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「父の初七日」

『父の初七日』   父後七日  SEVEN DAYS IN HEAVEN

父後七日

製作年:2010年
製作国:台湾
監督・製作:ワン・ユーリン(王育麟)
原作・脚本・監督:エッセイ・リウ(劉梓潔)

出演者:ワン・リーウェン(王莉雯)、ウー・ポンフォン(吳朋奉)、チェン・ジャーシャン(陳家祥)、タイ・バオ(太保)、チェン・タイファー(陳泰樺)、ジャン・シーイン(張詩盈)

<簡単なあらすじ>
台北で働くアメイのもとに父親が危篤の知らせが入る。台湾中部の彰化に帰省し、父と同じ夜店を営む兄のダージと共に病院に行くが、父はすでに息を引き取っていた。バスでやってきた大学生である従弟も集まる中、風習により納棺は3日後、野辺送りは7日後に決まる。道士である叔父のアイーを中心に、道教式の伝統的な葬儀が執り行われることになった。しかし風習に沿ったお葬式は、父を思い出しながらもアメイは悲しむ暇がないほど忙しく、よくわからないまま進んでいった。そしてなんとか無事に父を送ったあと、アメイはいつもの生活に戻るが…

<感想>
ずっと観たいと思っていた作品。日本上映が延期になっていたので台湾でオリジナルDVDを購入してたのですが、ずっと放置状態でした^^;でも今年に入って日本上映されたので早速観に行ってきました!といっても1ヵ月以上前に観に行ったので、すでに内容を忘れつつあったり…。観てすぐ感想を書けばよかったと今更後悔(´;ω;`)

父の死、悲しいはずなのに帰省した日から戸惑うことばかり。病院で息を引き取っているのに、ニセの呼吸器を送り続け家に着いてから死亡宣告。それからは7日後に父を送り出すまで、叔父であり道士の指示に従いしきたりをこなす毎日。泣けと言われたら、ご飯食べていても歯を磨いている最中であっても、いつ何時でも棺の前で泣かないといけない。仕事として泣き女が登場したり、楽隊が登場したりと不思議な光景。

お葬式をテーマにしていても暗い感じではなく、戸惑いながらも淡々と儀式をこなしていく中で、どこかほんの少しユーモア交じりに描いていたり、道士である叔父のアイーの恋愛劇場のようなものが盛り込まれていたり。なにより日本とは違う(そして台湾でも若い子や都会っ子には馴染みがない?)風習や儀式の流れに驚き。国が違えば、さらに土地が違えばさまざまな儀礼があるんだなー。日本でも同じように昔から伝わる独特のお葬式の儀式が結構残ってそうな気がする。

儀式だけでなく、ところどころ娘アメイによる父との思い出の回想シーンがあり、救急車のサイレンの音について面白おかしく話す父親、夜市でカラオケを歌う父親、誕生日にチマキをくれる父親、単車の乗り方を教えてくれる父親等々。家族みな仲が良く、気さくだった父親像が浮かび上がってきます。

無事に葬儀が終わり普通の生活に戻り、空港の喫煙所で父を思い出し泣くアメイ。1人になった時に、時々悲しみが溢れ出すという姿にじわっ…。原作を読んで最後のシーンでまた改めてじわっ…(TT)。アメイのこのような感情は万国共通。このシーンに父親が亡くなったという現実が集約されてるような気がしました。

原作は監督も努めたエッセイ・リウの散文「父後七日」だそうで、パンフの最後に掲載されてました。映画を観た後にこの原作や葬儀をめぐっての説明を読むと、ニセの呼吸器、脚尾銭、納棺や火葬を決める手段、葬儀の時に車椅子にのった老人等々、映画の中でよくわからなかったことがわかりやすく説明されており、そういうことだったのかと納得。

台湾は好きでよく旅行に行きますが、田舎の伝統的な葬儀に遭遇することは殆どなく、今作品を通じて知ることができて良かった^^映画といっても美男美女のスターが出演してるわけでなく(失礼!)、ホント田舎の素朴感が出てます。なんでも撮影の際にはエッセイ・リウの親戚の方々が協力してくれたそうな。

兄のダージに、葬儀の客に切って出せと道端でグァバをくれるおじさんなんてもう人情味あふれ出てる!台湾では当たり前の光景かもしれないけど、こういうことが当たり前のことのように出来ちゃう土地柄ってやっぱりいいなぁ。と思えば、アイーと共同で葬儀会社を経営している今作品で一番美人であろうアチンの、ちゃきちゃきした仕事振りはある意味圧巻^^;泣き女もしちゃうし村の偉いさんの葬儀出席の段取りし、歌って踊って楽隊の指揮までしちゃう多芸ぶり。やっぱりこういう人が1人はいなきゃダメだわね。

観終えたあとにじんわりとき、台湾の文化や風習を知ることができる興味深い作品でした。ところで父親の恋人(?)と思われる看護師が葬儀にきた時、何か薬を持って帰ったけどあれは何だったのかな?なにか意味があるの??それともう一つ、最後の方で、アメイが面接に行った後に入った博物館はどこだろう?香港?幻想的な博物館で行ってみたいなー。

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「セデック・バレ」 <第7回大阪アジアン映画祭2012>

『セデック・バレ 太陽旗』  賽克・巴萊 太陽旗  WARRIORS OF THE RAINBOW I : SUN FLAG
『セデック・バレ 虹の橋』  賽克・巴萊 彩虹橋  WARRIORS OF THE RAINBOW II : RAINBOW BRIDGE

賽克・巴萊 太陽旗 賽克・巴萊 彩虹橋


製作年:2011年
製作国:台湾
監督・脚本:ウェイ・ダーション(魏徳聖)
出演者:リン・チンタイ(林慶台)、マー・ジーシアン(馬志翔)、安藤政信、河原さぶ、ビビアン・スー(徐若瑄)、ルオ・メイリン(羅美玲)、ランディ・ウェン(温嵐)、ダー・チン(大慶)、パワン・ナウェイ(曾秋勝)、ヤーカオ・クーホン(田駿)、リー・シージア(李世嘉)、リン・ユアンジェ(林源傑)、チャン・ジーウェイ(張志偉)、シュー・イーファン(徐詣帆)、スーダー(蘇達)、木村祐一、マー・ルーロン(馬如龍)、田中千絵、チェン・ジーウェイ(鄭志偉)

