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「捜査官X」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『捜査官X』  武侠  

武侠2 武侠

製作年:2011年
製作国:香港/中国
監督・製作:ピーター・チャン(陳可辛)
出演者:ドニー・イェン(甄子丹)、金城武、タン・ウェイ(湯唯)、ジミー・ウォング(王羽)、
クララ・ウェイ(惠英紅)、リー・シャオラン(李小冉)、ジャン・ウー(姜武)

<簡単なあらすじ>
そのあまりにも奇妙な事件は、山奥ののどかな村で起こった。強盗事件が発生し、犯人2人が犯行現場で謎の死を遂げたのだ。事件を担当する捜査官シュウは、死体を調べるうちに、彼らが指名手配中の凶悪犯であることを知る。当時、事件現場には、製紙工場に勤める職人ジンシーが偶然居合わせており、彼の必死の応戦により、2人はあえなく死亡したのだという。正当防衛の末に犯人を撃退したジンシーは一躍、村の英雄となった。"何故、平凡な男が、たったひとりで凶悪犯を倒すことができたのか―。"シュウは入念な検視や現場検証を重ねるうちに、これは正当防衛ではなく、致命傷を意図的に狙った殺人ではないか、と疑念を抱く。常人離れした知識、直感、想像力を駆使し難事件解明に挑むシュウは、やがてジンシーの隠された過去、さらには村全体をも脅かす驚愕の真実へと辿りつく…。だが、そこには彼自身の運命さえ狂わす、予期せぬ事態が待ち受けていた―。
(公式HPより引用)

<感想>
雲南省の静かな村で、2人の武術に長けた無法者が不可解な死を遂げた強盗事件の真相を、金城武演じる捜査官シュウが解明していくミステリー・アクション。

捜査官シュウの検死や現場検証は独特で面白い。あらすじにあるとおり、ホント常人離れした知識、直感、想像力です。医学的というか科学的というか東洋的というかなんちゅーか。

ジンシーだったらきっとかわすはず…といろいろ仕掛けたり、相手がどう思おうが気にせず正体を見破ろうとしたり、かんなりしつこい(笑)。彼の普段の生活、妻と子供と平凡な暮らしにまで入り込み、素性を探り当てようとしたり…。が、望んでいた結果は全く得られず、ジンシーからすればはた迷惑な話。でもこれらくだりはユーモアあって面白い^^

ユーモアもあり、アクションシーンももちろんあり、見応えはあったのですが、残念だったのは、私自身がジミー・ウォング、クララ・ウェイといった往年のスター(?)を知らなかったこと(泣)。なので片腕の意味もわからず…。さらに金城武は四川訛りを話し、それが完璧だそうなんですが、四川訛りというのがどういうのか全くわからない私はその辺りも堪能できず(悲)。

シュウ自身、過去の捜査で、情を入れたために間違った判断を一度した経験があり、その時に飲んだ毒が身体の中に残ってて、自らそのツボに針を刺してましたが、同時にそのツボは情も抑えることができるとか(だっけな?なんか覚え間違いしてるような気がする…)。最後のシュウのシーンはどう理解したらいいんだろう?あの涙の意味は?彼自身も決着したということでいいのか?どうやらこの辺りも私には難しすぎた…。

あまりにも大絶賛の感想が多いなか、みなさんのように理解できなかった(特にシュウのラスト)のが歯がゆいです。はー、もう1回観たらわかるかな?4月に一般公開されるので観にいこうかな…。でも金城武の魅力は十分過ぎるほど堪能できたのは良かったです!

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「星空」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『星空』  Starry Starry Night

星空

製作年:2011年
製作国:中国/台湾/香港
監督:トム・リン (林書宇)
原作:幾米『星空』
出演者:シュー・チャオ(徐嬌)、リン・フイミン(林暉閔)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、レネ・リウ(劉若英)、ハーレム・ユー(瘐澄慶)、ジャネル・ツァイ(蔡淑臻)、リー・リエ(李烈)

<簡単なあらすじ>
山の上の小屋で祖父母と暮らしていた少女は、両親の家に戻るが孤独さが募るばかり。隣に越してきた男子転校生と出会い、彼も孤独で境遇が似ていることから心を通わせていく。しかし、愛する祖父の死後、少女の両親は離婚を決意。自分の世界が崩れていくことを感じた少女は、この世で最も美しい星空を見ようと、男の子と家出し、かつて暮らしていた山小屋へ向かうが……。絵本作家:幾米の原作絵本を映画化した透明感あふれる感動ストーリー。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
映画が始まる前に監督の挨拶があり、幾米がこの作品の映画化を望んでいたこと、過去に香港で映画化された作品(おそらく『地下鉄』と『ターンレフト・ターンライト』)のような商業的ではなく、絵本の良さを表現してくれる内容であることを要望したそうな。なので監督は絵本の内容を忠実に再現したそうです。←多分、こんな内容のことをおしゃってたと思いますが間違ってるかも…

数年前に原作を読んだこともあり、この映画化はぜひ観たいと思ってました!絵本の感想はこちら
しかも大好きな作品『九月に降る風』と同じ監督。昨年台湾に行った時に、11月公開だった『星空』を観ようと思ってたんですが時間がなく断念。でもこんなに早く日本語字幕版が観れるだなんて感謝感激です(涙)。

絵本を忠実に再現したとありましたが、確かにそういう内容でした。なんだろ、原作のストーリーに沿いながら、登場人物のストーリーを少し付け足したという感じ?原作では描かれてなかった小傑(少年)の家庭事情が盛り込まれてたり、小美(少女)の両親の事情も描かれてます。映画では小美と母親の会話も割とあり、母親自身の感情も描かれてました。母親がある映画を見て覚えたダンスを一緒に踊るシーン。なんていう映画だろう?↓

星空2

動物たちが出てくるシーンや電車のシーンは、最初、メルヘンチックな印象でしたが、原作を忠実に再現しようとしたんだなと思うと幾米ワールドに思えてきました。同じ道を歩く2人が上下の画に分けて映し出されるシーンは特に幾米っぽい!原作本ではこのよう2つに分けてるシーンはないですが、他の幾米本では何度かあったような気がします。

家族を繋いでいたジグソーパズルが絶妙なバランスで物語に挿入されおり、ラストにそれがまた生かされてるのが上手い!出演者欄にルンメイちゃんの名前があり、一体どこで登場するのかと思っていたら……そこだったのか!

