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03/06 「追伸」 真保裕一
02/14 「眠りをむさぼりすぎた男」 クレイグ・ライス
01/19 「ホームレス中学生」 田村裕
12/22 「一瞬の風になれ」 佐藤多佳子
12/19 「図書館の神様」 瀬尾まいこ
11/01 「箱ちがい」 ロバート・ルイス・スティーヴンスン&ロイド・オズボーン
07/12 「絵解き5分間ミステリー」
06/28 「ママ、死体を発見す」 クレイグ・ライス
04/12 「老人たちの生活と推理」 コリン・ホルト・ソーヤー
04/03 「時計は三時に止まる」 クレイグ・ライス
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2008.03.06 Thu

『追伸』  
   
追伸
   
 著者: 真保裕一
 出版社:文藝春秋





<簡単なあらすじ>
単身でギリシャに赴任してる山上悟。一緒に行くはずだった妻の奈美子は交通事故に遭ってしまい、怪我が治るまで日本にいることになった。そんなある日、夫のもとに妻から離婚届が届く。その後さらに妻の祖父母の間で交わされた手紙のコピーが大量に送られてきた。そこには家族でさえも知らない真実が語られていた。そして離婚届を送った妻の真実も明らかになる。

<感想>
山上悟と奈美子の夫婦、奈美子の祖父母、2組の夫婦間で交わされた手紙だけで構成されてるストーリーです。
まず思ったのが、離婚届を送るつけるのはいいとして、別れようと思ってる相手に家族のことを長々と書いた手紙を送るだろうか。離婚とは無関係ではない内容と言えども、別れると決めたならそんな必要ないと思ったり。祖父母の関係を引き合いに出して、だから自分はこうなったと言い訳してるとしか思えないのは私だけ?それに対し戸惑いながらもちゃんと答えていく夫。略奪愛にしては手紙の内容はどこか丁寧すぎるような・・・。

現代を生きてるこの2人に対し、約50年前、刑務所にいる祖母と無実を信じてる祖父の間で交わされた手紙は時代のせいか、丁寧な文面でも妻への夫の愛が詰まってます。
誠実で優しい夫を持ち、自分は十分に幸せだと前置きした上で妻は夫に対し深い罪を手紙に書いてるのですが、これを読んだ夫の心情は・・・。
信じていた伴侶からこのような告白をされたら、私ならこの本の祖父のような態度を取れるかどうか・・・。
それなのに妻の無実を信じて自ら調べまわる夫。一方で離婚を覚悟したからこそ、相手を傷つける内容であっても自分の気持ちを正直に手紙に書くことができた妻。
といっても奈美子、祖母ともに最初から正直に言ってるのではなく、後になって(言い訳できる状態ではなくなったから?)真実を話してるのが気になるところ。

それに対し2人の夫は寛大すぎのような気がしてならないよ〜。2組の夫婦は似てるといっちゃ似てるけど、時代のせいか現代の夫婦の方がどうも現実味がないんだよな〜。
も、もしかして私が独身だから夫婦の繋がりというものに対し理解出来ないのか?!それを言っちゃおしまいよ〜(><)

22:41 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(0)

2008.02.14 Thu

『眠りをむさぼりすぎた男』  THE MAN WHO SLEPT ALL DAY

眠りをむさぼりすぎた男

 編者:クレイグ・ライス(Craig Rice)
 訳者:森英俊
 出版社:国書刊行会 <世界探偵小説全集>





<簡単なあらすじ>
レイヴンズムーアのフランクとジョージのフォークナー兄弟のパーティーに招かれたディクソン夫妻、ローリンソン夫妻、元コーラスガール、その恋人の刑事弁護士、灰色ずくめの小男の7人。それぞれが面識のない奇妙なパーティーの翌朝、ジョージが寝室で殺された。招待客の7人、フランク、執事はさまざまな理由からジョージの寝室に侵入しており、皆が彼が死んでるのを知っていた。が、ジョージに握られていた自分の秘密がバレるのを恐れ、あるいはパートナーが犯人じゃないかという思いから各々が彼が死んでることを黙っていた。そんななか新たな殺人が・・・。

<感想>
クレイグ・ライスは好きで他名義の本があるのは知ってたのですが、マイケル・ヴェニング名義の本が出版されてるとはつゆ知らず。っていうか今作品がクレイグ・ライス著で出版されてるのを偶然図書館で見掛けて知ったわけで^^;やっぱり全集ものは侮れない!

