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03/30 「阪急電車」 有川浩
10/20 「図書館危機」 有川浩
09/07 「図書館内乱」 有川浩
08/28 「図書館戦争」 有川浩
05/20 「わたしが殺された理由」 アン・アーギュラ 
05/15 「ノー・セカンドチャンス」 ハーラン・コーベン
03/30 「著者略歴」 ジョン・コラピント
02/25 「ゴッホは欺く」 ジェフリー・アーチャー
02/07 「イノセント」 ハーラン・コーベン
01/25 「死神の友達」 アラルコン
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2008.03.30 Sun

『阪急電車』 

阪急電車

 著者: 有川浩
 出版社:幻冬舎





<簡単なあらすじ>
阪急今津線に乗る人々のそれぞの物語。主な登場人物は・・・
・征史&マキ 征史は時々図書館で見かけるマキと偶然電車で隣の席になる。そこから恋が始まろうとしていた。
・翔子 結婚間近の彼氏を同僚に寝取られ、復讐のため2人の結婚式に討ち入りしたOL。帰りの電車の中で言葉を交わした女性に小林駅はいい駅だから降りて休むといいと言われた翔子はそこで降りることにした。
・時江&孫娘 孫娘と一緒の時江は、夫が亡くなって犬を飼いたいと思っていた。そんな時江は電車の中で訳ありの女性に助言したり、カップルに助けられたりする。
・ミサ どうしよもない男と付き合ってるミサは、電車の中で言葉を交わした女性の一言、そして女子高生の話を聞いて終止符を打とうとしていた。
・圭一&ミホ 軍オタの圭一は、電車の中で同じ大学だと思われるミホと出会う。彼女彼氏いない歴=年齢の2人はゆっくりと恋が始まろうとしていた。
・伊藤さん 中学校のPTAから付き合ってるおばさんグループの1人。傍若無人なグループの面々に無理して付き合ってる伊藤さん。仲間が電車の中でした行為を恥ずかしいと思っているがそれを注意する勇気はなかった。そんな時、電車で隣に座った女子大生から的を得た言葉を受け、新たな人生を始めようとしていた。
・悦子 漢字の読めない年上の彼氏と付き合ってるが、今の悩みは受験。そんな悦子に対し彼氏はとても大事にしてくれていた。

<感想>
新たな恋が始まろうとしていたり、気持ちに迷いがある人は何かを決断しようとしていたりと様々な出来事が阪急電車で起こります。
電車の中から恋が始まるのは私自身経験がないので謎ですが、こんな出会いがあったら♪なんて年甲斐もなく思っちゃいます。それと同時におばさんの行動、回想シーンでの女子高生2人の行動、ホームでの幼い少女たちのコミュニティなど、どの話も「そうそう、うんうん、あるある」と頷けます。
そんな中、女子高生グループの話の内容がめっちゃ面白い!年上の彼氏と付き合ってる1人の女子高生がおバカな彼氏との会話を話してるのですが、私がもしこの女子高生と同じ電車の中にいたら絶対聞き耳立ててる!しかもオチがちゃんとしてる(笑)。

登場人物同士が同じ電車に出くわしてたり、言葉を交わしてたりと全ての物語が電車の中で繋がってます(一瞬の場合もあり)。恋の始まりを偶然見た人はその光景を微笑ましいと思い、迷惑行為をする乗客には腹立たしさを覚えたりと日常的な光景もしばしば。
別れがあれば出会いもある、そんな電車物語で最後は気持ちよく読み終えれるという感じでしょうか。
図書館シリーズも面白いけど、こちらも面白かったです♪

冒頭に阪急電車は鉄道マニアに人気があり、若い女性から「かわいい」と好評、さらに女性観光客からは「おしゃれ!」とびっくりされると書かれてるのですが、そうなの?!阪急電車(神戸線)は学生時代に毎日乗ってましたが、そんな噂一回も聞いたことないなぁ。あずき色の電車ってめずらしいのかな?
この小説の舞台になってる今津線、私は年に数回しか乗らないので街の情景がどれも新鮮に感じます。この駅は人に優しい街なんだとか、この駅にはそんな光景があるんだとか・・・。機会があれば降りてみようかと思います^^