<簡単なあらすじ>
1895年から始まった日本の台湾統治により、先住民のセデック族やタイヤル族たちは自身の文化や習慣を禁じられ、過酷な労働や服従を強いられていた。1930年、日本人警官との間に起こった事件がきっかけとなり、セデック族の長、モーナ・ルダオは日本側への蜂起を計画。長年の屈辱を晴らし、民族の誇りを取り戻すべく、運動会開催中の小学校や警察派出所へ奇襲攻撃をかけるのだった。多くの日本人が殺害され、日本軍は直ちに報復を開始。武器や毒ガスによる鎮圧を行う一方で、親日派先住民を動員し、蜂起部族の長の首に懸賞金をかけて部族の分裂を画策する。

今まであまり知られることのなかった台湾での抗日運動・霧社事件を再認識させるとともに、その奥にある人間の苦悩と意志、原住民部族のアイデンティティと部族存続の行方を力強く描き、歴史に名を残すであろう感動巨編。日本統治下における台湾最大の抗日暴動事件「霧社事件」を圧倒的なスケールで、歴史的事件の陰にある人間の葛藤を描いている2011年台湾映画界最大の話題作。ヴェネチア、ベルリンをはじめとする国際映画祭で上映された短縮版ではなく、台湾公開時と同じ1・2部で計4時間半におよぶ完全版。
(公式パンフレットより引用)

<感想>
昨年、台湾で上映された時に話題になり、是非とも観たいと思っていた作品。まさか大阪アジアン映画祭で上映されるとは思ってなかったので、日本初上映というだけでなく字幕付きで観れることがものすんごく嬉しい(泣)

日本統治下の台湾で、実際に起こった霧社事件を題材にした作品。実際に起こった事件を映画にするのはとても難しいと思う。ましてや歴史上に残る、しかも日本統治下の台湾で起こった日本人に対しての蜂起。時代背景だけは事前に調べて観に行きました。

マヘボ社の頭目モナ・ルダオが軸になっており、セデック族のアイデンティティ、文化や風習、そして葛藤が痛いほど伝わってきました。今作品を"抗日"と言っていいのかさえ疑問に思えるほど。セデック族は首を狩って残虐で野蛮だとか、日本人が容赦なしに殺されるとか、いろいろとマイナス評価はあるみたいですが、本作品を観て私にはそう思いませんでした。

セデック族は自分たちの狩場に無断で侵入するものは許さない。たとえ同じ種族であっても許すことはない。首を狩ることは勇気ある英雄として扱われ、社に戻ると真の男として入れ墨をしてもらえる。祖先の魂を受け継いでおり、真の男は戦場で死ぬ。それが祖先の天の家に入ることに繋がる。セデックの男としての証は顔の入れ墨。入れ墨がない綺麗な顔だと祖先の天の家に入る資格がないと幼少の頃から親に言われ、伝統を代々受け継いでる誇り高き者。同じセデック族内でも狩場争いはし烈で、首を狩るのが当たり前で仲間同士でも容赦ない。

モナが日本人の運動会を奇襲攻撃を決意した際、日本人を殺すことは祖先に捧げるためといって仲間たちを奮起させる。どこかカリスマ性がある人物像に思えますが、若い時から今までの振る舞いで、他の社からよく思われてなかったりも。なかには負け戦とわかっており、若者たちを無駄死にさせることはできない、子孫を絶やすことはできないと反対する頭目も。でも子供はそうじゃない。モナのように真のセデックの男になるため、伝統や風習を守ろうとしてる。

セデック族の誇りやアイデンティティを前面に出しているかといえばそうでもありません。現代では受け入れがたい内容もあり、良い面も悪い面もちゃんと描いてます。日本人はみな悪者に描いているのかというと、これもまたそうではありません。相手を侮辱する典型的な嫌な日本人ももちろんいますが、セデック族を理解しようとする日本も一部います。

花岡兄弟はとても印象的。「死んだら日本人の墓に入るのか?それとも天上の祖先の家にいくのか?」というモナの問いに葛藤。自決することで葛藤に決着し、これで魂が自由になれるんだと。なんだろう、花岡さんといい、モナが言う死んだら祖先の家に行くというくだりは、セデック族でありながらどこか日本的な部分を感じてしまいました。

本作を観る事ができて良かった!映画なのでフィクション部分もありますが、霧社事件を知ることができてホント良かった。一つの歴史的事実を偏りなく描いているので、冷静にこの事件を考えることができました。私自身、この事件は事前に調べてだけで詳細を深く知らず鑑賞したのですが、この時代の前後の歴史、さらに台湾における当時のセデック族の位置付けをちゃんと理解した上で鑑賞するともっと理解が深まったかも。

霧社事件を知らない人もぜひ観て欲しい作品。こういう史実があったんだということを知るいい機会にもなると思うし。台湾の方にはいま一度、わが国セデック族のアイデンティティについて知って欲しい、日本人にはセデック族はこういうアイデンティティを持ち、そして様々な葛藤があって日本の敵になったり味方になったりしたんだということを知って欲しいと監督は伝えたかったのかなと私は思いました。

実際、モナはここまでカリスマ性なかったとか、日本人はもっとえげつないことをしたとか、詳しい方から見るといろんな感想があるかもしれませんが、映画としては完成度の高い作品だと思います。セデック族の歌や踊りも良かった!第7回大阪アジアン映画祭で計8本観た中、今作品は私の中で1位です☆


上映前に監督の舞台挨拶があったのですが、そこで
・歌に意味が込められている。
・台湾社会が安定してる時に起こった事件なので描きたかった。
・原住民の人に出演してもらっており、牧師、SEなど様々な仕事をしており初めて映画出演した人が多い。
といったことをおっしゃってました(多分)。

さらに『セデック・バレ 虹の橋』の上映前に監督を囲んだトークイベントがあったのですが、私は時間が合わず断念(><)。Twitterで行かれた方の感想を拝見してると、いろんな話が聞けたようで有意義な時間だったようです。うらやましい~。

ちなみに今作品、第7回大阪アジアン映画祭2012で【観客賞】を受賞しました!!2011年の【観客賞】は『一万年愛してる』、2010年の【観客賞】は『聴説』。すごいぞ台湾映画!!3年連続【観客賞】を受賞するなんて!大阪アジアン映画祭のラインナップはセンス良く、その中で観客が選ぶ賞だからめちゃ価値あるよ!来年も是非とも開催して、たくさんのアジア映画を期待してまっす^^