死体となったジョージは悪ふざけが好きで不愉快な男。他人の秘密を調べ脅迫まがいのことをしており、秘密を握られてるパーティーの招待客はジョージが寝ている寝室に忍び込んでその証拠を取り返そうとする訳で。が!寝ていると思ってたジョージが死んでいると知ると・・・。
自分が犯人じゃなくても状況的に犯人に思われてしまう、あるいはもしかしたらパートナーが犯人なんじゃないかという思いから、ジョージが死んでること誰もが言えずに。
各々が誰が犯人なのかわからず、しかもジョージは死んでるのにまだ眠ってるんじゃない?という演技をしている中、冷静にその場を見てる謎の人物が1人。

この謎の人物が言うとおり、ジョージ以外はみんな愛すべき人物ばかり。登場人物たちはそれぞれが誰にも言えない悩みを抱えており、次第にわだかまりが消えいくところはどこか心温まる人間ドラマのよう。
登場人物たちが死体を発見する場面からも真相は明白なのですが、結末はそれを踏まえ新たな真実が・・・という感じでしょうか。個人的にはもうひとひねり欲しかったことですが、それでも登場人物たちが魅力的で面白かったです。
あとで知ったのですが、謎の人物はシリーズものだと判明。シリーズものとしてはかなり登場の仕方が控え目な男性だ^^;彼が登場する他の小説でもこんなに控え目なんだろうか?どうなんだろ。

20:08 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(0)

2008.01.19 Sat

『ホームレス中学生』       
  
ホームレス中学生

 著者:田村裕
 出版社:ワニブックス





<感想>
なんだかすごい人気があるようなので借りてきちゃいました。父親に家の前で「解散!!」と言われてから公園生活が始まったというのは前からテレビで言ってましたが、ま・さ・か本になるなんて!しかもベストセラーだなんて・・・。
これはネタだなと思ってたんですが、本書を読むと短期間であってもホントに公園で生活してたんですね。
中学生が家を失くし、公園で1人生活していくという状況が信じられないと同時に、周りの大人たちは一体何してたんだろうなんて。「どうして親戚や先生に相談しなかたんだろ?」と誰もが思いますが、このような質問が多かったのか(?)、作中でそうしなかった理由もちゃんと書かれてます^^

母親、兄弟、友達の親、先生……いつも誰かが救ってくれたという感謝の想いを持ち続けていられるのは著者の人柄なのかしら。愛情をたくさん注いでくれた母親に対する想いは人一倍強く、苦難な時は天国から見守ってくれてると信じてる。うんうん(涙)。
公園での生活だけでなく、「解散!!」から麒麟のコンビを組むまでが書かれており、昔のさまざまな出来事があって、今の自分がいるといった貧乏自叙伝でしょうか。     

その中で自転車で家出する場面があるのですが、吹田から甲子園、さらに西舞子までって・・・。頑張ったね(笑)。
吹田を朝出て昼頃に甲子園、そして夜には西舞子(もう少し行けば明石だったのにね^^)。自転車だからなせる業なのか?!しかも甲子園から須磨海岸まで山を越えトンネルを抜けってあるけど、一体どんなルートで行ったんだろ??43や2国を通らなかったんだろうか。ローカルな話になっちゃったけど著者が通ったルートが気になる〜。

15:35 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(4)

2007.12.22 Sat

『一瞬の風になれ 1(イチニツイテ)・2(ヨウイ)・3(ドン)』     
    
一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ-- 一瞬の風になれ 第二部 一瞬の風になれ 第三部 -ドン-

著者:佐藤多佳子
出版社:講談社

<簡単なあらすじ>
天才的な才能を持ったサッカー選手の兄を持った新二は、高校入学をきっかけに兄とは違い才能がないサッカーをやめ陸上部に入った。幼なじみの連も一緒に入ったが、こちらは天才的な才能を持っていながら真剣さが見えない。陸上部に入り、チーム・ライバル・恋などを通し、大きな何かを手に入れた新二だった。