09:22 | [小説]A-E | edit | trackback(1) | comment(2)

2007.10.20 Sat

『図書館危機』    

図書館危機
 著者:有川浩
 イラスト:徒花スクモ
 出版社:メディアワークス   
 




※シリーズ順に感想を書いてるため、前回までのネタバレが含まれます。
<簡単なあらすじ>
王子さまの正体を知ってしまった郁は、今まで本人の前で王子さまのことを堂々と言ってたことを思い出し、気持ちの整理が出来ないでいた。そんな中、図書館での痴漢行為、昇進試験、人気俳優特集記事へのメディア良化法の検閲、近代美術館と隣接してる茨城県立図書館への応援出動、特等図書監の勇退などを軸に繰り広げられる「図書館戦争」シリーズ第3弾。

<感想>
前作の恋愛モードをから始まるのですが、郁は王子さまに嫌われてると思っており、そのことに対し傷ついてる自分がいる。それを見てる小牧教官は郁に対し、適切な言葉で納得させるのはさすが!いつもは冷静な小牧教官も、毬江ちゃんが図書館で痴漢にあったことに対してはキレるのも当然。
図書館や本屋での痴漢、現実にあります。私も学生時に本屋で痴漢にあったことを思い出しちゃいました(思い出しただけでも腹が立つ!)。本に集中してるから足元や背後が無防備になったところ狙われる訳で。犯人確保のためにオトリになった郁と柴崎ですが、今作品の犯人は卑劣で私がやっつけたい気分。
その後、郁と柴崎と手塚は昇進試験を受けるのですが、今年の実技は子供への読み聞かせ。1番ヤバイのが手塚というのが面白い。この3人の性格がよく分かるシーンかも♪

人気俳優の特集記事の中である言葉がメディア良化委員会の違反語になってしまうため、自分の話した言葉が推奨語に置き換えられたことから問題勃発。メディア良化委員会からの指摘ではなく、出版社側、俳優側、そして玄田隊長によって良化法批判が始まる。人気俳優によって一般市民に良化法への関心を向けるとは考えたもんです。
今でも禁止用語はありますが、言葉によっては一般的に親しまれてたり、その言葉によって傷つく人もいたりかなり難しい問題ですね。

そして今回は郁の出身地である茨城への帰郷。といってももちろん仕事!茨城県立図書館からの応援出動な訳で。隣接する近代美術館で選ばれた最優秀作品がメディア良化委員会を挑発する作品で、良化法賛同団体や良化特務機関が乗り出すのは必須。ここでは前回で確執になってた親子問題をはじめ、女子寮でのイジメと仲間、茨城県立図書館の体質などいろんな問題が盛り込まれてます。前作で父親の想いがどこかで明らかになるはず!と思ってましたが、早速登場〜。しかも郁の兄まで登場!
そして攻防戦。命を懸けて作品を守る図書隊はまさに戦場。そう思うと郁の母親の気持ちもわからんでもなくなってきた・・・。

『図書館危機』で新たな進展。
郁の堂上教官に対する気持ち、自覚したのかどんどん素直になってきてる〜。側でその様子をみてる小牧教官は2人の様子が面白いだろうな(笑)。郁にしろ手塚にしろ、今作品ではかなり成長してます。玄田隊長と折口マキの関係も進展?!この2人の大人の関係は郁と堂上教官と比べるとやはり大人(というか郁と堂上教官が純情すぎ)。稲嶺特等図書監の勇退もびっくりですが、検問に対抗してこのような組織を作り上げてしまったことに対しての心の声には、今までの気持ちが込められてるような気がします。
あと1作続くようですが、現在進行形の郁&堂上教官、手塚兄弟は一体どのような展開になるんだろう。そして柴崎と手塚の関係は?!はっきりとした結末が出るのかなぁ〜。最後の1作が楽しみでしょうがない!