「運命の死化粧師」 <2011東京国際映画祭>

『運命の死化粧師』  命運化妝師  MAKEUP

命運化妝師

製作年:2011年
製作国:台湾
監督:リエン・イーチー(連奕)  
出演者:ニッキー・シエ(謝欣穎)、ソニア・スイ(隋棠)、ブライアン・チャン(張睿家)、マット・ウー(呉中天)、プー・シュエリャン(卜學亮)、チャン・シャオファイ(張少懷)

<簡単なあらすじ>
敏秀(ミンショー)は、毎日遺体と向き合う死化粧師。敏秀にとって死はもはや日常の一部に過ぎない。少なくとも陳庭(チェンティン)の遺体が彼女の目の前に現れるまで、彼女はそう思っていたのだ。陳庭は敏秀の高校時代の先生だった。聶城夫(ニェー・チェンフー)は精神科の医師で陳庭の夫。彼は陳庭のことを何よりも愛し、陳庭を偲ぶために、陳庭の教え子だった敏秀に興味を持ち始めた。その時、刑事の郭詠明(クォー・ヨンミン)は陳庭の死に疑問を持ち始め、調査をするために、陳庭の遺体の化粧をした敏秀に調査の協力を持ちこんだ。郭詠明との接触で、敏秀と聶城夫の関係に変化を起こした。 敏秀は郭詠明の調査に協力を応じた。調査が進めば進むほど、陳庭との思いでが思い出されそうとしていた。陳庭の死で新たな三角関係が生じ、関係者の心に静かに影を落とした。この死は終わりではなく、始まりであった。『海角七号』で助監督を務めた連奕監督の長編デビュー作。
(公式HPより引用)

<感想>
死は一生に一度のこと。死化粧をし尊厳ある別れを。遺族に美しい姿が思い出になるようにとミンショウは遺体に化粧をしていく。同僚のチレン、後輩のチャオチンと深く関わらず、同業者(?)イエからの嫌がらせにも相手にならず、生活に波がない毎日。そんな中、高校時代の音楽教師チェンティンが睡眠薬自殺をし、遺体となって目の前に現れる。

その後、チェンティンの夫ニエからは妻の過去を知らないので教えて欲しいと頼まれ、刑事のクオからは死因に疑いがあるので解明するのに協力してほしいと頼まれ、ミンショウの中でチェンティンとの高校時の思い出が蘇ってくる。

現在を描きながら高校時代の回想シーンが流れ、ミンショウとチェンティンの当時の関係が浮き彫りになってくるのですが、この回想シーンが良いんです♪高校生役の謝欣穎がかわいらしく(ちょっと菅野美穂っぽい)、チュンティン役の隋棠も魅力的。特に好きなシーンは↓コレ。

運命の死化粧師舞台挨拶3

隋棠の演技にほれぼれしてしまう。教師としての立場ではなく、1人の弱い女性の一面を見せる会話にはどうしようもない切なさと重さが…。「成長したわね、沈黙を覚えるなんて」というセリフにはぐっときました。これである意味終止符を打ったというか踏ん切りをつけたというか…(ってか踏ん切りはぜっんぜんついていけどね~。だからあんなことになるわけで…)ほんとこのシーンは隋棠の演技がたまらない!!

現在が陰なら高校時代は陽といった雰囲気。高校時代の最初の方は映像も明るく白っぽい感じでいかにも楽しいよ♪って雰囲気。現在の死体安置所の映像とは対照的。でも次第に高校時代の映像も輪郭がはっきりとしていき、どんどん陰の方向へ…。全体的にサスペンス風重い愛憎劇かなー。サスペンス風といっても雰囲気だけで、実際はチェンティンの死によって、残された3人の心情、愛憎、過去、復讐を描いてるという感じ。チェンティンの死という現実を変えることも、過去に戻ることもできないのに何かを求めようとする。愛とは一体なんぞや…。切ない物語でしたが女優さん2人の魅力的な演技が堪能できたのでよかったです^^

映画が始まる前に舞台挨拶があり、上映後にはQ&Aあり。真っ赤なボディコンのような服に包まれた隋棠の足があまりにも真っ直ぐで長くて綺麗すぎて頭の中クラクラ~。Q&Aの内容は東京国際映画祭公式HPにUPされてます。こちら

運命の死化粧師舞台挨拶1

運命の死化粧師舞台挨拶2

映像の中で彰化客運が走ってたけど、舞台は彰化?台中?そういえば『那些年,我們一起追的女孩』も舞台は彰化。こりゃ2作品合わせてロケ地巡りするしかない?!

「あの頃、君を追いかけた」 <2011東京国際映画祭>

『あの頃、君を追いかけた』  那些年, 我們一起追的女孩  YOU ARE THE APPLE OF MY EYE 

那些年_ 我們一起追的女孩

製作年:2011年
製作国:台湾
監督:ジウバーダオ(九把刀)  
出演者:コー・チェンドン(柯震東)、ミシェル・チェン(陳妍希)、アオ・チュエン(敖犬)、ハオ・シャオウェン(郝劭文)、ツァイ・ チャンシェン(蔡昌憲)、ワンワン(彎彎)、ヤン・シェンユー(鄢勝宇)

<簡単なあらすじ>
1994年彰化、コートンと仲間たちは同じクラスの勉強ができるチアイーに想いを寄せており、それぞれがあの手この手で気を引こうとしていた。ある日、一番後ろの席で授業中に悪ふざけばかりしているコートンに、先生はチアイーの前の席に移るよう命じる。チアイーが後ろからコートンの背中をペンで突き勉強を促していくうちに2人の距離は縮まっていく。コートンも彼女に少しでも近づきたくて猛勉強するようになる。そして卒業式を迎え仲のよかった7人はそれぞれの道へ進むが…。九把刀監督の自伝的小説を自らが監督をし映画化したもの。台北映画祭2011観客賞受賞作。

<感想>
『あの頃、君を追いかけた』という過去形のタイトルから、今はきっと"君"は存在しない悲しい物語で、イメージ的に『九月に降る風』のような感じなのかなーと勝手に思ってたんですが、全然違いました^^;でも現代から入り、過去に戻りまた現代へという物語の大まかな構成や、アングル的に少し似ている部分があるような。同じ青春ものでも『あの頃~』には『九月~』のような重さはなく、笑える要素がてんこ盛り。

コートンや仲間たちのおバカぶりは面白い!コートンの両親までもがいいキャラしてる~。ママは天真爛漫だしパパは男前なのになぜか家の中で裸だしwほのぼのしている大人たちを見てるとこっちまで幸せになっちゃう。と同時に、台湾映画の青春ものって理不尽な大人たちが描かれることも多いような気が…。なんていったらいいんだろう、都合のいい大人たちにもまれて成長していくというかなんちゅーか。