<感想>
ガッチガチの陸上青春モノです。もうコッテコテ(笑)。3巻あるのですが、途中までは陸上部に入った新二の日記を読んでるみたいな感じ。
内容の殆どが「走る」という事柄についてなんだけど、その中に陸上部のメンバーの絆、ライバルとの出会い、そしてほのかな恋・・・もうなんて青春なんだろう。
「俺なんか・・」といつも自信がなく緊張するとお腹の調子が悪くなる新二、生まれつきのスプリンターの連の成長を見守る顧問のみっちゃんこと三輪先生。自身も学生時代にやっていた陸上に対しいろんな思いがあり、ずっと陸上に携わっている。
兄、友人と天才的な才能を持った人物がすぐ身近に2人いる中での新二の成長、これはやはりみっちゃんのおかげか?「コンプレックスは使い方次第ですごい武器になる」なんていいこと言ってるし。
正直、先生をはじめ、登場人物のほとんどがいい奴ばかりなんで波乱なんて二の次。
だからその中での成長は微笑ましく感じる。というか安心して読んでられる。恋愛に対しても今時の高校生とは思えないほど純情だし。1人ぐらいとことん嫌な奴がいてもいいのになんて^^;
同じ高校生でも『恋空』とはえらい違う(笑)。←映画ではなく小説の方

密かにいい味出してるのがスポーツをする2人の息子を献身的に支える母親。ここまで強力な身内サポーターってちょっと素敵♪施設応援サイトを立ち上げてるだけでなく、BBSも関係者でにぎわってるところが笑えた〜。つくづく陸上部の関係がとってもいいことがわかります。
最後には陸上を全く知らない私でも、最後は自分までもゴールした気になってしまった・・・。
全くスレてない高校生たちの純粋な陸上生活にかける想い、これぞまさしく青春!小説でした。

20:23 | [小説]P-T | edit | trackback(1) | comment(2)

2007.12.19 Wed

『図書館の神様』   
      
図書館の神様

 著者:瀬尾まいこ
 出版社:マガジンハウス




<簡単なあらすじ>
22歳の清(きよ)は、18歳までは名前の通り清く正しい人間だった。一番誠実だったバレー部で、チームメイトが自殺したことにより住んでいた土地を離れ、地方の大学に進んだ。そしてどの教室からも海の見える高校の国語の講師になった。なぜか文学部の顧問になってしまうが、そこで1人の部員垣内くんと出会う。

<感想>
高校時代のチームメイトの自殺をきっかけに描いていた未来を方向展開してしまった清。そのせいかとってもゆるく投げやりな感じで授業、そして文学部の顧問をしていくのですが、『図書館の神様』というタイトルだけで借りてしまった本で、自殺や不倫が盛り込まれてるとは全然思いもしなかった・・・。

両方ともそれがテーマになってる訳じゃないのですが、チームメイトの自殺をきっかけに今の清がいるわけで、そんな清が一番落ち着くのが不倫相手といる時という。この2つが根底にありながら、ストーリー中盤は全然重くない(と言いつつも最後にはぐっと引き戻されますが)。清と垣内くんの文学部顧問と部員(国語教師と男子高校生)という間柄の会話がどこか楽しい。国語教師なのに文学に対する想いがあっけらかんとしてて全体的にとても読みやすい♪

文学を深く考えてなかったのに、垣内くんとの出会いで文学を楽しむ、そしてスポーツを楽しいと感じるようになった清。垣内くんとの出会いで清のゆったりとした変化は今後の生活の変化に繋がっていくのでしょう。ラストのある人物からの手紙では目頭がちょっと熱くなった・・。これが清にとって新たな道を進む糧になったのでは・・なんて思っちゃたり。
正直、清の不倫相手はどーかと思うのですが、不倫という不条理な関係は2人には似合わなかったこと。

文学部の発表での垣内くんの言った文学を読んでできること(すること)。いや〜まさにその通り。読書の楽しさっていつどの時代であっても、奇想天外な内容であってもその内容の世界にあたかも自分がいるような気になってしまう。夢冒険物語だと主人公と同じ体験をしたかのように思う場合さえあったり。

そういや図書室の本の整理をするシーンがあるのですが、図書の十進法が高校生にとってわかりづらいというくだりがあるのですが、言われてみればそうかも。図書館を頻繁に利用する者・図書館で働いたことがある者にとっては当たり前のようになってますが、中高校生の時は確かに迷った〜。
小学生から図書館は利用してますが、カード検索からネット検索、さらには自動貸出機などもあり、図書館もかなり近代化されました。設備は公共より大学図書館の方が充実しつつあるようような気が・・・。
最近の大学は羨ましい!AVコーナーが充実してるし図書も新刊小説がどんどん入ってくる(大学によるけど文学部がある規模の大きい大学は区図書館より規模が大きかったりして?!)。しかも公共より待ち人数が少ないし。
今現在学生の皆さん、在学中は図書館を思いっきり利用しましょう!!