19:59 | [小説]A-E | edit | trackback(2) | comment(8)

2007.09.07 Fri

『図書館内乱』    

図書館内乱
 著者:有川浩
 イラスト:徒花スクモ
 出版社:メディアワークス   
 




<簡単なあらすじ>
図書特殊部隊として働く笠原郁のもとに両親が見学にやってきた。戦闘職種配属のことを内緒にしてる郁は周りの協力を得て一般の図書館員になりすます。一難去った後、小牧教官のプライベートや手塚の家族関係が明らかに。そして柴崎にも恋の予感?!図書館では新しい館長が赴任するが、派閥で何か問題が起こりそうな雰囲気。新たな登場人物も加わった『図書館戦争』シリーズの第2弾。

<感想>※ネタバレあり
前作の続きで郁の両親がとうとう職場へ訪ねてくるところから始まるのですが、お馴染みの登場人物たちが最初から一斉に登場!笑い上戸の正論を貫く小牧教官、負けず嫌いの手塚、外面がいい柴崎、豪快で細かいことを気にしない玄田隊長、地元中学生の木村、そして郁と堂上教官。なんだか前作を読んで間が空いてる人向けに、登場人物のおさらいをしてるような感じ?
郁の母親は難物で女の子が危険な目に遭うことに耐えれないと思ってるのに対し(でも無邪気なところもあり、郁の語源センスは母親ゆずり)、父親は娘に敬遠されてることも承知してるし、娘の行動もよく見てる。娘がどのように職場で働いているか心配でしょうがない様子。
でも、でも!!父親が堂上に託した思いがはっきりと描写されてなく、次で明らかにされるのかな?父親の思いはこのままあやふやでもいいかなと思うのですが、私が思うに著者は必ずこの思いをどこかで明らかにすると勝手に予想してます(笑)。

堂上・小牧が卒業した図書大学校ってすごい!図書隊が発足した当初、戦闘を前提にした業務に憂えて司書を辞める人が続出して社会問題に。その時優秀な隊員を育成するための教育機関(もちろんOJTで戦闘実技あり)ってすごくないですか?!前作で郁が新人研修(だっけ?)を受けた内容を大学で既に習うってことだし。この2人意外にも卒業生が沢山いるってことですよね?新たな発見!

そして今回は小牧教官のプライベートというか恋愛事情を良化特殊機関の襲来を絡ませてるのですが、ちょっと無理やりっぽく感じてしまう・・・。渦中の毬江ちゃんの気持ちは共感できる部分はあるけれど、良化特殊機関の行動はあまりにも後々を考えなさすぎのような。
しかし小牧教官が正論を守り続ける理由が明らかに。しかもここから小牧のプライベートの話への前兆を促す内容に。
さらにさらに柴崎にまとわりつく男性がいたり、今作品は全体的に恋愛モードです。それと同時に柴崎の今のような性格になった過去も語られており、皆のプライベート部分が主体になってるのかな〜。

また前作同様に図書館の事情もよく描かれてるな〜と。読んでて「あるある!」と思っちゃうシーンもチラホラ。
貸出カウンターって空いてる時はガラ空きなのに一度混み始めると集中して混む、レファレンス・サービス業務をするにあたっての幅広い知識、特設コーナー配置、行政人事、少年の人権を保護するという問題(犯罪を犯した未成年の少年の実名が週刊誌に記載)などがさりげなく盛り込まれてるんですが、前作に比べて全体的に軽い内容と思ってしまうのは仕方がないか。今作品は恋愛モードだし(笑)。
郁の王子さまも判明するのですが、まさかそんなところからだなんて・・・。これは予想外だった。

次作は『図書館危機』。登場人物たちのその後の展開も気になるし、タイトルにある図書館の危機も気になる!今作品と同時に予約したからそろそろ図書館から連絡くる頃かな?

21:27 | [小説]A-E | edit | trackback(2) | comment(6)

2007.08.28 Tue

『図書館戦争』    

図書館戦争
 著者:有川浩
 イラスト:徒花スクモ
 出版社:メディアワークス   
 




<簡単なあらすじ>
「メディア良化法」が昭和最終年度に成立・施行。昭和の政界七不思議の一つとまで言われたこの法に対抗して成立したのが「図書館の自由法」。これら両方の施行から30年経過した現代、正化31年が舞台。
あらゆるメディアの良化を目指し、公序良俗に反する書籍や作品などを取り締まる「メディア良化委員会」、規制に関係なくいろんなメディアを市民に提供する図書館はメディア良化委員会に対抗できるよう防衛・警備するように。笠原郁は高校生の時に検閲対象本を購入しようとした時、良化隊員から助けてくれた図書隊員に憧れて入隊する。なんとしてでも本を守ろうとする主人公たちを描いた作品。