高校時代の淡い恋愛模様は可愛くてよいな。恋愛を通して大人になっていく様を見てるみたい。大学に進学しコートンは格闘技大会を主催するも、チアイーから見ればただのケンカで自分を傷つけてるだけ。一方、コートンはただ単に格闘技は男の勝負ってカンジでかっこいい!と思ってる。そこから何も学ぶものがないとダメなのか?常に何かを学ばないといけないのか?とコートンは思ったり。

チアイーは大人になっていくのにコートンは幼稚な考えのまま。次第に2人は…。なんかわかるような気がする。女の子の方が考え方がどんどん大人になっていき、コートンのやってることが子供じみてると思えてくる。こうやってみな大人に成長していくんだなー。

高校生らしい(?)エロネタが多く、多分監督が好きなんであろう漫画ネタがところどころあったりするので、わかる人にはより面白く観れるんだと思います^^個人的にはキョンシーの話も好きだし、校内放送で呼び出される有名人の名前にも笑ったw名前は忘れたけど仲間の1人が台北に自転車で向かい、いつの間にか一周、二周としてしまうのも軽くウケました。そうそう、チアイーの女友達が高校生にしてはちと老けてるな(すみません!)と思ったら彎彎だった!絵は大好きなんだけど彼女の顔は全く知らなかったので驚いたぞ!

回想シーンがやや長いかなと思ったのですが、ところどころ劇中で描かれてなかった部分が描かれてたり、劇中とは違うシーン"パラレルワールド"があったりと楽しめる内容に。このパラレルワールドがくせ者で(いい意味で)「そんなことここでしちゃっていいの?!」とかなり驚いたシーンがありました。ドキドキしたけどいい意味で騙された~。今回の映画祭で一番観たかった作品。そして私が観た4作品の中で一番面白かった作品でした♪

映画始まる前に監督、柯震東、陳妍希の舞台挨拶がありました。全く知らなかったのでめちゃ嬉しい!デジカメ持っていっててよかったよ。どんな内容だったのかあまり覚えてないのですが、東京国際映画祭公式HPにその内容が記載されてました。こちら デジカメ持っていっててよかった☆
那些年, 我們一起追的女孩舞台挨拶

上映後、私の席の斜め前に座っていた男性がいきなり立って大声で「ありがとう!」と。熱狂的なファンなのかな?と思っていたら、ななななんと監督だった!!上映始まって遅れて座った方だとは知ってましたが、まさか監督ご自身だったとは!いやー驚きました。監督、こちらこそ魅力的な映画をありがとうです!

再再鑑賞 「言えない秘密」

『言えない秘密』   不能説的・秘密  SECRET

不能説的・秘密2011

製作年:2007年
製作国:台湾
監督・脚本・音楽:ジェイ・チョウ(周杰倫)
出演者:ジェイ・チョウ(周杰倫)、グイ・ルンメイ(桂綸鎂)、アリス・ツォン、アンソニー・ウォン(黄秋生)

<簡単なあらすじ>
1999年、淡江音楽学校に転校してきた葉湘倫(周杰倫)は、旧校舎の教室でピアノを弾いていた路小雨(桂綸鎂)と出会う。次第に惹かれあう2人だったが、小雨は喘息で学校を休むように。卒業式の日、久しぶりに2人は再会するが小雨は姿を消してしまった。湘倫は彼女の家に行き、母親からあるものを見せられ次第に彼女の秘密に気付く…。

※思いっきりネタバレしてます※
<感想>
2008年に劇場で2回も観賞した今作品。2回目の感想を書いた時に「中国語の字幕でみたい!この作品は1回で理解するのはちょっと難しい。でも数回観ることによって魅力がどんどん増してくる作品なんだと実感。おそらくこのDVDを購入し、再再鑑賞することでしょう^^」と書いてましたしたが、最近までそのことをすっかり忘れてました~(o´ェ`o)ゞあはは
ということで台湾版DVDを購入し3年ぶりに再再観賞!

既に内容知った上で再再観賞すると、最初から小雨の存在の伏線がよくわかる!後半でそれらがちゃんと回収されていったり、真実を知ってから湘倫が小雨と出会った時からを振り返ってくれるので伏線部分は意外とわかりやすいかも。
例えば…
①湘倫が小雨に出会った後、廊下で「君の名前は?」と聞いたらなぜだか小雨の前にいた晴依が振り向いて答える。
②2人が連弾してると先生が4本の手でピアノを弾いてるのが聞こえたと部屋に入ってきたとき小雨は隠れるが、それを見た先生は「你們些學生、真的是…」と複数形で言ったので先生には小雨が見えたかのように観客に思わせる。
③小雨が湘倫の父親である葉老師をグラウンドで見た時、懐かしそうな顔をする。
④授業中、小雨に「7時にピアノ室で会おう」という手紙を隣の席から送ってもらい、小雨が読んだのを確認した彼だったが、実は晴依に届いていた。
⑤彼は演奏中に突然抜け出し、廊下で彼女に抱きつかれたところを父親に見られたが、彼女のことは一切何も言わなかった。

②で先生が小雨を見つけた時「もう1人はどこへ行った?!」と言ってくれてたら葉湘倫も「えっ?!」ってなったはず。この紛らわしい言い方と偶然が重なって小雨ちゃんの存在が謎に包まれるわけですね~。ってか小雨ちゃん、いつも学校に手ぶらで来てる!かばんを持ってない!!この時点で既におかしい…。なんで気づかなかったんだろう。

不能説的・秘密2011-1

鋼琴王子の横顔をじっくり凝視して気付いた。『パンダマン』の宇豪だ!(←このピアノの共演は何度見てもすごい)
もしや彈頭もどこかに出ているじゃ…と思っていたら不良2人組の1人阿寶だった!阿寶の方が先に登場してたのに全く気付かなかったよ~。だって彈頭『パンダマン』の時と全然イメージが違うんだもん。この2年後に2人はドラマで主役を演じるんだからすごいよ。

後半、湘倫が真相に気付いてからの展開ははらはらどきどき。彼が彼女の席に座って何がなんだかわからないと思っている時、机に彼女からの文字が出てきた時はゾクゾクってしてきた。小雨の母親から見せられたのが自分の似顔絵だった時には寒気が。最後に父親が小雨から託された楽譜に20年前に書かれているメッセージが彼宛だったとわかった時も鳥肌もの。このあたりは何回観ても画面に釘付け。

