死体は見付かっておらず、贋作を出し続けるために実はメキシコで画家は生きていたとメディアに発表している。それと同時に画家本人の口から贋作ではないと言うことも出来る)

そしてまた殺人も犯すトム・リプリーなのですが、自分のためでなく今回は友人思いの一面も垣間見れるシーンも。ただやっぱり結局は自分の今ある生活を大事にするトム・リプリー。相変わらず計画性のない犯行ではあるけれど、なぜもこんなに彼の思い通りになり、つじつまも合うんだろう・・・。恐るべし幸運の持ち主。またおどおどした雰囲気も全くなくなり、リーダー格とまで思わせる態度が際立ってきたような。そして残虐さも増してる!
これはやはりディッキー殺しでその後の自分に自信がついたということなのか?

前作の続編といっても正確にはその後のトム・リプリーという感じでしょうか。しかし6年経ってもまだディッキーの指輪をはめていたり、ディッキーのいとこが訪ねてきたりとまだまだトム・リプリーの生活にはディッキーの名残があります。このいとこ、何かやらかしてくれるんじゃないかと期待して読んでいく人はきっと多いはず・・・?!好奇心旺盛な青年ですが、果たしてどんな役割があるのか、はたまた何もないのか・・・。
注目したいのは妻のエロイーズ。こんなトム・リプリーと共に生活している大富豪の娘とは一体どんな人物なのか、かなり興味を惹きます。ただ全体的には前作より淡々としてる感じがし、ラストも「これで終わり?」となんだかしっくりこないような・・。トム・リプリーの人生の中の一つの出来事として考えるとまだシリーズ2作目だし、まだまだ序盤ってことなのか~?

シリーズ3作目「アメリカの友人」を読み始めているのですが、「贋作」に引き続きリーヴズ、エロイーズや家政婦のマダム・アネットが再び登場する模様。ちなみに「贋作」の続編となるのが完結編の「死者と踊るリプリー」なのだそう。

ダウンタウンのコント

レンタル屋に行くと、「THE VERY OF BEST OF ダウンタウンのごっつええ感じ」のDVDが棚に!今までも確かコント傑作集のビデオが発売されてたと思うのですが、放送当時毎週テレビで欠かさず見ており(ビデオ録画したスペシャルは今でも大事に置いております♪)、あえて傑作集は借りなかったんですよね。
でも今となっては記憶がかなり怪しいのでとりあえず1を借りてきちゃいました♪
THE VERY BEST OF ごっつええ感じ 1








今回収録されてる中で特に好きだったコントは<おかんとマー君>。もう最高!
松ちゃん扮する関西のおかん、浜ちゃん扮する男子学生ともにこんな親子いるいる~と当時も今も大笑い。
<しょうた>も好きだったコント。松ちゃんの無邪気さが何とも言えない。
<キャシイ塚本>はかなりヤバイ笑いですが、ツボに入るともう止まらない!
<妖怪人間>での漫才は、そのままトリオとして舞台に立てそうな勢い。
今考えたら、結構ブラックがきいてるコントがあったりとてつもなくシュールだったり・・・。

「ダウンタウンのごっつええ感じ」って当時以外な人物が出演してたんですよね。
初期では松雪泰子が出てたり、ゲスト出演で坂本龍一が<アホアホマン>にパンツ姿で出てたり・・・。そーいやユニコーンのコーナーもあったっけな。う~ん、懐かしい!!
それにしてもダウンタウンのコントは今見ても最高に面白い!!
もっともっと面白いコントがあるので、2巻以降も是非見ようっと。

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