観終えて、本当に幾米の世界が充実に再現されてて素晴らしい作品でした。ラスト付近の小美の「残酷な世界なので~~優しくしてください」というセリフにはぐっときちゃった。是非とも一般公開して欲しいなぁ。第7回大阪アジアン映画祭で計8本観た中、今作品は私の中で2位でした♪

ところで小美と小傑が乗っていた3列席の電車、これはどこを走っている列車なんだろう?台湾に実際存在する電車ならちと乗ってみたいかも☆


上映後、監督によるQ&Aがあったのですが、上映されてたスクリーンでは次の作品が上映されるため(時間が迫ってた)、そのスクリーンの上の階にある小さな会場でするとのこと。整理番号30番までという制約で。といっても次の上映作品を観る人や帰る人もいたため、実際は70~80番台の方でもOKだったようです。私もこのQ&Aがめっちゃ聞きたかったのですが、次に上映される『アジア次世代最強短編』を観る予定だったので、泣く泣く断念。ってかQ&Aが次の上映作品の時間と被ってるって悲しすぎるよ~。どんな話が聞けたんだろう?大阪アジアン映画祭さん、早く内容をアップしてくださーい^^

「LOVE」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『LOVE』   愛

愛

製作年:2011年
製作国:中国/台湾
監督:ニウ・チェンザー(鈕承澤)
出演者:スー・チー(舒淇)、ヴィッキー・チャオ(趙薇)、イーサン・ルアン(阮經天)、マーク・チャオ(趙又廷)、エディ・ポン(彭于晏)、アイビー・チェン(陳意涵)、アンバー・クオ(郭采潔)、ニウ・チェンザー(鈕承澤)

<簡単なあらすじ>
イージア(陳意涵)は親友ニー(郭采潔)の彼氏カイ(彭于晏)の子を妊娠してしまう。そのことがニーにバレてしまい、カイはニーの信頼を取り戻そうと必死になる。イージアは中絶を考え病院に行くが…。ホテルのベルボーイをしているイージアの兄クアン(阮經天)は、ある日、ローイ(舒淇)と出会い次第に惹かれていく。だがローイはニーの父親(鈕承澤)と付き合っており、贅沢な生活をさせてもらっていた。ローイの浮気相手である潔癖症のマーク(趙又廷)は、仕事で北京に行き、そこで不動産に勤める小葉(趙薇)と知り合う。彼女の息子によって思わぬ展開に進んでいく。台北と北京を舞台に、4組の男女の愛が交差するストーリー。

<感想>
イージアがカイと会ってるところにニーがやってき、カイが自転車でその場を離れ横断歩道でマークが運転する車とぶつかりそうになり、マークがあるホテルに向かい……といった感じで冒頭からカメラの長回しで始まります。どこまでが長回しだったか正確に覚えてませんが、主要人物8人全て入れようと思ったら、もしかして車で迎えにくるニウ監督(役名忘れちゃいました)までだった??あ~、もう1回観て確認したい!ちゃんと覚えてないのがもどかしい!!

あらすじを読むと全員が繋がっているような感じに見えますが、主要人物同士、がっつり繋がっていたり、なんとなく繋がっていたり、まったく繋がってなかったり、直接出会ったり出会わなかったりと全員が全員どこかで絡んでいるわけではないです。

なんといっても出演陣が豪華!ニウ監督ももちろん出演!しかも超金持ちな役で、スー・チーと付き合ってて娘がアンバー・クオだなんて、監督冥利に尽きるわ(笑)。エディ・ポンは茶髪で日焼けしてて『聴説』の時と雰囲気が違う。でも相変わらず可愛い顔に似合わずがっちりした体形で惚れ惚れ。役どころとしては、情けない男というか雰囲気に流されやすいというか、反省の意味を込めた行動がおバカさんというかなんちゅーか…それでもどこか憎めないのは顔がエディ・ポンだからに違いない。

台湾ドラマを見てから好きになったイーサン・ルアン、最初、変な髪形だなーと思いながら見てましたが、それでもやっぱりカッコいいわけで、妹思いのステキな兄です。ツボだったのはイーサン・ルアン演じるクアンのバイト仲間(友人達?)。『モンガに散る』を観た人にはたまらない出演陣です(≧▽≦) 一人一人顔を映してくれてるので「あっ!!!」と気付きました。ニクい演出だわ~。もしかしてニウ監督ファミリーっていうのがあるのかな?