私が今回確認したかったのは、
①用務員さん ②晴依はなぜ小雨ちゃんと会話ができたのか ③最後の集合写真

①用務員の大勇。こちらも『パンダマン』に出演している1人(執事役)。気になってたのは小雨の存在が見え名前を呼んでいたこと。よく見るとピアノ室から出てきた小雨は思わず手で目を覆ってる。大勇→「大勇以為小雨弾回去了。」小雨→「我是来找小倫的」大勇→「我又害你失敗了」。
小雨の行動を見ると小倫は大勇に会いたくなかった模様。大勇は現世で小雨と湘倫が会っていること、ピアノの演奏で行き来しているのを知ってる様子。小雨が帰ったと思いピアノ室に行くと出会ってしまい、「あー、僕はまた失敗させちゃった」と…。やっぱり!再観賞の感想で「最初にあった人が運命を決める」という字幕が混乱のもとと書きましたが、今回で確信。
要するにこちらの世界にやってきて最初に会った人しか小雨を見ることができないってことなのね。はー、すっきり!でもこの20年でどうして用務員さんはこのような姿になっちゃったの??

②晴依は小雨が見える?葉湘倫のピアノバトルの時に、小雨ちゃんが晴依に「彼らは何をするの?」と聞いてる。晴依はちゃんと小雨ちゃんを見てその問いに答えてる。こちらもこちらの世界にやってきて最初に会った人しか小雨を見ることができないというルールで納得。そういや目をつぶって教室までいくと最初に目にしたの晴依だったもんね。だから湘倫はバトルの日、小雨の姿を見ることはできなかったんだ。こちらもすっきり。
でも湘倫とチューをした時、ほのかに小雨の方をこれ見よがしにみてるような気がしたのは気のせい?ただ単に、誰もいないか確認するために小雨がいる廊下をちろっと見ただけ?

③やっぱり小雨と湘倫は髪型は違うけど一緒に写ってた(ような気がする)。湘倫が過去に行き教室で対面した時って、小雨ちゃんが過去に行き来する前?それとも後なのかな。どうして未来の人間が過去の写真に写ることができたんだろう?というより過去でどうやって生活していくのだろう??普通の学生として卒業写真に写ってるけど?湘倫は小雨と違い、周囲の人たち皆からちゃんと見えてるのかしら。

再再鑑賞してよかった!もしかしたらそうじゃないか?と思っていた疑問が解消♪でも謎の部分は謎のままだった~(´;ω;`)。もしある日、小雨がこちらの世界で湘倫パパと最初に会っていたら…。20年前の生徒だった小雨と気づいたかな。
インパクトあって面白い作品なんですが、謎を追究しようとするほどわからなくなってきちゃう。まだまだ理解出来てないシーンもあると思うので、またいつかこのDVDを見よう。その時にまた新たな発見があるかも。。ってか何回この映画を見るつもりやねん(笑)。面白い作品なだけに気になるんです~。

「台北の朝、僕は恋をする」

『台北の朝、僕は恋をする』  一頁台北  AU REVOUR TAIPEI   

一頁台北

製作年:2009年
製作国:台湾/アメリカ
監督・脚本:アーヴィン・チェン(陳駿霖)
製作総指揮:ヴィム・ヴェンダース
出演者:ジャック・ヤオ(姚淳耀)、アンバー・クォ(郭采潔)、ジョセフ・チャン(張孝全)、クー・ユールン(柯宇綸)、カオ・リンフェン(高凌風)、ポール・チャン(姜康哲)、トニー・ヤン(楊祐寧)

<簡単なあらすじ>
彼女がパリに行っってしまい、カイは台北で両親の店を手伝いう日々を過ごしていた。彼女のいない台北は寂しく、本屋に行っては座り込んでフランス語の勉強をしていた。店員のスージーはそんなカイに興味を持ち、2人は顔馴染みになり会話をするようになる。ある日、久しぶりに彼女から電話がかかってきたあとカイはパリへ行く決心をする。だがお金がないため両親の店の常連客である不動産屋のパオに相談。航空チケットを用意してくれることになったが、それと引きかえに怪しげな小包を運んで欲しいと頼まれる。だがそれを持っていることで追いかけられるハメに…。翌朝フランスへ発つカイは小包をちゃんと運ぶことが出来るのか?

<感想>
台北の夜の街中を描きつつ、初々しい恋も描きつつ、刑事に追いかけられるという話。どうしても彼女のいるパリに行きたいけどお金がない。そこで相談した裏のカオを持つパオに相談し、運び屋まがいのことをしたことで事態は予想もしない方向へ。

不動産屋で働くホンは、カイと伯父であるパオの話を盗み聞き小包を横取りしようと計画。そんなことを露知らずのカイはある男から小包を受け取り、翌日の朝便でフランスに発つため友人のカオと最後の食事をするため夜市へ。そこでスージーと偶然出会い3人で行動することに。が、ホンの部下がカオを連れ去り、小包をカイに渡した男を追っていた刑事はブツの手渡しがあったと思いカイを追いかける。一緒にいたスージーをも巻き込んで…。なんかちょっと変わった追跡劇の始まりです。

この追いかけっこは、追いかけられる方は真剣なんだけど、追いかける方はどこかギャグっぽく見え緊迫感はないです。つかまった友人のカオはいつもボ~としていて感情の起伏がなく、連れ去ったホンの部下たちに恋愛相談。なんだかんだとアドバイスをもらったりなんかしてw カオ自身の恋愛もちょっと盛り込まれてるんですがこちらの結末は…。うん、カオらしい。どこかほのぼのとしているカオくん、密かにいい味出してます☆

本屋の店員役の郭采潔ちゃん、最初は何とも思わなかったのですが時間が経つにつれ、チャーミングさがわかってきました。目を見張るような可愛さではなく、身近にいそうな感じなんだけどキュートさが際立っているというかなんというか…まぁそんな感じかな。このスージー、カイ、カオの3人は初々しくって良かったです♪刑事役の張孝全、これってカツラだよね??一瞬、川崎麻世に見えちゃった。楊祐寧もちょこっとだけ出演してました。

何かの監督インタビューで読んだのですが、台北の街=スージーという感じで描かれてるそうな。大切なものは身近にあるという。カイは彼女のいるパリに行くことばかり考えてますが、一日の出来事で自分の求めているものはすぐそこ、自分の住んでいる街、台北にあるんだよと。