<感想>
3ヵ月ほど前に図書館で予約してたのがやっと手元に。読み始めは登場人物(特に笠原郁)の会話から、こりゃ若者向けかなと思いつつ読んでると・・・面白くて最後まで一気に読んでしまいました^^;

「図書館の自由に関する宣言」 
一、図書館は資料収集の自由を有する。
二、図書館は資料提供の自由を有する。
三、図書館は利用者の秘密を守る。
四、図書館はすべての不当な検閲に反対する。
図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。

これが目次になっており、ちゃんとそれぞれに関するストーリー構成になってるのには感心。
「狩られた本が必ず読める」ということで、公共図書館は常にメディア良化委員会の検閲に狙われることになり、良化隊員と図書館員が抗争し死傷することも一般的になってるという設定は突拍子ないなと思いつつも結構現実に近い部分も。蔵書装備はアウトソーシングだったり、「図書館は利用者の秘密を守る」では連続殺人事件を起こした容疑者少年の貸出記録をめぐり図書館が協力するかしないかがテーマだったり。
検閲で狩られる本が多く、本が高価格化してると資料収集の自由を有する公共図書館の需要が高まったりするのも納得。

そいうや日野図書館や中小レポートってどこかで聞いたことがある。確か学生時代、図書館司書を取得するための授業で習ったような気がするんですが詳細は忘れちゃった。移動図書館で有名な図書館ですが、「日野の悪夢」として登場するなんて^^;

図書館を守る!というのをベースとしながらも、上司、友人、ライバルとのやり取りは笑えて面白いかも。笠原郁、堂上、小牧、柴崎、手塚、玄田などなど、登場人物のキャラがこれでもか!というぐらい個性があり風貌を想像しながら読んでました^^
憧れの図書館隊員も誰なのか薄々わかりますが、この憧れの相手側の心情が語られるシーンでは感動と納得。かと思えばヘリまで出動する襲撃戦があったりと、笑いあり、ハラハラ感ありの楽しい1冊でした。
『図書館内乱』も図書館で予約したのですが、いつ手元にくるやら・・・。

20:14 | [小説]A-E | edit | trackback(3) | comment(6)

2007.05.20 Sun

『わたしが殺された理由』 HOMICIDE MY OWN

わたしが殺された理由 
 著者:アン・アーギュラ (Anne Argula)
 訳者:吉澤康子
 出版社:早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫





<簡単なあらすじ>
14歳の恋人と一緒に逃げてる男を引き取りにある島の警察に向かった青年刑事オッドと更年期真っ最中の女性刑事クイン。そこでオッドは30数年前に起こった未解決殺人事件の被害者少女の生まれ変わりだと気付く。徐々に思い出す少女時代の記憶を頼りに自分を殺した犯人を追うが、結末はいかに?!

<感想>
全く別の事件で行った島で昔の事件の殺人犯を追うことになるのですが、よみがえりの記憶ってどんな感じなんだろう?自分の記憶を頼りに自分を殺した犯人を捜す気持ちって?
語り手が女性刑事クインだからなのか、オッドの気持ちの描写が淡々としすぎておりあまり伝わってこないような・・・。
普通、自分が誰かの生まれ変わりだと知ったらかなりパニック起こしそうなんだけど、穏やかな性格のオッドなのか喜怒哀楽は薄。そのかわり更年期真っ只中のクインは喜怒哀楽は濃って感じて対照的な2人。
この2人が結びつくものって何だろう・・・って読んでいて思うはず。クインにも何かあるとは思ってましたが、ラスト付近で出てくる前世の真実は正直言ってよくわからない・・・。っていうかラスト付近でいきなりとってつけたような前世のシーン、もっと説明が欲しかったな〜。
そんな中でも連行して帰るはずの14歳の少女と恋人の30代男性が上手に使われてたのは感心(結果論ですが)。
「この先どうなるの??」と期待を込めて読んでたのですが、結局思ったよりあっさりしてたような気がちょっと物足りないかな。このストーリーを映画にすればもしかして面白くなりそうな予感?!