中国語を勉強する私にとって興味深かったのは、台湾のマークと北京の小葉の会話のシーン。同じ中国語でも発音が全く違うという比較が会話で聞けて面白い!マークは台湾って感じだし、小葉は中国って感じ。←中国語初心者の私なのでこんな大まかな表現しか出来ない自分が恥ずかしい。。この2人に絡んでくる警官が面白くてナイスなキャラなんです。広い北京で警官は1人か?!とマークが言いたくなるのもわかる。ホント、マークと小葉の専属警官。照明係までやってくれてるしw

なんか出演陣たちばかり書いてしまった。。肝心の内容ですが、簡単に言うと、今の状況から悩んで悩んで成長したり、新たな恋をしたり、今までの自分にサヨナラしたりと前向きなラブストーリです。最後にそれ強引じゃない?という展開もあったりしますが、全体的にキュートで愛らしい作品です☆

キュートと言えば、一番印象に残ったのはニー演じるアンバー・クオ。ただキュートなだけでなく、繊細で恋に不器用で、中盤以降は彼女のセリフと泣き顔にぐっときて目頭が熱くなるほど。くぅ~

第7回大阪アジアン映画祭で計8本観ましたが、今作品は私の中で3位!今作品も十分に面白かったのですが、さらにさらにさらに上をいく作品があったので泣く泣く3位にしました。

最後に…イージアとクアン兄弟の両親は「台南熱炒」という食堂を経営。←確かこんな名前だったような気がするけど間違ってるかもです^^;実際にあるのかなぁ?あったら是非ともロケ地巡りしたいなー。

「アジア次世代最強短編」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『ドメスティック・バイオレンス』  DOMESTIC VIOLENCE

ドメスティック・バイオレンス

製作年:2012年
製作国:韓国
監督・製作・脚本・音楽:ミン・ソンヒョン
出演者:ハン・キジュン、パク・キサン、ジョ・ジョンヘ、イ・スンウ、ミン・ジュンホ

<簡単なあらすじ>
第1部『大脱出』:ホームレスの男性が不良少年らをとがめているが、怒った少年らは男性を取り囲み暴行する。暴行後、少年らは公衆トイレで話し始めるのだが、個室に男がひとりおり……。第2部『その日』:7名の「ドーグスクラブ」会員が政治政党立党のための会議をしている。そこに初代会長が現れ……。「人間はバイオレンスに囲まれて生きている、ということを描きたかった」と語るミン・ソンヒョン監督のデビュー作。29分の短編。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
どう感想書いていいのかよくわからない作品でした^^;第1部の『大脱出』はDVというテーマに沿っているので、まあわかります。が、個室の男のラストが…。もうちょっと映像的にリアルにして欲しかったかも。だって剣のサイズも合ってないし血も全くないし…。この時点で、真面目なのかコントちっくに仕上げているのかわからなくなってきました。第2部の『その日』で、これはコントちっくに仕上げているんだと確信。ヒーローもの?韓国風コメディ?と思いながら観てました。なんだろう、理不尽なDVって感じ?

上映後、監督・音楽担当者・出演者さんのQ&Aがあり、そこで監督から衝撃の一言が!「今作品はシリアスムービーでコメディではない」と。なななんとな!そのセリフ自体がギャグだよね?と思っていたらマジでコメディではないと強調。「今作品は理解しづらいと思う。最低3回は観て欲しい」とのこと。

本作にガンジーのことが出てくるのですが、監督いわくリスペクトしてるそうで、バイオレンスを恐れない最も強い人だとおっしゃってました。かなり熱弁をふるっていたので本気でDVを撮ったのかな?と思いましたが、やはり私にはシリアスムービーには受け取れませんでした…。ちなみに"ウエルカム NIGHTセレモニー"で、監督は「来月に作品がYouTubeにアップされるので見てね」みたいなことをおっしゃってました。どこまでが本気でどこまでがジョークなのか私にはわかりましぇん。。これがミン・ソンヒョン監督ワールド?



『変態、無頼、そしてその中間に挟まれた女』  變態,無,與被夾在中間的女人  SCUMBAG, PERVERT, AND THE GIRL IN BETWEEN

變態,無,與被夾在中間的女人

製作年:2011年
製作国:台湾/アメリカ
監督・製作・脚本・編集:ブルース・ホァン・チェン(陳良侯)
出演者:ワン・ポーチエ(王柏傑)、シンディ・ソン(宋紀妍)、ミチオ(米七偶)

<簡単なあらすじ>
憧れの美少女の体操パンツが、中年男に盗まれようとしている。目撃者となった男子高校生は、彼女を救うことができるのか……。台湾出身、米国で映画を学んだブルース・ホァン・チェン監督の青春映画。15分の短編。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
「アジア次世代最強短編」を観ようと思ったのは、ワン・ポーチエくん目当てでした♪パンフにも書かれてますが、本作に登場に登場する台詞はたった一言だけ。他は自然に入る音のみ。だからかなのか!男子高校生と中年男の動作が大げさに見えてしまったのは。ミチオさんて誰だろう?と思い調べてみると…、周杰倫の『稻香』のMVに出てた人だ!このMV何回も見たのに全く気が付かなかったよ~(><)。「な~るほど・ザ・台湾」にミチオさんの記事が載ってました!こちら 
で、感想ですが…あ~、う~ん、シュール~って感じ。←どんな感じやねんw



『救命士』   PARAMEDIC

救命士

製作年:2011年
製作国:日本
監督:完山京洪
出演者:津田寛治、尾上寛之、松永京子、関谷桃子、ケニー、中山一朗

<簡単なあらすじ>
ある夜、救急隊の溝口たちは通報を受け現場に駆けつける。そこには産気づいた20代の妊婦ユウがいた。産科未受診のため、病院に受け入れを断られたという。隊員らは受け入れ先を探すがなかなか見つからない……。埼玉県の出資により製作された埼玉ロケ作品。会話以外の音はサイレンと心臓の音だけに絞り、現場の緊迫感をリアルに描写。産科受け入れ拒否問題や緊急搬送の現状に鋭く切り込んだ意欲作。20分の短編。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
『ドメスティック・バイオレンス』や『変態、無頼、そしてその中間に挟まれた女』とは全く異なり、救急が断られるパターンの一つである産科未受診の妊婦の受け入れ先を、救命士が使命をもって一生懸命探すというもの。