ということで誠品(本屋)、夜市、MRT、コンビニ、屋台、公園など台北らしい夜の街中が描かれていて魅力もたくさん。本屋での空間はオシャレな雰囲気、不動産屋の中は昔風、夜市や公園はイメージ通りの台湾という感じ。ホンが小包を横取りしたはっきりとした理由は最後までイマイチよくわかりませんでしが、全体的にユルい雰囲気でところどころ変なおかしさがある可愛らしい作品でした☆

「『一万年愛してる』と台湾映画の現在を語る」 <大阪アジアン映画祭2011>

特別交流イベント 『一万年愛してる』と台湾映画の現在を語る     

監督の北村豊晴さんと同プロデューサー・映画評論家ペギー・チャオさんが『一万年愛してる』のメイキング・秘蔵映像を上映しながら、映画の裏話、台湾映画について話してくれるという交流イベントが大阪歴史博物館4F講堂であったので行ってきました!実際の流れとしてはメイキングを見ながら監督とペギー・チャオさんが映し出されたシーンのエピソードを語ってくれました。
※会場では動画はNGだけど写真はOKでした☆

『章魚篇』では蜜柑ちゃんが酔っ払ったらタコみたいになっちゃうというシーン、『橘子篇』では「我很大!」というセリフについて、『脚踏車篇』では自転車シーンでの苦労話、『JUDY姐篇』では大家さんを演じた納豆さんという人物について、『嘿咻舞篇』ではよいしょ踊りについて、『奇峰篇』では仔仔が「愛你一萬年」を歌う後ろで踊っているダンスとその時の様子について、『監督インタビュー』では撮影期間やインタビュー内容を振り返って…などなど。何か抜かしているかもしれませんが、大体こんな感じだったかなと。その中で特に印象に残っている2つの感想を。

『JUDY姐篇』
JUDYと書いてるうちから笑けてきちゃう(笑)。大家さん=JUDY姐役を納豆さんという方が演じてるのですが、監督いわく次長課長の河本さんのような位置づけの方なんですって。彼が出たら笑いが起こるぐらい面白く、そしてめちゃ女好きだってw今作品では友情出演みたいな感じで、納豆さんが出演してくれるのならどんな役でもよかったそうです。

『嘿咻舞篇』
ちょっとぽっちゃりした4人がはっぴみたいなのを羽織り躍ってるシーン。本編では主演2人が太鼓を叩いてるシーンもあり。日本語に訳すと「よいしょ踊り」で撮影は一般住宅で撮影したとか。振りは有名なクラシックバレエの先生にお願いしたそうで、監督が言うにはちゃんとダンスをしてる人に映画の中のくだらない踊りをやってもらうことに意義がある!って。


今作品はキス以外のラブシーンはなく、主役2人はそれ以上の進展はないという設定。で、ピンクフィルムを撮りたかった監督は(本人いわく過去形ではなく今現在もらしい。ってかピンクファイルを撮りたいというのがネタなのか本気なのかよくわかりましぇん…)、何かそれにかわるものをしたかったらしく、踊りの中にエビやホタテ、駅弁などを挿入しちょっとずつエロちっくな演出をしてたそうです。そんな意味があったとは!ただ単に踊ってるだけかと思いきやちゃんと意味あるシーンだったのね~。やっぱこの交流イベントに来て監督自ら説明が聞けてよかった。

Q&Aで、「泣く泣くカットしたシーンはどこですか?」というのがあったんですが、実は奇峰の両親に会いに行くシーンがあったんですって。その流れでピンクのスーツが奇峰の手元にきたそうで。あ~、言われなければ気にならないけど言われたら気になる~!是非そのカットしたシーンをメイキングやカット集などに入れてDVDを発売してほしいですね~。このDVD発売にあたっての話もあったかな。

特別交流イベント

最後に、このイベントに来られたお客さんの中には今作品の台湾ロケのエキストラに参加した方が数名いらっしゃり、監督はその方たちに持ってきていたお土産(ポスターなどの作品関係もの)を配ってました。遠方から来てくれたエキストラの方々にお土産を渡したい気持ちはわかりますが、正直言ってそれならロケ地で渡せばよかったんじゃないかと。会場に来られているお客さんは同じ料金を払い会場まで足を運んだ映画ファンや監督ファンの人たちで、大半はエキストラに参加していません。なのでこの場で台湾ロケ地に参加した限定の人たちだけへのプレゼントは場違いのような気がしました。その後、Q&Aで質問した方、やジャンケンに勝った人たちにプレゼントがあったのはイベントならではなので大いに良いと思います。
監督は面白い方だし映画もとっても面白かっただけにこれだけが残念!

「一万年愛してる」 <大阪アジアン映画祭2011>

『一万年愛してる』   愛你一萬年  LOVE YOU TEN THOUSAND YEARS

一万年愛してる 

製作年:2010年
製作国:台湾
監督:北村豊晴 
出演者:ヴィック・チョウ(周渝民)、加藤侑紀、ワン・ユエ(王月)、納豆/林郁智、三村恭代、ハオ・レイ(郝蕾)


<簡単なあらすじ>
台中、バンドをしている奇峰(チーファン)がある店で歌っていたところ、酔っ払った橘子(みかん)に絡まれ演奏を中断させられてしまう。後日、偶然に同じバス乗り合わせた2人はいつしか付き合うことに。だが奇峰は今まで彼女と3ヵ月以上続いたことがなく、橘子は語学を勉強するため3ヵ月しか滞在しないということもあり3ヵ月限定で付き合うことに。互いの恋愛癖からいざこざを避けるために延長なし、守れなかったら違約金発生ありの契約まで結ぶ。エアコン欲しさにあるテレビ番組に出演した2人、だがそこで互いのことをまったく知らないことに気付く。そして一緒にいるうちに互いの欠点が見えてき出し…。期限が近づいてきた頃、橘子は奇峰が元カノといるところを目撃してしまう。2人はこのまま別れてしまうのか?

<感想>
チケット発売日に即完売になった今作品、追加発売で無事チケットゲットし観てきました♪殆どが女性客で男性は数えるほどしかいなかったかも…。おそるべし仔仔人気。

最初、奇峰と橘子の出会う直前までのそれぞれの恋愛劇が交互に描かれ、画面がめまぐるしく変わりあれよという間に舞台は台中へ。最悪な出会いをした2人なんですが、偶然同じバスに乗り合わせたことで付き合うことに。この2人とってもお似合い!橘子役の加藤侑紀さんは初めて見たのですが、画像やポスター画より動いている映像の方が断然可愛い♪とっても魅力的でチャーミングで若かりし頃の浅野温子さんにそっくり。←ホント似てるです!