あとがきを読むと続編に続くようなことが書かれてるのですが、今作でオッドが少女の生まれ変わりってことがわかったので今度はもしかしてクイン?!それとも前世の詳細が明らかになるんでしょうか?
それともよみがえりは全く関係ないストーリーで2人を主軸に普通の警察ミステリになるのか??とりあえず次作も読んでみようかな。

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2007.05.15 Tue

『ノー・セカンドチャンス』 NO SECOND CHANCE

ノー・セカンドチャンス 上巻 ノー・セカンドチャンス 下巻

 著者:ハーラン・コーベン (HARLAN COBEN)
 訳者:山本やよい
 出版社:ランダムハウス講談社

<簡単なあらすじ>
整形外科医のマークは自宅で何者かに撃たれ重傷を負う。その時に妻は殺され生後数ヶ月の娘は行方不明に。その後身代金要求がくるが、警察に知らせたために失敗に終わる。そして再び犯人から連絡が。かつて彼女だった元FBIのレイチェルをも巻き込み自分たちで犯人を追い娘を捜そうとするが・・。マークに待っていた結末は意外なものだった。

<感想>
ノンシリーズものの3作目にあたる作品。
いや〜、面白すぎて一気に上下を読んじゃった。今まで読んだハーラン・コーベン著の中でも特に面白く読めたんじゃないでしょーか♪どちらかと言えばマイロンシリーズよりノンシリーズの方が面白いような気も・・・。
娘が生きているという望みからマークは一心不乱になって犯人に挑むのですが、実は妻とは出来ちゃった婚で夫婦仲もイマイチ。そんなマークの娘に対する思いは罪滅ぼしのようなものなのか?!

主人公の周りの人間が事件に関係してるんじゃないかと思わせたり全く違った角度の人間がこの事件に関わったりと次の展開が気になってしょーがない!
今日はキリのいいこの章で読み終えようと思ってても、その章の終わり方がまた上手い!!次が早く読みたくなるからついつい眠気を我慢して読んでしまう。結局読み終えてしまう。ストーリーに引き込まれまくり(笑)。

単なる誘拐事件ではなく、奥深〜い結果にも驚き。こんなことがこの事件に関わってただなんて!って感じです。誰がマークを撃ったのかは想像出来ますが、裏に隠されてる真実を考えると主要登場人物すべての人が怪しく思えてき、「もしかしてこの人が?!」と思えてどんどんページが進んでいきます。
しょっぱなからストーリーの進め方がとても上手く、途中で飽きさせないのはさすがハーラン・コーベン!

00:19 | [小説]A-E | edit | trackback(0) | comment(0)

2007.03.30 Fri

『著者略歴』 ABOUT THE AUTHOR

著者略歴
 著者:ジョン・コラピント (John Colapinto)
 訳者:横山啓明
 出版社:早川書房




<簡単なあらすじ>
作家志望のキャルは女遊びに忙しい毎日を送っていた。そんな時、ルームメイトである法学生スチュワートが小説を書いてたことを知り、彼が留守の間にこっそり盗み見してしまう。そこには自分をモデルにした物語で大傑作の内容だった。煮えくりかえったキャルだったが、スチュワートが事故で亡くなったしまいその物語を自分が書いたことにして発表するとたちまちベストセラーに。しかし幸せは続かない。盗作を知る人物が目の前に現れ―。

<感想>
日頃お世話になってるkazuouさんのブログ『奇妙な世界の片隅で』でこの本を知り、ハイスミスのリプリーにどこか似てるかも?と思い早速読んでみました。
結局リプリーとは全く似てなかった訳ですが、訳者あとがきによるとコラピントはハイスミスが好きで、リプリーもののようなサスペンスは書けないものだろうか?名文ではなく純粋に娯楽を追及したら?と実体験をちりばめた作品になってるのだそう。