22:30 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(2)

2007.11.01 Thu

『箱ちがい』   THE WRONG BOX

箱ちがい (ミステリーの本棚)
 著者:ロバート・ルイス・スティーヴンスン(Robert Louis Stevenson)
     ロイド・オズボーン(Lloyd Osbourne)
 訳者:千葉康樹
 出版社:国書刊行会



<簡単なあらすじ>
同世代のまとまった人数の者が一定の額を出し、数十年経って最後まで生き残った者が元金を含めた金額が全部もらえる「トンチン年金」。
このトンチン年金で生き残ったのがフィンズベリー兄弟。そんな時弟のジョゼフが鉄道事故に遭遇。同伴してた彼の甥たちはジョセフに似た容貌の死体を発見。伯父が死んだと勘違いし、身内である自分達の手に年金が手に入らないので、生きてると細工をするため死体を大樽に隠して自宅に送る。が、この大樽をめぐりいろんな人物が奔走するハメに。ユーモアを交えながら描くドタバタ小説(かな?)。

<感想>
R・L・スティーヴンスンと義理の息子による合作。 
「トンチン年金」は本当にあるみたいなんですが、本作に書かれてるように最後まで生き残るということは既に年老いており、いざ大金を手にしても自分自身は年老いてお迎えが近いのは確実。よって恩恵をあずかるのは身内というわけで。その身内が伯父はまだ生きてると細工したことが原因で様々な問題を引き起こしてしまうというストーリーです。
ジョゼフは兄と違い学問とは無縁。そのくせ誰かまわず自説をしゃべりまくる講演家(周りは大迷惑!と思いきや崇拝すつ人物も・・)。
普段から自由になりたいと思っていたジョゼフは鉄道事故を期に自由になるのですが、どこに行っても口が達者なおじいちゃんって感じ。

この甥の行動もわからないでもないですが、なんとも運が悪い方向に向かい、死体を隠した大樽が偶然のイタズラによって他の者へと渡ってしまい、その大樽を手にしたものは焦る焦る。そりゃそうだ。
上手〜い具合に登場人物がどこかで繋がってるので面白いのですが、ちょっと出来すぎじゃない?と思ってしまうのはご愛嬌ってことで。
ユーモア小説としてはウッドハウスよりも前なんですよね。時代の違和感があまりないのですが、私が思い浮かんだのは映画『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』。内容的には全く違うのですが、本人の知らないところで思わぬ展開が起こったり意外なところで人物が繋がってたり・・・と、ストーリー展開が似てるところから映画にしたらきっと面白いんじゃないかと勝手に思ってます^^
少し手直しをしてキャストを間違わなければドタバタコメディとして十分面白いんじゃないかと思うんだけどな。ただのコメディではなく、たらい回しされる死体があったり、生活苦のあまり切羽詰ってる甥の緊迫した姿があったり、鉄道事故をきっかけに自分の意のままに進む伯父の姿があったり・・・きっと見所たくさんの映画になると思います。←私は知らないだけでもしかして既に映画化されてる?!
※1966年にイギリスで映画化されてるみたい。ただ日本では未発売

登場人物のキャラがわかりやすく読みやすいので面白く読めたかな。
これを期に『宝島』『ジーキル博士とハイド氏』を読もうかなと思ってます(←実は読んだことがなかった(笑))。

19:38 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(2)

2006.07.12 Wed

『絵解き5分間ミステリー』 CRIME AND PUZZLEMENT

絵解き5分間ミステリー
 著者:ローレンス・トリート (Lawrence Treat)
 絵:レスリー・カバーガ
 訳者:矢口誠
 出版社:扶桑社 扶桑社ミステリー  

 


<感想>
ローレンス・トリートと彼の甥との知恵比べ(絵を描いて何を書いているかという推理クイズ)から生まれたアイディアをもとにした24問の絵解きミステリー。
読者は簡単な説明文と一枚の絵を見て、それぞれ順番に10問の問いに答えるというもの。
確実な証拠をもとに解くのではなく常識的な推理を積み重ねて解いていくそうなのですが、一体どういうこと?と思いながら絵解きを進めると納得。
絵をじっくり見て素直に解くべし。裏の裏を読んで考えすぎてはいけません。
ただ問題が・・・。まず絵が少しわかりにくい。アダプターや電気カミソリ、弾丸などは解説読んで「あ、そんな絵だったの?」と気付く始末。
またワインのビンの形やドル札の絵の人物など、私が普段接することがないことについての問題もあるので四苦八苦。
それでも解答を見て「なるほどね〜」と意外に単純な事件だったりて。
中には「そんな解答あり〜?!」と答えれなかった問題に対してケチつけたり(笑)。
正解率が悪い私はとても名探偵にはなれそうにもありません・・・。
やっぱりミステリーはハラハラドキドキしながら楽しんで読むに限る!なんて往生際が悪い自分に無理矢理納得。
超面白い!とかドキドキ感はありませんが、謎解きが好きな人にはいいかも。