現代の医療への問題提起、救命士の大変さが20分という短編にぎゅっと詰まってました。最初、妊婦さんの彼氏(?)の非常識さに眉をしかめ妊婦さんに同情してたのもつかの間、妊婦さんも妊婦さんでなかなかの非常識さぶり。このカップルの非常識さぶりが印象的で、余計に救命士さんの仕事の大変さがわかったかも。産科未受診妊婦の受け入れ拒否だけでなく、一筋縄ではいかない患者もいるんだというダブルの問題提起(かな?)。

確か心臓の音から始まり、心臓の音で終わったような…。上映後に監督とプロデューサーへのQ&Aがあり、音にこだわったそうで、最後の無線の声は埼玉県の協力なんだそうです。
「アジア次世代最強短編」の最後に本作が観れてよかったです。

「1911」

『1911』  辛亥革命  XINHAI REVOLUTION

辛亥革命

製作年:2011年
製作国:中国/香港
総監督:ジャッキー・チェン(成龍)
監督:チャン・リー(張黎)
出演者:ジャッキー・チェン(成龍)、ウィンストン・チャオ(趙文宣)、リー・ビンビン(李冰冰)、フー・ゴー(胡歌)、ジェイシー・チェン(房祖名)、ジョアン・チェン(陳冲)、スン・チュン(孫淳)、ジャン・ウー(姜武)、ニン・チン(寧静)、ユィ・シャオチュン(余少群)、デニス・トー(杜宇航)

<簡単なあらすじ>
20世紀初頭の中国、列強諸国による勢力が強まり、清王朝は衰退の一途をたどっていた。そんな中、国を憂う若者たちが立ち上がり、孫文が指揮をとる中国同盟会をはじめとする革命組織が各地で結成される。孫文が最も信頼している右腕の黄興が現場指揮をとり、中国同盟会の仲間と共に広州蜂起を行うが、失敗に終わっただけでなく多くの同志を失ってしまい黄興も負傷。悲しみに暮れる黄興を支えたのは、中国同盟会の調整役や現場で看護役をしている徐宗漢だった。彼女の仲間たちの支えがあり、再び同士たちと立ち上がる黄興。度々蜂起を起こし、1911年、ついに武昌蜂起が成功する。一方、この状況に対し王朝は袁世凱に革命勢力を鎮圧するよう命じるが、袁世凱には思惑があった。果たして孫文、黄興らは新たな中国を作ることができるのか。
1911年の辛亥革命から100周年を迎える2011年、ジャッキー・チェンによる構想10年、総製作費30億円の歴史エンターテイメント超大作。

<感想>
今まで中国歴史系の作品を観た時、時代背景がよくわからず、今後中国歴史の作品を観る時は時代背景の歴史を勉強してから…と思っていたのですが、またもや何もせず鑑賞。でも冒頭に『レッドクリフ』のように時代背景の説明があったり、王朝vs革命家とはっきりしてるのでなんとな~く理解できたような気がします(もちろん気だけですw)。といっても、この作品に限っては辛亥革命をしっかりと理解してなくても、中国の変革に奮闘した大勢の革命家たちの思想、生き様、立ち向かう姿勢、想いが伝わってきたので個人的には満足^^

中国歴史に相変わらず疎い私、辛亥革命という名をかろうじて知っているだけで、黄興をはじめたくさんの革命家たちを初めて知りました。昨年から孫文絡みの作品を観る機会があったのですが、今まではほんのちょっとの登場。今回はほぼ主役級なので孫文の海外での活動、黄興に対する信頼、黄興や革命家たちからの信頼なども知ることができました。といっても映画なのでどこまで事実に忠実なのかわかりませんが~^^;

祖国を何とかしたいという思いだけで自分の命を賭けて立ち向かう。大きな犠牲を払うことになってもまた立ち上がる。全ては国のため、自分たちの未来のため。指揮をとる孫文、参謀の黄興を軸に、大勢の名もなき若者たちが中国の未来を切り開こうとするスケールの大きい歴史大作。今作品は戦ってるシーンが多いような気がしました。最初の方は「俺が行くぜ!」と、総指揮官なのに死を覚悟に前へ出ようとする黄興。それを必死に止め、代わりに自分が行く勇気ある若者たち。そうやって同士たちの国に対する想い、また命の尊さから、後半では戦いに出てる若者たちに敵が攻撃してくる時には命を無駄にするなと言わんばかりに「隠れろ!」と。現場にいることもあり、同士たちが未来の国のために自分の命さえも自ら犠牲にするほどの重さを十分すぎるほど理解している黄興がよくわかります。

パンフに書かれてましたが、辛亥革命は資産家の子弟らが起こした革命。孫文、黄興をはじめとする革命家が多くが日本に留学したり高い教育を受けるという恵まれた環境にいたそうな。なるほど。あと、当時の中国の軍服にはドイツ式、日本式があったそうで、北方の袁世凱はドイツ式、南方の革命軍は軍服も武器も日本式なんですって。映画を観る前にパンフちゃんと読んでおけば良かった(TT)。そしたらこの辺りをチェック出来たのになぁ。あと、革命の志士たちの多くがかつて西太后が日本へ留学させた学生たちや、袁世凱に設立された(新軍)の兵士たちだったということ。これは確かに皮肉だわ。