全体を通してとっても可愛い作品!そして面白い!!自転車2人乗りしてる時にうわずった2人の声や心の声なんて可愛いすぎ~。女装した大家さん(JUDY姐)も面白すぎ。←『第四張畫』に出てた少年の友達役の方ですよね??違うかな。忘れちゃいけないハオ・レイちゃん、今までの作品と違い大人な役だったから最初どの役かわかんなかったよ^^;
別れセミナーがあったり太鼓を叩いたりするシーンも面白い!特に浴衣を着て太鼓を叩くシーンには笑ったw仔仔の動きというか踊りがなんとも言えない~。そういや全体的に踊ってるシーン多かったかも。

台湾に来た頃は中国語もたどたどしかったんですが、奇峰と付き合うようになり語学力がめちゃ上達しておりびつくり。3ヵ月だけでこんなに上達するなんて羨ましすぎ(もともと演じている加藤侑紀さん自身が語学堪能らしいです)。やっぱりネイティブな言葉を話す彼氏を現地で見つけたら上達も早いってことかしら。。でもちゃんと紙に契約書を書いて別れを前提に付き合うってどーよ?!

全てがハッピーに行くのではなく、奇峰の夢(というか理想的幻想)も交えて描かれておりどこか現実的なシーンも。といっても出会い、付き合う過程、ラスト近くはとんとんとーんって感じて進んでいくわけですが。。

タイトルにもなってる『愛你一萬年』は奇峰のバンドが歌う歌のタイトル。これは沢田研二さんの『時の過ぎゆくままに』のカバーなんですがロック調もなかなかいいもんです♪でも字幕の日本語訳を見てるとオリジナルとは違うのね。カバーの歌詞は今作品の内容にピッタリだなと。

そうそう、気になったことが2つ、奇峰は昔の何かを引きずってるようなことを言ってたような気がするんですが、結局なんだったんだろう??説明あったっけ?もしや私見逃した?それと白い手袋=台湾ダンス ←これって何だろう?

観終わったあと、めっちゃ台湾に行きたくなっちゃった。できることなら留学して現地で彼氏を見つけて語学力上達…なんて今作品観てこう思った女性は多いはずwこの映画のロケ地巡りも楽しそうだわ☆台湾に来たら台湾ビール飲まないと!というシーンがあったのですがまさしく同意!あ~台湾行きたい!

日曜日に行く特別交流イベント「『一万年愛してる』と台湾映画の現在を語る」で、監督と同プロデューサー・映画評論家さんが『一万年愛してる』のメイキング・秘蔵映像を上映しながら、映画の裏話、台湾映画について話してくれるそうなのでこちらも楽しみ!

「モンガに散る」 <2010東京国際映画祭>

『モンガに散る』  艋舺  Monga

モンガ1

製作年:2010年
製作国:台湾
監督:ニウ・チェンザー(鈕承澤) 
出演者:イーサン・ルアン(阮經天)、マーク・チャオ(趙又廷)、マー・ルーロン(馬如龍)、リディアン・ボーン(鳳小岳)、クー・ジャーヤン(柯佳嬿)

<簡単なあらすじ>
1986年、台北一の繁華街・モンガに越してきた高校生の“モスキート”(趙又廷)は、校内の争いをきっかけにモンガ一帯の権力を握る、廟口(ヨウカウ)組の親分(馬如龍)の一人息子“ドラゴン”(鳳小岳)と、ドラゴンの幼馴染で頭の切れる“モンク”(阮經天)に気に入られ、彼らが率いるグループの5人目として迎えられる。最初は極道の世界に戸惑いつつも、生まれて初めてできた友達とケンカに明け暮れながら、モンガの街で青春を謳歌していくモスキート。次第に彼らは固い絆で結ばれ、義兄弟の契りを交わし、仲間のために戦うことを誓う。そんな中、街の利権を狙う新たな勢力がモンガに乗り込みはじめる。激しい抗争と陰謀に巻き込まれた5人は、それぞれの想いを抱えながらも、この街を守ろうと戦っていた。その争いはやがて彼らに悲しい運命をたどらせていく…。
(本作品チラシ裏の説明から引用)

<感想>
台湾で2010年春節映画として上映されてから爆発的に人気が出た作品。舞台となった万華が一躍人気観光スポットとなり『海角七号』を超える社会現象を起こしたそうな。この2作品、タイプは全く違うので比較するのは難しいですが、両作品とも台湾人心を揺さぶる魅力があるんだろうな。で、本作品、台湾で話題になっていたのでずっと観たいなと思ってました。実は夏に台湾に行った時にDVDを購入したんですが、オリジナルを観ると訳すのに疲れるのでまだ観てなかったんです^^;逆に観ていたら中国語字幕が理解できず、中途半端な観賞になっていたはず。今回の映画祭で内容が把握できたので、これで安心してオリジナルDVDを観ることができます☆

前半はモスキートがドラゴンらのグループに入るまでの経緯、入ってから仲間と絆を深めていく経緯などが描かれており、笑えるシーンもあったりします。後半はヤクザの抗争があり仲間との絆にも影響が及び、葛藤・不信感・裏切りなど様々な感情がうごめき出します。

コテコテのヤクザ物語ではなく、チンピラ風情の高校生たちが仲間たちと青春を謳歌していたけど(青春といっても健全な高校生とは違った青春)、いつしかヤクザの道に足を踏み入れ、ヤクザの抗争に巻き込まれてしまうという話。こういう青春群像劇って昔の香港映画に多かったような気がする。だけど香港よりエンターテイメント性が非常に高い。(もちろん昔と違い今の香港映画も素晴らしいエンターテイメント性ありますよー)
ニウ監督、『ビバ!監督人生!!』では自虐的な内容でだらしないイメージがあったのですが(失礼!)、髪もさっぱりして男前になってますやん^^こんな素晴らしい作品も手掛けることが出来るんだと見直しちゃった。今後も期待大です。

拳銃を使わず古き伝統を守ろうとする本省人ヤクザ、そこに入ってこようとする外省人ヤクザ。ブンケアンが刑務所から出てきて外省人ヤクザと組んだことで事態は急速に進んでいくのですが、今作品の義兄弟の友情は切ないです。仲間のためを思ってしたことが裏切り行為として誤解を受けてしまう。時代遅れの古き伝統をとるか、今の時代にあった方をとるかの葛藤…その狭間にいるのは辛かっただろうに。。

1986年ということで当時の服や音楽、ローカルな町並みも楽しめる一つ。小天、趙又廷、リディアン君と若い俳優陣がかっこいいため、多少ダサめの服でもよくお似合いで^^ドラゴンの彼女が聖子ちゃんカットに見えたんだけど、当時の台湾で聖子ちゃんカット流行っていたのかしら?