そして感想ですが、面白かった!
死んだルームメイトの作品を盗作し、さらにそのルームメイトの好きな女性までも手に入れる。今までの生活から一転、成功をおさめた途端にそのことを知ってる者からの脅迫。リプリーが頭の中にあったので重々しいシリアスな雰囲気なストーリーなのかと思ってたら全然違った(笑)。
主人公の安易な行動はどこか凡人だし、悪であるはずの脅迫者の行く末も憎めない。真の作家になるために、複雑なまわり道をしたって感じでしょうか。
ラストに近づくにつれてどんどん展開が早くなっていき、あれよあれよといううちに思ってもみなかった結末へ。見終わったあとはなぜか爽快(笑)。主人公キャルが何か策を練ったという訳ではなく、流れでそういう結末になってしまったような。
リプリーのような題材なのにこんな終わり方も新鮮でいいもんです♪むしろ重い雰囲気が残らないのがこのストーリーのいいところ。

そういや最初の方で登場する老人の謎めいた言葉、何かあるぞ!と思って読んでたのですが結局どーなったんだろう?

20:27 | [小説]A-E | edit | trackback(1) | comment(2)

2007.02.25 Sun

『ゴッホは欺く』 FALSE IMPRESSION

ゴッホは欺く 上巻 (1) ゴッホは欺く 下巻 (3)

 著者:ジェフリー・アーチャー(Jeffrey Archer)
 訳者:永井淳
 出版社:新潮社 新潮文庫   

<あらすじ>
イギリス貴族ウェントワース家の女主人ヴィクトリアが喉を切り裂かれ、さらに左耳を切り取られて殺された―。
銀行会長で美術品収集家のフェンストン、フェンストンの側近で元弁護士、フェンストンの美術コンサルタントで元サザビーズ職員のアンナ、フェンストンの秘書であるティナ、フェンストンに雇われた女殺し屋、アンナを見張るFBIのジャック、ヴィクトリアの双子の妹アラベラたちがウェントワース家が所有するゴッホの自画像をめぐり繰り広げるサスペンス。

<簡単なストーリーと感想>
ずっと気になってたジェフリー・アーチャーの新刊。
解説によるとジェフリーは年代気風の大河小説、サスペンス&冒険&ミステリーをミックスしたもの、短編集の3つから成り立っており、処女作以来このローテンションを守って新作を発表し続けてるのだそう。彼の作品は大好きなのですが発表順に読んでないためローテーションがあったとは気付かなかった・・・。

今回は有名なゴッホの左耳を切り落としたあとの自画像をめぐったサスペンス風。あくどいやり方でゴッホの自画像を手に入れようとするフェンストンに対し、反感を覚えたアンナがそれより先に真っ当なやり方でゴッホの自画像を売却しようとする。自画像を持ったアンナを殺し屋を使ってどこまでも追いかけるフェンストン、それと同時にアンナを追いかけるFBI。
数ヵ国に渡りこの追いかけっこが続くのですが、アンナが精力的に行動しているので話の流れはテンポいい。

真のコレクターではなく、美術品を担保に多額の融資を行うことを目的としてしているフェンストン、それとは対照的に書かれているのが蒐集家のナカムラ(翻訳本の中でここまで日本人が聡明で紳士的な人物として描かれるのは珍しいかも)。
この2人を比べて見ると結構面白い。しかしフェンストンが有名な自画像の偽物に気付かないのはちょっとお粗末すぎるような・・・しかもコレクターならこれくらい知っておかなくっちゃと言っていいほど超簡単な箇所に気付かないのはちょっと無理が・・・。

個人的には機転が利くというか、執事という仕事に忠実に従事してるアンドルーズに賛辞を送りたい(笑)。アンドルーズがいかに執事として君臨してきてるか、作中のちょっとしたシーンでちょこちょこ書かれてます。

全体的には・・なんていったらいいんだろう。有名なゴッホの絵を題材にしてるので面白く読めたのですが、読み終わった後の満足感は以前に比べてると少しあれ?って感じでしょうか。『ケインとアベル』シリーズの長編(サーガ)がとても印象的だったせいで、他の作品にも同じような期待をもってしまうのがいけないんだろうか・・・。
解説によると、去年すでに次の短編集を発表してるそうな。ペースよく書き続けてるようなので、次の長編(サーガ)が今から楽しみだなー♪

17:58 | [小説]A-E | edit | trackback(0) | comment(0)

2007.02.07 Wed

『イノセント』 THE INNOCENT

イノセント上 イノセント下

 著者:ハーラン・コーベン (HARLAN COBEN)
 訳者:山本やよい
 出版社:ランダムハウス講談社

<簡単なあらすじ>
刑務所に入っていた過去があるが、今は幸せな生活を送っているマット。そんな彼の携帯電話に妻から画像が送られてきた。そこには妻が浮気をしてると思える内容のものが。妻の秘密、そしてマットの前科者という消えない過去がふりかかる事件とは?