辛亥革命をしっかりと理解してなくても観れると最初に書きましたが、やはり辛亥革命辺りの歴史を知ってる方が断然楽しめると思います。多分ですが、前半の蜂起で何名か亡くなるのですが、もしかしたら歴史に残っている有名な革命家なのかもしれないので。。それがわからない私はもどかしい~
ところで劇中に登場するホーマー。彼は有名な人なの?私にはどういう役割の人だか全くわからず、さらにそれほど上手い演技とは思えず(すみません!)。でも皆で撮った集合写真にはちゃっかり写ってるんだよねー。もしかして実在した人物だったんだろうか。

孫文絡みの作品、あるいは同時期は多くありますが(孫文が主役だったり名前だけの登場だったり)、さまざまな方面から描かれているので面白いです。なんだか中国歴史に興味が湧いてきたぞ!『ボディガード&アサシンズ』 では香港が舞台で『赤い星の生まれ』では臨時大総統に就任した後の中国の話(だったと思う)。今度は孫文と黄興が中国同盟会の結成を行ったとされる日本が舞台の作品が観てみたいなぁ。すでにあるのかしらん?

P.S 今回、私が知っている出演者は限られており、『赤い星の生まれ』のように豪華スター総出演しゃなくてよかった。私が知らないだけで、『1911』の出演者も豪華なのかもしれないですケド^^;おかげで知っている俳優探しをすることなく、ストーリーに集中できました~

再鑑賞 「海洋天堂」

再鑑賞 『海洋天堂 Ocean Heaven』

海洋天堂2

製作年:2010年
製作国:中国/香港
監督:シュエ・シャオルー(薛暁路) 
撮影:クリストファー・ドイル(杜可風)
音楽:久石譲
出演者:ジェット・リー(李連杰)、ウェン・チャン(文章)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、ジュー・ユアンユアン(朱媛媛)、ガオ・ユァンユァン(高圓圓)、ドン・ヨン(董勇)、イェン・ミンチュー(嚴敏裘)

<簡単なあらすじ>
自閉症の息子:大福を持つ水族館で働く王心誠は、大福が7歳の時に妻に先立たれそれ以来男手一つで育ててきた。だがある日、王は自分が重い病に冒されていることを知る。自分がいなくなった後の事を考え大福の面倒をみてくれる施設を必死に探すが、年齢的・環境面で難しい状況に直面する。王は大福が自分の事が1人でも出来るよう残り少ない時間を費やし、大福と一緒に懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。

※思いっきりネタバレしてます※
<感想>

今年の年始に機内上映で鑑賞し、その後、日本上映が決まり絶対観に行くぞ!と思っていたのですが行く時間がなく断念、お盆時期に台湾旅行した時に台湾版DVDを購入してきました!
前回日本語鑑賞だったのにも関わらず機内鑑賞だったせいか目頭が熱くなる程度でした。今回は中国語鑑賞だったのに関わらず前回より泣けた~。おそらく機内鑑賞では全編しっかり見てなかったことに今更ながら気づきました~。へへ。泣き所が増えたのは、一時停止をしょっちゅうして中文字幕をじっくり観て内容を改めて理解したからか?!

中途半端に内容を覚えていて、新しい施設で、初めてパパと離れた日の夜のことをすっかり忘れてました。そっか、このことがあったから父親は今まで教えてきたこと以上のことを息子に教え始めるんだ。パパは息子がいない家で1人、息子はパパがいない施設で1人の夜。突然1人になりいつもと違う習慣、父親がいないことにパニックってしまう大福。ここで涙がこみ上げてきた。。ただ単に生活のリズムが変わったからだけじゃないんだよなー。父親の想いをなかなか理解することが出来ない大福ですが、この時は親子にだけしかわからない何かがあったと思います。

このことがあってからか、父親が大福に対し、物事を楽しそうに教えているのが印象的。前半には殆どなかった父親の笑顔が多く見られるように。家でバスを降りる練習をしている時、大福が「我下!」って楽しそうに言えるようになった時は私まで父親と同じように「眞棒!」って思っちゃた。

卵の割り方、店で物の買い方、お金の払い方、タンスへ服のしまい方、バスの乗り方、卵のゆで方、海洋館で床を掃除する仕方…、自分がいなくても大福がちゃんと自立するように教える姿はもはやジェット・リーではなく大福の父親としか見えないです。
親の子供に対する愛の深さ、障害がある息子への焦燥感を描きつつ、親としての責任を命ある限り最後まで果たそうとる姿、とてもアクションスターに見えません。親父ファションに包まれた普通の親父に見えるジェットリーをホント見れるとは思わなかった。←これ俳優さんとして極上に褒めてます。そして大福演じた文章くん、特別収録でインタビューに答える普段の彼は可愛い顔をしている!演技している時の顔とは全く別人。←これも極上褒めてます。

文章

忘れてはいけないのは近所に住む王親子を心底愛してくれてる雑貨店の柴姨。互いに信頼しあってて特別な感情が。それゆえに王心誠に葬式用の写真を託され…うう。。

教えたことが出来ない大福に対し声を荒げ、大福が涙を流し父親が「大福乖 我們慢慢來」と言った時にまた涙。
そして父親は海亀だよ、ずっと一緒にいるよと大福に思い込ませようと涙ぐましい努力。←このあたりのくだり、すっかり忘れてました^^;そしてパパが亡くなった時には号泣。さらにその後、大福が父親に教えてもらったことをちゃんと実践していることに涙涙。最後に大福が海亀と一緒に泳ぎ、楽しそうに抱きついた時には涙涙涙。
2度見てこの作品は名作だ!と再確認。ホント良い作品でした。