23:15 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(2)

2006.06.28 Wed

『ママ、死体を発見す』 MOTHER FINDS A BODY

ママ、死体を発見す
 著者:クレイグ・ライス (Craig Rice)
 訳者:水野恵
 出版社:論創社 論創海外ミステリ48





<簡単なあらすじ>
元ストリッパーのジプシー・ローズ・リーと元コメディアンのビフ・ブラニガンは結婚式を終え、夫婦それぞれの友人たち、ジプシー・ローズ・リーの母親とともにトレーラーハウスで新婚旅行中、いつの間にか自分らのトレーラーの中に死体が!それだけでなく今度は別の場所で死体が!!新婚旅行はどうなってしまう?

<感想>
この作品は、クレイグ・ライスがジプシー・ローズ・リー名義で発表したと言われているシリーズ2作目。
クレイグ・ライスは好きなのですがジプシー・ローズ・リー名義の本は読んだことがなく、Takemanさんのブログ「アルファ・ラルファ大通りの脇道」でこの作品を初めて知り早速図書館へ。
1作目「Gストリング殺人事件」は読んでないのですが、「ママ、死体を発見す」の巻末で1作目の簡単な説明をしてくれてます(1作目が入手困難なため)。
ジプシー・ローズ・リーは当時人気絶頂だったため1作目はかなり話題になったそう。
今はクレイグ・ライス著として出版されてますが、ジプシー・ローズ・リー自身が書いたという説もいまだにあるらしい・・・。うーん、どうなんだろう。
これらについても本の巻末に記載されてるので是非一読を。

今作品は全体的にドタバタ劇という感じで、一癖も二癖もある友人たち、喘息の発作を持つ母親の個性がはっきりと描かれているので読んでてイメージしやすいかも。
そう思うとやっぱりクレイグ・ライスにあるストーリー感があるかな。
殺人事件は二の次という感じで、登場人物ママがもっと全面的に出てるのかと思いきやそうでもなく(と言いつつもインパクトもあるのですが)、マローンシリーズのようにユーモアドタバタ劇より少し控え目?
1作目を読んでから今作品を読んだ方がよかったのかな〜。しかし1作目の「Gストリング殺人事件」を探すのはなかなか難しい・・・。
復刊されるのを気長に待つとしようかな。

21:09 | [小説]P-T | edit | trackback(1) | comment(2)

2006.04.12 Wed

『老人たちの生活と推理』 THE J. ALFRED PRUFROCK MURDERS

老人たちの生活と推理
 著者:コリン・ホルト・ソーヤー(Corinne Holt Sawyer)
 訳者:中村有希
 出版社:東京創元社 創元推理文庫   




<感想>
高級老人ホームが舞台となっており、そこで起こった殺人事件を同じ老人ホームの仲良し4人組が探偵の真似事をして解決していくというもの。

この事件の捜査にあたった警部補と刑事の2人は老人ホームの住居者に事情聴取するも、相手が老人だけにまともな証言は得られず。
仲間が殺されたことによって、もしかしたら同じ老人ホームの仲間が犯人かもしれないと仲良し4人組は独自捜査することに。
それぞれ個性がはっきりしており、何が面白いってこの老人女性4人組の会話!!
特に故提督婦人のアンジェラ・ベンボウとキャレドニア・ウィンゲイトは周りを気にせず思ってることは何でも口に出す、あー言えばこー言うタイプで良く言えば天真爛漫、悪く言えば超口達者老人?!
しかも好奇心も人並み以上に持ち合わせており、殺された仲間の部屋にこっそり入ったり証拠品を持ち出す始末。
警部補に「二度とこんな真似はしないように」とクギを刺されたにも関わらず、自分たちは老人ホームの知識があるし頭もしっかりしてるという自負、そして警察は自分たちには何も真実を語ってくれず赤ん坊扱いしてるという腹立たしさから捜査を続けることに。