<感想>
久々にハーラン・コーベンを読みました。マイロン・ボライターシリーズはずっと読んでたのですが、最近はもっぱらノンシリーズのサスペンスを書いてるようで。
今回の事件はカメラ・ビデオ機能付き携帯で送られてきた内容が発端。普通の人生を送るはずの男性が、暗い過去を引きずりながら意外なところから事件に巻き込まれるというストーリーなのですが、いや〜読み始めから引き込まれるわ(笑)。
妻の秘密といい、どんでん返しも読んでて全然想像しなかったほど意外な方向へ。そんなどんでん返しがあるわりには最終的なラスト(エピローグ部分)は昔のアメリカ映画にありそうな終わり方。
それでも最後の最後まで一気に読めてしまうのはさすがコーベンです。文章が上手というかストーリーの持っていき方が好きですね。

あとがきには次回作はシリーズものに戻ることにしたそうな。原書タイトルは『PROMISE ME』。
いつ日本語版が出るんだろう?もしかしてもう出てる??久々のマイロン・ボライターシリーズなので内容を忘れかれてるよー(笑)。
『ノー・セカンドチャンス』も評判いいみたいなので古本屋で見つけたら買おうっと。

20:04 | [小説]A-E | edit | trackback(0) | comment(0)

2007.01.25 Thu

『死神の友達』 EL AMIGO DE LA MUERTE / LA MUJER ALTA 
 
 著者:ペドロ・アントニオ・デ・アラルコン (Pedro Antonio de Alarcon)
 訳者:桑名一博・菅愛子
 出版社:国書刊行会 バベルの図書館28
   
<感想>
『死神の友達−幻想物語−』『背の高い女−怪談−』の2編からなる「バベルの図書館」シリーズの一つ。
『笑いの騎士団』のコメントでkazuouさんにこの本を紹介していただき、とっても興味があったので図書館で借りてきました。

『死神の友達−幻想物語−』頼れる家族が死んでしまい友人さえもいない不幸な青年ヒル・ヒル。想いを寄せる女性も遠い存在で、自分の立場に悲観した彼は濃硫酸を飲んで死のうとした時に死神が声を掛けてきた!その死神によって幸せな一時を過ごすことができたヒル・ヒルだったが、待ち受けていた現実は・・・。
といった内容なのですが、一体どんな結末が待っているんだろうと読んでてずっと思ってました。愛するものと死神との間、つまり生と死との間にいるヒル・ヒルはどうなる?死神はヒル・ヒルから何を望んでいるの?と疑問を持ちながら読んでいくと・・・
死神から思いがけない事実を知らされる!!この事実を全く予想もしてなかった私は「えっ、えっ?え〜〜?!?!」と椅子からひっくり返りそうになった!
印象に残ってるのは死神が語る<人間とは何か、その存在は何を意味するのか>。そして夢が現実に見え、現実が夢に見えることに対しヒル・ヒルのはどう変わったのか。
まさかこんな結末が待っていようとは・・・。ただ単に不幸な青年のもとにやってくる死神の話かと思いきや、どえらい方向に進んでいき途中からSFみたいな雰囲気になって話のスケールが大きくなっていく・・・。
幻想小説とわかっていながらも、あまりにも奇想天外すぎてかなりインパクトあるストーリー。
各章についてるタイトルのつけ方も好きなのですが、なんと言ってもストーリー展開の意外性に感心しまくり!久しぶりに本を読んでショックを受けました(←いい意味で)。

『背の高い女−怪談−』は・・・『死神の友達−幻想物語−』があまりにも強烈すぎて普通の怪談としか読めませんでした

21:27 | [小説]A-E | edit | trackback(1) | comment(2)

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