「緑の海平線 ~台湾少年工の物語~」

『緑の海平線 ~台湾少年工の物語~』  緑的海平線

緑的海平線

製作年:2007年
製作国:台湾/日本
監督:郭亮吟
製作:藤田修平
ナレーション:林強

<あらすじ>
第二次世界大戦中、労働力不足を補うため、日本は植民地であった台湾の小中学校で海軍工員の募集を行った。1943年から1944年にかけて、8000余名の台湾の少年たちが神奈川県大和市にあった海軍空C廠(のちの高座海軍工廠)に派遣された。その後、日本各地の軍需工場で軍用機の生産に従事するが、日本の敗戦でその任務は解除され、翌年、多くの少年工たちは台湾に戻ることなった。しかし、一部の元台湾少年工にとってはこれが新たな苦難の始まりでもあった。
台湾の少年たちはどのような理由で少年工に応募し、日本にやってきたのか。彼らの個人的な事情を当時の社会的な背景と共に明らかにされていく。台湾の少年たちが日本で軍用機の生産に関わったのはわずか1年から2年であったが、この短い日本での経験が彼らの一生を大きく左右することにもなった。「緑の海平線」は、台湾から神奈川県の高座海軍工廠に派遣された少年たちの異なった人生の歩みと彼らの多様な視点を通していかに政治に一般の人々が翻弄されたということ、そして東アジアの異なった社会や体制下で何を考え、どう生き、どのような喜びと悲しみを持ちえたのか。高齢に達した元少年工の記憶を辿りながら、公的な文書の残されることのなかった東アジアの歴史を記録したドキュメンタリーである。
-公式HPより-

<感想>
あらすじにもあるようにドキュメンタリーで、ご高齢になった元少年工の方々や当時の日本人の先生、指導官、海軍少尉のインタビュー、映像、当時の新聞、その他さまざまな資料などを交えながら進んでいきます。

台湾で学校を卒業しても進路が難しい現状から、少年工の応募の謳い文句「半工半読」(働きながら勉強ができる)を信じ、また先生が話す募集内容が魅力的なこともあり、少年工に憧れを抱くものもいたそうです。ただ自ら志願したものもいれば、先生に強制されていやいや志願したものも。
実際日本に来てみたら工廠はなく、あるのは宿舎ぐらい。だが台湾での募集は増えていくばかり。現実は厳しく来たことを後悔するものもいたそうです。

そして日本が負け終戦を迎えた時、台湾に帰れると喜んだ青年、そんなはずないと信じることができなかった青年など様々。台湾に帰ったもの、大陸に行ったもの、日本に残ったもの、台湾に帰った方の中には2.28に参加したもの、歩んだ人生はみな違いますが、そう簡単に新しい人生が待っているわけではなく、さまざまな問題があり現状は厳しかったようです。

当時の少年工が書かれた手紙が映ってましたが、みなさん日本語がお上手でとってもキレイな字。1~2年でそこまで日本語を理解していたのかと思うと、皆さんの勉強の努力は半端ないものだったんだろうなと思います。おそらくもともと台湾で優秀だった子たち、いわゆるクラスでもトップ級の子たちだったなかなと。日本人指導官(←もしかしたら少尉だったかも)宛の日本を離れた少年工からの手紙には「寂しい、また会いましょう」と書かれていたのがとても印象的。

全編を通し政治的背景はあまり見られなかったような気がします。登場したのはマッカーサーぐらいでしょうか?私の印象としてはあくまでも元少年工の方々の半生を描いているような感じでした。インタビューに答えてくださっているのは元少年工のほんの一部の方ですが、誰も日本に対して恨み節はおっしゃってなかったような。最後には「ただ戦争の時代に生まれたということ」とおっしゃっていたのも印象的。

上映後に製作の藤田さん、元台湾少年工で嘉義出身の陳栄和さんと台中出身の何輝州さんがゲストに来られており、当時のことやQ&Aに答えてくださいました。直接お話を聞くことができ貴重な時間を過ごすことができました。

私はこの作品の存在を知るまで台湾少年工の話は全く知らず、あまり内容を把握できていない感想になってるかもしれません^^;60分という短いドキュメンタリーでまだまだ描ききれてない部分がたくさんあると思いますが、今まで知ることのなかった台湾少年工の存在を知るきっかけとなったので観てよかったと思います。

「ジョニー・トーは戦場へ行った」 <大阪アジアン映画祭2011>

『ジョニー・トーは戦場へ行った』   JOHNNIE GOT HIS GUN!

ジョニー・トーは戦場へ行った

製作年:2010年
製作国:フランス/香港/中国
監督:イブ・モンマユー 
出演者:ジョニー・トー(杜峰):リッチー・レン(任賢齊)、サイモン・ヤム(任達華)、アンソニー・ウォン(黄秋生)、レオン・カーフェイ(梁家輝)、ルイス・クー(古天樂)

<簡単なあらすじ>
ジョニー・トー監督の撮影現場に約4年間密着し、トー監督のインタビューをはじめ、作品関係者、出演者たちへのインタビュー、撮影風景等々を描いた1時間ほどのドキュメンタリー。

<感想> ネタバレあり
このドキュメンタリーの監督はフランスのイブ・モンマユーで、大阪アジアン映画祭のHPによると三池崇史監督や韓国映画のドキュメンタリーなどを作り続けているアジア映画通なんですって。へ~、知らなかった~。作品が始まる前にその監督からのメッセージ映像が1分ほど流れるのですが、雪をバックに夕張からの模様。ってことは「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」には行ってたってこと??