ストーリー展開も良く登場人物が個性あって面白い小説はたくさんありますが、この「老人たちの生活と推理」が他の本と違うところはユーモアある中にも死がいつも隣合せということ。
老人が殺人を犯す理由(老人だから出来る殺人)を4人組の1人が語ってたり、口は達者だけど会話のところどころに自分は老いてるという自覚が見えたり・・・。
そして長く生きてる分だけそれぞれの登場人物たちにはいろんな過去があります。決して人に語れるような過去ではなかったり(時代に翻弄された過去もあり)、ただ単に楽しく過ごした過去など・・・。
それでも全体的には暗い内容になっておらず、ユーモアドタバタ風という感じ。
お金があればこんな高級老人ホームでの老後生活も楽しいかも?と思ってしまうほど。
そしてこの小説の中ではあまり目立たなかった警部補がオチではちゃんとインパクトを残してくれてます。
この警部補のしてやったりの言葉は思わず笑ってしまった!

ちなみに著者は実生活でも老人ホームに入居経験があり、趣味のフランス料理を愉しんだり世界中を旅行したり人生を謳歌する日々を送っているそうな。
(※「老人たちの生活と推理」のあとがきに記載されており、今現在の状況は違うのかも)

この本はシリーズとなっており(この本は1作目)、「氷の女王が死んだ」「フクロウは夜ふかしをする」「ピーナッツバター殺人事件」と続くようです。早く手に入れて読まないと!

23:52 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(2)

2006.04.03 Mon

『時計は三時に止まる』 8 FACES AT 3

時計は三時に止まる
 著者:クレイグ・ライス(Craig Rice)
 訳者:小鷹信光
 出版社:東京創元社 創元推理文庫   
 ※「マローン売り出す」光文社文庫刊に若干訂正を加えたもの



<クレイグ・ライスとちょっとだけ感想>
アメリカの作家で、マローンシリーズ・ビンゴとハンサムシリーズ・ノンシリーズ、そして別名ペンネーム作品もあり。
私は初めてクレイグ・ライスの本を読んだのは、クレイグ・ライスの事は全く知らず偶然のこと。
とういうのも私は八十七分署シリーズのエド・マクベインが好きで、彼の著書を片っ端から読んでると「エイプリル・ロビン殺人事件」と出会い、これがクレイグ・ライス著作でありながら未完(遺作)でエド・マクベインが補筆したというもの。
そこからクレイグ・ライスにハマることに・・・。

この「時計は三時に止まる」は弁護士マローンシリーズの第1作目となる作品。
このシリーズに欠かせない主な登場人物は、美女とお酒が好きなマローン・赤毛が特徴のジェイク・大富豪で超美人の娘ヘレン(この1作目でジェイクと出会い、後に結婚)の3人。
そしてこのマローンを筆頭に事件を解決していくのですが、ジェイクとへレンが加わることによってドタバタユーモアミステリになるって感じ。

このシリーズを見ようと思ってる方へ・・・。
このシリーズはハヤカワと創元推理から出ており(私の知ってる限りではかぶってる本はないはず)、さらに出版社の発行順が必ずしもシリーズ順になってるとは限らないので注意!
シリーズ順でなくても楽しめますが、順を追って楽しみたいという方は絶版本もありますが以下の順序でどうぞ(ちなみに私は「大はずれ〜」から読みましたが実は順序派)。
※私自身この中で4と10は持っておらず、もしかしたらそのあたりが間違ってるかも・・・

1.時計は三時に止まる(創元推理文庫)
2.死体は散歩する(創元推理文庫)
3.大はずれ殺人事件(ハヤカワ)
4.大あたり殺人事件(ハヤカワ)
5.暴徒裁判(ハヤカワ)
6.こびと殺人事件(創元推理文庫)
7.素晴らしき犯罪(ハヤカワ)
8.幸運な死体(ハヤカワ)
9.第四の郵便配達夫(創元推理文庫)
10.わが王国は霊柩車(ハヤカワ)
11.マローン御難(ハヤカワ)

マローン弁護士の短編集もあり。

さて、肝心のこの本ですが、事件のあった家の時計が午前3時にいっせいに止まり、この事件の殺人容疑とされた被害者の姪。この姪の駆け落ち相手の友達であるジェイクが旧友のマローンに弁護を依頼するというもの。
この一作目では謎解きが少し強引のような気がしますが、とりあえずは主人公3人の特徴を是非知っておいてほしいところ。後々の作品では面白くなってくるので。
ミステリよりもどちらかと言えば登場人物トリオの個性を楽しんで欲しいシリーズです。

21:23 | [小説]P-T | edit | trackback(0) | comment(0)

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