監督やリディアン君、柯佳嬿、馬如龍らは他作品で知ってましたが、肝心の小天と趙又廷はなんとなくは知っていたものの彼らが出演してる作品を観るのは今回が初めて。お2人ともかなり熱演でした^^劇中は役柄がとってもかっこよく坊主頭が似合っていた小天、舞台挨拶で今度は趙又廷が坊主頭になってる!2人とも長髪より坊主頭の方がかっこいいと思うんだけどなぁ。どうでしょ?
キャストが全体的にバランスよくてGOOD!若い人気俳優からベテラン俳優まで揃え、舞台は万華ときてる。それでいてこの内容でしょ?台湾で爆発的ヒットしたのもわかるような気がする。でも子供にはちょっと見せたくないかも^^;

観終わって思ったのは『九月に降る風』と雰囲気がなんとなく似てるかなと。両作品にリディアン君が出てるからかもしれないけど、両方とも仲間たちと青春を謳歌し、友情と裏切りの狭間で揺れる若者たちを描いてて決してハッピーエンドではなくやるせなさが残る作品。こういう雰囲気の作品かなり好き♪

モンガ3

上演前の舞台挨拶で監督が第一声に「今夜空いてる?」って言ったのには笑えた(笑)。面白すぎだ~。上演後にはQ&Aがあったのですが、違う劇場での『ボディガード&アサシンズ』と上映前のオープニングセレモニーの時間が迫っていたため泣く泣く退席。なのにオープニングセレモニーは15分遅れで始まり内容もも一つ興味が持てる内容ではなかった…(でも映画は面白かったっす!)。今思えばQ&Aを聞いてから行けばよかったと大後悔~(泣)。しょうがないっか。こういうこともあるある。

これで中国映画週間、東京国際映画祭の感想は終わりです。計6本観たのですが、『モンガに散る』は面白かった作品の上位2位には入る作品。『恋の紫煙』も2位に入ると書いたのですが、本当はどちらも1位!タイプが全然違う作品なので順位をつけることが出来ないです~。なにはともあれ今回は歴史大作からラブコメまで幅広く素晴らしい作品が観れて良かったです♪来年もアジアの風部門が充実してたらまた東京に行っちゃうかも☆

「4枚目の似顔絵」 <2010東京国際映画祭>

『4枚目の似顔絵』   第四張畫  THE FOURTH PORTRAIT

第四張畫1

製作年:2010年
製作国:台湾
監督:チョン・モンホン(鍾孟宏) 
出演者:ビー・シャオハイ(畢曉海)、ダイ・リーレン(戴立忍)、テリー・クァン(關穎)、ジン・シージエ(金士傑)、ビンセント・リャン(梁赫群)

<簡単なあらすじ>
父の死後、10歳のウェンシャンには孤独な未来が待ち受けていた。彼が児童養護施設に移されることになった時、疎遠になっていた母が現れ、彼の人生は大きく変わってしまう。愛情のない母、憎むべき継父、寒々とした家。ウェンシャンはどこに向かうのだろうか?彼は絵を描くことに慰みを見出していく。そして、安易に優しくしたりしない年老いた学校の用務員と、常識はずれな考えを持つでっぷりとした男に出会い、ウェンシャンの人生は再び希望に満ち溢れたものとなっていく。だが、兄弟の悪夢に取り憑かれ、恐ろしい真実が明らかになろうとしていた。ウェンシャンは4番目の肖像画に、自分自身の姿を描くことができるのだろうか?
(TIFF公式HPより引用)

<感想>
あらすじを読む限り決して明るい内容の作品ではないですが、『停車』と同じ鍾孟宏監督なので楽しみにしてた作品の一つ☆

一緒に住んでいた父親の死後、離れて住んでいた母親に引き取られるのですが、母親の再婚相手は屋台の金魚すくいの主人(←多分)をしており、少年に対し愛情のかけらもなく暴力も振るう。母親は夜の商売をしていて決して裕福な家庭というわけではない。大陸から出稼ぎにきているという設定で、希望を持ってきたのに思い通りの生活はできず現実の厳しさに悲観しているというか、どうしようもない空虚さが漂っています。夫婦間も会話がなくどんより…。

親からの愛情を受けず友達もいない孤独な少年。実は少年には兄がおり行方不明状態。のちに兄についてわかるんですが…。そんな少年に唯一できた友達はトイレで知り合った男。これがどうしようもない男なんだけど(でも面白い)、少年にとっては毎日の生活に少しの光を差してくれる存在。学校の用務員の男性も大陸の人で、孤独な少年を甘やかさずこれから生きていくヒントのようなものを与えてくれる存在。

少年、両親、友達になった男、それぞれに問題を抱えたエピソードがあり、重々しい雰囲気になりそうなストーリーなんですが、そこは鍾孟宏監督らしく静かな映像の中にユーモアが時折入っておりどんよりした作品になってなかったのが良かった^^

上映後のQ&Aで、ロケ地は特定の場所ではなくあちこちで撮影したんだとか。あと質問で少年は自分の顔をどのように描いたのかという質問が観客席からあったのですが、私も想像力が乏しいのでこの質問はありがたい!と思ったんですが監督が言おうとしていることの意味がよくわからず…(TT)。私の勝手な想像では、用務員の男性と話し、友達の男性の家族を見て「人それぞれいろんな人生があるんだ。僕も頑張って行こう」ってなことを思い、人生前向きに考えたんじゃなかろーかと。そういう顔を書こうとしているんじゃないかと。
今書いててふと思った。なんか私、また違勘違い解釈してるような気がする…。まぁいいっか☆

ところでハオ・レイちゃん、なんか大人になっちゃったね…。
旦那さん役の戴立忍さん、初めて知りましたが(正確には彼が出演してる作品は見たことあるけど戴立忍さんの登場に記憶がない…(-ω-))結構男前じゃないっすか~♪今後の要チェック人物に追加されましたw

第四張畫3

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