様々な映画の映像や撮影現場を入れながらトー監督のインタビューが始まります。挿入されていたのはおそらく以下の作品。(もしかしたら間違ってるかも…)

・『ブレイキング・ニュース(原題:大事件)』
・『PTU』
・『スリ (原題:文雀)』
・『エグザエル(原題:放・逐)』
・『ザ・ミッション(原題:鎗火)』   
・『奪命金』


インタビューを受けていたのは ↓(もしかしたら間違ってるかも…)

・ジョニー・トー(杜峰):広東語
・リッチー・レン(任賢齊):英語
・サイモン・ヤム(任達華):英語
・アンソニー・ウォン(黄秋生):英語
・レオン・カーフェイ(梁家輝):広東語?
・ルイス・クー(古天樂):広東語
・音響監督
・撮影監督


葉巻をくゆらすトー監督、「香港で撮影することは簡単ではない。見せたくないのを隠さないといけない」と。だろうね~。狭い街だし車も人も多い。遮断するのは大変だと思うよ。その代わりロケ地巡りは他の国と違って比較的すぐ見つけられそう♪(←香港でロケ地巡りは一回しかしたことないので実際はわかりませんが^^;)

撮影にはアングルやコントラストのこだわりがあるようで、その辺のことも語ってました。80~90年代の香港映画のことをみな同じように感じ、自身のオリジナル映画が撮りたいと思いミルキー・ウェイを設立したとか。香港で育った監督の香港映画に対する想いも語られてました。父親の仕事の関係で小さい頃から映画を観る機会が多かったらしく、アメリカ映画から影響を受けたが、あちらも香港映画に影響を受けてるだろうとも。『荒野の用心棒』を観て、映画の魔法(だっけ?)を知り映像制作に感動したそうです。ツイ・ハーク監督やジョン・ウー監督と製作現場は似ているかもと言ってたような…。そういやスコセッシやコッポラの映画の影響も受けたとか。

サイモン・ヤムのインタビューは長く、『エグザイル(原題:放・逐)』での解体2ヵ月前のマカオでのホテル設定撮影場所を案内。撃ちまくってもなかなか死なないクライマックスシーンがあの音楽とともに流れると映画を思いだしちゃうよ。「実際にあるホテルは我々を受け入れてくれなかったのでセットなんだ」って言ってました。身内や友人に警官が多いらしいのですが、情報は彼らには聞かず自分で調べるようなことも言ってたような?あと監督はこちらの予定おかまいなしに「明日来い!」って言うそうな。頭痛くなりそうだけどそういう監督が好きなんですってw

アンソニー・ウォンはトー監督のことを充分に理解しており、彼が何を要求しているのかわかると。もしその要求と違うことをしたらきっと彼は叫ぶよってなことを言ってました^^
リッチー・レンは撮影現場でのエピソード、ルイス・クーは…何を言っていたのか覚えてません…インパクトあるサングラスをかけてたことだけは覚えてるんだけどw

最後は「もし映画監督になってなかったら?」というのに答えているトー監督で終了。ドキュメンタリーといえども1時間はあっという間でした。個人的にフランシス・ンやラム・シューのインタビューも聞けるかと楽しみにしてたんですがありませんでした(TT)。
インタビューに答えてなくてもトー監督の作品が挿入されてるので、画面だけには映ってた俳優さんは多々。おそらく挿入された画で1番よく映ってたのはラム・シューかも☆

私はトー監督についてまだまだ初心者域なのでよくわかりませんが、今回のドキュメンタリーで話している映画へのこだわり、制作過程、香港映画への想い、影響を受けた作品はどこかのインタビューで答えてたりして有名な話なのかもしれませんねー。トー監督通にはちと物足りなったかも?でも私にとっては知らないことばかりが多かったので面白く観れました!

「海洋天堂」

『海洋天堂 Ocean Heaven』

海洋天堂

製作年:2010年
製作国:中国/香港
監督:シュエ・シャオルー(薛暁路) 
撮影:クリストファー・ドイル(杜可風)
音楽:久石譲
出演者:ジェット・リー(李連杰)、ウェン・チャン(文章)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、ジュー・ユアンユアン(朱媛媛)、ガオ・ユァンユァン(高圓圓)、ドン・ヨン(董勇)、イェン・ミンチュー(嚴敏裘)

<簡単なあらすじ>
自閉症の息子:大福を持つ水族館で働く王心誠は、大福が7歳の時に妻に先立たれそれ以来男手一つで育ててきた。だがある日、王は自分が重い病に冒されていることを知る。自分がいなくなった後の事を考え大福の面倒をみてくれる施設を必死に探すが、年齢的・環境面で難しい状況に直面する。王は大福が自分の事が1人でも出来るよう残り少ない時間を費やし、大福と一緒に懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。

<感想>
今年の元旦、台湾から関空への機内映画で観ました。上映リストで前から観たいと思っていた今作品を見つけ眠さでぼんやりしていた頭がシャキッとなりました~。

親一人子一人の王親子。自分がいなくなったあと自閉症の息子はどうなるのか?1人でどうやって生きていくのか?と自分の病気よりも息子のことを心底心配し、面倒を見てくれる施設探しをするものの現実はなかなか難しい。そこで父親は息子に1人でも生きていけるように生活に必要な事柄をいろいろと教えていくのですが、父親には時間がない。

大福は泳ぐのが得意で水中の動物たちと触れ合うのが好きな青年。服を脱ぐときにくすぐられるのが好きで第三者から見ると愛嬌があって好感持てる青年なんですが、とにかく時間がない父親にとって息子の将来の方が心配で心配で仕方がない。息子の自閉症や妻の死を現実的に受け入れ、今を懸命に生きようとするのは全て息子のため。息子のためだけに時間を費やす姿に親心を充分すぎるほど感じます。

大福のことを心配してくれるのは父親だけじゃなく、王心誠のことをいつも気にかけてくれてる女性役の朱媛媛、ピエロ役のルンメイちゃん、以前お世話になっていた施設の劉先生などなど、王親子の周囲の人々はみな優しいなー。

ジェット・リーがアクションを封印して臨んだ作品なんだそうですが、自閉症を持つ父親役を好演。苦悩に満ち痛んだ体を丸める姿、息子を心配する中年男性、このようないつもと全く違うジェット・リーが見れるとは思わなかった。最初から全く違和感なくすんなりこのような男性像が入ってきました。そう思うとやっぱりジェット・リーはすごいな。そして息子役の文章くん、彼も素晴らしかった!

海洋天堂1

息子にバスの降り方を教えるシーンのジェット・リーが可愛らしくてよいです♪(ジェット・リーに対し可愛いとは失礼な話ですが^^;、息子を心配しバスの運転手役をする姿が何とも愛らしいんです。)
重いテーマで最初は前向きではないんですが、父親が息子が1人立ち出来るよう努力し前向きになっていき、息子の将来を考え一生懸命行動する父親。その懸命に生きる様子を描いているだけなのですが、観終わったあと心に残ります。といってもブルーな気分になるのではなく、なんていうんだろ、大福くんにエールを送りたくなる、そんな感じでしょうか。
このような作品を中国作品の一つとして国際映画祭で上映してほしかったなと思います。

最後に周杰倫が歌うエンディングの「説了再見」、これがまたよかった!↓映画のシーンも一部だけ見れます。

「スプリング・フィーバー」

『スプリング・フィーバー』   春風沈酔的晩上  SPRING FEVER 

春風沈酔的晩上

製作年:2009年
製作国:中国/フランス
監督:ロウ・イエ(婁) 
出演者:チン・ハオ(秦昊)、チェン・スーチョン(陳思成)、タン・ジュオ(譚卓)、ウー・ウェイ(呉偉)、ジャン・ジャーチー(江佳奇)、チャン・ソンウェン

<簡単なあらすじ>
本屋で働くワン・ピンと旅行会社で働くジャン・チョンは恋人同士。うまくやっていたがワン・ピンの妻が夫を疑い探偵ルオ・ハイタオを雇い尾行させる。そんな事を知らずワン・ピンは妻に恋人のジャン・チョンを大学時代の同級生だと紹介するが、妻は男2人の関係を既に知っていた。一方、探偵のルオ・ハイタオはジャン・チョンを尾行するうちに惹かれ始め関係を持ってしまう。ジャン・チョンが宿遷に行くと知り、恋人のリー・ジンを連れて同行することに。そして3人の旅がはじまった。

<感想>
『天安門、恋人たち』で中国電影局の許可なしにカンヌで作品を上映したため当局から5年間の映画製作・上映禁止処分を受けたロウ・イエ監督のラブストーリー。といってもこうやって製作できたのはフランスと香港から撮影に最低限必要な資金援助を確保したらしい。
家庭用デジタルカメラでゲリラ的に撮影したそうで、映像は全体的に暗く最初の方が顔の区別がつかなかったよ…。ハンドカメラなだけにシーンによっては画面がかなり揺れる箇所もあり。でも観終えた時にはそんなことも気にならなくなってました。こういう映像や画面の方が、翻弄し絡み合ったストーリーに重みが合っててよかったかも。

3人は一体何を求め彷徨っているんだろう?3人とも今もずっと彷徨い続けているような気がする。全体的でいえば主要登場人物は5人。みな心が満たされてない雰囲気。とにかく誰もが満たされていない心の空虚を必死で埋めようとしているって感じ。1人の人を愛するという概念がないようにも見える。脚本家は「自由=選択肢の多さ」と語っているけどなんか腑に落ちないような…。

よくわからなかったのはリー・ビンと探偵さんはカップルだと思っていたんだけど、それならリー・ビンと工場長の関係は一体?この2人の関係は最後までよくわからなかった。ルオ・ハイタオとは欲望だけの付き合い?ってわけでもなさそうだし。そういう意味ではワン・ピンの妻以外はパートナーがいるのにも関わらず心の隙を埋めたがってるような…。1人の相手だけでは心身共に満足いかないんだろうか。

3人で旅をするにあたり、皆このメンツは気にならなかったのかしら?特にジャン・チョン、関係を持っている男性の彼女や妻とは関わらない方がいいと身をもって経験したはずではなかったの?2人がついてくるのを拒否できたのにそれをしなかったのは一体なぜ?自分の事以外は興味なし?リー・ビン、彼女は旅に何を求めてたんだろう?ただ現状から逃げたかっただけ?探偵さんは?ただ単にジャン・チョンと一緒にいたかっただけ?なぜリー・ビンも誘ったの?
うーん、男と女のことはよくわからんですわ。監督自身、この映画は人と人との間の身近な日常を描いた純粋で単純でありふれた普遍的なラブストーリーと言ってますが、少なくとも私の身近にはこのような日常は…ありましぇん。。

作品中で朗読される「風沈酔的晩上」は小説は教科書にも載ってるぐらい有名な郁達夫の著書とのこと。そのお陰か物語をちょっぴり詩的で孤高な雰囲気になっていたかも。

『天安門、恋人たち』と同じ監督なのでなんとな~く同じようなイメージを持っていたので内容的にはさほど衝撃はなかったのですが、『天安門、恋人たち』と同じく観終えたあとはどこか悶々と…。面白くなかったわけではなく、結局は何が言いたかったのかなと。どうやらこのような作品は私には難しすぎるみたい^^;

といいつつも言葉少なめの作品なのに最初から最後までスクリーン釘付けで観てしまいした。なんて言ったらいいんだろ、それぞれ登場人物たちの気持ちは代弁できないけど惹きつけられる作品であることは間違いないと思う。旅をする3人より、ワン・ピンとその妻の2人の行動の方が現実味があるような気がしました。それぞれ俳優さんの演技、表情は良かったです^^

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